spnet保安-RMX・SJ13クランクケース内のベアング交換-クランクシャフトに残ったベアリングを外す

RMX ・ SJ-13A 整備資料





2014.08.17   SJ13 クランクシャフトに残ったベアリングを外す



本番で RMX③のクランクベアリングが左右ともクランクシャフトに残ってしまいました。

プレスなど素人メカニックが持っているはずはありません。

さて、どうしましょうか?

     

1.定番のプーラーセット登場


・クランクケースを分割したらこの通り。
・こうなった場合の方策を確立しておきましょう。
・隙間はこれだけしかありません。
・この隙間に何かを引っかけなければベアリングは外れません。
・ベアリング外輪に溝を切って、二本爪・三本爪で引っかける方法もあります。
・思いつくのはこのツール。
・ストレートの 19-615 です。スナイパーセットのようです。
・適応ベアリング径は 30~50㎜Φ,50~70㎜Φ
・あっ!焦って買わないように。見かけのわりにはあまり役に立ちませんから…。


・セパレータープレートを
  ベアリングとフライホイールの隙間に差し込むようになっています。
・叩いたり、ボルトで締めつけたりして差し込みます。
・右側ベアリング( 62㎜Φ) に大きい方のセパレータープレートを打ち込むと、
  ベアリングは簡単に浮き上がりました。
・両方のセパレータープレートをつなぎベアリングを引き抜きます。
・センターボルトの先でクランクシャフトメスネジを痛めないように
  ブライマリードライブギヤのボルトを付ける。
・手回しでもベアリングが抜けてきました。・少し拍子抜け。



2.「 50~70㎜Φ 適応 」 じゃなかったの?


では、左側の 68㎜Φ ベアリングを引き抜きましょう。

しかし、今度はセパレータープレートがペアリングの隙間に入り込みません。

セパレータープレートの刃の部分は 32㎜。
もう少し長くないとベアリングの隙間に入り込まない。

・段差を削れば済むことです。
・焼き入れしてある割には簡単にヤスリで削れます。
・ベアリングの隙間に食い込みましたが、
  食い込みが少ないので標準のボルトが使えません。
・ステンレス全ネジボルトとナットで締めつけたけれど…。
・もっと食い込ませようと全ネジボルトを締め込むと曲がってしまいます。
・締め込むのを止めて、ベアリング引抜きのためにセンターボルトを回していくと
  全ネジボルトが曲がってしまいます。
・セパレータープレートの締め付けボルトが
  もっと太くて頑丈でなくてはダメなのです。

     

3. 19-625 登場


作業が行き詰まるたびにストレートさん。

ネット注文で翌日に到着だから助かりますが…。

要するに、セパレータープレートがもっと大きければよい。

今度は、ベアリング適応サイズ 75~105㎜Φ の 19-625

・シャフトは 16㎜Φ。
・これなら そう簡単には曲がらない。
・もともとはベアリングをプレスで抜くときの台座として使うものです。
・図体が大きい割には食い込む刃の部分が長くないですねぇ…。
・上が 50~70㎜Φ 適合のセパレータープレートです。


・食い込む刃の長さを計ってみると、
  50~70㎜Φ適合が 32㎜、75~105㎜Φ適合が 36㎜。
・たったの 4㎜しか違わない。
・しかし、この 4㎜ が力を発揮するかも!
・しかし、食い込み刃の形を見ると、 端が厚くなっている。
・これでは 4㎜ 長くても食い込みには意味がない。
・ベアリング外輪のテーパー部にも引っかからない。
・食い込みに関しては 一回り小さい 50~70㎜Φ適合の方が効果的。
・これならベアリングのテーパー部にかろうじて引っかかる。



4.19-625 の強みは頑丈な取り付けボルト

・こちらもヤスリで食い込み刃の部分を拡張。
・もっとアールを付けた方がよいのだけれど、平やすりではこの程度。
・とにかく食い込ませることに成功。
・セパレータープレート取り付けボルトもギリギリでセットできました。
・16㎜Φボルトをグイ~ッ、グッグッと締め込むと、少し食い込み。
・これで外せるめどがつきました。


5.75~105㎜Φセパレーターに  19-615 セットは使えない


75~105㎜Φ セパレーターを食い込ませても、セパレーターを引っかけてベアリングを引き抜かなければなりません。

19-615 セットの 引抜きヤグラ部品は小さいので 75~105㎜Φプレートには使えません。

手持ちの 100㎜ 二本爪,150㎜ 三本爪 プーラーも小さくてプレートを引っかけることができません。

そこで、途中から 「 19-615 セット+ ステンレス全ネジボルト 」 にバトンタッチしてベアリングを引き抜きました。

固くはまったベアリングも、少し外れればあとは簡単、ステンレス全ネジボルトも曲がることはありませんでした。


結果的には、19-615 セットも役に立ったのですが、
19-615セットがなくても、「 75~105㎜Φセパレータープレート ( 19-625 )  + 150㎜以上の二本爪プーラー 」 で このベアリングを引き抜くことができたのです。

19-625 / 3400円 +150㎜二本爪プーラー(19-1126) 1710円=5110円。
これを準備しておきましょう。

・しかし、19-615 でベアリングを引き抜けなかったのは 19-615 に全責任があるのではありません。

・問題はベアリングが固くはまっていたことにあります。

・今回のベアリング引抜きで効果的だったのがドライヤー。

・少し温めていればシャフトやベアリングの内輪は熱くなります。
  ベアリング内輪とクランクシャフトにほんの少しだけ緩みができればいいのです。

・家庭用のドライヤーで充分です。

・ドライヤーを使えば 19-625 でもベアリングを引き抜けたかもしれません。


・なお、クランクケースのベアリングを引き抜くときにバーナーであぶるのはやってはいけないそうです。
  クランクケースが熱変形をして使えなくなるようです。 ( 古い CR125 のサービスマニュアルより)


6.締めつけるのはいいけれど叩くのはダメ


19-615 のセパレータープレートが隙間に入らないので角度をつけて叩き入れようとしたり、マイナスドライバー てこじろうとしたりしたときの傷です。

フライホイールの回転には影響しないでしょうが、気持ちの良いものではありません。

注意してください。

・ささくれ,トゲトゲ。みんな 19-615 のせい。
・責任転嫁はやめましょう。無理強いをした自分が悪いのです。
・ペーパーでささくれを取っておきました。


・右側ベアリングは簡単に外れたので傷はありません。 ・ここも軽くペーパーをかけておきました。
・そんなことをする必要はまったくないのですが、
  自分がきれいにしたフライホイールが回っていると思うと嬉しくなりません?



つづく

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