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2011.10.03  FJ 1200 整備初級編  リヤクッションの調整



1. 初期スプリング荷重の調整


フロントクッションの初期スプリング荷重は、フロントフォークオイルシール交換で標準値にしてあります。
リヤショックも標準値に戻します。


a.作業スペースの確保


マニュアルではシートとサイドカバーを外して行うようになっています。

しかし、スペースが狭くやりにくいので、エァクリーナーカバー、バッテリーケース、チェーンカバー、ゴムマットを取り外しました。

ゴムマットはタンク下のエァクリーナーボックスに挟んであるだけです。
引っ張れば外れます。
もっとも、硬化しているでしょうから「パリパリ」と壊れてくれますが。

作業は左側から行います。

オフロードバイクばかり触ってきましたのでチョット勝手が違います。
まずは、調整方法の検討から。


b. アジャスターの構造と調整方法




ショック上部にはまっているのが、スプリング長を調整するアジャスターです。

アジャスターには内側に9段階の段差が付いています。

ショック上部には長楕円形の出っ張りがあります ( 写真のA )

長楕円形の出っ張りは段差に乗っています。

アジャスターを回すと段差も回り、長楕円形の出っ張りは別の段差に乗ります。


段差は上から見て時計回りに高くなっています。

9段目(最高)と1段目(最低)の差は 7 ㎜ 弱、だいたい小窓の高さと同じです。

反対側にも同じ段差と長楕円形の出っ張りがあります。
つまり、半円に9個の段差と超楕円形の出っ張りがあり、両方の出っ張りは同じ段差に乗るようになっています。


アジャスターを上から見て反時計回り(左)に回すと、長楕円の出っ張りは高い段差に乗り、その分だけスプリングは押し込まれます。

スプリングが押し込まれた分だけ初期荷重が強くなります。

つまり、上から見てアジャスターを左に回せば初期荷重は大きくなり、右に回せば小さくなります。

アジャスターを左に回していくと、出っ張りの乗る段差は「1→2→3→4→5→6→7→8→9→1→2→3→‥」と変わります。

アジャスターは「1~9までの間」では左右どちらにも回りますが、1になると右に回りません。
1と9の段差が大きいからです。

1から9に戻すためには、アジャスターを左に回して「1→2→3→4→5→6→7→8→9」と進めなければなりません。

つまり、アジャスターは常に左に回りますが、右には回らない時があります。

一段目位置の目印としてアジャスターの外側にボッチ( 写真のB )が付いています。

なお、写真は3段目となった状態です。

これを右側から見ると、



写真ではわかりにくいですが 3段目の段差に乗っかっています。


c.工具が必要


アジャスターを回すためにはフックレンチが必要です。



写真下のメガネレンチはフックレンチ腕につないで、作業角度を変えるためのものです。
写真中央のフックレンチはKXの専用工具です。

このフックレンチは次の様なショックの調整に使います。



ショック上部が二枚のアジャスターで留められているものです。

上のアジャスターが下のアジャスターを留めています。

この二枚のアジャスターに各々フックレンチを引っかけて、上を緩めてながら下を緩めていくのです。

フックレンチにはカーブ( 曲率 )があり、アジャスターの曲率と適合しないとフックを引っかけて回すことができません。

FJのアジャスターは 約63㎜Φ、上のどのフックレンチとも曲率が適合しません。

曲率を変えられる自在フックレンチもありますが、今回は手持ちのフックレンチで回すことにしました。

曲率が違うのでフックが引っかかってすぐに外れてしまいます。
写真のヤスリでフックを削りながら何とか標準値にしました。

弱→1段目、標準(1名乗車)→5段目、強→9段目

標準の5段目の状態です。




2.減衰力の調整


リヤショック下側の調整ネジで行います。



このネジは手で簡単に回ります。

回してみると、26段。

マニュアルには、「ハード→3段、標準(1名乗車)→7段、ソフト→12段」。

しかし、始まりがどちらなのか分からない。
下から見て、右に一杯締めた位置が始まりなのか、左に一杯緩めた位置が始まりなのか。

一般的に締め込むと強くなるから、右に一杯締め込んだ位置を始まりとして 7段戻しました。


あとで、マニュアルをよく読むと、「合わせマークがある」とのこと。

アジャスター付近をよく見るとありました。



アジャスターの突起部とショック取り付け部に小さいポンチ穴が付いています。
分かりやすいようにマジックで黒くしてあります。
取り付け部のポンチ穴は右側に付いています。

「この合わせ位置が何なのか」は書かれていません。

しかし、右に一杯締め込んでから、7 クリック戻すと二つのマークが合致します。
だから、「合わせマークが合うところが標準位置 ( 7 段目 ) 」と判断できます。

結局、「下から見て右回りに一杯締め込んだ位置がスタート」ということになります。


3.ゴムマット寸法   ※この項を読んだあと必ずこちらを読んでください→→実際の作成と新しい寸法表


バッテリーケースの下のゴムマットは取り外す時にパリパリと壊れました。

予備ストックの中古部品のゴムマットを取り付けましたが、これも硬化が進んでいて取り付ける時にヒビ割れ。

ゴムマットの寸法を計っておきました。



このゴムマットは新品部品でいくらすると思いますか?

品番 3XW-2172G-00  パネル3    
値段 3287円

折りを見て自作しようと思います。


なお、チェーンスライダーが壊れていました。
これがまた高い。

品番 2KT-22151-00  シール・ガード
値段 6972円

中古部品があればいいのですが、なければ7000円の出費です。
上のゴムマットはなくても事故は起こりませんが、チェーンスライダーがないと危険ですからね。

FJを走らせるのはもう少し先になりました。


つづく。


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