RMX-SJ13 整備資料




2019.05.29.  W.E.R.ステアリングダンパー取り付け


W.E.R.ステアリングダンパーの部品内容と追加で必要なもの
ブラケットのフレーム側への取り付け位置-候補は三カ所
ブラケットの取り付けの実際
コネクティングロッドの調整-高さと長さ
ホーンとライトカウルとの干渉対策
お勧めの最終構成-RMXにはこちら
ダンパーの調整と試乗
メンテナンス ( 取扱説明書より )
久しぶりに尾鷲熊野の峠を攻める


1.W.E.R.ステアリングダンパー


a.前後17インチとステアリングダンパー



  「 前後17インチ化 」 でライディングポジションが 「 前のめり 」 になったのは 「 ハンドル交換 」 で対処。→→→こちら
 しかし、 「 フロントホイール小径化 」 による 「 フロントの落ち着きのなさ 」 は今まで通り。

 コーナーで倒せばフロントに安定感がない。
 そのため、倒しているときは、それ以上ハンドルが切れ込まないようにハンドルを保持していなければならない。
 もちろん、倒した分だけしかハンドルは切れないのだけど、 「 もっと切れ込むのではないか? 」 との不安を感じさせられる。

 立ち上がりでも同じ。
 フロントに安定感がないのでハンドルを保持していなければならない。

 実際にはコーナーや立ち上がりでのハンドル保持にそれほどの力は必要ないが、とにかくハンドルに神経を集中していなければならない。


 これは 「 フロントを21インチから17インチにしたこと 」 によりジャイロ効果が減少したため。
 ジャイロ効果の減少を 「 ステアリングダンパーでフロントの反応を重くすること 」 によって補えるかもしれない。


    
b.WERのステアリングダンパー


ちょうど Yahooオークションで RMX用のW.E.R.ステアリングダンパーが出品されていたので入手。→→→ こちら と W.E.R.( Works Enduro Riders )
「 新品で4900円+送料900円 」 。安くて大助かり。


 ( 内容 )

  ・ a.ダンパー :ステアリングステム下部にフロントフェンダーで挟むように取り付 ・ アルミ製 ・ 各穴 6.3㎜Φ
  ・ b.ピボットブラケット :ステアリングヘッドに取り付け ・ アルミ製 ・ 各穴 6.3㎜Φ
  ・ c.コネクティングロッド :a と b をつなぐ ・ スチール製 ・ ピローボール内径 6.3㎜Φ
  ・ d.付属ナット類
  ・ スペーサ/厚 : 外径×内径×厚さ=16×6.3×5.0㎜ ×2個、 スペーサ/薄 : 外径径×内径×厚さ==16×6.3×2.50㎜ ×2個  ※アルミ製。
  ・ ワッシャ/大 : 外径×内径×厚さ=17.7×6.6×1.5㎜ ×4個、 ワッシャ/小 : 外径×内径×厚さ=11.5×6.6×1.5㎜ ×6個 ※スチール製 ( 通常のワッシャより厚い )
  ・ ボルト : M6 ・ フランジ・ 首下20㎜×4個、 M6 ・ フランジ ・ 首下25㎜×4個、 M6 ・ 首下70㎜×2個
  ・ 弛み止めナット : M6 ・ ナイロン×6個

 ( 追加で必要なもの )

  ・ M6ワッシャ×4個
  ・ M6弛み止めナット ( 弛み止め部がスチールのもの )×4個 ※付属のUナットは弛み止め部がナイロンで使い捨てのため。
  ・ M6 ・ 首下40㎜ボルト×1個 ( コネクティングロッド前側ボルト )
  ・ M6 ・ 首下30㎜ボルト×1個 ( コネクティングロッド後側ボルト )
  ・ M6スプリングワッシャ×7個
  ・ M6細目 ( 0.75㎜ ピッチ ) ナット×2個 ( コネクティングロッド調整ネジ止め )



2.取り付け


a.ダンパー部分


ダンパー部分は取り付け位置がきまっているからなんら問題はありません。

 ホーンが邪魔ですから、ステーと一緒にとり外します。

 フロントフェンダーがあっても作業に支障はありません。
 この時点でフェンダーも取り付けておきましょう。

 付属の 「 M6×首下20㎜ 」 ボルトを使います。

 フェンダーは緩んでもかまわないけどダンパー取り付け部が緩んではいけません。
 スプリングワッシャも入れます。


     
b.ピボットブラケットの取り付け位置


ブラケットはステアリングヘッドを挟むように取り付けます。

では、「 どの高さに取り付ける 」 か?

問題となるのは
イ.ブラケットステーとダンパーアームの高さの違い
ロ.ブラケット側ピローボールとステアリングストップの干渉
ハ.ダンパー側ピローボールとライトとの干渉

ブラケットを高い位置に取り付ければ、イ が大きくなりスペーサがたくさん必要になる。そして、ロ ( ライトとの干渉 ) が問題となる。
ブラケットを低い位置に取り付ければ、ロが問題となる。

候補は①、②、③の三カ所

 ★① : 取扱説明書が推奨している位置
 取扱説明書によると、この位置ならダンパー側に 「 付属の5㎜スペーサ 」 を一枚挟めばよいらしい。
 ところが、①でのf ( ブラケットステーとステアリングロックとの隙間 )はは約12㎜。
 ブラケットステーの下に取り付けるピローボール部分の厚さが 「 最小で17.5㎜※ 」
 ①にすると、
 f ( ブラケットステーとステアリングロックとの隙間 ) を 5.5㎜ 増やさなければならない。
 f を増やすためにはステアリングロックの突起を短くするしかない。
 突起はあと5㎜短くすることができる。
 6㎜短くして、必要とする5.5㎜をクリアーしても、その役割は果たすでしょう。
 しかし、①にするには次の問題をクリアーしなければならない。

※ブラケットステーの下に取り付けるピローボール部の最小厚さ : 付属大ワッシャ+ピローボール+付属小ワッシャ+フランジボルト頭=1.5+9.5+1.5+5㎜=17.5㎜


②は「 ブラケットが自然に落ち着く位置 」
取り付け位置は、①より 「 約8㎜上 」

f ( ブラケットステーとステアリングロックとの隙間 ) は、20㎜ となって、必要最小値の 17.5㎜をクリアーしステアリングロック突起を削る必要がない。

今回は②で取り付けました。


( 取扱説明書の推奨位置①でクリアーしなければならない さらなる問題 )

 ブラケットを①の位置に取り付けるためには 溶接の盛り上がり を削り取らなければなりません。
 この部分を削り取らないとブラケットがフレームに密着しないからです。
 これは大変な作業です。
 強度の問題も生じます。


以上によりブラケットは②の位置に取り付けることに決定。


③の位置 とは


 SJ13 フレームの左側には三個の穴が開いています。
 この穴を ブラケット取り付け穴 として利用できないのでしょうか?

 これができるのなら 「 穴あけ 」 作業は不要となります。

しかし、

 ②の位置よりさらに10㎜アップ。①の位置からは18㎜もアップ。
 その結果、 「 イ.ブラケットステーとダンパーアームの高さの違い 」 は①より18㎜増えます。
 ①でのスペーサが5㎜だとすれば、③でのスペーサは23㎜分。
 付属スペーサは合計15㎜分しかありませんし、不必要に高くしても利点がありません。
 左右の穴は 「 同じ位置にある 」 ように見えますが、実際は少し違っています。
 しかし、右側の穴を拡張すればすれば問題なく③にブラケットを取り付けることができます。


以上によりブラケットの取付位置は②に決定。

     
c.ピボットブラケット取付の実際


( 穴あけの位置決め )

 取扱説明書の通りに、Cクランプ ( 65㎜ ) でしっかりと固定し、6.5㎜Φのキリでセンターを決める。

 Cクランプの巾は60㎜以上必要です。
 ステアリングヘッドの前から差し込むので、できるだけ奥行きの大きなものが適しています。
 75㎜巾のものと65㎜巾のもので迷いましたが、65㎜巾の方が奥行きが大きかったので65㎜巾のものを選択。

 クランプを締め込むときに、ぷラケットとステアリングヘッドの間に隙間ができないように、
 ブラケットを前から叩いてクランプを締め込む。



( 穴あけ )

穴あけの位置決めができたら、クランプを外して穴あけ。
取扱説明書の通りに 6.5㎜Φのキリを使いました。

 こちらはクランプで締めつける前の穴あけ位置。
 既存穴との間隔は 「 許せる範囲 」 。
 しかし、実際には 「 危ないところ 」 まで近づいてしまいました。
 これはクランプを締めるとブラケットがフレームの凹凸に応じて少し変形するから。
 そして、ハンドドリルがおどって、実際の穴が6.5㎜Φより大きくなるから。


右側の穴も同様。

ダンパーステーの穴もぷラケットの穴も 6.3㎜Φ。
6Mボルトを通すのには 6.3㎜Φで充分。

ハンドドリルが躍って穴がキリ径より大きくなることを考えれば 6.0㎜Φのキリを使う方がよいでしょう。

 クランプを締めつける前の穴あけ位置。  クランプを締めつけて穴あけ位置を決め、実際に穴あけしたもの。
 殆ど 「 つながって 」 います。



( ブラケットの取り付け )

ブラケットがアルミであるので、取り付けボルトの締め付け力を分散させるために頑丈な幅広ワッシャを両側に挟むこと。

ナットはスチールの弛み止めの付いたUナットを使い、スプリングワッシャを入れること。

★取扱説明書の記載

a.ピボットブラケットの曲がっている部分 ( ステアリングヘッドと重なる部分 ) の曲がっている部分の内側に三層くらいのガムテープ ( or耐熱グラスウール ) を貼り、
   車台番号に傷がつかないようにする。

b.ピボットブラケットとステアリングヘッドとの隙間を伸縮性のあるシール ( シリコン系のシール剤 ) で塞ぐ。

aはフレームがアルミでない限り必要ないでしょう。

bは隙間に土が入り込んだり水がたまったりするのを防ぐためでしょう。

ブラケットはステアリングヘッドの前側とピッタリ接触していますからぷラケットが上下にずれることはありません。
ステアリングヘッド左右とブラケットの間には隙間ができますが、この隙間によってブラケットの取付がずれることはありません。

取扱説明書の要求を満たそうと思えば、ブラケットの内側にセメダインスーパーXをタップリと塗って取り付ければよいでしょう。

今回は取り敢えずなにも対策をせずにそのまま取り付けました。

    
d.コネクティングロットの調整


コネクティングロッドの調整は 「 高さの調整 」 と 「 長さの調整 」の二つ。

「 高さの調整 」 とは 「 コネクティングロッドが水平になるようにする 」 こと。
厳密に言えば、 「 横から見てコネクティングロッドがダンパーのアームを真っ直ぐに押すようにする 」 こと。
ブラケットのステー ( の延長 ) とコネクティングロッドが平行であればOK。

「 長さの調整 」 とは 「 ハンドルを真っ直ぐにしたときにダンパーのアームが真横 ( 9時位置 ) になるようにする 」 こと。
これはダンパーが9時位置を中心にして働くようになっているから。


( 高さの調整 )


ブラケットにコネクティングロッドを取り付けて、ロッドが水平になるように前後をスペーサで調整。
※コネクティングロッドの前側はダンパーアームの上に取り付け、後側はブラケットステーの下に取り付ける。

取扱説明書には「 スペーサとピローボールが接する場合には付属の大ワッシャを挟むこと。 」

これはスペーサがアルミでピローボールがスチールだから、これらをボルトで締め付けるとスペーサが凹んでしまうから。
同様のことはアルミのステーとスチールのボルト頭やナットにも当てはまります。
ステーとボルト ・ ナットが接する所には 「 締め付け力を分散させステーの変形を防ぐため 」 にワッシャを挟むことが必要。


スペーサの必要枚数は取扱説明書によると、 「 ①の位置で 前/5㎜スペーサ ・ 後/スペーサなし 」

しかし、実際に取り付けたのは①より8㎜上の②。
だから、前に必要なスペーサは 「 5㎜+8㎜=13㎜分 」 。

ロッドが水平になるように調整した結果は次の通り。

前側のスペーサは 「 5+5+2.5+2.5㎜ 」 の15㎜分。

「 2.5㎜×2 」 の代わりに 「 付属の1.5㎜厚ワッシャ大×2 」 にすればちょうど18㎜分になりますが、それほど神経質になる必要はないでしょう。
また、そもそも 「 ②が①より8㎜上 」 というのが厳密ではありません。

 前側の構成 ( 上から )
 ボルト頭 → 付属のワッシャ小 → ピローボール → 付属ワッシャ大 → 2.5㎜スペーサ×2
 → 5㎜スペーサ×2 → アーム → 付属ワッシャ大 ( 汎用でもOK ) → スプリングワッシャ
 → 弛み止めナット。
 これで、ボルトの首下必要長は40㎜。
 付属の首下25㎜のボルトでは短いので、M6 ・ 首下40㎜か45㎜のボルトが必要。 
 後側の構成 ( 上から ※ステアリングストップ突起との隙間をとるためにボルトは下から入れる )
 弛み止めナット → スプリングワッシャ → 付属ワッシャ大 ( 汎用でもOK ) → ステー
 → 付属ワッシャ大 → ピローボール → 付属ワッシャ小 → ボルト頭
 これでボルトの首下必要長は27㎜。
 付属の首下25㎜では不足なので M6×首下30㎜のボルトが必要になる。


なお、弛み止めナットを使うのでスプリングワッシャは省いてもよい。

また、取扱説明書には 「 ネジロック使用 」 となっているが、
ネジロックを使うと外すときに解除する必要があり、スプリングワッシャを使うので弛み止めは充分なのでネジロックは必要ないでしょう。


( 長さの調整 )


高さの調整ができたら、ロッドの片方を外し中央のチューブにねじ込む。

タイヤが真っ直ぐ前のときに、ダンパーのアームが直角になるようにロッドの長さを調整する。

RMXの場合 「 ロッド全長 ( 外端~外端 ) が118㎜ 」 でOK。


※中央チューブの両端にねじ込まれるピローボール部分のネジは同じ方向に切ってあります。
  だから、ターンバックルのように中央チューブを回して全体長を長くしたり短くしたりすることはできません。

    
3.その他の問題


a.ホーンの取付


 ホーンなど使ったことはないが、これがないと整備不良車。

 取り敢えずタイラップでコンデンサー付近に縛りつけ。
 鳴ることは鳴りますが、押し入れの中で鳴っている音量。

 タイラップの位置を再考する必要あり。



b.ライトカウルとの干渉


 ライトカウル ( フロントカウル ) は下から50㎜付近をカット。

 カウル取付は左右と下側の三点。

 カウルカットにより下側の取付部分もカット。

 結局、カウルは左右の二点だけで取り付けることになります。

 ステーを使ってカウル下側部分も取り付けようとしましたが、
 左右の取り付けだけでしっかりとしているので下側はフリーに。


新たな問題はライトカウルとダンパーアーム部の干渉。

 前側のスペーサが 5+5+2.5+2.5 ではライトカウルを擦るか擦らないかのギリギリ。
 なんとか 2.5㎜スペーサを減らせないか?
 ライトカウルの取付は左右だけになっているので、
 左右の取付穴を下にあければライトカウルが上がるのでアーム部分との干渉は回避できます。


ところが、今一度 「 後側ピローボール部とステアリングストッパとの隙間 」 を見てみると6㎜くらいありました。

この隙間は当初の予想で 2.5㎜。
・ ②位置にブラケットを取り付けた場合のステーとステアリングストッパ突起との隙間=20㎜
・ ステー下に取り付けるピローボール部分の厚さ=17.5㎜ ( 付属ワッシャ大+ピローボール+付属ワッシャ小+ボルト頭=1.5+9.5+1.5+5=17.5㎜ )
・ 後側ピローボール部とステアリングストッパとの隙間=20-17.5=2.5㎜。

しかし、実際には6㎜で3.5㎜増加。

当初測定したステーとステアリングストッパとの隙間が間違っていたのか、実際の穴あけとぷラケットの取り付けでブラケットの前側が持ち上がり、ステー位置が上がったのか。
理由はどうであれ後側の隙間が増えたのだから、前側の2.5㎜スペーサを減らしこれを後側に持っていけばアーム部が2.5㎜低くなりライトカウルとの干渉がなくなります。

※スペーサはコネクティングロッドの前側と後側の高さを調整してコネクティングロッドを水平にするためのもの。
  コネクティングロッドを水平にするために必要なスペーサは、すべて前側に取り付けても、すべて後側に取り付けても、分散させて取り付けてもロッドの水平は保たれる。
  ただし、前側に取り付けた分だけロッドが上がり、後側に取り付けた分だけロッドが下がる。
 ロッドが上がればライトカウルとの干渉、ロッドが下がればステアリングストッパとの干渉が問題となる。

    
4.最終結果-前後の構成


a.コネクティングロッド前後の構成と使用ボルト長


 前側の上から、
 ボルト頭 → 付属のワッシャ小 → ピローボール → 付属ワッシャ大 → 2.5㎜スペーサ×1
 → 5㎜スペーサ×2 → アーム → 付属ワッシャ大 ( 汎用でもOK ) → スプリングワッシャ
 → 弛み止めナット。
 これで、ボルトの首下必要長は37.5㎜ → 首下40㎜のボルトを使うと少し出る。
 後側の上から ( ステアリングストップ突起との隙間をとるためにボルトは下から入れる )
 弛み止めナット → スプリングワッシャ → 付属ワッシャ大 ( 汎用でもOK ) → ステー
 → 付属ワッシャ大 ( 1.5㎜ )  → 付属小ワッシャ ( 1.5㎜ ) → ピローボール
  → 付属ワッシャ小 → ボルト頭※
 ボルトの首下必要長は以前より1.5㎜増えて28.5㎜。
 ボルトは以前のままで首下30㎜でOK。

※後側に2.5㎜スペーサを使う場合は、
  「 弛み止めナット → スプリングワッシャ → 付属ワッシャ大 ( 汎用でもOK ) → ステー → 2.5㎜スペーサ → 付属ワッシャ大 ( 1.5㎜ ) → ピローボール → 付属ワッシャ小 → ボルト頭 」
  となり、1㎜増えてボルト首下必要長は29.5㎜。使うボルトは首下30㎜のものでOK。

なぜ、2.5㎜スペーサを使わなかったのか?
付属の1.5㎜厚ワッシャを入れ、ブラケットステーに定規を当ててコネクティングロッドとの平行をチェックしたらOKだったので 「 わざわざ2.5㎜スペーサを使う必要がない 」 。

なお 「 2-b 」 で説明したように、
取扱説明書では 「 ブラケットを①に取り付けて前に5㎜のスペーサを入れる 」 。
しかし、実際にはブラケットを①より8㎜上の②に取り付けました。
だから、スペーサは ( 5+8 ) ㎜で13㎜分必要。
上の構成では前が5+5+2.5=12.5㎜。後が1.5㎜で合計14㎜、後に2.5㎜スペーサを使うと合計が15㎜。
「 ②が①より8㎜上 」 という測定値も厳密なものではありませんが、 「 1.5㎜でもよいこと 」 の補強根拠となるでしょう。


b.コネクティングロッド調整ネジの弛み止め


試乗で後側のナットが緩んで動いている。
締め直して試乗を続けたが、何らかの弛み止めが必要。

 すぐに思いつくのが 「 ダブルナット 」 。

 しかし、この調整ネジは 「 M6の細目 」 。→→→ M6細目
 近くのホームセンターに走ったけれどそんなものは置いていません。

 そこで、平ワッシャとスプリングワッシャを挟んでみました。
 平ワッシャを入れたのは中央のチューブがアルミ製だったこと。

  「 コネクティングロッドの外端~外端は 118㎜ 」 でOKだから
 予め この長さにしてナットを締め付けたあとステーとアームに取り付け。

 なお、このナットは 11㎜ ですのでご注意ください。



c.ステアリングストッパ突起とライトカウルとの干渉


ロッドの前側を2.5㎜下げ後側を1.5㎜下げた結果、ステアリングストッパとの干渉 ・ ライトカウルとの干渉は次のようになりました。

 ロッド後側とステアリングストッパとの隙間は約4㎜。  ロッド前側とライトカウルとの隙間は約4㎜。


どちらも充分なクリアランスです。

しかし、ライトカウルとの隙間を取るために、前側から2.5㎜スペーサを抜いて2.5㎜低くしたのだけれど、隙間は4㎜もある。
ということは、、前側から2.5㎜スペーサを抜かなくても1.5㎜の隙間があったということ。

まあ、隙間は大きい方がよいので2.5㎜スペーサを抜いた方がよいでしょう。

    
5.ダンパー強さの調整とインプレッション


 強さ調整はこの ノブ で行います。 クリックしないのには驚き。

 いっぱい締め込んだ位置から、 「 4回転半 」 で ノブがアームに当たってしまいます。
 ノブの稼働範囲は 「 0~4.25回転戻し 」 。
 ただし、調整範囲は 「 0~3回転戻し 」
 ★取扱説明書 : 3回転以上戻すとエアーが混入する。

 スタンドアップしてハンドルの抵抗を実感すると、
  ・ 0 : ハンドルがしっかりと引っかかっている。
  ・ 1 : 渋い。乗るとハンドルが固定されている感じがする。
  ・ 2 : まだまだ渋い。
  ・ 3 : 抵抗をしっかりと感じられる。
 


試乗では、

・ 1回転戻し : ハンドルが固定されているようで怖い。

・ 2回転戻し : コーナーで倒した感じは停止時に車体を傾けた状態と同じ。もう少し切れ込んでほしい。

・ 3回転戻し ( 最弱 )

   直線ではハンドルが固定されているようで違和感がある。100㎞/hでもハンドルはまったくブレない。 「 手放しでも大丈夫? 」 と思うくらい安定している。

   コーナーでは 「 倒した分だけ倒れてくれる 」。21インチのように前輪が起き上がってきてアウト側の膝で前輪を押さえ込む必要がない。
   ダンパー無しのときにはコーナリングでハンドルを保持していないと心配だったが、ハンドル保持に意識使う必要はない。倒したところで前輪が安定している。
   とにとかく 「 安心して、グッと倒しこめる 」。タイヤの肩にのって小回りができる。
   そして、立ち上がりでは躊躇なくアクセルを開けられる。

直線で 「 ハンドルが固定されているようで違和感がある 」 は馴れの問題。
あとは、アスファルトコーナーを走ってみて調整していけばよいでしょう。
なお、後述するように 「 3回転戻し / 最弱 」より軽くするにはオイル粘度を低くすることが必要。


★取扱説明書には 「 スタンドアップしてハンドルを動かしたときにダンパーの効きを感じるくらいでは、実際に重すぎます。 」 。

しかし、 「 ダートの凹凸で前輪が振られたときにそれを吸収する 」 のと、
「 フロントを21インチから17インチへ小径化したことによる前輪の落ち着きのなさをなくする 」 のとは違うでしょう。


試乗二回で言えることは、「 前後17インチ化によるフロントの軽さはこのステアリングダンパーで解消できる 」 ということ。

この 「 W.E.R.ステアリングダンパー 」 には中古でも一万円以上の価値があります。


オフロードバイクを前後17インチにしてハンドリングの敏感さに神経を使っている貴兄。
これは絶対のお勧めです。

さあ、今夜から Yahooオークションで捜しましょう。


「 スロットルを開けられるだけ 」 で燃費が20㎞/㍑を越えたし、久しぶりに尾鷲熊野の峠を走りましょうか!


    
6.参考 ( 取扱説明書のアジャスト ・ メンテナンス部分 )


a.アジャスト範囲外のダンパーが必要な場合

・ 標準 : 10Wtのフォークオイルを使用
・ 重くしたい場合 : 15~20Wtのフォークオイルを使用
・ 軽くしたい場合 : 自動車のオートマティックトランスミッション不ルードを使用

※このダンパーユニットは比較的さまざまなオイルを使えるように設計されていますのでダンパーユニットを痛める心配はありません。


b.オイル交換


・ 800㎞走行毎に行う。
・ 10Wt~15Wtのフォークオイルをフレキシブルノズルの付いた油差しに入れる。
・ ハドルを右にいっぱい切った状態でクランクアームを外す。
・ ダンパーアジャストスクリューとエア抜きスクリュー ( マイナスネジ ) を外す。
・ オイルをアジャストスクリューの穴に少し入れて上部のエアーを抜く。
・ 油差しのノズルをアジャストスクリューの穴に押しつけて、六回くらいポンピングしてオイルを圧送する。
   このときに、エア抜き穴から出てくるオイルをウエスで受ける。
・ アジャストスクリューとエア抜きスクリューを締める。
・ 必要があればOリングを交換。
・ クランクアームをダンパーに取り付ける。
※この方法でオイルを完全に入れ換えることはできませんが、定期的に行っていれば問題はありません。

要するに、 「 アジャストスクリューを外して、10W~15Wのフォークオイルを入れて、エア抜き穴から古いオイルとエアを排出する 」 ということ。

また、アームを外すのはアジャストスクリューがアームに当たって外れないから。
上の説明では 「 ダンパーからアームをはずせば、ダンパーを取り付けたままオイルする 」 ように記述されていますが、
アームにはコネクティングロッドがくっついているので、コネクティングロッド前側を外さないとダンパーからアームを外すことができません。
また、ダンパーが傾いているのでオイル交換作業も簡単ではないでしょう。

ダンパーをステアリングステムから外し、ダンパーからアームを外してダンパーを水平な位置に置いてオイル交換する方がよいでしょう。


なお、このダンパーを中古で入手したときにはダンパーを取り付ける前にオイル交換をしておいた方がよいでしょう。
また、新品で入手したときでも 「 出荷から年数が経って、オイルが変質しているかもしれない 」 のでオイル交換を先に済ませておくほうがよいでしょう。


    
2019.06.01. 追記


( 仕様 ) ※レース用イグナイター以外ほとんどノーマル。

・ エンジン : ノーマル、エンジンオイル : 分離給油 ・  標準設定 ・ CCIS
・ 点火 : SJ13用レースイグナイター ( 抵抗値はノーマルと同じ ) →→→こちら
・ 吸排気 : チャンパー / ノーマル、サイレンサー / リメッサ、エアクリーナー蓋 / PJ用、リードバルブ / ノーマル
・ キャブレター : ノーマル ・ TM30、設定--MJ / 195 ・ PJ / 30.0 ・ JN / 6BGK-1 ( 二段目 )  ・ AS / 2.0戻し
・ スプロケット : 前 / 15×後 / 44、ホイール : 前 / 3.0×17 ・ 後 / 3.5×17
・ タイヤ : 前 / 110×17 ・ 後 / 130×17 ( ミシュランパイロットストリートラジアル ) 、空気圧 : 前後2.1㎏/㎠
・ サスペンション : ノーマル ・ 設定--前 / MAX-10clik、後 / MAX-16clik
・ ハンドル : ハリケーン HB0033C-01 ( トラッカースペシャル )
・ デジタルタコメーターは必須です。→→→こちら
・ W.E.R. : 3.0~2.75戻し

・ 出力数値だけでレーサーのPJやRJのエンジンに魅力を感じる方もいるでしょうが、レーサーエンジンには 「 レース毎のOH 」 が必要。
  レーサーのエンジン出力は 「 1レースだけのもの 」 なのです。
  公道を走るなら、耐久性のあるノーマルエンジンが必須。
  もちろん、 「 回転数に応じて給油量を変え、キャブレター側とシリンダー側の二カ所に給油する 」 分離給油も。
  RMXはノーマルでも 「 充分以上に 」 走ります。
  7000~8000rpm と それ相応のメンテナンスやOHが必要ですが…。


久しぶりに尾鷲熊野を走りました。

走行距離 / 323㎞、ガソリン消費量 / 17.5㍑ → ガソリン燃費 18.44㎞/㍑
熊野市街にはいったとたんエンストでリザーブへ。

20㎞/㍑を期待したけれと、峠道で 「 開けられるだけ 」 だから仕方がないでしょう。
しかし、 「 熊野まで無給油で走って残りリザーブが2㍑くらい 」 を実証。これなら安心して尾鷲熊野を走れます。


ステアリングダンパーの効果は?

コーナーでフロントがしっかりと 「 止まっていてくれる 」 。
21インチでは 「 フロントの起き上がる力とアウト側の膝で押しつける力が同じになって安定 」 、
17インチ+W.E.R.では 「 アウト側の膝で押しつけなくてもフロントがそこで止まっていてくれる 」

いままで、 「 どうしようか? 」 と 「 なすがままにしていた 」 下りのヘアピンをリーンアウトでクリアーできました。


もっとも、これはハンドル交換の効果も。
ハンドルをトラッカースペシャルに換えてから尾鷲熊野を走るのは初めてですから。

しかし、 「 これだけ倒しても怖くない 」 のは確かにダンパー効果。
コーナーや立ち上がりででハンドルに神経を使う必要がないので、 「 倒すこと ・ タイヤの肩に乗ること ・ 起き上がりのアクセル操作 」 に集中できます。

帰りにはダンパー強度を 「 2.75回戻し 」 にしました。
別に違和感はありません。
直線での 「 ハンドルが固定されている 」 感じにも少し馴れました。

「 もっとトルクがあれば… 」 と思う場面が何回もありましたが、回転数は6000回転程度。
トルクピークが7000回転だから 「 もっと回せばよい 」 のです。
「リヤスプロケット45枚 」 という方法もありますが、
峠と峠の間の直線で 「 5速の上がないのに、何度もシフトアップした 」 のでリヤを一枚増やすと峠に入るまでに疲れるでしょう。
2st だから 「 回して 」 乗りましょう。


250㏄の軽量バイクを300㎞以上走らせるのはさすがに疲れます。

ここは長島の道の駅マンボウ。
尾鷲熊野の峠はこの手前の始神峠 ・ 馬越峠、尾鷲の荷坂峠、熊野の矢の川峠と最後の佐田坂。

しかし、ここに来るまでに1時間半。
今回のエンジン稼働時間は往復で 6.1時間。この内の半分が 「 峠にやって来るまでの時間 」 。

これは 「 70歳前の当方にはチョット苦痛 」 です。

ハイエースのスーパーロングでマンボウまでRMXを運び、三つの峠だけを何度も攻めたいものです。
工具やガソリンも運べる。エアコンが効いているので暑くない。雨が降っても日が暮れてもリラックスして帰って来れる。
コンビニの弁当も車中でゆっくり。バイクが故障しても持って帰れる。
「 次はSTI 」 と決めていましたが、STIはRMXに乗らなくなってから。


なお、この三つの峠で道を譲ったのは黄色ナンバーの峠小僧だけ。
大きなRや上りではバックミラーの彼をなんなく引き離していましたが、最後の下り佐田坂でついつい道を譲ってしまいました。
4stミニバイクでホンダ系。軽いから倒せるのか? ホイルベースが短いからクイックに曲がれるのか? もちろん、腕もよいのでしょう。
するどい下りコーナリングを見せてもらいました。

またまた、 「 オフロードモタードでオンロードバイクと競おうとしているゾ! 」

RMXモタードはW.E.R.のステアリングダンパーで一段落です。

今度はリヤスライドですね…。



つづく



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