FJ 1200-4CC 整備資料
2011.05.24.初めてのキャブレター同調
初めてのキャブレター同調です。
この頁はあまり参考になりません。
二度目の尾鷲・熊野。走行距離400㎞。まだオンロードバイクに馴れません。
★キャブレター同調についてはこちらで詳しく説明しています→→→2014.03.08 FJ1200 キャブレター同調詳述
1.初めてのキャブレター同調
FJは並列4気筒、キャブレターは4個付いています。
この4個のキャブレターが同じように頑張ってくれないと、四つのエンジンは足並みが揃いません。
そこで、4個のキャブレターを同じ時に同じ働きをするように調整しなければなりません。
これを“同調”といいます。
偉そうに能書き言いましたが、私はこのキャブレターの同調をしたことがありません。
オフロードバイクはエンジンが一つしかありません。
キャブレターも一個です。
キャブレターは「自分の思う時に思うように頑張ればいい」からです。。
キャブレターの同調をするためには特別の計器が必要です。
バキュームゲージとかキャブレターシンクロナイザーとか呼ばれています。
圧力計の一種でしょう。
圧力計入手先は…。Yahooオークションではありません。
Yahooオークションではこのタイプで7000円~8000円。
しかし、出品者が直売するのは6980円。
これなら、オークションに参加して一喜一憂する必要はありません。
沖縄からすぐに届きました。 → こちら
※2020.02.03.最近では随分高くなりました。STRAIGHT/15-600,4連バキュームゲージ①,4連バキュームゲージ②,4連バキュームゲージ③,デイトナ 4連バキュームゲージ
※値段だけが違うような気がするのは私だけでしょうか?
使用方法は4個のキャブレターにホースで別々に負圧計を取り付ける。
エンジンをアイドリングさせて4個の負圧計の針を同じになるように調整する。
キャブレターは①・②・③・④。
各キャブレターの前に、D・E・F・Jとホース取り付け口があります。
この取り付け口には、FとJのようにゴムキャップがかぶせてあります。
EとDはゴムキャップを取り外したものです。
エンジンをアイドリングさせ、A・B・Cのネジで圧力を調整していきます。
なぜ調整ネジが3個しかないのか?
Aは④と③を同じにするネジ、Bは③と②を同じにするネジ、Cは②と①を同じにするネジです。
だから、3個でいいのです。
調整は、① と ② を同調させる → ④ と ③ を同調させる → ③ と ② を同調させる。
これで ①~④ が同調するのです。
キャブレター同調をやったことがないのに詳しいでしょう?
当然、ネットで調べました。
さてさて、作業開始です。
タンクをずらせばOK。燃料パイプなど取り外す必要はありません。
、
上が調整前、下が調整後です。
調整前は右から二番目がサボっています。
調整後は右から二番目が少し頑張っています。
しかし、この程度の同調でOKなのです。
写真では針が止まっていますが、実際は針がカタカタと上下します。
この上下に振れる針を負圧計の下にあるネジで調整するのですが、これが中々難しいのです。
B型ですからこれで納得。
作業終了。
しかし、タンクの取り付けネジを緩めてから締めるまでたったの30分。
もっと楽しめると思ったのに期待外れ。
それでも、今までやったことのない調整をやれたことで大満足。
男はいつまでたっても子供ですネ。
2.お恥ずかしい告白
そもそも、なぜキャブレターの同調をしようと思ったのか?
FJ に乗っていて調子の悪いところはありませんでした。
実はお恥ずかしい原因があるのです。
このFJ は少々アイドリングが高く設定されていました。
アイドリングが1300回転くらいだと信号待ちで急かされる。
規定は1000回転、私はもう少し低い方が好み。
アイドリングはアイドリング調整ネジを回して調整します。
そのネジがどこにも見当たらない。
なにせ、いままでエンジン一個のオフロードバイクばかり。
オフロードに入る前に、4気筒Vの750に乗っていましたがその頃はすべてバイク屋さん任せ。
「キャブの付近に付いているはずだ」とタンクをずらせると…。
ありました。
しかし…、私が「アイドリング調整ネジだ」と思ったのは、二枚目の写真のA・B・Cだったのです。
確かに変だと思いました。
「なぜ、アイドリング調整ネジが3個もあるの?」
「そもそも、アイドリング調整は乗車中に簡単に調整できるような場所に付いているのに…。ツーリングでいちいちタンクをずらせるの?」
しかし、そこは「まっ、イイヤ」のB型性格。
このキャブ同調ネジをいろいろ回してしまったのです。
あとで、アイドリング調整ネジがキャブレターの下の方に付いているのを発見。
もちろん、ネジは一個。
外から簡単に手を入れて回せる。
「えっ? あの3個のネジは何だったの?いろいろ回してしまったゾ。」
ここで、初めてA・B・Cの3個のネジがキャブレター同調ネジだと知ったのです。
何事も、事前によく調べておくべきですね。
気のせいかFJの走りが良くなりました。
そろそろ、梅雨入り。
夏場は暑くて走るのが億劫になる。
また、尾鷲・熊野の峠に持ち込むか…。
遊ぶことが大好きなB型です。
追記 2011.05.25-FJを再度尾鷲・熊野峠に
「週末は荒れ模様」と天気予報。
FJ 二度目の峠持ち込みです。
今回の留意点は「コーナーの出口を見ること」。
前回は苦労した下り右コーナーも少々楽になってきました。
「左コーナーより右コーナーが走りにくい」のは対向車があること。
対向車があると、ついつい対向車を見てしまう。
その結果、コーナー出口から目をそらしてしまう。
対向車を信じてこれを見なければコーナー出口を目で追える。
右ステップをチョット踏み込めば、バイクは素直に右に傾く。
かえって「左コーナーの方が曲がりにくい」ことに気づく。
そして、オンロードもオフロードと同じく「後輪で曲がる」ことを発見。
「後輪でコーナーをなぞること」を意識すれば、楽に曲がれる。
白バイ隊員のようなイメージになります。
大型スクーターやアメリカンが楽にコーナーを曲がっていくのも、「後輪に荷重がかかっている」からではないでしょうか?
コーナーではパーシャルよりも「やや開け気味」。
「コーナーではアクセル全閉で」はもっとRの小さいコーナーのことでしょう。
下りコーナーは技量に応じたスピードに落とす。
エンジンブレーキだけでフロントブレーキは使わない。
技量以上のスピードで突っ込んだときにはリアブレーキで調整。
フロントを使えば前荷重になって後輪から荷重が抜けてしまう。
コーナーのたびにブツブツ言いながら試行錯誤。
先行する車に登坂車線で進路を譲られましたが、結局追い抜くことはできませんでした。
しかし、前回よりは進歩しています。
タイヤのグリップ力を信じましょう。対向車も信じましょう。
すべてを信じてバイクに体と命を預けましょう。転倒したら「それが寿命だ」と諦めましょう。
「そうか!万引きばかり捕まえていたから“信じること”ができなくなったンだ!」
とは言っても‥。
今回は、熊野から太地まで足を伸ばしました。
あの「シーシェパードが捕鯨中止のために乗り込んだ」和歌山県の太地町です。
走行距離は400㎞。
けっこう“こたえ”ました。
今回の写真はありません。
2011.09.30 追記
FJ のサービスマニュアルを手に入れましたので、マニュアルに記載してある関連事項を追記します。
・規定吸入負圧値→220㎜Hg/1000rpm 以上
・気筒間同調許容範囲→±5 ㎜Hg 以内
・留意点
吸入負圧値が均一になると回転数が変動するので、常に 1000 rpm になるようにアイドリングを調整しながら行う。
つづく。
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