SPnet 選任業務編


1. 法定備付書類--警備員名簿・欠格事由確認措置書面   ※書式のダウンロードは緑色の部分をクリックしてください。

営業所に備えつけなければならない書類は次の通りです。

・警備員名簿(隊員の誓約書・診断書・本籍地記載の住民票・身分証明書・登記されていないことの証明書・履歴書・運転免許証コピー・資格者証コピー添付)
・欠格事由確認措置書面。
・教育計画書・教育実施確認書
・指導計画書・指導実施確認書
・契約先一覧
・苦情処理簿
・護身用具一覧

これらについて、「法律の要求しているもの」を確認してみましょう。

警備業法45条に「警備業者が備えつけなければならない書類がある」ことが規定されています。
それを受けて警備業法施行規則66条に「書類の内容」が細かく規定されています。

※「警備業者は、内閣府令で定めるところにより、営業所ごとに、警備員の名簿その他の内閣府令で定める書類を備えて、必要な事項を記載しなければならない。」(警備業法45条)
※「法第45条の内閣布令で定める書類は次の通りとする…」(警備業法施行規則66条)

①警備員名簿 

「次の事項を記載し、…の写真を貼り付けた警備員名簿」(警備業法施行規則66条1項1号)  
警備員名簿に必要なのは次のもの。

a.警備員の写真(三年以内に撮影、無帽・正面・上三分身・無背景・縦3㎝×横2.4㎝)を貼り付ける。

b.氏名・本籍・住所・生年月日・採用年月日・退職年月日の記載。

c.その者に対して行った警備員教育の実施年月日・内容・時間数・実施者氏名の記載。
※警備員名簿二ページ目の「教育実施状況」の部分

d.従事させる警備業務の内容の記載。
※警察庁の解釈・運用基準31-1-(1)では、
「○○市内の道路工事現場における車両の誘導」、「○○市○○町○○の××ビルにおける常駐警備」のように、
その警備業務の具体的内容の外、その警備業務が行われる場所又は地域についても記載するように指導すること。

e.・資格者については、資格等級・資格警備業務の種別・交付した公安委員会名・交付年月日・資格者証の番号の記載。

f.退職した警備員の警備員名簿は退職日から一年間備え付け。

注意しなければならないのはaの「写真」、、3年以上働いている警備員(隊員)の写真は新しくしなければなりません。
dの「従事させた警備業務」は一カ月毎に書き加えていきましょう。これを習慣づけないと立ち入り前に大忙しとなります。

cの「教育実施状況」は、その隊員に対して行った教育が採用時から現在まで記載されているからとても役に立ちます。

教育実施確認書はその教育実施後2年間は備えつけておかなければなりません。(警備業法施行規則66条2項)
しかし、なぜか2年前の教育実施確認書がない。
古い隊員になると「新任教育を1号でやったのか2号でやったのか」すらも分からない。
警備員名簿二ページ目の「教育実施状況」に書き加えていけば、その隊員が辞めない限り記録が残ります。
その隊員に必要な現任教育につき、教育実施確認書をあちらこちら調べなくても済みます。
立入検査のときも簡単に教育状況をチェックできるでしょう。
もっとも、教育をしっかりとしていない警備業者にとっては困るでしょうが…。

しかし、この「教育実施状況」は「警備員名簿に記載すべき事柄」ですから、この記載がない警備員名簿は不完全なものとなります。
とうぜん罰則の対象となり、罰金となれば指導教育責任者は資格剥奪・警備業者は認定取り消し。5年間の追放となります。

※参考「警備員名簿の例」   エクセルの各シートに教育実施状況のページがあります。


②欠格事由確認措置書面

警備員ごとに、

法第14条第1項 に規定する者に該当しないことを誓約する書面の提出を受けた旨、
その他同項 に規定する者に該当しないことを確認するために講じた措置を記載した書類
(当該提出を受けた書面の添付があるものに限る。)」(警備業法施行規則66条1項2号)


「誓約書と欠格事由確認措置書面」のことらしいが…。
もう少し読み込んでみましょう。

法14条第1項は「18歳未満の者、警備員の欠格事由(3条1号~7号)のある者は警備員となってはならない」と規定。

だから、「法第14条第1項 に規定する者に該当しないことを誓約する書面」とはいわゆる「誓約書」のこと。

そして、「法第14条第1項 に規定する者に該当しないことを誓約する書面の提出を受けた旨」とは「誓約書を受け取ったこと」
これが前半部分。

次に、「その他同項 に規定する者に該当しないことを確認するために講じた措置」とは、
「誓約書以外でその者に警備員の欠格事由がないことを確認した手段」のこと。
それを記載した書類。
これが後半部分。

結局、ここで規定されているのは、
「誓約書を受け取ったこと」を記載した欠格事由確認措置書面のことになります。

ただし、最後にカッコ書きがあります。
ここで「当該提出を受けた書面の添付があるものに限る」としています。
つまり、欠格事由確認措置書面に「確認した手段」として書くためには、隊員から提出させた書類を添付しなければならないのです。
たとえば、「18歳以上であること」を「運転免許証で確認した」と書くためには「運転免許証のコピー」を添付しなければなりません。
運転免許証のコピーを添付しないと「18歳以上であることを運転免許証で確認した」とは書けないのです。

欠格事由確認措置書面には「誓約書を受け取ったこと」を必ず記載しなければなりません。
とうぜん、誓約書も添付しなければなりません。

要するに、
欠格事由確認措置書面には「誓約書を受け取ったこと」の記載と誓約書の添付が必要になります。
この記載と誓約書の添付がない欠格事由確認措置書面は不完全なものとなります。

なお、誓約書の日付は「採用した日かそれ以前」、欠格事由確認措置書面の確認日付も「採用した日かそれ以前」にしなければなりません。
そうでないと、「欠格事由にあたるかどうか」
をチェックしないで採用したことになります。

警備業法14条2項は「警備業者は前項に規定する者(欠格事由のある者)を警備業務に従事させてはならない」としています。
「欠格事由にあたるかどうか」をチェックしないで採用しても、警備業務に従事させてなければ14条2項に反しません。
しかし、日付だけ注意すれば済むのだから誓約書は入社手続の日に提出させましょう。

ところで、診断書・住民票・身分証明書・登記されていないことの証明書は「必ず必要な書類」でないことに気づきましたか?
誓約書があればすべての欠格事由のないことが確認できますものね。
しかし、誓約書は公的な文書ではありません。
法的には「誓約書だけあればよし」ですが、やはり「一般的に必要とされるこれらの書類」は備えつけておくべきでしょう。

それから、退職した者の欠格事由確認措置書面・添付書類について備え付け期間は規定されていません。
退職した者の警備員名簿は退職した日から一年間備えつけて置かなければならないから、
欠格事由確認措置書面も一緒に保管しておいた方がよいでしょう。
※「法第45条に規定する警備員の名簿は、当該警備員が退職した後においても、その退職の日から一年間、……備えておかなければならない。」(警備業法施行規則66条2項)


※参考欠格事由確認措置書面の例

※参考警備員用誓約書の例

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