NSR-MC21  整備資料



 2015.10.15~.NSRの 定期的な火入れ





「現状維持・動態保管」のNSRはいつも冬眠状態。
1年以上も動かさないことがあります。
ここでは、「定期的な火入れ」の状況を記録しておきます。
エンジン音がリンクさせてある画像もあります。昔懐かしい2st音を楽しんでください。


2015.10.15.小ぎれいなったNSRの試乗
2018.04.05.2年半冬眠させたNSRの火入れ
2019.04.05.1年に1度のNSRの火入れ


     
1.2015.10.15.小ぎれいになったNSRの試乗


タイヤを程度のよいものにし、チェーンを新しくしました。

カウルを交換して「見すぼらしさ」が少し間然されました。

それでは、試乗してみましょう。

 


その前にキャブレター点検

・キャブレター内はきれいなものです。
・腐食・汚れ・堆積物などありません。
・前回のパワージェットパイプ修復からそれほど動かしていないので当然です。
前回の修復パイプもしっかりとしています。※写真の右側のパイプ
・一応、各穴をキャブレタークリーナーで吹き通し。
・ストックしてあるキャブレターの出番はありませんでした。



油面がちょっと気になりました。

・基準値は
  「フロートアームがフロートバルブの先端と接するときに
    (フロートバルブのスプリングが伸びている状態でスプリングが入り込んでいない状態で)
    フロートの高さが メインジェットの位置で 13 ㎜」

・しかし、左右のフロートが同じ高さではありません。(※写真では左側が下がっている。)
  こんな場合は高い方(右側)に合わせるのでしょうが、
  そもそも、フロートピンの部分にゆとりがあって、フロートがガタつきます。
  だから、実際にガソリンにフロートが浮いたときにどうなるのかが分かりません。

・「フロートアームがフロートバルブのスプリング部先端に触れる状態」を作り出すのも難しい。

・いろいろやりましたが、最後は面倒くさくなってやめました。
  どうしても 13 ㎜ より少なくなりますが、まあOKとしましょう。、


バッテリーを充電し、キック。

すぐにアイドリングを始めました。

動かさない時間が長い場合は、キャブレター吹き通しが必要なのでしょう。

・久しぶりに公道を走らせました。

・RMXのトルクに馴れているので、気持ちよい加速は1速と2速。
  100 ㎞/hを超えてやっと3速に。

・回転は1万回転超えまでストレスなく上がります。
  アイドリングへもしっかり戻ります。
  キャブレターセッティングをすれば、もう少しシャープになるでしょう。

・タイヤ・チェーンOKですから心配なく走れました。
  もちろん、タンクを抱き抱えるようなポジションはキツイです。

・エンジン音がうまく取れませんでしたので、
  ナンバー部分での排気音を左画像にリンクしておきます。

・アイドリング 1500 回転 ~ 11000 回転 のレーシングです。
  エンジンに負荷がかかっていないので重苦しい回転ですが、
  走らせると重苦しさを少しも感じません。

・この軽さとこの回転。やはり「2st・250 の名車」です。

・なお、エンジン音アイドリング(右側から)は→→→こちら


     

2.2018.04.05. 2年半冬眠させたNSRの火入れ


2st はエンジンオイルを混合したガソリンを使っているので、動かさないとキャブレターに付着したオイル分が固まって詰まってしまいます。

気が向いたときに、控えのRMX ③ と ④ を動かしていますが、ついついNSRは一番最後になっていしまいます。
重い腰をあげて車庫の奥からNSRを出しました。

もう二年半動かしていないので、キャブレターOHは当然覚悟。

・バッテリーを充電して、タンクの古いガソリンを捨てて新しいガソリンを入れる。

・ガソリンコックONでキャブレターからオーバーフロー。

  これは、フロート室のガソリンが腐敗しないように 「 フロート室のガソリンを抜いて冬眠させる 」 ので、フロートが下がったまま固まってしまうから。
  フロート室をドライバーでコンコンと小突けば治る場合があります。
・ラッキーなことにコンコンでオーバーフローは解消。

・プラグを外してパーツクリーナーを吹きつけて洗浄、シリンダーの中にもパーツクリーナーを吹きつけて起爆剤に。

・タンクを外すときに燃料ホースを外したら、劣化硬化でポキンと折れてしまいました。
  純正は肉厚のあるゴムパイプ。とにかく手持ちの肉厚の小さいゴムパイプで代用。

・RMXに比べ頼りないキックを何度か。エンジンがかかりました。
  軽くレーシング、問題なし。


それでは試乗。

NSRに跨がって、左足先を見ると 「 シフトペダルがない?」

「あっ!これは前傾姿勢で乗るのだった。」

シフトペダルとステップは後の方にありました。


50㎞程度走る。

タンクを抱くようなライディングポジション。

乗り初めは違和感がありますが、馴れてくると人車一体に。

エンジンは軽く軽く1万 rpm オーバーへ。

RMXに比べトルクがないので回してからクラッチミート。
あとは弾丸のように飛んで行く。
変速比を少し上げれば ( リヤを+2くらい ) もっと鋭い加速に。

やはりNSRは名車です。


いつも書いていますが、このバイクをバーハンドルにして、ストリートネイキッドにしたら面白いでしょうネ。
オートバイは 「 速くて俊敏 」 が命、 「 アクセルONだけ・音だけ 」 の 「 暴騒ニイチャン 」 に 排ガスを!

その後、NSRはフロート室とタングのガソリンを抜かれて冬眠に入りました。
   ●●    
選任のための法律知識・








3.2019.04.05. 1年に1度のNSRの火入れ


恒例の「調子維持のための火入れ」です。

前回の“火入れ”から丸一年動かしていません。

まずは、やることは「バイク達の保管位置」を変えること。

・NSRの定位置は「長期保管」の左端。
・それをいつもRMX④ (エンジ・ 左から二番目)を置いている右端に移動。
・使用頻度の高いRMX ② がもっとも出し入れのしやすい右から二番目。
・次に使用頻度の高いFJが、そのまま出せる右から三番目。
・何かしら触る必要があるバイクが右端。


バイク位置入れ換えの次にしなければならないのがバッテリーへの充電。

RMXと違い、NSRは排気バルブを回転数に応じてモーターで動かしているので電源が必要なのです。※端子間電圧 12.5V 以上必要

・1年間放置のバッテリーは充電開始からインジケーターは左端の充電完了位置。
・5時間くらいそのままで、バッテリーは冷めたまま。
  バッテリー交換が必要?
・24時間充電してもインジケーターは充電開始位置とほとんど同じ。
・心持ち右へ動いただけ。
・もちろんバッテリーは冷めたまま。

恐る恐る電圧を測ると 13.8 V。

充電開始時の電圧を測っていなかったけれど、もしかして初めから満充電だった?

そんなはずはないでしょう!

・あとは、タンクにガソリンを入れ、
  キャブレターのドレンを開け、フロート室にガソリンが入ったことを確認してドレンを締める。
  オーバーフローなし。

・キャブレターに問題がなければ手間はかかりません。
  前シリンダーのプラグを外し、シリンダーに起爆剤のパーツクリーナーを吹き込む。

・RMXとくらべると「まったく頼りないキック」を 10 回。
  あっけなくでエンジンが目覚める。

・ギヤオイル点検、エンジンオイル追加。
・1年前の火入れからまったく動かしていないのだから「正常状態」に決まっています。

・タイヤ空気圧 前 / 2.25・後 / 2.5 もあまり減っていませんでした。

・車体のホコリとホイールの汚れを取って発進。
 オドメーター : 13053.9 ㎞ ・ トリップ : 0.00 ㎞


乗り馴れているRMXのようにトルクがないので、発進のクラッチミートをどうしてもスロットルオープン。
トルクと排気音を楽しんでいると 2速までしか使えない。
80 ㎞/h ~ 100 ㎞/h までの公道では3速が精一杯。

両足はかかとまでベッタリでなお余裕がある。
車体を後退させるときは、左手でハンドルを持って、右手をシートに置く。これだけで軽く動かせる。
ギクシャクしないなめらかな走りと、12000 rpm までストレスなく回るエンジン。

タンクは股間から恐ろしく盛り上がり前にいくほど下がっていく。
このタンクを両腕で抱えて前傾ポジション。
ニーグリップが甘いとすぐにハンドルに力がかかってしまう。

ステップに力を入れ、ニーグリップを常に意識し、ハンドルを無重力状態にして、肩からコーナーに入っていく。

「乗れる人が乗れば」速くて楽しいバイクでしょう。

やはり、NSRは名車です。

62 ㎞ 試乗、オド : 13053.9㎞。

FJの練習場であるサオリーナで写真撮り。

       

・いつものように写真に排気音がリンクしてあります。※録音は別の場所です。
・ここで2stの騒音を撒き散らせば「すぐに出入り禁止」になってしまいます。これは「ホームレスさんが昼間の定住場所のスーパーで万引きしない」のと同じです。
・「1500 rpm ~ 11000 rpm の静止状態」の排気音です。負荷がかかっていないので、「やや重い回転上昇」になっています。
・走行状態でのスロットルオープンでは「もっと気持ちよく」 12000 rpm まで回ります。



その後、いつものように、
NSRはタンクからガソリンを抜かれ、キャブレターのフロート室を空にされて、左端の「長期保管場所」に移されました。

・この左端の冬眠場所に入ると、背の低いNSRは殆ど見えず忘れ去られてしまいます。

 NSRを冬眠させるときにいつも思うことは、
 「リヤスプロケットを2枚増やし、バーハンドルにしたらどんな走りになるのだろう?」

・そして、
  「オフロードでこそその価値を発揮するRMXをオフロードで走らせないのなら、
    予備のRMX二台を処分して新たにNSRを入手し、
    ストリートファイターNSRを造ってみようかな…。
    RMXは予備エンジンが二台あるのだから、車体は一台で充分なはず。」

・しかし、NSRをバーハンドルにしたら「その価値」がなくなってしまう。
  「このライディングポジションでこそNSR」なのだから。

・いつものように結論は持ち越し。
  本心は「RMXを手放すのが嫌なだけ」。


しかし、彼はこの名車NSRをいつまで放置しておくのでしょう?
税金は毎年払っているのでしょうに。新たにコンビニで強制保険の手続さえすれば「いつでも自走で乗って帰れる状態」なのだけど。

心と身体の自由がない会社人間に成りきって、「ドラゴンカップで RM80 を一周だけしか走らせられなかった」ことを忘れてしまったのでしょうか?

・「何かしら触る必要のある右端保管場所」にRMX③が来ています。

・RMX ③ も RMX ④ も動かしたのは 2018.12。
  半年も経っていないので「調子維持のための火入れ」はまだ先。

・しかし、このブロックパターンについつい見とれてしまいます。
  ギャップのあるコースは無理だけど、平坦な土の上ならまだ走れるかもしれない。
  もう一度、リヤタイヤを左右に振って加速してみたいものです。

・やはりRMXはオフロードバイク。


・取り敢えず、RMX③のリヤスプロケットを新品純正の46枚(標準)にしました。
・こうしておけば、このタイヤをいつでもRMX②に付けて走れます。
・スプロケットは「安くて耐久性のある」スチール製が大好き。
・スプロケットボルトと皿バネ座金のストックがなくなったから、
  何かのついでにモノタロウ。



つづく




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