SPnet保安-もう一台のSJ13-RMX4その④-始動と新たな問題点


RMX ・ SJ-13A 整備資料





2015.05.30  RMX4 始動-新たな問題点


消耗部品が到着しました。

エンジンを組んで始動です。

その前にもう少し。


1.ウォーターポンプのチェックとオイルシール交換    SJ13のウォーターポンプ基礎知識


今のところ問題はありませんが、ついでですからウォーターポンプのオイルシールを交換しておきましょう。

各部品のきれいなことには驚きました。

インペラ樹脂リングと擦れ合うメカニカルシールの先端は片減りしていません。

シャフトにもまったくサビがありません。→→→こちらと比較

案外、エンジンの使用が少ないのかもしれません。

※オイルシールは取り外すときにリップ部がちぎれてしまいました。

インペラガスケットはしっかり貼りついていたので、取り外すことなくこのまま使用。(写真左)

オイルシールを打ち込む前の状態です。とにかくきれいです。(写真右)



2.クランクシャフトのキー交換


これがクランクシャフトのキーです。

値段は100円。

どのようにして付けるのでしょう。

キーは半月形、シャフトのキー溝も半月形


左の写真が ストックしてある RMX1のクランクです。

これをまねて、RMX4のクランクにキーを打ち込みました。

キーの出方は軽く叩けばどのようにもなります。接着剤などは不要です。

しかし、キーが軽く叩くだけで動くのなら、ローターを取り付けるときにローターの溝でキーの出っ張りは適切なものになるはずです。

上の写真左のRMX1のキー出っ張りはシャフトからローターを取り外したときに動いたかもしれません。

それなら、単にキーをシャフトのキー溝に入れれば良いだけで、キーの出っ張りがどのような形になるかを気にする必要はありません。

なお、ローターを外すときにセパレーターを使わなければならないのはこのキーがあるからではないでしょうか。

セパレーターを締めていくと、ローターが急に『ゴトン』と音を立ててはずれるのはこのキーのせいなのでしょう。


※2016.02.29追記


このキーはローター(マグネット)の溝と噛み合うようになっています。

ローターの溝は内側が浅く外側が深くなっています。

ローターがクランクシャフトにはまる場合、このピンと最初に噛み合うのはローター内側の溝です。

だから、ピンは「シャフト先端の方が下がっているようにはめておく」方が、ローターがはまりやすくなります。
※上の写真のように「シャフト先端の方が上がっている」と、最初に噛み合うローター内側の溝が浅いのでピンが外れてしまうことがあります。

ローターがはまってしまえば、ピンはローターの溝に沿って動かされ、シャフト先端の方が上がりクランクホイールの方が下がります。
※ピンは上の写真のような状態でローターと噛み合っていることになります。

ローターを取り外すときは、ローターの外側の溝の深い部分から外れるので、ピンはローターがはまっていたときの状態になっています。
※上の写真はローターを外したときのピンの状態です。


3.久しぶりのエンジン組立・搭載


 クランクケースの分解・組立は 四回目ですが、あちらこちらで手順を間違えてやりなおしました。

 右クランクケース内のギヤ組みでは、キックスタータを取り付ける前にクラッチを取り付けて
 再度クラッチを取り外しました。

 この写真は、リードバルブ・マニホールドを取り付けないでエンジンをフレームに載せたあと、
 再度、エンジンを降ろしてリードバルブ・マニホールドを取り付けたところです。
 ※組立手順をもう一度確認


 なお、ドライブシャフトはスナップリング溝から10㎜出ていなければなりません。

 ドライブスプロケットの厚さが10㎜なのでスナップリングを取り付けられないからです。

 今回、スナップリングが取りつかないので苦労しました。

 スペーサの二本のOリングがスペーサに納まらずにスペーサ打ち込みが少なくなったからか、
 それとも、ドライブギヤを組むときにドライブシャフトを完全に出さなかったからか。

 スペーサを叩き、スナップリングを叩いて
 『パチン・パチン」ではなく「プチッ・クキッ」とはまりました。

 また、新しい発見です。



4.あちらこちらで問題発生


a.チャンバーは取り敢えずの純正品



 チャンバーはストックしていた傷だらけの純正品です。

 傾けたらタールが出てきましたが、内部のタール取りをせずにそのまま取り付け。

 サイレンサーは付いていたものをそのまま使用。

 非常に軽いサイレンサーです。

 RMX2 と RMX3 のオートリメッサはチャンバーとの接続部分に純正のガスケットが使えません。
 しかし、このサイレンサーはそれが使えます。

 ただ、取り付け二カ所のうち一カ所しかポルト留めができません。
 二カ所ボルト留めをするにはステーを作る必要があります。

 それはまたにして、今回はこのままで。 
 



b.ブレーキペダルのピン穴


 ブレーキペダルを取り付けて、ボルト先に割りピン挿入。

 しかし、ピン穴に割りピンが入らない。

 ピン穴の中で割りピンが折れ込んでいる。

 ドリルで穴あけ、少し大きい穴になりました。


 ところで、このピン穴は二カ所に付いているのですね。
 二つのピン穴が垂直に交わっているのですね。
 初めて知りました。
 そんなこと、穴あけでもしなければ気づきませんからね。


 それから、プレーキペダル取り付けボルトの両側にオイルシールが入るのを知っていますか?。

 『そんなオイルシールなど見たこともないし、気にしたこともない。』

  しかし、最近入手した「使用頻度小のブレーキペダル」を見ると真新しいオイルシールが付いていました。

 これも今回の発見です。


c.エアクリーナーでまた一苦労


 キャブレター取り付け。
 『さあ、新品のエアフィルターを取り付けよう。』

 『あれっ? フィルターのホルダーがない。』

 ホルダーのストックはあったはずだけど、探すのに時間がかかるのでRMX3 から取り外し。


 フィルターを取り付けでエアクリーナーボックスの中を見ると、
 クリーナーボックスとキャブレターの間のゴムケース(アウトレットチューブ)のなかに、土と砂。

 『こんなの吸い込んだら、すぐにキャブレターが詰まってしまう。取り外して水洗いをしよう。』

 しかし、エアクリーナーボックスとアウトレットチューブを留めている大きなバンド(クランプ)のネジ…。

 これが3㎜ヘキサ。

 排気バルブの部品じゃあるまいし、なぜこんなクランプにヘキサが必要なの?
 キャブレタークランプのようにプラスビスではダメなの?
 整備性の悪さにプツプツ。

 もちろん、プラスビスに変えました。



d.なんじゃこのタンクは!


さて、いよいよ始動。

まずはオイルタンクにCCIS。
そして、燃料は CCIS で 25:1 の混合油。

タンクのフタを開けてみると、

 タンクの中は赤サビだらけ。

 燃料コックにストレーナーが付いているとはいえ、これは“チョットこわい”でしょう。

 このタンクのサビ取りは宿題にして、
 とにかく、今日はエンジン始動。

 タンクもRMX3から借り受け。

 RMX3 のタンクは燃料コック漏れがあるので、RMX4 のタンクから移植。



d.エンジン始動。しかし…


チョークを引いて、キック二回目でエンジンは何事もなかったように始動。

チョークを引いてのアイドリングOK。

「分離給油+混合油」でオイル過多のはずなのに白煙はそんなに多くない。

1~2分後、チョークを戻すとアイドリング安定。

エンジン音は“カッチリ”したもの。


このカッチリしたエンジン音は、現役RMX2(R型) より RMX3(N型) の方がよく、RMX3よりRMX4(N型)の方がよい。

これは、エンジンの個体差ではなくR型とN型の違い、バランスウエイトの変更が関係しているのかもしれません。

「カッチリ感=シャープ感」と言い換えればこのことが納得できます。


少し試乗。

クランクベアリング交換で“馴らし”が必要なのでトロトロと走る。

クラッチ、シフト、ステアリング、ブレーキ問題なし。


ところが…、

 ウォーターポンプのドレン孔から冷却水がポタリ・ポタリ。

 『えっ? メカニカルシール不良?』

 そんなはずはありません。
 最初に書いたようにウォーターポンプ部はまったく問題なし。

 『また、クランクケース分解か…。
   しかし、分解といってもエンジンを載せたままクラッチカバーを外せばいいのだし、
   メカニカルシールの取り置きはあるし。
   また、暇なときにやればいいか…。』


  オイルパイプ内のエア抜きのためにエンジンをかけっぱなしにして後片付け。

 10~15分経ったでしょうか、メーター内の水温警告ランプが点灯。
 リザーバータンクがみるみるうちに一杯になる。

 『えっ?』。


『もしかして、ラジェター詰まり?』

そう考えればツジツマが合う。

メカニカルシールの損傷では冷却水が漏れるだけでオーバーヒートは起こさない。

ラジエターに問題があるからオーバーヒートが起こった。

エンジンをかけウォーターポンプが動き、ポンプ内の圧力が通常より高くなる。
そして、通常の圧力なら漏れを起こさないメカニカルシールから冷却水が漏れる。

メカニカルシールに問題があるのならエンジンをかけていないときにも冷却水が漏れる。

これは、メカニカルシール交換よりラジエター点検の方が先。

ラジエター部分の点検は今まで必要はなかったしやったこともありません。

また、宿題が増えました。


5.とにかく、エンジン始動・復活


 結局、RMX4 不動の原因は、
 ジェネレーター故障と左クランクベアリング損傷。

 修理内容は
 ・ジェネレーター交換(RMX1より)
 ・左クランクケース交換(RMX1より)
 ・左右クランクシャフトのベアリング・オイルシール交換
 ・クランク交換(RMX1より)
 ・クランクケース各所オイルシール・Oリング・ガスケット交換
 ・シリンダーヘッド・シリンダーガスケット交換
 ・チャンバー交換(RMX1より)
 ・キャブレターOリング(FV,AS),底部シール交換
 ・メインジェット,ワッシャ交換
 ・フロントブレーキパッド交換
 ・エアフィルターとフォルダー装着
 ※クランクは問題なく使えたがRMX1のものに交換
 ※左クランクケースもなんとか使用できたがRMX1のものに交換。

 ストックしていた部品を使ったので、費用は1万円以内。
 これでエンジン再始動。

 あとは、ラジェター詰まりかメカニカルシール損傷。
 タンク内のサビ取り・サビ止めをすれば充分使えます。

 このSJ13は放置期間が長いが使用期間は短いのかもしれません。
 足回りしっかり、保安部品は程度良し。
 書付きで実質2万円ですから“大当たり”だったのでしょう。

 SJ13は控えが二台になりましたからもうこれで充分。
 今度はPJ12をRMX2かRMX3に換装です。



 キャブレター設定は RMX2・RMX3 と同じ。
 「MJ:195,PJ:32.5,JN段数: 1段目」。

 ASはRMX2・RMX3 の2回戻しに対して1.5回戻し。

 CCISの分離給油+25:1の混合油。

 「馴らし未了」の暫定セッティング。

 左の画像にエンジン音をリンクしておきました。
 左画像をクリックしてください。
 少々長いので適当に終わってください。

 アイドリングと1/3までの軽いレーシングです。
 「アイドリングへの戻り」が少し遅いようです。
 これはセッティングで解消していきます。
 



次回はラジェターチェックとタンク内のサビ取り・サビ止めです。

ここしばらく、RMX4にかかりっきりでしたのでチョット時間を置く予定です。

「もう一台のSJ13」は今回で一応終了とします。


つづく。


2015.06.03 追記



 ホイールをRMX3のGP210と交換し、
 馴らし運転を三回に分けて合計100㎞ほどしました。

 サスセッティングは前後とも「最弱+2クリック」。
 二次減速は 標準の「フロント15枚+リヤ46枚」

 低回転域での安定、吹け上がり、高回転域でのパンチ。
 そして、N型エンジンのギクシャク感。
 若々しくて、とても調子のよいエンジンです。

 現役RMX2の「マイルド・熟年エンジン」を換装したいくらいです。

 フロント21インチはやはり違和感がありません。
 馴れているリヤ荷重でコーナリングできます。
 フロントが適度に「抵抗して立ってくれる」のも安心です。

 もちろん、足つき性は非常に悪く、信号待ちでは気をつかいます。

 やはり、RMXをアスファルトで走らせるのには無理があるのでしょう。
 



 次回に詳しく報告しますが、
 ラジエターの詰まりはありませんでした。
 サーモスタットも問題なし。

 まずは簡単な「ウォーターポンプインペラ側のシール類交換」をしました。

 交換直後は「10秒に一滴」が「1分に一滴」になりましたが、
 30㎞くらい走ったあとには「アイドリング5分で漏れなし」になりました。
 交換直後の漏れは
 「シャフト孔やドレン溝に溜まっていた冷却水」だったのかもしれません。

 一応、これで様子をみることにしました。
 今度「ポタリ」を一滴でも見つけたらメカニカルシール交換です。

 あとは、右フロントフォークのオイル漏れが少々。
 これは控えのRMX3 も同じです。

 フォークのオイルシールを交換しても
 使わずにそのままにしておくとまた漏れることがあります。
 控え選手のフォークオイルシール交換は「正選手になってから」にしています。


 RMX3『そろそろ、タンクを返せッ!』



 キャブレター設定は 「MJ:195,PJ:32.5,JN段数: 1段目」
 ASは少し濃いようなので、RMX2・3と同じ2回転戻しに。

 ナンバープレートへのオイル付着がやや多いようですが、
 ギヤオイルの減少はありませんから問題ないでしょう。

 アイドリングの排気ガスがやや濃く目に染みます。
 これは不完全燃焼ではなく
 排気系(チャンバー,サイレンサー)の問題かもしれません。
 しかし、PJを下げてみる必要もありそうです。

 今回も画像にエンジン音をリンクしておきました。
 今度は分離給油だけ。クランクベアリング交換後の馴らし済み。

 できることなら「走行時のフル加速排気音」を聞いてもらいたいのですが、
 残念ながら「アイドリングと2/3弱までのレーシング」です。

 以前より少し角が取れ、
 アイドリングへの戻りも改善したようです。

 SJ13・14に興味のない方は音を適当に止めてください。


つづく。


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