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2011.03.02  時計が増殖しています

今日は名古屋市の警備業協会へ施設と雑踏の検定二級講習合格証をもらいに行く予定でした。
特別講習の考査に合格しただけでは検定二級の合格証はもらえません。
講習合格証と申請書類を公安委員会に提出しなければなりません。

『さあ、昼頃から行くか!』
ふと、机の左のワィンディングマシーンを見ると『回っていない?』
前夜遅くまで時計との相性を調べていて、その時はスムーズに回っていたのだが…。

ワィンディングマシーンとは
ワィンディングマシーンとは自動巻きの腕時計を巻き上げる機械です。
自動巻きは止めておくと機械内の油が固まって調子が悪くなります。
時計を止まったままにしておくと、すぐに使うことができません。

自動巻きは「一日に±10秒~±60秒」程度狂いますから時刻合わせは「止めていないでも」しなければなりません。
しかし、日付と曜日を合わせるのが大変です。
日付・曜日の早送りがついていない古い時計では長針をくるくる回さなければなりません。
だいたい、腕時計(特に古い時計)は針をクルクル回していると、どこかが壊れてしまいます。
そこで、ワィンディングマシーンで常に巻き上げておくのです。

不調になったのはこれです

時計好きではない方は始めて見る機械でしょう。
6本の枝が各自左に回りながら全体が右に回ります。
メリーゴーランドを縦にしたと思ってください。
その格好から「観覧車」と呼ばれています。

6本の枝の内の一本が止まったままになっている。
これが抵抗になって全体が右に回転せずモーターだけがうなっている。
これは重大事態です。
名古屋へ出かけていては16個の時計が止まってしまう。

早速修理に取りかかりました。

観覧車の機構と故障原因

まず、6角レンチを中心に差し込んでネジを外します。
これで、モーター部と観覧車の部分が外れます。

これがモーター部

外側の大きなギアは固定されています。
中心の軸がモーターで回転します。

こちらが観覧車部分

一つ外してあります。
各枝と各観覧車はネジ留めされています。

裏から見てみましょう。

白いギアがモーター部の固定された大きなギアと噛み合います。
モーター部の中心軸と観覧車の中心がネジで留められています。
モーター部の中心軸が回ると観覧車全体が回ります。
この時、白いギアはモーター部に固定された大きなギアの上を、電車が線路の上を走るように進みます。
白いギアが回れば枝が回ることになります。
とても簡単な機構です。

不調原因発見

一つの白いギアの軸が固着していました。
白いギアが一つでも回らないとブレーキがかかり、、他の白いギアは大きなギア(線路)の上を走ることができません。
ブレーキがかかっているのだから観覧車全体も回りません。
モーターは「ウ~ン・ウ~ン」と高血圧状態になっていたのです。

固着原因は古い油脂の硬化。
これを取り除いたら軽く回るようになりました。
仕上げにシリコンオイルを塗布。
本当は緩いオイル(ミシンオイル)が良いのだけれど、買いに行くのも面倒なので取り敢えずシリコン。

快調に動くようになりました。

気をよくして、
ついでにもう一つワィンディングマシーンを修理しようかな?」

それはこれです。
商品名「FINAL TEST」

同じく「観覧車タイプ」です。
枝が6本で各枝に4個の時計を着けられます。
合計、24個の時計を巻き上げます。

時計の着けられていない枝が不調なのです。
「空回り」するのです。
だから、現在のところ20個の時計を巻き上げています。

多分同じような機構だろうから観覧車部をモーター部から外せば原因が分かるでしょう。
しかし…、
外しかたが分からない。

見たこともない留め方です。
多分外側がネジだろうけど、壊してしまったら20個の時計が巻き上げられなくなる。
今回はパスしました。

増殖する腕時計

今どれだけの腕時計があるのだろう。
ついでに国政調査。

自動巻き:91個(正常)+20個(不調)
電波・クォーツ:18個(正常)+1個(不調)

腕時計はYahooオークションで手に入れます。
値段は3千円~4万円。
自動巻きのほとんどは「SEIKO自動巻き(7S26.36.75)」
最近、「我が青春のファイヴ系(マチック・スポマチ・アクタス・ロードマチック・オートデーター)」を集めだしましたので、「不調」多くなっています。

少し前は、ドンドン出品していたので「60個」をキープしていました。
しかし、この1年9カ月は仕事に追われて出品する暇がありませんでした。
運動もできない、オートバイも触れない、好きな文章を書くこともできない。
ストレス解消にせっせと落札に励みました。
まったく、「肉体的・精神的に不健康」だったと気づかされます。

『質問です!』
今はまったく仕事に追われていませんからなんなりとどうぞ。

『自動巻きが91個もあるのでしょう? その91個をワィンディングマシーンにかけているのですか?』

もちろんそうです。
正常な時計はすべてベルトを調整して「いつでも着けられる状態」にしてあります。
その朝の気分によって「今日の時計」を決めます。
もちろん、「大切な時計」は何かの記念日にしか着けませんが…。

『それでは、ワィンディングマシーンは91個分あるのですか?』

それ以上あります。
ワィンディングマシーンは3年~5年で壊れます。
名前の知られていない「まがい物」は一年以内で壊れます。
壊れたときの控えを確保しておく必要があるのです。

ワィンディングマシーンの時計一個分は、新品で5千円~1万円。
中古なら2千円~5千円です。

もっとも、私はオークション好きですのでメチャクチャお値打ちな物も落札します。
例えば、今回修理した16連巻きは1万7千円、修理しようとしている24連巻きは1万円で手に入れました。


お勧めのワィンディングマシーン

まず、名の通っていないものは避けること。
すぐに壊れます。
2週間で壊れたものありました。

二つのタイプがあります。
「強力巻き」と「ソフト巻き」

「強力巻き」の代表がXENLON。
4個巻きと2個巻きがあります。
弱点は「巻き上げドラムの軸受けの製造にムラがあり、強力なトルクに耐えられず割れる」こと。
ただし、図体が大きいので修理は簡単。
ジャンクのXENLONからドラム部分を移植すればよし。

XENLONのもう一つの弱点は「時計に悪い」こと。
ガンガン巻き上げるので「繊細・緻密な自動巻き」は調子が狂います。

「ソフト巻き」はドイツ・スイス産がその代表。
LUHW(ローテンシュラガー)・E'sPrima・MTE・SPI・EILUX 。
自動巻きに優しい「手洗い感覚」のワィンディングマシーンです。

なお、自動発電(Kinetic)はほとんどのワィンディングマシーンでは充電しません。
私は、WIND-O-MAT という観覧車タイプの5個巻きを使っています。

国産の名機もあります。
「時のゆりかご」です。
「回転」ではなく「スイング」で巻き上げます。
時計を腕に着けたのと同じ状態で巻き上げるのです。
交流モーターを使っていますので耐久性と静粛性が高くなります。
使っている部品も・仕上げも「非常に高い」ものです。
ただ、自動巻きとの相性が狭く、私の集めている「「SEIKO自動巻き(7S26.36.25)」は巻き上げられません。
「自動発電(Kinetic)もOK」だということですが、私の試した限りではダメでした。

検定講習合格書はどうなったのですか?

あの後、XENLONの移植手術に取りかかったから今日は行くことができませんでした。
明日は午前中に名古屋へ出発します。

「どの自動巻きを着けていこうか」と楽しみです。
「OH済みのオートデーター」にしましょうか?



2011.03.02  時計が増殖しています

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