FJ1200-4CC 整備資料



 2020.05.13.カウル修復にハンドリベッターを使う





欠損したカウルをハンドリベッターで修復しました。
使ったのは定評のあるロブテックス HR002A。一番安いモデルの次のモデルです。
工具は分解してその働きを知るのが楽しみです。
ブラインドリベットのシャフトをどうやって折るのか?ノーズピースの長さが違うのはなぜか?スプリングはどのように調整するのか?
今までの疑問が解消されました。
カウルの欠損部は裏から0.5㎜厚のアルミ板を当てましたが、リベットがこれを突き破ってしまいます。
これを防ぐのにM5の角ワッシャを使いました。(4.0㎜Φリベットにはそのまま、4.8㎜Φリベットには5.0㎜Φドリルで拡張)
使ったリベットは4.8㎜Φで接合厚の巾の広いフリーサイズ。
カウル修復の出来上がりはきれいになりませんでしたが、充分使用に耐えるようになりました。
なお、このサイズのリベッターに4.8㎜Φリベットは荷が重すぎます。4.0㎜Φリベットが標準と考えた方がよいでしょう。


ハンドリベット構造(ロブテックス HR002A)
作業-型取り
接合時の注意-隙間を詰める・裏側に突き抜け防止対策
仕上がり
4.8㎜Φリベットは荷が重すぎる



1.欠損したカウル


以前に入手した中古カウルです。
欠損した部分がないのでアルミ板を代用にします。
アルミ板を内側から当てて、リベットで接合します。

   ★★03      


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2.ハンドリベッター(ロブテックス HR002A)


  リベットは両側から押さえてカシメます。
  しかし、ブラインドリベットを使うと片側からカシメることができます。
  ブラインドリベットは裏から押さえられない箇所の接合に使います。
  カウル修復は「裏から押さえられる」けれど、この工具を使ってみたかったので入手しました。

  ブラインドリベッターには安価なものから名の通ったものまでいろいろ。
  今回はモノタロウのレビューで定評のあるロブテックスのHR002Aを。
  MADE IN JAPAN です。
  ホームセンターで実物を手に取って決めてください。
  お好みのメーカーをどうぞ。

ロブテックス HR002A・仕様こちら
ロブテックス HR300・仕様こちら
ロブテックス HR003A・仕様こちら
  ※4.8㎜Φのすべての形式のリベットが接合できます。/下記
トップ工業 TR-002 → こちら
マーベル MR-2 → こちら


  ロブテックススを選んだのは部品が入手できること。
  リベットシャフトをくわえるジョーもホームセンターで入手できます。 → ジョー小
  分解はサークリップを外せば簡単にできます。
  ハンドルスプリング(ケース内)は外す必要はありません。


・a : ノーズピース(2.4㎜Φ/10027,3.2㎜Φ/10028,4.0㎜Φ/10029,4.8㎜Φ/10030)
・b : ジョー(小/・42812)
・c : ジョープッシャー(42813)
・d :ジョープッシャースプリング(42814)
・e :リターニングナット( 42815)
・f : ジョーケース(42811)
・g : ハンドル(42810)
・h : フレーム(42809)
・i : ピン(42818)
  ※(  )内は部品コード

  b,c,d,eがfに入ります。
  ケース(f)をハンドル(g)が上下に動かします。
  ハンドル(g)はフレーム(h)にピン(i)で取り付けられます。
  ノーズピース(a)はフレーム(h)に取り付けてジョー(b)を必要なぶんだけ押し戻します。


  左がジョー,右がジョープッシャー。
  ジョーは砲弾を二つに割ったような形状で、内部に歯がついています。
  プッシャーはジョーをスプリングで押しつけています。
  ジョーケースにジョー,プッシャー,スプリング,ナットをセット。
  ケースは先細になっています。
  この状態ではジョーの口が閉じられているのでリベットのシャフトは入りません。


  リベットシャフトをジョーにくわえさせるには、
  ジョーを押し戻して、口を開かせなければなりません。
  ジョーを押し戻して、口を開かせるのがノーズピースです。
  リベットの太さによりシャフト径が違うので、ジョーを押し戻す量が違います。
  リベットシャフトが太くなるに従ってノーズピースのネジ下が長くなっています。

ショーブッシャーを押しつけているスプリンをケースに取り付けるナット(リターニングナット)はどのような働きをしているのでしょう。
ナットを締めつければ、ジョープッシャーを押しつけているスプリング力が強まり、緩めれば弱まります。
しかし、ジョーを押し戻す量はノーズピースのネジ下長で決まるので、スプリング力が強くても弱くても関係ありません。
スプリングを取り付けているナットの締め込み量はなにも調整していません。
軽く締め込んでおけばよいでしょう。

  ジョーがシャフトをくわえて、ハンドルを握ると、ケースが持ち上がって、ジョーが引っ張られます。ジョーは閉じてしっかりとシャフトをくわえます。
  ハンドルをさらに握ると、シャフトが引っ張られてシャフト先端の凸部がリベット本体(フランジ)を変形させて太くします。(写真右側)
  ハンドルをさらに握ると、シャフトの切り込み(写真左側の矢印)部分からシャフトが引きちぎられます。


商品レビューに「リベットシャフトが切断されなかった」というのがありますが、ハンドリベッターにリベットシャフトを折る(切断する)機能はありません。
リベットシャフトが切断されないのはリベットシャフトをしっかりと引っ張っていないからで、原因はジョーのくわえる力が弱いからです。
ジョーの歯の形状や素材に問題があるのでしょう。
このような点については「信頼のメーカー」にば「それなりのノウハウ」があるのでしょう。

なお、注意書きに
「かしめ作業約1000回でリベットシャフトの切粉がジョー内部に付着し、滑って作業効率が低下することがあります。定期的にブラシで清掃してください」
通常のDIYで1000回のリベット作業はないでしょう。だからジョーは半永久的と考えてもよさそうです。


また、リベットシャフトの切り込みの程度によってシャフトが切断される力が変わってきます。
切断力については規格があるでしょうが、リベットメーカーによって多少の巾があるでしょう。
リベットがうまく切断されない場合はリベットのメーカーを変えてみるのもよいでしょう。
リベットメーカーで有名なのは福井鋲螺(フクイビョウラ)です。 → こちら

リベットにはリベット本体(フランジ)とリベットシャフトの素材によって形式があります。 → こちら
今回のロブテックス HR002Aはシャフト径が2.4㎜Φ,3.2㎜Φ,4.0㎜Φは全タイプOK、シャフト径4.8㎜ΦはNS,NSS,NST規格が使えません。
※NS : フランジ鉄・シャフト鉄,NSS : フランジステンレス・シャフト鉄,NST : フランジステンレス・シャフトステンレス → ×(
ロブテックス HR003AならOK)
※NSA : フランジアルミ・シャフト鉄,NTA : フランジアルミ・シャフトステンレス,NA : フランジアルミ・シャフトアルミ → 〇

  また、フランジ径によってカシメ板厚の巾があります。 → こちら

  この板厚の巾が広いのがフリーサイズ。
  フランジが二段・三段になっています。
  写真上がロブテックスの4.8㎜Φ・APリベット(NSA)/カシメ板厚 : 1.6㎜~6.4㎜。 → こちら(50本
  ロブテックスの4.0㎜Φ・APリベット → こちら(75本),3.2㎜Φ・APリベット → こちら(100本)
  写真下が藤原産業の4.0㎜Φ・フリーサイズリベット(NSA)/カシメ板厚 : 0.5㎜~6.4㎜。
  ※共にホームセンターで入手。

  今回はシャフト径の一番太いロブテックスの4.8㎜Φ・APリベット(NSA)を使います。
  カウル修復ではそれほどの接合強度は必要ないので、
  本当は「フランジアルミ・シャフトアルミ」の「4.8㎜Φ・NA」を使いたいのですが、
  このタイプにはフリーサイズがないようです。


       
3.作業


a.型取り


まず、アルミ板から欠損部分を切り出さなければなりません。
エアダクトカバーを取り付けて、欠損部分を固定して厚紙で型取りをします。

  この状態で「欠損部の型取りをせよ」といっても難しい。
  カウル右側の形状を参考にして型取りするしかありません。
  ちょうど不要カウルがあったのでそちらを使用。
  厚紙を挟んで型取りします。


  使うアルミ板は厚さ0.5㎜・10㎝×20㎝。
  型取りの厚紙は同じサイズ(10㎝×20㎝)で。
  金切りハサミが古いのでうまくきれませんでした。
  下側は型紙よりおおきくしました。

   ●●       
選任のための法律知識・








b.接合時の注意



イ.隙間には詰め物をする


予定していた手順は、
・アルミ板をクランプでカウルに留める。
・指かプライヤーでアルミ板をカウルのカーブに合わせて曲げていく。
・最後にリベット接合

  しかし、0.5㎜厚のアルミ板は厚紙のように簡単に曲がってくれません。
  できる所からリベット接合をしてアルミ板を曲げていきました。
  といっても、アルミ板はほとんど曲がりませんでした。
  カウルのカーブに沿っていないので隙間ができます。
  ここには厚さ3㎜×巾20㎜のアルミフラットバーを挟む。



ロ.裏側に突き抜け防止のワッシャ


  裏側のアルミ板が薄くて軟らかいのでリベットが突き抜けてしまいます。
  上の三本にはM5ワッシャかませました。
  下の一本はアルミ板を突き破りました。


  上の四本の拡大。
  一本がどうも心もとない。
  下の二本。一番下は突き抜けたのでリベットを外しました。
  その上の一本も心もとない。


リベットを外すときは下穴より少し大きな径のドリルで、ツバ(傘)穴を少し削るとツバ(傘)が外れます。
ツバが外れたら、ポンチで叩けばリベット部が外れます。

しかし、リベットはしっかりくっついているし、カウルなのでポンチで叩くことができません。
こう言う場合は、下穴と同じかそれより少し小さい径のドリルでリベット部を貫通させてリベットを外します。
ドリルが躍るのでリベットを外した穴は下穴より少し大きくなります。ワッシャを当てる必要があります。

  当て物として最適なのがM5の四角ナット(正方形ナット) → こちら。
  ネジ箱にあったものでアルミ・厚さ/2.5㎜・一辺/8.3㎜・M5
  内径4.1㎜Φだからそのまま4.0㎜Φリベットに。(写真上)
  5㎜Φドリルで穴を拡げて4.8㎜Φリベットに。(写真中)

  厚いものはリベットが充分に出なくなるので適しません。
  巾/10㎜・厚さ/2.0㎜のアルミフラットバー(100㎝・120円)を穴あけ後切断してもよいでしょう。

  なお、ワッシャは上がM4、下がM5、4.0㎜Φ、4.8㎜Φリベットには少々大きい。

  ワッシャは指でつまんで押さえておくことができないので、
  セロテープで貼るような対策が必要。
  四角ナットは厚さがあるので左手の指でつまんで押さえ、右手でリベッターを握ることができる。
  また、四角ナットはワッシャより穴径が小さいので、
  リベッターを少し握るとリベットに固定されてしまう。
  ワッシャより薄い四角ナットをお勧め。 


  作業は四角ナットがやりやすいけれど、
  リベットが完全に頭を出していないのが少々気がかり。
  下側に4.0㎜Φリベット+四角ナットで接合追加。
  ここは接合箇所が薄いのでリベットが完全に頭を出しています。

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c.仕上がり


  きれいな仕上がりとは言えませんが、充分使用に耐えます。   エアダクトカウル取り付けネジ部の二つは「4.0㎜Φリベット+M5四角ナット」です。


  3-aのアルミ板切り取りで「型紙より下側を大きくした」のは「エアダクトカウル接合部を通り越すため」。余分があれば曲げればよい。大きめなら後で修正がききます。
  カウル欠損部をそのままにせず、切除・整形しておけばもう少し見てくれがよくなったでしょう。


     
4.ハンドリベッター感想-4.8㎜Φと4.0㎜Φ


  左が4.8㎜Φ(フランジ/アルミ・シャフト/鉄) → 仕上がり : 表/9.8㎜Φ,裏/6.8㎜Φ
  右が4.0㎜Φ(フランジ/アルミ・シャフト/鉄) → 仕上がり : 表/8.0㎜Φ,裏/5.4㎜Φ

  4.8㎜Φを片手でカシメることばできません。ハンドルを両手で握ります。
  ハンドルを最後まで握ってもシャフトは折れません。
  もう一度、シャフトを一杯にくわえて、ハンドルを握る。
  ハンドルが一杯に開いているので、両側から両手で握ることはできません。
  力を込めてなんとかハンドルを少し動かし、両手で握って「ウ~ン」。
  最後の最後に『バキッ」と折れます。
  シャフトが折れたときには勢い余ってリベッターが跳ね上がります。

  4.0㎜Φも一度では折れません。
  二度目は右手だけではダメですが、左手で少し助けてやれば「パキン」と折れます。

  このサイズのリベッターに 4.8㎜Φリベット(フランジ/アルミ・シャフト/鉄)はオーバーロード。
  「4.8㎜Φも接合できます」というだけで、実際の作業には適しません。
  実際の作業には4.0㎜Φリベットがよいでしょう。
  4.8㎜Φを使うのなら、5倍の値段の ロブテックス HR003A になります。



★2020.06.25.欠損部の移植


「欠損部のアルミ板丸出し」が少々格好が悪い。見栄えをよくするためにジャンクカウルから切り取って移植しました。

問題は欠損部の型取り。
アルミ板のカーブでカウル欠損部の型取りがうまくできない。
あちらを押さえ、こちらを切断。こちらを押さえ、あちらをもう少し切除。

  出来上がりは「バトルスーツのプロテクター」のようになってしまいました。
  まあ、アルミ板むき出しよりは…。
  見えない裏側は、「これでもか」のリベット。
  4.0㎜Φリベットを使ったのでリベッターは片手操作。

欠損部移植をするのなら、アルミ板をリベット留めする前に、カウル欠損部を型取りすることが必要。
①欠損部より少し大きめに切り取った移植カウル部分を裏から当てて切り取り線をけがいて切り取る。
②移植カウル片をカウルに当てて修正。
③移植カウル片をクランプでカウルに固定。
④裏にアルミ板を当ててクランプで固定。
⑤リベット留め。
※アルミ板は「つなぎ」だから、カウルのカーブに沿う必要はない。
※一カ所をリベットで留めると移植カウル片の位置がずれるので、「一カ所留めては移植カウル片の位置修正」を繰り返していく。

今回の出来上がりは悪いけれど、こちらはストックのカウルであるし、自分が使うものだから問題ありません。


つづく




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