RMX-SJ13 整備資料




2016.03.22  二度目の“かし丸君”


スプロケットとチェーンを新しくしました。


1.スプロケットとチェーンの状態


a.スプロケット


AFAMの 520-46 が随分磨耗してしまいました。

もとは、2012年暮れに入手した6万円の「エンジン換装用RMX③」に付いていたものです。

RMX②にいつ取り付けたのか忘れましたが、これだけ削れてしまえば欠損の危険だけでなく伝達効率も悪くなっているでしょう。

交換するのは「いろいろ部品取り合わせ・1000円」の中に入っていた“ほとんど新品”の純正 スチール・520-46 です。
※部品番号/64511-14D31,リヤスプロケットNT46/10098円(税込)。

三台のSJ13の中で一番調子が良く・程度の良いRMX④に取り付けてありましたが、RMX④は控え選手なので削れたAFAMと交換。


b.チェーン


このチェーンは最初の“部品取りRMX①”についていたものです。

RMX①が公道復帰をしてから今まで5年間、RMX①とRMX②でずっと使ってきたものです。

そろそろ交換時期のはずです。

前/15枚・後/46枚(標準)でアジャスターは「1+1」。

チェーンの弛みは、下部中央で40㎜ (標準は40~50㎜)

21ピン間の長さは、チェーンを張った状態でで 320㎜ ( 使用限度:324㎜ )
※21ピン間:10駒の最初のピンの手前のピン~10駒の最後のピン

驚いたことに「まだ使える」のです。
アスファルトの上ばかり走っていて、飛んだり跳ねたり汚れたりしないので寿命が長いのでしょう。

5年間の感謝をこめて拍手で引退してもらいました。

人間も「惜しまれる内が花」です。


2.二度目の かし丸君


前回はNSRのチェーン交換→→→こちら

二度目の今回は前回の反省点を踏まえてやりました。


(27Mメガネがあるとやはり楽)

 チェーンはNSRのときと同じ DIDの 520VX2・112リンク  6894円(税込)

 使うのはもちろん“かし丸君”

 今回は 27Mのメガネレンチを用意しました。→→→TOPの27-24  2390円(税別)



(チェーンカット)


チェーンカットは前回の反省から 鯨印の50単列カッターで→→→こちら

このカッターを使うにはホイールとチェーンガイドを外さなければなりません。

それでもチェーンのカット部分を真上から押さえることができずカッターは斜めになります。

しかし、この状態で叩けば簡単にピンが抜けてしまいます。

クラッチデスク交換のときのようにバイクを倒してしまえば、チェーンのカット部分を真上から押さえることができるでしょう。


なお、チェーンを下でカットする場合は「駒の後側のピン」を抜くこと。
※上でカットする場合は取説にあるように「進行側のピン(駒の前側のピン)」を抜く。

これは新しいチェーンを古いチェーンに継手駒でつなぐため。

タイラップでつなぐのならどちら側のピンを抜いてもかまいません。


(520SMO)


 付いていたチェーンは RKの520SMO

 ジョイントはまだ入手できるようです。→→→こちら

 海外でしたネ。



(力加減)


 チェーンをつなぐのは上側でやったほうが楽です。

 27Mメガネがあると作業は楽々。

 チョット力を入れて締めていって、固くなったら終了。



(プレート圧入)


 これが取説の言う「プレートホルダーの溝にピンの先端が触れる」状態。

 ここでプレートの圧入完了。

 これで、両隣の駒の外側プレート厚さ:16.7~16.6㎜ (※測定誤差を考慮)

 継手駒の外側プレートの厚さ:16.7㎜。
 出ているピンの長さ:1.4㎜。

 駒同士の動きを確認、OK。



(かしめ)


 これが取説の言う「かしめピンの先端(フレアー部)が継手プレートに接した」とき。

 かしめピンの先端と継手プレートの間にわずかな隙間がありますから、「その一歩手前」。

 メガネで「少し力を入れて」締めていって、「突然固くなった」ときがこの状態。

 ここからさらに締め込むためには、相当頑張らなければなりません。

 これで かしめ具合 は、


 かしめる前のピンは、先端外径:5.2㎜Φ、プレートから出ている長さ:1.4㎜。

 かしめたピンは、先端外径:5.75㎜Φ、外側プレートから出ている長さ:1.4㎜。
 前回のNSRのときは、先端外径:5.7㎜Φ・5.65㎜Φ、プレートから出ている長さ:1.4㎜。
 完全かしめの理論値は、先端外径:5.9㎜弱、プレートから出ている長さ:1.0㎜強。

 不思議なのは、「ピンをかしめれば(頭を潰せば)出ているピン長さが短くなる」はずなのに、
 かしめる前と後で出ているピン長さが変わらないこと。

 ピン頭の外側だけが潰されるからでしょうか?

 とにかく、出ているピン長さは変わらないようなので、
 ピン長さはかしめ量の基準にはなりません。

 以上のことから、かしめ合格値は「先端外径5.7㎜Φ~5.8㎜Φ」

 メガネで締めていって、固くなったところからもう一踏ん張りで5.8㎜Φでしょう。
 しかし、「過ぎたるは及ばざるがごとし」で「固くなったら完了で5.75㎜Φ」が良いでしょう。


かし丸君二度目の感想は「よくできたツールです」。


(チェーンアジャスタによるチェーン使用限度)


 新しいチェーンで、アジャスターを「 1-1 」にすると、
 チェーン弛みはタイヤを浮かせた下側中央で 30㎜。

 基準値は、同様の状態で40~50㎜。

 アジャスターを「 1-2 」=「 0+1 」にすると40㎜。

 「 0 」にすると 60㎜+α で見るからに弛みすぎ。

 「 0+1 」・弛み40㎜に設定。
 ※標準は「サイドスタンド使用、チェーン中央で 40~50㎜」

 古いチェーンではアジャスターが「 1+1 」で弛みが 40㎜。
 チェーンを新しくすることによって「アジャスター3クリック分」若返ったことになります。



3.皿バネワッシャとUナット


(Uナット)


 写真はスプロケットを止める皿ボルトとワッシャとナットです。

 ナットはM8・並目(ピッチ1.25㎜)・対辺長12㎜・フランジ(ギザギサなし)巾17㎜の
 スティブルナット(緩み止めのUナット)です。

 近くのホームセンターになかったので、モノタロウで捜しました。
 4個入りで299円でした。→→→こちら

 このナットはエキゾーストパイプの取り付けにも使っています。

 なお、シリンダーヘッド取り付けナットもM8・並目・ギザギザなしフランジですが、
 緩み止めのUナットではなくて、普通のナットです。


 皿ボルトはモノタロウでも見当たりませんでした。
 汎用品もありますが →→→ こちら や こちら や こちら
 純正部品でもそれほど高くはないでしょう。



(皿バネ座金)


スプロケットを留めるときに使うワッシャはただのワッシャではありません。

皿バネ座金という皿のように湾曲したワッシャです。

スプリングワッシャと同じように緩み止めの働きをします。

 純正部品番号は 09164-08011-000、一個108円(税込)です。

 このワッシャの汎用品をモノタロウで捜しました。

 モノタロウブランドの大阪魂・15個入りで299円(税抜)→→→こちら
 一個では21.5円(税込。

 純正の1/5の値段です。

 こちらを使いましょう。

ただし、サイズが少し違います。

 純正(写真右)は、外径:16.0㎜Φ,内径:8.4㎜Φ,厚さ:1.0㎜,高さ:1.3㎜。
 大阪魂(写真左)は、外径:16.0㎜Φ,内径:8.4㎜Φ,厚さ:0.9㎜,高さ:1.6㎜。

 大阪魂は高さ(皿の底~皿の外端)が少し大きくなっています。

 皿バネ座金には規格があります。→→→こちら

 M8のJIS規格では
 JIS1種・軽荷重・M8→外径:17.0㎜Φ,内径:8.4㎜Φ,厚さ:1.4㎜,高さ:1.85㎜
 JIS2種・軽荷重・M8→外径:13.5㎜Φ,内径:8.4㎜Φ,厚さ:0.9㎜,高さ:1.30㎜

 純正も大阪魂も規格外ということになります。

 純正に近いのは平和発条のMDSⅢ・8個入り・299円(税抜)→→→こちら
 外径:16.0㎜Φ,内径:8.2㎜Φ,厚さ:0.9㎜,高さ:1.25㎜。
 当日出荷ではなく、出荷が2~3日遅れますが、こちらの方が良いでしょう。

 ただし、高さが少し大きくなってもそれだけ緩み止め効果が高くなるだけです。
 純正の代わりに大阪魂を使っても問題はないでしょう。


なお、皿バネ座金を入れる方向は、止める対象物の方が凹側になります。
ボルトの頭 ( 傘 ) → 皿バネ座金 → 対象物 → ナット なら、ボルトを皿バネ座金の凸側から入れる、
ボルトの頭 → 対象物 →皿バネ座金 → ナット なら、ナット側が皿バネ座金の凸側になる。
スプロケットの場合、ボルト頭 → スプロケット → 皿バネ座金 → ナット ですから、ナット側は皿バネ座金の凸側になります。

理由は「 なるほど!」 というものはありません。
皿バネ座金の外径がボルト頭やナットより大きい場合、凸側にボルト頭やナットがないと皿バネ座金を押しつぶせないし、
「 対象物に広い方が当たるようにするのが一般的 」 だからでしょう。→→→こちら  こちら

ナット締め付けトルクは300㎏・㎝~400㎏・㎝でそんなに大きい値ではありません。

スプロケットは鉄でもナットが当たるハブはアルミです。
ナットは緩み止めのUナット、さらに皿バネ座金で緩み止め。
きつく・きつく締める必要はないのです。
※プラグとシリンダーヘッドが250~300㎏・㎝、シリンダーが360~400㎏・㎝。

なお、ナットは新しいものにしましょう。
取り外すときに、ストレートのメガネレンチでナットを回しますが、ナットの角が削れているとレンチが真っ直ぐに入らずナットの角を舐めてしまいます。
こうなるとタガネでナットを割らなければなりません。

M8 ・ 並目(ピッチ1.25㎜) ・ フランジ の Uナット は 常備しておきましょう。
ステンレスはダメですよ、ナットを割るときに苦労しますから。

またネジロックは不要です。


つづく




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