サイトアイコン SPnet WordPress

●EILUX ・ Arca Futura 3連 WM のモーター交換

ワインディングマシーン修理
選任のための法律知識・



1. EILUX,Arca Futura の ワインディングマシーン

時計が増えるとワインディングマシーンを増やす。ワインディングマシーンが増えると時計を増やす。
時計には餌も散歩も要らない。オートバイのように税金も車検もないしかさばらない。値段も手頃。
いつの間にか部屋の中はワインディングマシーンだらけ。
この悪循環は「時計に興味がなくなるまで」続きます。

お勧めのワインディングマシーンは
・ベルジョンファイナルテスト(交流モーター) → こちら・・ベルジョン BE7803-115
・MTE・転がり4連(交流モーター) → こちら と 和製コピー
・LUHW,巻き太郎,e’sprima 系単巻き(直流モーター) ※ SPI 単巻き も中身は同じ。
・EIlux ,Arca Futura の 2連・3連(直流モーター)

お勧めできない or パスした方がよいのは
・時のゆりかご → 時計との相性の巾が狭く、巻き上げられる時計が限られる。
・Elma の TIME MOVER → 回転が速すぎて巻き上げられない。
・Stein Hausen の単巻き,4連 → モードが多すぎ。故障も多すぎ。モーターがマブチ系でない。
・EIlux ,Arca Futura の乾電池単2×2本タイプ → ドラムの引っかかりですぐに動かなくなる。
・XENLON → 巻き上げ力が強くデリケートな時計は壊れてしまう。

交流モーター系は耐久性が高いが値段も高い。

直流モーター系の弱点はギヤ。
ギヤは薄くて小さくプラスチック製。変質・劣化でギヤ滑り。
軸受けはプラスチックに穴を開けただけ。軸受け部磨耗でギヤが傾いてかみ合わない。
しかし、モーターは「マブチRF500TB-12560」型で簡単に入手して交換できる。
総じて、「プラモデルのおもちゃ」程度だが、10年くらいは充分元気。

こちらが EIlux ,Arca Futura の2連・3連。
回転スピードは非常に遅い。
しかし、しっかりと巻き上げる。
SEIKOのモンスターを1年入れっぱなしにしておいても「曜日が合っている」。
巻き上げ量は「時計に優しいハーフ巻き上げ」。
私の部屋から多くの時計とワインディングマシーンが減ったけれど、まだ4台が稼働しています。
左の2連は
ACアダプター(9V100mA)or単1×2。
右の3連はACアダプター(9V200mA)のみ。

今回の修理は右の3連。トップのドラムが回転しなくなりました。
中古美品入手から軽く10年。モーターが疲れてきたのでしょう。モーター交換をしなければなりません。
車でも10年使えばどこか調子が悪くなりますからネ。

この機種には auto-stop というボタンがあります。
auto-stopとは回転中に扉を開けると止まるもの。
グラインダーや旋盤ではないので不要な機能です。
扉を開けてスイッチを切れば済みます。

モードは右回転,左回転,交互回転の三種類。
ドラムごとに設定できます。

1サイクル4時間。回転は4~5rpm。
しかし、しっかりと巻き上げます。

2. 箱を分解する

ワインディングマシーンではモーター交換や部品点検のために「背板や底板が外せる」ようになっています。
しかし、このタイプにはそんなものはありません。
箱板はタッカーで打ちつけられ、上から厚いレザーが貼られています。
モーター交換や部品交換をするためにはレザーを剥いで箱を分解しなければなりません。

箱は元通りになりますが、レザー貼りは「元のようなきれいな状態」に戻りません。
一度分解すれば、商品価値は激減してしまいます。
Yahooオークションに出品しても高値を望めないだけでなく、落札してももらえないでしょう。
このタイプで、モーターが動かなくなった場合は
「分解してモーター交換せず」に次のようにコメントして出品しましょう。

・上質なレザー貼りのワインディングマシーンです。
  「ゆっくり巻き上げで、しっかり巻き上げる」と定評のプログラムワインディングマシーンです。
・モーターが弱ってしまってドラムが回転しません。これは直流モーターの宿命。
・モーターは「マブチRF500TB-12560」を使っていますが、
   同型の中華コピーならネットで簡単に入手できます。
・交換手順はこちらのサイトで詳しく紹介されています。

a. 背板だけ外せばよいのだが…

まずはレザーを剥がします。
縫い目(ステッチ)は飾りです。
ゴム系接着剤で貼りつけてあるだけです。
膨らみを出すために厚紙が挟んであります。
できるだけ、きれいに剥がしましょう。

背板を外すのに必要なタッカーだけを抜きます。
写真の底板では上の三カ所だけ外せばOK。

このタイプでは
側板と背板の上から底板が留められています。

側板は背板の上から留められています。
側板と背板と底板の関係をメモしておきましょう。
あとで組み立てるときに間違わないために。

このタイプでは、
はね上げ扉と背板は蝶番でつながっていません。
レザーを釘で留めて蝶番の代わりにしています。
この釘を抜いて背部のレザーを剥がします。

ただし、背板には内張りが貼りつけてありますから
ここを外しても背板を外すことはできません。
内張りを剥がして貼り直すと
見えるところの見た目が悪くなりますから、
背板はここまで。

なお、この部分を剥がさないでも背板が必要なだけ開けられるのなら剥がす必要はありません。

結局、ここまでが箱分解の限界。
背板は外れていません。
背板を持ち上げてモーターを外します。

細いコードがパツパツに取り付けられています。
修理やメンテナンスのことなんか考えていません。
「見た目がきれいじゃなければ道具じゃない」。
これが「MILANO の温かい風」

b. 外せるコードは外しておく

背板をこじ開けながら作業します。
パツパツコードが引っ張られます。
極細コードのハンダ接着部が外れてしまいます。
アダプター差込み口の電源コードなど簡単に取れてしまいます。

対策は「外せるコードは外しておく」こと。
写真の右側がアダプター挿入口からの電源コード。
カプラーを外しておきましょう。
この基板自体も板に取り付けられています。基板ごと外し、各カプラーを外します。

左側の白い二本のコードも曲者です。
( 後述のオートストップコード )
プラスマイナスはありませんので
途中で切断して後で連結しましょう。

それではモーター交換に入ります。

選任のための法律知識・

【広告】
流行りの特定小型原動機付自転車。
バランス能力が鍛えられるかも。


選任のための法律知識・



選任のための法律知識・



2.モーター交換手順

a. モーターを外す

モーターは
・A : トップ(調子の悪いモーター)
・B : 前からみて右側
・C : 前からみて左側
モーターステーの四本の脚がフロントパネルの四本の脚にネジ留めされています。
Aは取り外しにくい位置にあります。

AとB,AとCのモーターステーもお互いに連結されています。
ドラムが緩んでずれた場合に備えてにドラムを支えるローラーもついています。
このあたりは手が込んでいます。

これはモード回路。
モードスイッチの裏側に取り付けられています。
取り外すモーターのカプラーを外します。
取り外さないモーターのカプラーは外す必要はありません。
モーターステーとモード回路盤はフロントパネルに固定されているので、背板や側板を動かしても引っ張られることはありません。

このタイプは
モーター取り付けるステーが独自なだけ。
モーター,ギヤボックス,ドラムは他機種と共通。

取り付けられていたモーターをチェック。
① 12V・1000 mA アダプタ→ 元気に回る
② 9V・200mA アダプタ → 回らない
③ 9V・300mAアダプタ → 回る
やはり、疲れています。
なお、①を使った XENLON の スイッチ回路を
今まで「モーターチェック」に使っていましたが、
電流過大で「正しい判定」ができないようです。

こちらはArca Futura の「単2×2本」タイプ。
時計ホルダー(ドラム)が外筒に引っかかって
よく動かなくなる機種です。
しかし、部品は共通です。
「部品取り7点セット」をYahooオークションに出品していましたが、入札がなかったので急遽「出品取り消し」にしました。
やはり、部品ストックは多いほどよい。

b. ギヤ構成

新品のマブチ RF-500TB-12560 を使います。
このモーターはメーカー相手の受注生産なので、
一般では入手できません。
以前にYahooオークションで「新品30個セット」を格安で入手したものです。 → こちら

① 「モーター本体上端~ギヤ下端 」 = 9㎜
② 「シャフト先端~ギヤ上端」=2㎜
モーターによって、シャフト長さが違うので
①の値でギヤを取り付けること。

力の伝達は

・a / モーターギヤ
↓
・ b / 大ギヤ = b / 小ギヤ
↓
・ c / 大ギヤ = c / 小ギヤ
↓
・ d / 大ギヤ=ドラム
※d シャフトの(写真裏側)にドラムを取り付け。

b と c は同じように見えますが異なります。

・b → 大ギヤ / 42枚,小ギヤ / 12枚
・c → 大ギヤ / 42枚,小ギヤ / 10枚

部品取りパーツでからギヤが混ざった場合は
「小ギヤの枚数」で区別します。
「12枚」の方がモーターギヤとかみ合う方です。


ギヤbとギヤcにはシャフトが差し込んであります。ギヤはこのシャフトの回りを回転します。
シャフト自体は回転しません。
磨耗するのはギヤの穴です。
シャフトは共通です。

このシャフトには段差があります。
シャフトの取り付け方向は、
・bシャフト → 段付きが下(小ギヤに接する)
・cシャフト → 段付きが上(大ギヤに接する)

c. プラスとマイナス

・モーターのプラス → 「〇印」の刻印がある方。
・カプラーのプラス → 爪を上から見て右側

逆に取り付けても
モーターが「モード」とは逆に動くだけ。
但し、専門的には「イケナイ」のかも知れません。
この点はマブチさんに知恵を拝借しましょう。

こちらはアダプター差し込み口 ( ♀ )。
・プラス → 差し込み口の周囲の部分
・マイナス → 中心の棒部分

アダプターの差し込み部 ( ♂ ) なら、
・プラス → 側面
・マイナス → 凹部分

アダプターの差し込み口は
① ナットで裏から留めるもの ( 写真上 )
② 差し込み口にカプラーを差し込むもの ( 写真下)

アダプター差し込み部も太い (上) と 細い(下)。

②では差し込み口を裏からステーでネジ留め。
このWMでは ② でしたが単純な ① に変更。

なお、「アダプター差し込み口の接触不良,コード断線」が案外多く起こります。
「電池では動くがアダプターでは動かない」のがそれ。

今回その症状の2連も修理しました。
こんな小さな修理でも箱を分解しなければなりません。

なお、Yahooオークションで
「電池で作動を確認しました」というのはパス。
アダプタ差し込み口チェックには箱を分解しなければならないからです。

モーターコードは長くしておきましょう。

d. モーター組み付け

「単巻き」では
ギヤボックス下部にモーターを取り付けたあと
ギヤボックス上部(蓋)をかぶせて
この4箇所をビス留め。

しかし、2連・3連では赤丸を留めてはいけません。
ギヤボックスは白丸の3箇所をビス留めします。

赤丸の部分は
「モーターをモーターステーに取り付けるビス穴」を兼ねています。

長いビスでモーターステー,モーター,ギヤボックス蓋の三つを取り付けることになります。

三個のモーターはこの位置。

しかし、トップモーターを左右逆にして
「三つの方向を揃える」のが人情。
人情で作業するとモーター同士をつなぐことができません。
「再度のトップモーター取り外し・取り付け作業」が生じます。
こんな失敗を積み重ねるのがおもしろい。

e. オートストップコートが外れてしまった

「あれっ?このコードは何?」
はね上げ扉の穴に入っていたコードが抜けている。

「このコードの先には何があるのだろう?」
それを知るためには内張りを剥がさなければなりません。

これはオートストップコード。
・くっつくと「通電」、離れると「遮断」
・はね上げ扉が開くと離れて遮断、
   扉が閉じるとくっついて通電。
そんなスイッチにつながっているのでしょう。

写真右側の白い二本のコードです。
このコードをつないでおけば
「常に扉を閉めた状態」。
auto_stop にスイッチ入れると「ON」になる。
もちろん、扉を開けても「OFF」にならない。

このコードを離しておけば、
「常に扉を開けた状態」
auto_stop にスイッチ入れると「OFF」になる。
もちろん、扉を閉めても「ON」にはならない。

auto_stop は不要な機能なので、
コードは離したまま束ねておけばOK

選任のための法律知識・

【広告】
1000Wモーターで最高40km/h
ZonDoo には最高108km/hもあります※購入
250㏄扱いでしょう。※要問合せ


選任のための法律知識・



選任のための法律知識・



3. 組み立て

組立はレザーを張った上からビス留め。
次回から「レザー剥がし・貼りつけ作業」と「ターカー抜き作業」が省略できます。

ビスは「2.1㎜Φ×長さ13㎜」でよい。
3.1㎜Φは少し太い。

箱板のネジ留めは
① 直接ネジ留め
② アングルプレートを使ってネジ留め

アングルプレートは
巾 30㎜ × 厚さ 0..8㎜×長さ 910㎜ のアルミアングル( 300 円程度 )を 50㎜ に切断して 3.1 ㎜Φ の穴を開けたもの。
これを「2.1㎜Φ × 13㎜ 」のビスで留める。

このアングルを使えば
「板の重なり順番」は無視してよい。

ただし、突き出たネジが内部の部品と干渉しないように注意。

底板と背板は内部部品との隙間がたくさんあるが、
側板とモーターステーの隙間は僅か。

この点から、アングルプレートを使う場合は
長さを「もうひとつ短いもの」にした方がよい。

こちらはアダプター差込み口の接触不良で分解したArca Futura の2連。
最初に出てきた「キャメルの2連」とは別ものです。

こちらはアングルプレートを使わずに直接ネジ留め。

「レザー剥がし」がうまくいかなかったので、
背板と側板の三面をシーンズ生地で貼りました。

お世辞にも「きれい」だとは言えませんが、
アダプターが使えるようなったのだから
「よし」としましょう。

なお、こちらのタイプは「はね上げ扉と背板の結合」に蝶番を使っています。

4. 出来上がり

a. ドラム回転数

箱を分解した二台です。前から見れば普通に見えます。問題はドラムの作動。
SEIKOのモンスター(170g)を付けて回転数を調べてみました。
※3連 → ACアダプター / 9V200mA,2連 → ACアダプター / 9V 100mA

・モーター交換をした3連のトップ → 5.17 rpm
・3連 / 向かって右側 → 4.9 rpm
・3連 / 向かって左側 → 2.8 rpm。※110gの時計だと4.1rpm。
・2連 / 向かって右側 → 5.45 rpm
・2連 / 向かって左側 → .5.36 rpm

3連の向かって左側も「モーター交換」の必要がありそうです。
目安としては「重い時計を装着して1分間に5回回ればOK」。

b. 解明されなかった疑問

この2連・3連では不思議なことがあります。

それは「電池やアダプターを外した状態で一つのドラムを回すと、他のドラムも回る」こと。
「ベルトでつながっているのか?」と思っていましたが、そんなものはなし。
各ドラムは完全に独立していて、機械的なつながりはまったくありませんでした。

つながっているのは回路だけ。
「一つのドラムを回せば電流が発生して他のモーターを回す」のでしょうか?
しかし、電流を介した追従ではありません。もっとダイレクトな追従です。

この追従は「偶然のもの」なのか、
モーターが弱ったドラムを他のモーターが助けるための「意図的なもの」なのか?

「分解したら何かが分かる」と思っていましたが、謎が深まるばかり。

c. その他

どこかの質問箱にこんな質問
「arcafutura  ワインディングマシーンなんですが、たまに動かなくなるんですが修理はできるんでしょうか?」

回答者は
「ブログラムで止まっているときもある」とプログラムの説明をしたあとに、
「明らかに動きが鈍い・動かないのなら故障の可能性があるのでメーカーか買い上げ店に相談しなさい」。
※詳しくは → こちら

これは
「寝不足や深酒で体調がすぐれないときはある。しかし、本当に体調がすぐれないのなら医者に行きなさい」
というのと同じ。
質問者もそんなことは「百も承知」。
これでは「回答するためだけの回答」で「質問に対する回答」になっていません。

自分で解決しようとせずに「誰かに聞けばよい,誰かが教えてくれる」と思っている質問者も問題ですが、
Arca Futura を分解したこともないのに、回答にならない回答をして満足している回答者も「?」です。
いったい何のためにネットに書くのでしょう。

ネットに溢れるホームページもまた同じ。
書いてあるのは「誰もが知っていること」。
「あちらで見かけたこと や こちらで知ったこと」を書くのだから当たり前。
そんな「聞きかじりサイト」がなぜか検索上位に現れる。

「誰かが書いたことを書く」より「誰も書いていないことを書く」のがおもしろいのです。
ホームページやネットサイトは「まだ知られていない情報を発信する場所」なのです。

派手な包装紙や呼び込みで客を集めても、出てくるのは「二番煎じ、三番煎じ」。
サイトを訪れた人に「美味しい一番煎じ」を飲んでもらうのがサイト運営者の喜びなのです。

もっとも、「二番煎じ、三番煎じ」でも「自分の発表場所を持っていること」はそれなりの評価ができます。
しかし、「質問コーナー」は「自分の発表場所」ではありません。
自分の発信場所を持つ負担を負わないで、他人の作った発信場所で「聞きかじりの回答」をして自己称賛。
ちょっと「寂しいもの」を感じます。

この回答者の評価はともかく、
上のような質問を見かけましたので「使っていないArca Futura 」のモーター交換をしようと思い立ちました。

選任のための法律知識・

【広告】
特定小型原動機付自転車にも
アシスト自転車にも該当しません。

選任のための法律知識・



前へ / 2020.09.04. MTE. WTA-220 の分解                  次へ / 2012.09.07・初めての歩度調整

●ワインディングマシーン      ●歩度調整     ●.二次電池・キャパシタ交換      ●.ムーブ交換.

モバイルバージョンを終了