FJ1200-4CC 整備資料



 2018.11.20  FJ1200 頑丈スライダー自作





重量バイクを自由に操るためには低速小旋回やUターンでバランスを鍛えることが必要。
練習では「こける」ことを避けては通れない。自分の体を護るためにはバンパーが必要。
なによりもバンパーがあれば倒れたバイクを起こすのが楽になる。
FJ用のバンパーは販売されているけど値段が高い。
「それなら」と足場用の単管と水道用のナガニップルを使って作ってみました。材料費は8000円程度。
不細工ですが、ヤワな汎用スライダーより頑丈です。
簡単に取り付け取り外しができるので、車検やツーリングのときは外せばよいでしょう。
ただし、この頑丈スライダーを取り付けてからまだコケていないので、効果のほどは分かりません。


重量バイクにはバンパーかスライダーが必要
FJ1200 頑丈スライダー・試作1号
FJ1200 頑丈スライダー・改良2号 / 材料のグレードアップと補強
低速小旋回の練習場
FJ1200 頑丈スライダー・改良3号 / バンク角を稼ぐためにクランクケース前スライダーを短くする
FJ1200 頑丈スライダー・改良4号 / バンク角を稼ぐために補強パイプを内側にする。
改良4号だけのピックアップ


     
1.重量バイクとバンパー・スライダー


a.重量バイクは楽だけれど 立ちゴケの恐怖

重量バイクは楽です。
どっしりと落ち着いてフラフラしない。
有り余るトルクでギクシャクしない。

しかし、これは 「 走っていれば 」 のこと。
止まってしまうと、取り回しに苦労します。

怖いのは 「 突然襲ってくる 」 立ちゴケ。
「 オットット…」、ガシャン。

一度経験すると、交差点でのUターン ( 信号待ちでの停止から対向車線にUターンする ) が怖くて仕方がありません。


b.FJバンパーは高額

必要なのが、小旋回とUターンの練習。
練習中の立ちゴケは当然。

部品と脚の骨を護るためにも、少しでも引き起しを楽にするためにもバンパーが必要です。

FJ1200 バンパー検索ですぐに出てくるのが、PBKバンパー。→→→ こちら

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バンパーはキジマやハリケーンなどからも発売されていますが、最近の車種のものばかりで 28年前のFJに取り付けられるものはありません。


c.スライダーは貧弱

バンパーやエンジンガードがダメなら、スライダー。

しかし、これは樹脂製部品をM10ボルトで取り付けるだけのもの。
転倒すれば簡単に曲がってしまう。

それを「転倒の打撃力を吸収したのだ」とは安心できない。
スライダーだけでなく、自分の体でも打撃力を吸収することになったら大変。


d.安くて頑丈で、そして簡単に取り外しができるスライダーを

バンパーを作るにはパイプ曲げや溶接の技術が必要。
しかし、スライダーならボルト留めで簡単にできそう。

行き着いたところは、
  ★★26      
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2.FJ1200 頑丈スライダー 試作1号・材料費 2200 円


使ったのは、足場用の単管。

スライダーはエンジン前、クランクケース前、リヤステップの三カ所。どれも簡単に取り外せます。



a.試作1号の必要部品

・① エンジン前スライダー本体 : 48.6㎜Φ×760㎜ / 48.6㎜Φ×100センチパイプを760㎜に切断…486円
  ※ ハンドル巾 ( 車検車体全巾 ) が 780㎜ で、②キャップが5㎜あるので、770㎜でもよいが、理由なく 760㎜とした。
・② 48.6㎜Φパイプ用打ち込み金属キャップ : 124円×2=248円
・a.48.6㎜Φ×48.6㎜Φ 単管直交クランプ…178円×2=356円 ※加工必要
・③ クランクケース前スライダー本体 : 25.4㎜Φ×155㎜ / 25.4㎜Φ×100センチパイプを切断…313円 ( ⑤,⑥も含む ) 
  ※ この先に付くワッシャとナットを含めて165㎜、これでフレームから130㎜出る。
  ※ 後述の試作2号のように補強パイプを取り付ける場合は 160㎜以上にしなければなりません。、
・④ クランクケース前スライダー取り付けボルト : M10×600㎜。 / M10×1000㎜の全ネジボルトを切断… 250円
  ※ 必要長 : クランクケース突起間+突起厚×2+スライダー長×2+ナット・ボルト厚×2=200+30×2+155×2+10×2=590㎜
・⑤ 突起間に挟む補強用スペーサ : 25.4㎜Φ×200㎜ / 25.4㎜Φ×100センチパイプを切断
・⑥ リヤスライダー : 25.4㎜Φ×125㎜ / 25.4㎜Φ×100センチパイプを切断
・⑦ リヤスライダー取り付けボルト : M10×150㎜ / 148円×2

・※材料費合計 : ①+②×2+a×2+③⑤⑥+⑦×2+角ワッシャ×4+M10ナット×4=486円+124円×2+178円×2+313円+250円+148円×2+124円×2+15円×4==2257円
・※試作2号の補強パイプを取り付けるには、(補強パイプ+直交クランプ2種)×2=1945円必要で、合計4202円となります。



b.直交クランプの加工

48.6㎜Φ×48.6㎜Φ単管直交クランプはFJの角フレーム / 55㎜×32㎜ に取り付けられません。
角フレームに沿うように削らなければなりません。

・単管には、48.6㎜Φ、42.7㎜Φ、31.8㎜Φ、25.4㎜Φ、19.1㎜Φ があります。

・48.6㎜Φと42.7㎜Φは見た目ではそれほど違いません。
  42.7㎜Φが48.6㎜Φに入るくらいの太さの違いです。
  また、42.7㎜Φを揃えていないホームセンターもありますので、
  一般的な48.6㎜Φを使った方が良いでしょう。

・今回使うのは 48.6㎜Φと25.4㎜Φ。
  エンジン前には一番太い48.6㎜Φを使います。

・48.6㎜Φパイプを取り付けるのが、48.6Φ×48.6Φ単管直交クランプ。
  これをフレームに挟んで取り付けます。
・48.6㎜Φと42.7㎜Φの両方とも取り付けられる「共用クランプ」というのもありますが、
  「48.6㎜Φ×48.6㎜Φ直交クランプには42.7㎜Φも取り付けられる」とのことです。→ こちら

クランプは a,b,cの三カ所を削ります。

・a はエキゾーストクランプと干渉する部分。
・b は角フレームと干渉する部分。※前フレームの内側の角に当たります。
・c は左側のカウリングと干渉する部分。( 左側に取り付けるクランプだけです )
・サンダー使用なのできれいには削れませんが、現物合わせで削る量を調整します。


直交クランプの取り付け位置は、クランプボルトがサブフレーム取り付けボルトの下端くらいのところ。
フレームが上に広がっているので、これより上に取り付けるにはクランプの別の場所を削らなければなりません。


左側クランプは c部分を削らないとカウリングと干渉します。


※注意
48.6㎜Φ単管の取り付けでは左右長を同じにしなければなりませんが、「クランプから〇〇㎜出す」のではなく、「 フレームから〇〇㎜出す」ように調整します。
これは、左右クランプが同じ向きに取り付けられていないからです。


cクランクケース前のスライダー

エンジン前スライダーのようにフレームに直交クランプを取り付けて、パイプを渡そうと思いましたができませんでした。

・使ったのは25.4㎜Φ×31.8㎜Φ・直交クランプ。
・フレームは25㎜角 / 対角線35㎜ で 31.8㎜Φクランプを変形させれば取り付けOK。
  しかし、25.4㎜Φクランプの取り付け部分に余裕がなくて、25.4㎜Φパイプが入りません。
・フレームの下はパイプとエキゾーストパイプが干渉するので取り付けられません。
・そこで、クランクケースのこの突起を使うことにしました。
・突起前後幅 / 27㎜、左右幅 ( 厚 ) / 30㎜、突起間隔 / 200㎜、穴径 / 10㎜+α
  何のために使う突起か判りません。
・ここに、M10ボルトを差し込んで25.4㎜Φパイプから切断したスライダーを取り付けます。


・クランクケース下の突起の両側にスライダーを取り付けると、
  転倒してスライダーに力がかかった場合、突起は両側から押しつけられます。

・そこで、補強のために突起間に 25.4㎜Φ×200㎜のスペーサを入れます。

・突起両側のスライダーと突起間のスペーサは「M10×600㎜」ボルトで共締めします。


 



d.マフラー保護のリヤスライダー

・ リヤスライダーはリヤステップの上に25.4㎜Φ×125㎜をM10×150㎜ボルトで取り付け。

・リヤステップとピッタリと重なり一体になるので、強度がでます。



e.出来上がり

・フロントフォークのインナーチューブ / 41㎜Φより太い48.6㎜Φパイプ。
  これなら頑丈でしょう。。
・クランクケース前スライダーが少し貧弱。
  転倒で簡単に曲がってしまうのでは?


・エンジン前スライダーは770㎜で780㎜巾のハンドルより狭いが、
  車体が倒れると斜めになるので、
  ハンドルやバックミラーが損傷することはありません。
・外観もそれほど「奇妙奇天烈」ではない。
・各スライダーの長さの適否と強度は「転倒してみなければ判らない。」


試しに165号線を走りましたが運転に邪魔になるものはありませんでした。

Uターンや小旋回もしてみましたが、安心感で気持ちが楽でした。
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3.改良2号 : 材料のグレードアップとスライダーの補強 / 材料費は 8000円


a.クランクケース前スライダーの素材見直し

25.4 ㎜Φメッキパイプは厚さが1.2 ㎜ と薄いので、厚さが 3.0 ㎜ ある鋼管ロングニップル ( 白ナガニップル ) を使ってみました。

※パイプニップル ( ナガニップル ) について
  水道管 ・ ガス管用の鋼管接続パイプです。 いろいろな長さがあり両方にネジが切ってあります。
  内部と外部のメッキの違いによって三種類あります。→→→こちら
  一番安いのは亜鉛メッキの「白ニップル 」・「 黒ニップル」。「PLニップル」や「VBニップル」は高くなります。
  ホームセンターでは客が元の棚に戻さないので、「白ニップル」の棚に「PLニップル」や「VBニップル」が混ざっていることがあります。
  買うときは必ずラベルで白ニップル ・ 黒ニップルを確認しましょう。ステンレス製もあります。

③-2 クランクケース前スライダー用 : 3/4×150㎜ ( 27.4㎜Φ×150㎜  ・ キャップを付けると全長が165㎜になる )  267円
・⑧ 3/4ナガニップル用ねじ込みキャップ : 284円  ※中心に10㎜Φの穴を開ける。
・⑤-2 突起間に挟む補強用スペーサ : 3/4×200㎜ ( 27.4㎜Φ×200㎜ )  400円  ※1/2×200㎜ ( 22.0㎜Φ×200㎜ ) ・ 315円 でもOK
・④-2 ③-2,⑤-2 取り付けボルト : M10全ネジボルト630㎜ / M10×100センチを切断…250円
  ※④の必要長
    ナット ・ ワッシャ+スライダー本体+クランクケース突起厚さ+クランクケース突起内側間+クランクケース突起厚さ+スライダー本体+ナット ・ ワッシャ
    =10+165+30+200+30+165+10=610㎜。
    後で削ればよいから、余裕を見て630㎜にした。
    当然、ボルトは両方に10㎜ずつ飛び出したが、ここにM10の袋ナットを取り付けたらピッタリとなった。
    610㎜にしてM10袋ナットで締めつけても可となる。
    当初(試作1号)の 590 ㎜を使うならロングニップルの方を2㎜ 程度削らなければならない。



b.突起間スペーサの適正取り付け

突起間は 200 ㎜。
ここに 200 ㎜ のスペーサはなかなか入らない。

「 200 ㎜+α 」に切断したパイプを現物合わせで少しずつ削りながら入れていく。
しかし、チョット削りすぎただけでスコスコになる。
そもそも、サンダーではパイプ軸方向に垂直な切断面が作れない。
また、エキゾーストパイプの間から細いパイプを差し込んでこれをハンマーで叩くので微妙な「 コン、コン 」ができない。

そこで、パイプの軸方向に垂直な面ができている「 200 ㎜ ロングニップル 」を使い、微妙な「 コン、コン 」ができるように両側のエキゾーストパイプを外して作業。
※エキゾーストパイプはクランプとチャンバーボルトを緩めれば簡単に外れます。

・突起内側の傷は、自作パイプを打ち込んだときにできたもの。 両側のエキゾーストパイプを外すと、ニップルを直接ハンマーで叩ける。
・ニップルはそのままでは食いつかないので表面をハンマーで少し叩いて潰す。
・軽くコンコンで両側を食いつかせ、両側を少しずつコンコンと叩いて入れていく。


・突起の前後巾は 27 ㎜。バイプ外径は 27.4 ㎜Φ。両側に 0.2 ㎜ はみ出す。
・このはみ出しが気になるのなら、1/2 ( 22㎜Φ ) のロングニップルを使えばよい。
・しかし、突起の外側に取り付けるスライダーは 3/4 × 150 を使うので、
  その力を受け止めるには突起間にも同じ 3/4 を使った方がよい。



c.クランクケース前スライダーの取り付け

・3/4 ニップルキャップに 10 ㎜Φ の穴を開ける。
・これをクランクケース突起の両方に付けてM10全ネジボルトで留める。
  ※ニップルが突起からはみ出していないかを確認して締め上げ。
    キャップの中心に穴が開いていないとニップルが動くので位置決めを慎重に。
    はみ出した余分なボルト部分は後で切断。

・穴を開けたニップルキャップが パイプに対してのワッシャの役割を果たします。
  そのワッシャ(キャップ)がパイプに固定されているのでボルトとパイプの接合が強くなります。

・ただし、キャップがこのままの状態では次の「補強パイプ取り付け」ができません。

・補強パイプ取付のために、このニップルキャップに 31.8 ㎜Φのクランプを取り付けます。
  ニップルキャップの下が出っ張っている(写真のキャップの右端の出っ張り・つば)ので、
  取り付け部直径が大きくなってクランプが取り付けられません。
  キャップの出っ張り(つば)を削って平坦にしなければなりません。


・キャップの出っ張り(つば)を削るとこのようになります。
  それでもキャップ外径は 34.5 ㎜Φ。
・しかし、なんとか 31.8 ㎜Φ クランプが取り付けられます。
・キャップには「つば」のあるものとないものがあります。
  上の a.クランクケース前スライダーの素材見直し に写っている⑧キャップには
  「つば」がありません。別の店で買ったものなのでしょう。
・キャップ面が平坦なものもあります。→→→こちら
  
このキャップは外径が 32.0 ㎜Φ だから 31.8 ㎜Φのクランプが簡単に取り付けられます。
  見た目もきれいなので、このキャップがお勧めです。
寸切りボルト長を余裕をみて「+ 20 ㎜」 にしたのでボルト先端が飛び出しています。
  このままでは脚に引っかかる危険があるので、上から「M10 袋ナット」を取り付けました。



d.クランクケース前スライダーの補強  補強パイプの取り付け

クランクケース前スライダーに 「 厚いニップルと固定ワッシャとなるキャップ 」 を使ったとはいえ、単にM10ボルトで締めつけられているだけのもの。
これでは転倒の際に簡単に曲がってしまうでしょう。

そこで補強パイプを取り付けることにしました。

・⑩.25.4 ㎜Φ × 350 ㎜ × 2本( 25.4 ㎜Φ × 100 ㎝ 切断…313円)
・⑪.25.4 ㎜Φ 用打ち込みキャップ × 4個…130円 × 4=520円
・b.48.6 ㎜Φ × 25.4 ㎜Φ 直交クランプ × 2個…298円 × 2=596円
・c.31.8 ㎜Φ × 25.4 ㎜Φ 直交クランプ × 2個…258円 × 2=516円

・⑩ をbとcを使って、エンジン前スライダーとクランクケース前スライダーに取り付け。

・※注意
  48.6 ㎜Φ のエンジン前スライダーを取り付けている「 48.6 × 48.6 直交クランプ」は
  左右で取り付け方向が逆になっています。
  このため、「⑩ 補強パイプ」をエンジン前スライダーに取り付ける 
  「48.6 × 25.4 直交クランプ b 」は、
  右側では「48.6 × 48.6 クランプ」と接しますが、
  左側では「48.6 × 48.6 クランプ」より 12 ㎜ 離して取り付けます。


・「エンジン前スライダーの下~クランクケース前スライダーの上」に取り付けましたが、
  「エンジン前スライダーの下~クランクケース前スライダーの下」でも取り付けられます。
  「下~上」にしたのは「少しでかっこよく見せる」ため。
  「足場イメージ」を軽減させるためです。
・クランクケース前スライダーは「150 ㎜ ニップル+キャップ」で 全長 165 ㎜。
  これで、直交クランプから出るのは 5㎜ 程度。
・クランクケース前スライダーに補強パイプを取り付けるには、
  「クランクケース前スライダーの全長が 160 ㎜ 以上必要」 ということになります。



e.リヤスライダーの補強

試作1号ではステップと一体にして補強していましたが、ステップ部分にもスライダーを取り付けて、二つをジョイントでつなぐことにしました。

・⑥-2. ステップ用 : 3/4 ナガニップル × 105 ㎜(3/4 × 125 ㎜を切断 / 248円×2=496円)
  ※ステップ取り付け部の厚さは 15 ㎜。
    取り付けボルトが「M10 × 150 ㎜」しかなかったので、
    ニップル長をキャップを含めて 115 ㎜ とした。
  ※「3/4 × 125 ㎜ ナガニップル」をそのまま使うと、キャップを含めて 135 ㎜ となるので、
    M10ボルトの必要長 = ニップル全長 + 取り付け部厚 +ナット・ワッシャ + α
    = 135 + 15 + 10 + 5 = 165 ㎜。
    この長さのボルトはホームセンターにないのでモノタロウです。→→→こちら
・⑧.3/4 ナガニップル用キャップ…284円×2=568円  ※中心に 10 ㎜Φの穴を開ける。
・⑦.補強用 : 1/2 ナガニップル × 105㎜ (1/2 × 125 ㎜ を切断 / 181円×2=362円)
  ※ニップルそのままを使うと、キャップをつけた全長は 135 ㎜。
    しかし、こちらは取り付け部が薄いので、M10 × 150 ㎜ ボルトで取り付け可能。
    今回はステップ側(⑥-2)キャップを取り付けた全長 115 ㎜ としたので、
    これと全長を同じにするために 105 ㎜ で切断してキャップつき全長を 115 ㎜とした。
  ※ただし、取り付けステーが内側に傾いているので「⑦ は ⑥-2 より 5㎜長く」した方がよい。
    同じ長さにすると、⑦と⑥-2の先が揃わない。
  ※なお、キャップ取付後の全長 115㎜ はリヤステップ長と合わせたもの。
・⑨.1/2 ニップルキャップ…239円×2=478円。※中心に10㎜Φの穴を開ける。
・⑫.M10 × 150 ㎜ ボルト…148円×4=592円
 ⑬. M10ナット…15円×4=60円。
・d.25.4 ㎜Φ × 19.1 ㎜Φ 自由クランプ…208円×2=416円
  ※ホームセンターに自由クランプしかなかったのでこちらを使ったが、固定クランプの方がよい。


・19.1 ㎜Φ のクランプを 1/2 ナガニップルに、
  25.4 ㎜Φ のクランプは 3/4 ナガニップルに取り付け。
・1/2 ナガニップルは 22.0 ㎜Φ、3/4 ナガニップルは 27.4 ㎜Φ、
  どちらもクランプ可能取り付け直径を超えているが、
  ウォーターポンププライヤーでクランプを変形させれば取り付けられます。
・リヤステップの部分のスライダーがメイン、後のスライダーが補強用のサブ。
・リヤスライダーは取り付け部の厚いリヤステップの部分に取り付けるのがベスト。

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f.改良2号の全部品と材料費

ここでもう一度、構成部品をリストアップしておきます。
値段は入手したホームセンターのもの。★はモノタロウ値段。

モノタロウではナガニップルとニップルキャップ以外ホームセンターより値段が高くなっています。
単管パイプやメッキパイプ、単管ジョイントはホームセンターの方が安くなっています。ホームセンターではコメリがおすすめ。

加工の注意点はナガニップルキャップの中心に10㎜Φの穴を開けること。ハンドドリルでは中心がずれます。やはりボール盤は必要です。→→→こちら

 ① エンジン前スライダー本体 : 48.6㎜Φ×760㎜ / 48.6㎜Φ×100センチパイプを760㎜に切断…486円  
 ※ハンドル巾 ( 車検車体全巾 ) が 780㎜ で、②キャップが5㎜あるので、770㎜でもよい。
 ※ちょっと長いので、700㎜くらいでよいのでは?
 ② 48.6㎜Φパイプ用打ち込み金属キャップ2個 : 124円×2=248円  ★モノタロウ…167円×2=334円
 a  48.6㎜Φ×48.6㎜Φ 単管直交クランプ2個…178円×2=356円 ※加工必要  ★モノタロウ…249円×2=498円
 ③-2 クランクケース前スライダー 2個: 3/4×150㎜ ( 27.4㎜Φ×150㎜ )  267円×2=534円  ★モノタロウ…249円×2=498円 ※ステンレス 499円
 ※改良3号( 下記参照 )では 3/4×125㎜ を2個 
 ⑧ 3/4ナガニップル用ねじ込みキャップ4個 : 284円×4=1136円  ★モノタロウ…199円 ※ステンレス平坦 599円
 ⑤-2 突起間に挟む補強用スペーサ : 3/4×200㎜ ( 27.4㎜Φ×200㎜ )  400円  ★モノタロウ…389円 ※ステンレス 639円
 ④-2 M10全ネジボルト630㎜ / M10×100センチ寸切りボルトを切断…250円  ★モノタロウ…299円
 ※改良3号では 565㎜
 ⑥-2 ステップ部スライダー2個 : 3/4ナガニップル×105㎜ ( ⑧キャップを付けると全長115㎜ ) / 3/4×125㎜を切断…248円×2=496円  ★モノタロウ 209円 ※ステンレス 419円
 ※切断しないで125㎜のまま使うのなら、キャップを付けた全長が135㎜となり、⑫のM10ボルトは首下165㎜のものが必要。→→→★モノタロウ 446円
 ⑦ リヤ補強用スライダー2個 : 1/2ナガニップル×105㎜ ( ⑨のキャップを付けると全長は115㎜ ) / 1/2×125㎜を切断。…181円×2=362円  ★モノタロウ 169円 ※ステンレス 369円
 ※ステップ部スライダーと長さを揃えるためには 「 +5㎜ 」 必要。→110㎜必要。ニップルそのままを使うと、キャップをつけた全長は135㎜。
 ※切断しないで125㎜のまま使う場合はキャップを付けた全長が135㎜となるが、取り付けボルトは M10×150㎜ボルトでOK。
 ⑨. 1/2ニップルキャップ2個…239円×2=478円  ★モノタロウ…179円 ※ステンレス 259円  ステンレス平坦  469円
 ※中心に10㎜Φの穴を開ける。
 ⑩ クランクケース前スライダー補強パイプ2本 : 25.4㎜Φ×350㎜×2本 / 25.4㎜Φ×100センチを切断…313円 
 ※改良3号では 25.4㎜Φ×370㎜×2本
 ⑪.25.4㎜Φ用打ち込みキャップ4個…130円×4=520円  
 b  48.6㎜Φ×25.4㎜Φ直交クランプ2個…298円×2=596円  
 ※改良3号では48.6㎜Φ×25.4㎜Φ自在クランプ2個
 c  31.8㎜Φ×25.4㎜Φ直交クランプ2個…258円×2=516円  
 ※改良3号では31.8㎜Φ×25.4㎜Φ自在クランプ2個
 d  25.4㎜Φ×19.1㎜Φ自在クランプ2個…208円×2=416円  
 ※平行固定クランプの方がよい。
 ⑫ リヤスライダー取り付けボルト 4本: M10×150㎜…148円×4=592円  ★モノタロウ…119円
 ※リヤスライダーに切断しないナガニップル125㎜を使う場合は、ステップ部がM10×165㎜、補強部がM10×150㎜。両方M10×165㎜でもOK。★モノタロウ ステンレス/446円
 ⑬ ( M10ナット+M10スプリングワッシャ ) 6個…(15円+12円)×6=162円  ★モノタロウ…M10フランジナット  ★モノタロウ 27円、ステンレス 299円/2個
 その他 つや消し黒ラッカースプレー…332円  ★モノタロウ…399円
※ホームセンター入手材料費合計=8193円
※材質はナガニップルもキャップもボルトやナットもすべてステンレスが良いでしょう。ただし、キャップの穴あけはボール盤でないとダメでしょう。


目立たないようにつや消しブラックで塗装しました。
「何が付いているのだろう?」から「 何か付いているな?」程度に目立たなくすることができました。

なお、取り付けるときに塗装があちらこちら剥げてしまいすので、後で仕上げするためにラッカースプレーを少し残しておくことが必要。


やはりヤマハデザイン。
この角度からはディバージョン900とよく似ています。


RMXモタードはアスファルト公道上でややマンネリ化。
ダートやコースでは持て余す「130㎏・40PS」もアスファルト上ではもの足らない。
モアパワーのKTM690 かハスクバーナ、フサベルなら…。
しかし、やはりRMXはブロックパターンでダートに…。


やっと、Uターンと小旋回の練習をする気になりました。


    

4. 2018.11.30 追記   練習場の確保



Uターンと小旋回の練習場に必要な要件は、

①スーパーなど民間の所有地でないこと。
②近くに人家がないこと。
③誰もいないこと。
④充分な広さがあること。
⑤ラインが引いてあること。
⑥トイレがあること。
⑦自宅から近いこと。

今までの練習場だったサオリーナは、オープンしてから③が満たされなくなり、もともと⑤も不足でした。

しかし、以上全てを満たす場所が近くにありました。
自宅から10分もかからないので、少し時間ができたときに気軽に出かけて練習できます。
三重県の誇る施設だから土日・祝日は上記の要件を満たさないでしょうが、練習は平日だけで充分です。


ここで 「 足付きUターン 」 と 「 グルグル小旋回 」 の練習をしています。
練習の主眼は低速でのバランスと車速コントロールによる旋回。
まだ、転倒していないので 「 自作スライダーの効果 」 は不明。
やっと、片側一車線の二車線で足付きUターンができるようになりました。

練習上で注意していることは、「 前半に90度回ること 」 と 「 後半にイン側の足で地面を蹴って、後輪加重で曲がること 」。
今のところ 「 エンジン回転数を上げてリヤブレーキを引きずる 」 よりも 「 エンジン回転数を上げて半クラッチで車速を落とす 」 方が楽なようです。

白バイUターンのように最初に逆操舵を加えると、もう少し小回りができますが、前半と後半の二度足をつかなければなりません。
前半の車速が遅いので前半にも足をつかなければならないのでしょう。
前半の足付きを後半の足付きに重ねるためには、もっとエンジン回転数を上げて進入パワー・車速を上げ、
バイクをもっと傾けて前半で2/3くらい回らなければならないでしょう。

また、 「 単にラインが引いてあるだけの広い場所 」 と 「 両側を縁石で塞がれている公道 」 では緊張度が違います。
前者では失敗が許されますが後者では許されません。
練習の終わりに必ず公道でのUターンを加えています。


空冷1200のFJと水冷1100のZZRは不人気車。
15万円も出せば程度の良いものが入手できます。

ズングリとしたボディが不人気の理由なのでしょうか?。
しかし、白バイ CB 1300 や バンティッド1200・1250 と違って 「 100PS自主規制 」 のない フルパワー。

将来、必ず人気が出るはずです。
特に、空冷のFJは、Zみたいに…。
   ★★28     
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特定小型原動機付自転車にも
アシスト自転車にも該当しません。



5.2019.01.20 追記  改良3号…バンク角を増やすために



ガードが付いていると安心してリラックスできるのかまだ転倒していません。

今まで気にしていなかった「ほとんどミゾなし」の前輪タイヤも交換しました。( 30600㎞ )

駐車場の駐車スペース二台分の内側 ( 5m弱 )で足を付かずにUターンができるようになりました。

四気筒の1200ですから、アイドリングで曲がれます。
アクセルを開け気味にしてリヤブレーキを引きずることも半クラッチも必要ありません。
もっとも、白バイUターンのように素早く行うことはできません。

停止からクラッチをつないでアイドリングに、そのまま傾けてセルフステアー。
前輪が回り込んで「スッ」と内側へコケそうになったときに後輪の内側に乗るようにバランスをとる。
バランスを崩した場合は内側の足で路面を軽く蹴る。
リーンアウトは曲がり始めだけ、回り込んだらリーンウイズ。

内側へ倒れるときに後輪の内側にトラクションを与えてバイクを起こしバランスをとっているのでしょう。

この「スッ」と倒れるときの「一瞬の恐怖感」は立ちゴケのときに経験するものと同じです。
これをUターンのたびに感じていると少々病み付きになります。

小旋回ではフルロックまで「あと2割」


「少しはできるようになったな…」と喜んでいたら、右側で「ガリッ」

クランクケース前のスライダーが路面に接触しました。

・「150㎜のナガニップル+ナット+袋ナット」で、フレームから出ているのは 155 ㎜。
 「ステップ+α」では少々出すぎでしょう。
 「ガリッ」 二回でこの状態。


そこで、クランクケース前スライダーを短くすることに。


a.必要材料

・①.3/4 × 125 ㎜のナガニップルを使う。( -25㎜ )…248円×2=496円
・②.ナットを袋ナットだけにする。( -7.5 ㎜ )
・③.両側のナガニップルをつなげる寸切りボルトは「(25+7.5)×2= 65 ㎜」短くする。
・袋ナットはネジロック使用。

これで、30 ㎜程度引っ込みます。
ブレーキペダルより少し出る程度。
もちろん、ステップより引っ込んだいるので、接地するならステップが先になります。


クランクケース前スライダーが短くなり、エンジン前スライダーとクランクケース前スライダーをつなぐ補強パイプが真っ直ぐに取り付けられなくなりました。
そこで、固定クランプではなく首振り自由な自在クランプを使用。

・④.48.6 ㎜Φ × 25.4 ㎜Φ 自在クランプ2個…298円×2=596円  
・⑤.31.8 ㎜Φ × 25.4 ㎜Φ 自在クランプ2個…248円×2=520円

また、補強パイプを斜めに取り付けるため必要長が増加、新たにバイプを切断して作製。

・⑥.25.4 ㎜Φ × 370 ㎜ × 2本 ( 25.4㎜Φ×1000㎜…313円 )
・⑦.25.4 ㎜Φ 用キャップ × 4個 ( 130円×4=520円 )


b.取り付け作業

⑧ 補強パイプの取り付け位置を「エンジン前スライダーの下・クランクケース前スライダーの上」から「エンジン前スライダーの下・クランクケース前スライダーの下」に変更。
⑨ 補強パイプをクランクケース前スライダーに取り付ける位置は、ナガニップルのキャップではなくナガニップル自体。


・以前(改良2号)は
  クランクケース前スライダーに「150㎜ナガニップル」を使っていたので、
  補強パイプをナガニップルの上に取り付けることができました。
・しかし、取り付け位置はナガニップルのキャップの部分。
  直交固定クランプを使っていたのでこの位置がギリギリ。
  キャップ巾が充分ではないため、クランプ巾の半分しか当たっていません。


・改良3号ではナガニップルが 25 ㎜ 短くなったので、
  補強パイプをニップルの上に取り付けるとクランクケースに当たってしまいます。
  右側はナガニップルのキャップに取り付ければなんとか上にできますが、
  左側はクランクケースと干渉してしまいます。
・そのかわり、首振り自由な自在クランプを使っているので、
  クランプをキャップではなくナガニップル自体に取り付けることができました。
・もちろん、これは改良2号でもおなじ。
  自在クランプを使えばキャップではなくニップル自体に取り付けられます。



c.補強パイプを下に取り付けると路面に当たらないか?

クランクケース前スライダーを 30 ㎜ 短くしても、下に取り付けた補強パイプが路面に当たったのではバンク角をかせぐことにはなりません。

路面に接触するのは「スライダーの先端が先か?、スライダー下部に取り付けた補強パイプが先か?」

・メインスタンドを立てて、前輪を真っ直ぐにし、
  垂木の一面を前輪と後輪のタイヤ中心溝に合わせる。
  木製三角定規の直角辺を垂木の面に当てて、もう一方の直角辺をスライダーの先端に当てる。

・「ふ~ん、タイヤの中心線から直角にラインをあてるのか…」

・当初、そう考えていましたが直角は関係ありません。
  その平面がタイヤの中心線に対し地面と同じ角度であれば「どちらが先に当たるのか」が判ります。
  そのためには平面の一辺をタイヤの中心線に合わせれば済みます。
  基準となる平面はどんな形であろうと一辺があれば良いのです。


結果は?

・スライダー先端が三角定規に接しても、
  スライダー下の補強パイプの先端は三角定規に接していません。
・だから、バイクを傾けた場合に先にスライダー先端が接地します。
・なお、三角定規の面と黒塗装のスライダーキャップとの隙間は5㎜、
  補強パイプ先端との隙間は6㎜。、
・但し、補強パイプの突き出しを最小にすると、
  補強パイプ先端と三角定規面のの隙間はもっと大きくなります。
・だから、袋ナットが削れても、
  次に路面に当たるのはキャップで、最後が補強パイプ先端となります。
  結局、補強パイプをスライダー下に取り付けてもバンク角が少なくなることはないのです。


 左側も同じです。

 三角定規面とキャップの隙間は8 ㎜ 、補強パイプ先端との隙間は 10 ㎜です。


※なお、上の検証は正しくありません。クランクケース前スライダーの先端より先に補強パイプ下端が接地しました。(改良3号のマイナーチェンジ)


d.見た目が少しよくなりました

・自在クランプを使っているため、
  補強パイプとエンジン前スライダー、
  補強パイプとクランクケース前スライダーの取り付け角度が自由になります。
  補強パイプを長いものにすれば、
  取り付け位置をエンジン前スライダーの一番外側にすることもできます。

・今回は補強パイプの長さを 370 ㎜にして、
  エンジン前スライダー外端から 50 ㎜ 内側に取り付けました。
  いままでエンジン前スライダーの飛び出しが目立っていましたが、これが解消されました。
  見た目も少しパンパーらしくなりました。

・なお、自在クランプは首振り自由なので、取り付けボルトを締めてもガタつくことがあります。
  そんな場合はクランプを内側か外側に叩いて少しずらして、
  クランプ同士の接合部にストレスをかけてやればガタばなくなります。
  ガタがなくなった状態でボルトを締めればしっかりと取り付けられます。

・テストでは、クランクケース前スライダーよりブーツの先が路面と接触しました。
  問題がないので塗装です。
  スライダーを取り付けたまま付近をラップとアルミホイールでマスキングしてラッカーを吹きつけ。


・やはり塗装すると「それなり」になります。 ・クランクケース前スライダーはクランクケースより少し出る程度。
  このくらいがちょうど良い。


・エンジン前スライダーが少し長いのでは?
・クランプ端から先端まで5㎝だから
  片方で3㎝くらい短くした方が違和感が少なくなります。
・前から見ると、相当ゴツイです。
・しかし、必要長はコケてみなければ判りませんので「取り敢えず」。

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6.2019.02.01 追記. 思わぬ誤算  改良3号をマイナーチェンジした改良4号



以前の検証では、「スライダー下に付けた補強パイプはスライダー先端より先に地面に接触することはない」という結論。

しかし、実際は小旋回でスライダー下の補強パイプの下端がスライダー先端より先に地面と接触しました。


以前の検証ではバイクが「センタースタンドを立てた状態」でサスペンションは沈んでいません。
しかし、実際の走行状態ではサスペンションは沈み車体は下がります。

車体が下がればスライダーはより地面に近くなり、より小さい傾きで地面と接触することになります。

また、「スライダー先端が先に地面と接触するか、スライダー下に取り付けた補強パイプの先端が先地面にに接触するか」はどれだけ車体が沈み込んでいるかで決まります。

上図右はセンタースタンドを立ててサスペンションが沈んでいない状態です。(車高=a+b)
この状態で傾けた場合(立ちゴケの場合)ならスライダー先端が補強パイプ下端より先に地面と接触するでしょう。
ここから車体が沈んでもその沈み量がbまで(車高>a)ならスライダー先端が補強パイプ下端より先に地面と接触します。
しかし、bだけ車体が沈む(車高=a)とスライダー先端とスライダー下に取り付けた補強パイプの下端が同時に地面に接触し、
さらに車体がbより多く沈む(車高<a)と補強パイプ下端が先に地面と接触します。
そして、接地する場合の車体の傾斜角はおのおの異なることになります。(車体が沈むほど=bが大きくなるほど傾斜角が小さくなる)。

つまり「車体をどこまで傾けたら接地対象物(スライダー)が地面と接触するか、接地対象物のどの部分が地面と接触するか」は車体がどれだけ沈んでいるかで決まります。
上記検証ではこの点を考慮していないのでその結果は正しくないのです。


なお、走行状態により前後サスペンションの沈み具合は同じではありません。
「車体をどれだけ傾けたら接地対象物が地面と接触するか」は「その対象物の位置で車体がどれだけ沈んでいるか」によりますから
「接地対象物がどこについているか」が関係します。
ステップから離れて前にスライダーを取り付けた場合、
「ステップがスライダーより出っ張っているから、いつもステップが先に地面と接触する」わけではありません。
車体の前が後より大きく沈んだ場合はステップの前方に取り付けられたスライダーが先に地面と接触する場合もあり得るのです。


以上の正否はともあれ、スライダーより先にスライダー下に取り付けた補強パイプが地面に接触するのなら
スライダーを短くしても「短くした分だけバンク角が増えていない」ことになります。

スライダーを短くした分だけバンク角を増やすには、
補強パイプをスライダーの上に取り付けるしかありません。
しかし、それは無理。

そこで、補強パイプの取付位置をできるだけ内側にずらしました。

・塗装がしてない部分が内側へ移動した量(長さ)→ 右側が 38㎜。 ・左側が 40㎜。


・この違いは「補強パイプのクランプとフレームとの隙間」の違い。
  右側はフレームから充分に離れています。
・左側は「接触するかしないか」という状態。
  フレームとの隙間がもう少しあった方が「なぜか安心」。


・補強パイプの長さ 370㎜ を目一杯使うと、
  補強パイプのエンジン前スライダーへの取り付け位置は
  「クランプ外側 ~ スライダー外端 = 60㎜」 で、前より「10 ㎜ 内側」に。
・左側も「外端から 60 ㎜」
・補強パイプの取付位置をもっと内側にして
  エンジン前スライダー取付クランプに近づけた方が強度は上がるけれど、
  ここは「デザインの好み」により位置決め。


・クランクケース前スライダーへの補強パイプの取り付け位置を内側に移動したので
  その分だけクランクケース前スライダーの補強強度は減少します。
・しかし、補強パイプ取り付けクランプ中央 ~ クランクケース外端 = 60 ㎜。
・スライダー長さ = ナガニップル + キャップ取り付け増加分 = 125+15 = 140 ㎜。
・スライダーの「根元 ではなく 3/7 の所」に
  補強パイプが取り付けてあることになり「少し安心」。
・補強パイプを 40 ㎜ 程度内側へずらせたことにより、
  以前よりバンク角が増えたことでしょう。
・これでもまだ補強パイプの下端が先に接触するなら、
  補強パイプを取り外すしかありません。
・補強パイプがなくても、「市販のスライダー」と同等以上の強さはありますから…。



つづく




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