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2011.11.12  FJ 1200整備初級編-とても簡単だった“プッシュロッドのオイルシール交換”



1. はじめに


FJ を触ったことのある方は不思議に思っていたはずでしょう。

『プッシュロッドのオイルシール交換方法が間違っていない?』 と。


その通りです。

今回やっとそれが分かりました。


整備初級者は、「間違って、回り道して」腕を上げていくのです。

この“回り道”がおもしろいのです。

人生も同じ。

失敗や徒労があって楽しいのです。

回り道をした分だけ人生が味わいのあるものになるのです。


今回は人生を考えさせられるFJ 整備でした。


2.オイルシール取外しと残骸の掻き出し


まずは、プッシュロッドやドライブスプロケット回りをきれいにしましょう。
オイルと泥でコテコテになっています。



案外時間がかかります。


以前にセットしたオイルシールの状態です。



古いオイルシールの残骸を完全に取りきらなかったので、オイルシールが完全にはまっていません。

また、無理やり打ち込んだので表面がボロボロになっています。


プッシュロッドを抜いて、このオイルシールを取り外します。


「今度は簡単に外れるだろう」という期待はあっけなく裏切られました。

この 「 完全にはまっていない 」 オイルシールが外れません。

ラジオペンチであちらこちらを引きちぎって外しました。


次は、溝に残っているオイルシールの残骸を掻きだします。

前回は、ドライブスプロケットカバー ( クランクケースカバー ) を外していなかったので苦労しました。

今回は楽に作業ができます。

使うのはケガキ針と極細の精密ドライバーです。



根気よく溝に残っているゴムを掻きだします。

溝の周りがアルミですので、アルミが削られた粉も出てきます。

「これは注意事項としてホームページに書かなければ」 とメモして作業を続けます。


やっと、9割くらい掻きだしました。



「今度はきれいになった。オイルシールがすっぽりとはまるぞ」 と満足。


3.オイルシール打ち込み


新しいオイルシールの周りにギヤオイルを着けてオイルシールをはめようとするが、指で押しただけでははまらない。


「そうか、簡単に外れないようになっているんだ。やはり打ち込むんですね。」



プッシュロッドを入れて、オイルシールをプッシュロッドにはめる。

適当なワッシャをオイルシール前に入れ、プラグを外すソケットをプッシュロッドにはめ込んでハンマーで 「コン・コン」。

オイルシールは簡単に入っていきません。


今度は大きなハンマーで 「ゴン・ゴン」。

しかし、オイルシールは入っていきません。


オイルシールに当てたワッシャを外してみると、


新しいオイルシールの表面はボロボロ。

前回と同じ状態になりました。


4.間違いに気づく


このオイルシールはもう使えません。

「オイルシールはどんな造りだろう」 と破れたゴムをちぎって見ると、



ゴムの下は金属カップ。


「この金属カップはどこかで見たことがあるぞ‥。」

えっ ? これッ ?


もしかして、これもオイルシールなの ?


予想は的中。


プッシュロッドを抜き、プッシュロッドの入る穴からドライバを入れて手前に引っ張ると、あっけなく出てきました。




これが、プッシュロッドのオイルシールを外した状態なのです。


つまり、


右のオイルシールの上から左のオイルシールを入れようとしていたのです。

これでは、ハンマーで叩いても入っていくはずがありません。

細いドライバーで時間をかけて掻き出していたのは、古いオイルシール表面のゴムだったのです。


なぁ~んだ。


新しいオイルシールは指で簡単にはまりました。


『 えっ ? 上の写真左のオイルシールをはめたの? 』

こんなこともあろうかと、オイルシールは二個注文してあるのです。


プッシュロッド・オイルシール交換はとても簡単な作業なのです。

クランクケースカバーを外し、プッシュロッドを抜いて、プッシュロッド穴にドライバーを入れて手前に引けばオイルシールは簡単に外れます。

そして、新しいオイルシールをはめて指で押せばOKなのです。

交換時間は全部で3分ほど。

前回 「 ついでに交換しようと思わないこと 」 と書きましたが、「ついでに交換しておこう」と軽い気持ちでやれる作業なのでした。


また一つ知恵をつけました。

授業料はオイルシール代の242円。
前回の分を合わせても484円。


バイクいじりはおもしろいですね。


スプロケットが届いていますので、次回はチェーン組み付けです。



つづく



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