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●NSR再び ③ エンジン搭載と試乗

nsrエンジンオーバーホール
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1.エンジン搭載

エンジンを取り外すときに気づかなくても取り付けるときに気づくことがあります。
そのことを羅列的に記載します。

a.エンジンジャッキの要素

RMXはクレドールフレームなのでエンジンジャッキは使いません。
FJはクレドールですがダウンフレームが分離できるのでエンジンジャッキが必要です。
しかし、ストックエンジンはあるものの「まず 載せ替えはしないでしょう」。
NSRはダイヤモンドフレームなのでのエンジンジャッキが必要です。
もっとも、これから先に「もう一度」があるでしょうか?

エンジンジャッキは「か弱そうな」ものが1万円程度。 → こちら
「まあ何とかなるだろう」と取り外したときと同じ「モトクロススタンドとパンダジャッキ」で。

しかし、


●エンジンジャッキの要素① : ジャッキの上にエンジンを載せてフレームの下に入れられること。

今回の方法は、

・エンジンをフレームの下に置く。
⇩
・片方を持ち上げてブロックを差し込んむ。
⇩
・もう一方を持ち上げてブロックを差し込む。
⇩
・ブロックの上に板を差し込む。
⇩
・縮めたモトクロススタンドを差し込める高さにしてモトクロススタンドを差し込む。
⇩
・モトクロススタンドの下にパンダジャッキを入れてエンジンを上げていく。

まず、モトクロススタンドをエンジンの下に差し込むまでが一苦労。
もう一人いれば簡単でしょうが…。
エンジンジャッキなら縮めた高さが低いので
エンジンをジャッキに載せたままフレームの下に入れられます。

●エンジンジャッキの要素② : エンジンを前後左右にずらせられること。

エンジンの下にパンダジャッキを2~4個置けばフレームの下にエンジンをセットできます。
しかし、エンジンのマウント穴とフレームのマウント穴を合わせるために
エンジンを微妙に前後左右にずらさなければなりません。
これをするためにはエンジンの下が平面でなければなりません。
エンジンジャッキはこの点でも合格です。

●エンジンジャッキの要素③ : 四隅を独立して昇降させられること。

マウント穴を合わせるためには前後左右の水平調整だけでなく前後左右の高さの調整も必要です。
エンジンジャッキはこれができませんがエンジンの四隅に詰め物をすれば可能です。

結局、エンジンジャッキは「やはり必要」です。
案外、チェーンブロックで車体を吊ってエンジンの上から降ろすと楽かもしれません。

b.外せるものは外しておく

エンジンを外すときは邪魔にならないでも、載せるときに邪魔になるものがあります。
オイルポンプと冷却水デストリビューターがフレームに当たってエンジンを上げられません。

この二つを外せば、すんなりとエンジンが上がってマウントボルト穴を合わせることができます。

c.マウンティングラバーを先にエンジンに取り付ける

・マウントボルトの復習

マウントボルトは次の四本です。

マウンティングラバー ( ゴムブッシュ,プラスティックカラー ) がエンジン側に入るのは②と③です。

・取り付けは③から

③が一番合わせやすく、③を仮止めすれば①と②はすんなりと合わせられます。
④は最後に簡単に取り付けられます。

③にラバーブッシュを入れてから作業します。
このラバーブッシュを忘れることはまずありません。

●ラバーブッシュの磨耗?

③ボルトを差し込んで「?」。
隙間があるぞ!
ラバーが劣化して痩せたのかな?
この部品は注文してないゾ!

心配ご無用。
ボルトを締めればボルト頭が出てきてラバープレートを押しつけます。

エンジンはフレームに取り付けられますが、フレームにボルト留めされるわけではありません。
シャフトを通して両側からボルトで押さえられているだけです。
しかもラバーが介在するのでフレームとエンジンは「ある程度」独立して動くことになります。
エンジンの振動がフレームに直接伝わること,フレームの動的歪みががエンジンに直接伝わることを防ぎます。

締め付けトルク : 350~450㎏・㎝ ( サービスマニュアルp20-36 )

エンジンジャッキは入手しなかったけどロングヘキサとストレートレンチは入手しました。
・TONE超ロングヘキサゴンソケット 4H-08L150 /差込角12.7 ㎜・二面幅8 ㎜ → こちら
・TONE ロングめがねレンチストレート HPM04-1417/ 二面幅14×17 ㎜ → こちら
ヘキサソケットの方でトルクレンチが使えます。
締め付けトルクが「350~450㎏・㎝」なので差込角が大きい「12.7㎜」の方をおすすめします。

・次に①と②を取り付ける

●①の取り付けは簡単

③を仮止めしたら①のマウント穴はほとんど合っています。
合ってなければエンジンを少し持ち上げればボルトを差し込むことができます。

・フレームのマウント穴にラバーブッシュを外から差し込む。
⇩
・ラバープレートとカラーを重ねてフレームとエンジンの間に入れて右手の指で押さえる。
⇩
・左手でシャフトを差し込む。

締め付けトルク : 350~450㎏・㎝ ( サービスマニュアルp20-36 )

③と①を仮止めしたら②のマウント穴は合致しています。
ここに②のボルトを差し込めばエンジンマウントはほとんど終了です。

●②取付け注意1 : エンジン側にカラーとブッシュとプレートを取り付けておく

②のマウントボルトの復習です。

bがエンジン側に入り、bを差し込んでeでフレームに留めます。
このときエンジン側とフレーム側との間に隙間ができるので、この隙間をcで埋めます。
dはcを固定するロックナットです。

注意しなければならないのは、
エンジン側に先にbを取り付けておくこと。
これは③の場合と同じです。

しかし、直前に作業した①でラバーブッシュやラバープレートをフレーム側に取り付けたので
エンジン側に取り付けるのを忘れてしまうのです。

②ボルトを差し込んで、「これでできたな!」と一段落。
その時に「bが差し込まれていないことに気づいた」状況を想像してみてください。

力が抜けます。

フロントのマウントボルト①を仮止めしたまま、リヤ上のマウントボルト③とこの②を外せば、
エンジン後部が下がってマウント穴が顔を出し、そこからbを入れられるんじゃないの?
そんな甘くはありません。
bを入れられるだけ下がってくれないのです。

bを入れるためには、
すべてのボルトを外してエンジンをフレームのマウント穴からずらさなければならないのです。
つまり、「振り出しに戻る」のです。

●②取付注意2 : このラバープレートはあとから入れられない。

このラバープレートが入るところはフレームとの間に隙間ができ、
アジャスタボルトでその隙間を埋めるところです。 → こちら

マウント穴合わせで外れても「隙間ができるのだからあとでプレートを入れられる」と思いませんか?
絶対に入れられません。

ラバープレートの凸部 ( ラバーブッシュと噛み合う部分 ) がこの隙間より大きいからです。
もちろんフロントボルト①を仮止めしたまま②と③を外してエンジンの②の部分を下げてもダメです。

もう一度、すべてのボルトを外してエンジンをフレームのマウント穴からずらさなければなりません。

つまり、「もう一度振り出しに戻る」

結局、マウント穴合わせを三回やりました。
三回目ともなると少し早くできるようになりましたが、翌朝は久しぶりの筋肉痛。

締め付けトルク : 350~450㎏・㎝ ( サービスマニュアルp20-36 )

・④を取り付ける部分がない?

「④は最後に簡単に取り付けられる」と書きましたが、フレーム側のマウント穴が見つかりません。
ずいぶん探しました。

④を取り外したのは三カ月以上前。
いま使っていたレンチを探さなければならないのに、三カ月前のことなんか覚えているはずがない。
④の取り付け穴はここでした。

④はエンジンにハンガリンクに取り付けるボルトでした。
リンクが下がっていたので見つからなかったのです。

ハンガリンクにカラーが入っているのを確認。
締め付けトルク : 500~600㎏・㎝

これで「エンジン搭載」が終了。
次は付属部品を取り付けていきます。



〇左がMC21,MC28用
〇右がMC16,MC18用

〇井上ボーリングその他

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2.付属部品取り付けのあれこれ

取り付けのときに迷ったりつまずいたりしたところです。

a.排気バルブガイド

ケーブルアジャスタをそのままにして外してあるのでガイドベースとガイドを取り付けるだけです。
まずは作業しやすいフロントから。

バルブシャフトに取り付けるのは
・ガイドベースとガイド
・楕円ワッシャ,大ワッシャ ( 8.7 × 15 × 2 ) ,小ワッシャ ( 6 × 12.5 × 2 ) ,逆ネジナット

パーツリストのイラストではシリンダー側から
「楕円ワッシャ → ガイドベース → ガイド → 大ワッシャ → 小ワッシャ → 逆ネジナット」
この順番は間違いです。
( マニュアルp7-0にはこの楕円ワッシャがありません。)

●楕円ワッシャの役割

シャフト断面はシリンダー側から「円 → 楕円 → 円 → ネジ」、「円 → 楕円」でシャフト段差ができます。

ガイドベースのシャフト穴は円でシャフトの根元まで入り、ガイドベースはシリンダー壁に当たります。

ガイドのシャフト穴は楕円でシャフトの楕円の部分にはまり、円になるところの段差で止まります。
そのためガイドベースとガイドの間に隙間ができ、ガイドがガイドベースと擦れあうことを防ぎます。

ガイドはシャフトの段差で支えられて動きますが、この段差が低いのでぐらつきます。
そこで、シャフトに楕円ワッシャを入れます。
楕円ワッシャはシャフト段差のところで止まります。
ガイドはこの楕円ワッシャに支えられます。
楕円ワッシャの役割はガイドをしっかりと支えその動きを安定させることです。

だから、「ガイドベース → 楕円ワッシャ → ガイド」の順なのです。

●大ワッシャと小ワッシャの役割

ガイドから出たネジ部までの部分を埋めるのが大ワッシャ。
ナットを支えるのが小ワッシャ。

●締め付けトルク
・ガイドベースボルト → 記載なし → 相手がアルミだから「1.0~1.5㎏・m」程度。
・シャフトナット → 0.8~1.0㎏・m
・シャフトナット締め付けのときはガイドとガイドベースの穴にボルトなどを入れてガイドを固定する。

リヤシリンダーも同じですが、左手が入れにくいのでオイルポンプ取り付け前に行う。
「排気バルブガイド取り付け → オイルポンプ取り付け」の順になります。

b.ジェネレーター

●ステーター ( コイル ) 取り付け

取り付け位置の指定はありませんが、コードが溝に収まるようになればOK。
ただし、何も気にせず取り付けたらコードが溝に収まるようになっていたので、
三個の取付ボルトの位置が正三角形でないかもしれません。

・ネジロック指定なし。
・取り付けボルト締め付けトルク:1.0~1.4㎏・m

●ローターの取り付け

・ドラフキーを忘れずに。
・テーパー部の脱脂
・10×22×2.7 ㎜のワッシャ必要。
・ねじロック指定なし。
・締め付けトルク : 8.0~9.0㎏・m

●パルスジェネレーターの取り付け

コードの長い方が下、短い方が上。
矢印部分の溝にコイルからのコードが納まる。

迷うのは「上のパルスジェネレーターに取り付ける金具」

この方向で取り付けられますが、どこに納めればよいのでしょう。

これは間違い。
この金具の役目を考えましょう。

こちらが正解。
この金具はコイルから出ているコードのカバーなのです。

c.サーモスタット

冷却パイプの取りまわしは思ったほど苦労はしません。
「付けるべくところに」付いていきます。

問題はエンジンの前当たりに引っかかっていたこのパイプ。
サーモスタットです。

●パイプ接続

・右上の短いホースがリヤシリンダーヘッドに
・左の長いホースがフロントシャンだーヘッドに
・右下のやや短いホースは左前のフレームの後から外へ出てラジエターに。

前から入れて三本のパイプをつなげば「納まるべきところに」納まります。

●取り付け

取り付けは一カ所。
リザーブタンクにナット留め。

●端子接続は二カ所

前の端子(黄色い丸印)はすぐに分かりますが後の端子(赤い丸印)は忘れがちです。

私は試乗で水温計が作動しないので気がつきました。
「外したもの」なら気づきますが「外れたもの」だったので気づかなかったのです。
ただ、キャブレターを取り付けているときに「この端子はどこへつながるのだろう?」とは思っていました。

d.オイルポンプワイヤリング

オイルポンプケーブルはオイルパイプの下を通ります。

・オイルポンプ前ボルト : 6 × 40/フランジ
・オイルポンプ後ボルト : 6 × 2

e.フロントのイグニッションコイル

どこに取り付けてあったのか迷いました。
真ん中のボルト一本で止まっています。

・黒/黄がアース → 黒端子へ
・緑/橙 → 青端子へ

なお、リヤエンジンのイグニッションコイルでは
・黒/青がアース → 黒端子
・緑/橙 → 青端子

f.ギヤポジションセンサー

●溝に突起を合わせる

センサーの突起がこの溝に入るようにセットします。
このセンサー孔の深さは
・外端~段差=18~19 ㎜
・段差~突き当たり=11㎜

センサーの方は
・太い部分=19㎜
・端子長=8㎜

だから「取り付けステーまで入る」ことになります。
しかし、実際は

3㎜くらい浮き上がります。
ステー取り付け部分が高くなっているのでしょう。

なお、端子を溝に入れる場合「ニュートラルの位置」にしなければなりません。
「ニュートラルの位置」は端子を左右に回転させてニュートラルランプ点灯で確認。
この確認は配線をすべてつないだあとでやった方がよいでしょう。
ここでは「仮取り付け」とします。

次はキャブレター取り付けです。



〇左がMC21,MC28用
〇右がMC16,MC18用

〇井上ボーリングその他

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3.キャブレター取り付けあれこれ

a.ワイヤリング

キャブレターをマニホールドに入れる前にスロットルケーブルとオイルポンプケーブルを取り付けます。
マニホールドに取り付けてからでは手が入らないので苦労します。

●スロットルケーブル

・ドラム内側の上 → スロットル引き側(写真の一番上)
・ドラム内側の下 → スロットル押し側(写真の一番下)
・ドラム外側 → オイルポンプコントロールケーブル(写真の真ん中)

・スロットル引き側はダブルナット
・スロットル押し側はシングルナット

シングルナットでもケーブル側のナットがあるので位置調整と固定ができます。
しかし、ダブルナットの方がしっかりと固定できます。
引き側はスロットル操作に直接影響するので、しっかりと固定できるようにダブルナットにしてあるのでしょう。

このNSRは「バーハンドル化」のときに押し側もダブルナットにしました。 → こちら,こちら
結果としては
・押し側にダブルナット不要
・追加したナットの厚さだけ調整巾が狭くなり、ほとんど調整できなくなる。

●オイルポンプコントロールケーブル

このケーブルはオイルポンプの吐出量を調整するものです。
キャブレターをマニホールドにしっかりと取り付けたあとに次のように調整します。
※マニュアルP24-35

①左キャブレターのスロットルバルブの合わせマークをキャブレターボアの上端に合わせる。

②その時にオイルコントロールレバーとボディ側のマークが合うように調整する。
これが「50%開度」だとか。

オイルポンプ側の合わせマーク合致は真横から見ないと正確に判断できません。
キャブレター側を合わせたらスロットルをゴムバンドなどで固定してオイルポンプ側を真横から見ます。

もちろん、「大きな調整はポンプ側のアジャスターで、そのあとの細かい調整をキャブレター側で」。
結構時間がかかります。

●チョークケーブル

・スロットル引き側の上
・オイルポンプコントロールケーブルの下
・アイドリングケーブルの上
を通る。

●アイドリングケーブル

・スロットル押し側の下を通り、
・リザーバータンクキャップの前に出る。

b.パイピング

キャブレターのパイピングは「時間のある日の昼間にゆっくりと」。
仕事前や夕方にやってはいけません。
焦って間違ってしまいます。

●エアベントチューブ

各キャブレターの右側中央から出ているパイプです。

つながる先はありません。
名前の通り「エア抜き」です。

●オイルチューブ

劣化・硬化している場合は交換です。
・右側:3.0㎜φ×140㎜
・左側:3.0㎜φ×160㎜

●ブローバイチューブ

「これ何なの?」と気になる突起です。

パーツリストによると、ここにブローバイチューブを取り付けます。
ここから「不燃焼ガス」を取り出すのです。
しかし、これをもう一度シリンダーに送って燃焼させるわけでもなし、キャッチタンクに貯めるわけでもなし。
ただ、パイプの先から大気にそのまま放出するだけです。
さすがはNSR!

ガス抜きなので短くてもかまいません。
キャブレターの下に潜り込ませておきましょう。

●十字ジョイント

間違う場合があるようです。
このNSRも間違っていたので以前に修正してあります。 → こちら

エアジェットがある方を上にして取り付けます。

これがエアジェットです。
根元にツバがあります。

エアジェットがある方を上にすると、
・十字ジョイントの上側はエアクリーナーの分岐パイプにつながります。
・十字ジョイントの右側はY字ジョイントにつながります。

●ドレンチューブ

「オーバーフローが分かる」ように「他のチューブと区別しておかなければならない」チューブです。
FJは4気筒なので各チューブに色テープを貼って区別しています。

マニュアルのパイピングでは、

ここから、

ここに出します。

リヤブレーキオイルパイプの場所です。 → こちら
スイングアームと干渉する可能性のある狭いところです。
場所を変えた方がよいでしょう。

●キャブレターバンド

締め付けネジを「外側の下」になるようにすると「取り付け取り外し」が楽になります。
こちらは右側ですが左側も同様に。

上にあるボルトは「キャブレター同調」で負圧計のパイプを取り付ける部分です。

左側では「このボルトを外してパイプをつなげる」のがやりにくいので予めパイプを取り付けています。

ただ、2サイクルは負圧計による測定が難しいので他の計器を使った方が正確です。 → こちら
その計器では負圧取り出しの必要がないのでこのパイプは不要となります。 → こちら

c. オイルポンプ作動チェック

最後に必ずオイルポンプチェック。

マニュアルには
・オイルタンク~オイルポンプ → ブリーダーを開けてエア抜き。
・オイルポンプ~キャブレター → ポンプを全開にしてアイドリングで10分。

しかし、混合油で50㎞も走れば上の二つのエア抜きは完了します。
「わざわざエア抜きなどする必要がない」
こう思っていませんか?

「エア抜き」に関してはその通りです。
しかし、「オイルポンプが作動するかどうか」はチェックしておかなければなりません。
オイルポンプを取り外したり取り付けたりしているので、何らかの理由でポンプが作動しない可能性もあります。

エンジンをかけてブリーダーを開ければ済みます。

このブリーダーボルトを落とさないように注意しましょう。
オイルでツルツルして滑ります。
砂利の上に落としたらまず見つかりません。

フランジ「M4 × 首下6 ㎜」です。
素材はアルミのようです。
部品供給はありません。

ホームセンターで「M4 × 首下8㎜」が入手できます。
銅ワッシャを使えばなんとかなるでしょう。
ただし、素材がステンレスかユニクロだろうから締め過ぎに注意。

これでエンジン搭載は終了。

リヤシリンダーに「ラビリ組み込みシール」を貼りました。
クランクオーバーホールで間違ってラビリを取り外してしまわないように
前回の強制保険は2年、昨年11月で終了していました。
今回は3年・10710円、安いものです。



〇左がMC21,MC28用
〇右がMC16,MC18用

〇井上ボーリングその他

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4.完成

やっと組み上がりました。
ここからは実際に走らせて不具合を見つけていきます。

NSRを片付けなければメインのRMXにも乗れないし、FJにも乗れない。
特に、FJは今年の夏にユーザー車検。
「そろそろ低速取り回しを練習しておかなければ…。」

a.2023.4.6 試乗 39㎞

・始動

ピストンリングが新品なので予めシリンダーにエンジンオイルをたっぷり垂らして馴染ませ。
始動前にシリンダーにパーツクリーナーを。
20:1 の混合油。

チョークを引いて3~4回のキックでキックバックの反応。
それから何回かキック。
「パラ、パラ、パラ」と聞きなれた排気音。

チョークを引いたままアイドリング。

排気が両方ともしっかりとしている。
以前はフロントシリンダー ( 右側 ) が弱かったが、左側と同じ強さ。
ラビリとクランクOHを実感。

ピストン,ピストンリング,クランクオイルシールも新品ですからネ。

・6000rpmでのストール

「そうそう、トルクが細いのでスタートは回転を上げて…。」
問題なく走り出す。
クラッチ操作のシフトも問題なし。

3000~4000rpmでの定速走行 → 5000rpmでの定速走行と「ときどきのレーシング」
だんだんと定速走行の回転数を上げていく。

しかし、6000rpmで「一瞬の燃料止まり」のような症状。
パワーが抜けてしまう。
アクセルを開けたままにしておくと、だんだんと目覚めて6500rpm → 7000rpmへと上がっていく。
4000rpmからのレーシングでは「6000rpmのストール」をそれほど感じない。
しかし、「これはNSRじゃない!」。

考えられる原因は?

① 排気バルブ未調整
・アジャスターは元のままで触っていないから、調整は調子の良かった以前のまま。
・バルブのカーボンカチカチを取り去ったので新たな調整が必要なのか?

②「快調 → 片肺 → 休むと快調」の不具合をまだ解決していない。 → こちら
・この原因究明時にセンターシール抜けが分かって井上ボーリングへ。
・現在は「センターシール抜けをなくした」だけ、以前の不具合は未解決。

・オーバーフローパイプからの漏れ

試乗途中でふとエンジン下を見ると、一つのパイプからガソリンが「ポタリ、ポタリ」。
しかし、このパイプは「エアクリーナードレンパイプ」。
ガソリンが入ってくるはずがない!

エアクリーナードレンパイプはこの四角の底から出ているパイプです。
燃料系統や混合気系統から隔離されている部分です。
このパイプにガソリンが入るはずがありません。

「エアクリーナードレンパイプからポタリポタリ」の原因は、

右オーバーフローパイプの亀裂。
ここから漏れたガソリンがクランクケース → エアクリーナードレンパイプを伝ってポタリポタリだったのです。

それでは「右キャブレターのオーバーフロー」が原因?
しかし、オーバーフローなら「ポタリポタリ」では済みません。
どうも「ドレンボルトの緩み」だったようです。

ドレンからの「漏れ」で油面が狂ってストールした可能性があります。
次回にこのパイプをつなぎなおせば分かります。
これで「6000rpmのストール」が改善されなければ排気バルブ調整をしましょう。

b.2023.4.12 試乗67㎞

・やったこと

●吸気系のエア通し

以前の「片肺 → 休むと復活 → また片肺」の症状で「吸気系に問題があるのでは?」と思っていたので
十字ジョイント,Y字ジョイントのエアジェットをパーツクリーナーで「エア通し」。

さらに、十字ジョイントがつながるキャブレターノズルに「キャブクリーナーとパーツクリーナー」。

キャブレターの「エア通し」では
キャブレターの内部から各ホールにキャブクリーナーやパーツクリーナーを吹き込むので、
この部分はエア通しができていないかもしれないからです。

●オーバーフローパイプの処理

こちらから出しました。
右キャブレターのオーバーフローパイプには区別のためにテープ巻き。

・試乗結果

●6000rpmのストール

・症状なし。
・8000rpmまでスムーズに回る。
・8000rpm~9000rpmで「そのスムーズさ」が鈍る。
   「ちょっとしんどいのですが…。」と言っているみたい。
   こんなものなのか、リングやベアリングに当たりがきていないからか、
   まだ「混合油+分離給油」なのでオイル過多だからか。
   ※リミッターカットは外しています。
   ※MJの見直しが必要か?それはもう少し走ってから。

●アイドリング

・走り出しに1500rpmに設定したら、走り終わるまで1500rpmで安定。
・一つ一つの爆発がしっかりとしている。
・アイドリングでその鼓動が伝わってくる。
この点はラビリとクランクオーバーホールのおかげでしょう。

●オーバーフロー

・なし。

・所感

「回して馬力を稼ぐエンジン」はやはり疲れます。
アクセルグリップの右手が疲れます。
「加速の軽さ」も馴染めません。

自分にはこちらの2st・250㏄が合っているようです。
元気に回るのは8000rpmまでですが、加速に重さがあります。
後輪で土や小石をはね飛ばしていく迫力があります。

NSR試乗のあとこちらに乗りましたが「やはりこちらが自分に合っている!」

c.2023.04.13 試乗176㎞

・結果

仕上げに「いつもの試乗コース165号青山峠」を2往復。
「まだ馴らし運転」ということで「8000rpmまでに」。

●状況
・8000rpmへの上昇はスムーズできれい。
・6000rpmのストール全くなし。
・パワーが回転にリニアに反応。
・一つ一つの爆発が以前より強い。
・レーシングでは11000回転まで軽く上がるが、走行では8000rpmからが辛そう。
「45PS/9500rpm,3.7㎏m/8500rpm」から考えると「もっと頑張らせても」良さそう。
・総評は「以前の状態以上に回復した」。
・燃費 : 約17㎞/ℓ

●チェックが必要
・満タンから10ℓくらい使うとリザーブにしなければ燃料不足症状を起こす。
・タンク容量16ℓだからリザーブ切換には少し早い。燃料コックストレーナーのチェック必要。

・「エアスクリューがあることを忘れていた」ので戻し量のチェック必要。
・戻し量 : 1+1/2(マニュアルp4-11)

●軽量バイクの良さ
「回転を上げてパワーを稼ぐエンジンは疲れる」と書いたけど「NSRには長所・利点もいろいろ」。
・車体がコンパクトで軽いので「能動的な体重移動」ができる。「乗せられている感」がない。
・ライディングポジションが低いのでコーナーで安定している。
・両足ベッタリで膝に余裕がある。跨がったまま両足でバイクを前後に動かせる。これは安心。

しかし、スタートで回転を上げなければならないのは「欲しくない」。
スタートのパンチが欲しい。

こうなると「4st・ロード・400~600㏄・シングルかツイン」になります。
スズキSV650かグース350あたりでしょうか。
もちろん、これはFJの後継車。

●「片肺 → 休むと復活 → また片肺」症状の原因は?
ラビリ組み込み後282㎞。
この症状は出ていません。

このことから考えると原因は、
①十字・Y字ジョイントのエアジェット詰まり。ジョイントキャブレター側の詰まり。
②センターシール不具合

①で回復しなければ原因は②です。
「どうせ不具合の出る純正センターシール」だから井上ラビリに交換しておいた方がよいでしょう。

●これから
これでNSRは元に(元以上に)戻りました。
「自主的動態保管」の義務も果たしました。
NSRのエンジンも触ることができました。

PGMⅢの修理は終わっています。
今回、センターシールも直しました。
ピストン,オイルシール,クランクもOKです。
もう、壊れるところはないでしょう。

しかし、「制御器機ギッシリ」の神経質なバイクです。
走らせると不具合が出る可能性があります。
不具合が出ればそれを直さなければならず、メインのRMXモタードに乗れません。
「どこか故障するのでは…。」と恐々乗るのもストレスがたまります。
だから、「また冬眠」です。
ただ、強制保険が3年あるので「もう少し頻繁に火入れ」をしようかと思っています。
「キャブレターセッティング」もやってみたいものです。

「バーハンドル + ステアリングダンパー + 前13/後40 + 井上ラビリ組み込み」のロードファイターです。
「ストリートファイター」や「ワインディングファイター」とは言いません。
相手は「4st・250~400のカウリングがきれいなロードバイク」ですから。

・サンデーメカニックの限界

Yahoo オークションに「NSRのクランクオーバーホールキット」が4万円程度で出ています。
しかし、サンデーメカニックの設備,経験,技量では「取り付け,芯出し」がうまくやれないでしょう。
さらに、今回のように「コンロッド交換が必要」となったら「その部品」を別に入手しなければなりません。
しかも、純正のセンターシールには耐久性がありません。

非接触シールで耐久性がある、必要な交換部品を揃えている、設備・経験・技術は超一流。
NSRのセンターシールに関しては井上ボーリングさんに任せましょう。
サンデーメカニックは「自分の限界」を知ることが必要です。

なお、今回のラビリ・シリアル番号は「696」。
今までにそれだけのラビリ組付けをやっているということです。
ラビリ自体は追加製造できるでしょうが、コンロッドなどストックしている必要部品には限りがあります。
井上ボーリングさんの「必要部品」がなくならないうちにラビリ組み付けをしてもらった方がよいでしょう。
「10万円台でやってくれる」うちに。

なお、井上ボーリングさんでは「シリンダーにスリーブを入れてシリンダーの完全再生」もやってくれます。
→ こちら
「どうしてもNSRでなければ!」という方はこれもお願いしましょう。

d.追加整備

前回までで気になった点を整備。

・エアスクリュー戻し量を同じに

NSRの「キャブレターエア調整」はMC18よりソレノイドバルブで行われていますが、
エアスクリューがなくなったわけではありません。 ( マニュアルP20-5 )
ちゃんと付いています。
このエアスクリューをどのように調整するのかは分かりませんが、
少なくとも「左右同じ戻し量」にするべきでしょう。

この点をチェックしていなかったので気になっていました。
以前の頁でこのような記述を見つけたからです。 → こちら

案の定「左右の戻し量」が違いました。
左右とも「標準の 1+1/2回戻し」に。
ドライバーなんかはいらないのでショックドライバーのビットで。

・燃料ホース交換

燃料ホースはタンクを外すたびに抜き差しします。
ホースのタンク側に小さい亀裂が入っていたので交換。
しかし、ホームセンターには「今まで使っていた切り売りのゴム製燃料ホース」がなくなっていました。

a.純正燃料ホース
・16954-v3-830/982円
・内径×外形×長さ=8.5㎜φ×14.5㎜φ×375㎜
b.汎用切り売り燃料ホース ( ゴム )
・内径×外形×長さ=8.0㎜φ×12.0㎜φ×375㎜
・キャブレター側へはドライヤーで柔らかくして取り付け。
c.ホームセンターで売られている燃料ホース ( ビニール )
・内径×外形=9.0㎜φ×13.0㎜φ
・ビニールでは怖くて使えません。
d.RMXで使っているNTB燃料ホース
・内径×外形=7.0㎜φ×12.0㎜φ

・タンク側燃料コック段差=谷×山=9.5㎜φ×10.3㎜φ
・キャブレター側突起段差=谷×山=11㎜φ×12㎜φ

さすがは純正。
どちらも「ゆるくもなく、かたくもなく」すんなりと。

汎用の燃料ホースには「内径8.5㎜φ」がないようなので、純正燃料ホースを使った方がよいでしょう。
※キジマ燃料ホース → こちら

・ガソリンコックストレーナーチェック

前回試乗で気づいた点。
「満タンから10ℓくらい使うとリザーブにしなければ燃料不足症状を起こす。」

ストレーナーの下部に汚れが付着していましたが、
パイプより下なのでリザーブ切替とは関係ありません。

問題は「この汚れの原因」。
タンク内にサビが発生しているのでしょうか?

タンク内のサビチェックは宿題にして、
とりあえず、ストックのストレーナーに交換。

「満タンから10ℓくらい使うとリザーブにしなければ燃料不足症状を起こす。」は
16ℓ満タンになっていなかったからでしょう。

・エアクリーナーコネクティングチューブ交換

以前から気になっていたのが「エアクリーナー勘合部に接着剤が使ってある」こと。
もちろん「仕様」ではありません。
前所有者が処置したのでしょう。

多分「気密性確保のため」だと思いますが、そんなことをしなければ気密性が保てないのなら新品交換です。
勘合部分だけでなくダクト本体の柔らかさもなくなっているだろうから交換時期です。

下が今までのチューブ。
接着剤を取りましたがまだ残っています。

初めは接着剤の残骸をきれいに取って使おうと思っていましたが…。

本体の弾力は「まだある」けどキャブレターバンド付近は「1/2」程度。
インマニ側のリップも変形しています。

17253-kv3-830 ( 7L/~1014675 ) 、17253-kv3-831 ( 7L/1014676~ )
1個 1692円です。
部品供給があるうちに交換しておきましょう。

ヤマハは高いですよ。
FJのコネクティングチューブは 1個 3500円程度。
それが4個必要ですからね。

このピッタリ感。
エンジン不調では吸気系もチェック。
案外、こんなところが原因なのかもしれません。

キャブレターが複数あると取り付けに戸惑いますが、
キャブレター側が「外に出っ張り」、チューブ側が「出っ張りがはまる溝」なので、
チューブをそのまま押し付ければ「グスッ」とはまります。
このあたりも「弾力性のなせる技」。

・追加走行40㎞

◯8000rpmからの「しんどさ」がなくなる。

・走行中「きれいに10000rpmまで伸びる」。
・モーターのようなスムーズさ。 ( これでトルクがあったら…。 )
・「クランクベアリング、ピストン各部、ピストンリング」に当たりが出たからかもしれないが
「それだけではない」気がする。
・「エアスクリュー戻し量を同じにしたこと」と「コネクティングチューブを新品にしたこと」でしょう。

◯気づいたこと

・オイルポンプへのチューブが硬化している。 → 次回タンクを外すことがあったら行う。
・タイヤが固くなっている。 → お金が入ったら交換。
※タイヤは2015.10に程度の良い中古に交換 → こちら
・DUNLOP-SPORTMAX・GPR α-10 の 110 / 70R 17 と 150 / 60R・17
・それからの走行距離は少ないけど、さすがに「8年経過」では硬くなっていても当然です。

これでNSR整備は終了です。FJとRMXモタードに戻れます。最近インプレッサのCBA-GH8・MT・250PSに乗っています。FJに乗るより楽しめます。リッターバイクを降りたら「4輪」ですね。



〇左がMC21,MC28用
〇右がMC16,MC18用

〇井上ボーリングその他

選任のための法律知識・



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5.タンク塗装

a.今までの外観

NSRは常時使うバイクではなく「自主的動態保管バイク」なので「最低限の経費」しかかけません。
調子維持のため1~2年に一度しか走らせないので外観は気にしていません。

●2011年

2011年の「動態保管スタート」の外観。
そういえば、この頃はハイエース3.0ターボワゴンでした。

NSRは前所有者が塗装した状態のままです。
写真ではきれいに見えますが、近づくとお粗末な状態。

多分、アクリルラッカースプレー吹き付けでしょう。

「下地処理不足」と「垂れまくり」です。

●2015年

「小ぎれい化」をしたときのものです。 → こちら
フロントとサイドを変えました。
フロントはオリジナル、サイドはウレタン塗装。
ともにヤフーオークション。

車は維持費の高い3.0ターボから1.5NAに交代。→ こちら

●2020年

バーハンドル化をしたときのものです。 → こちら
黄色いスクリーンをヤフーオークションで入手しカット。
この後すぐにPGM故障 。

●2022年

PGM修理 → こちら
スプロケット変更 → こちら,ステアリングダンパー取り付け → こちら
まもなくしてセンターシール損傷が発覚 → こちら
井上ボーリングでラビリ組付け → こちら

●2023年

そして、ラビリ組付けのエンジンを搭載。
現在の外観です。

b.サイドカウル入手

ヤフーオークションでオリジナルのサイドカウルを入手。
1000円×2=2000円。
送料2148円。
素人取引のヤフーオークションでは送料がネックです。

組付け金具の取り外し取り付けが面倒です。
この金具が別にあれば違う色のカウルを組んでおいて交換できるのだけど。

どうしても黄色いタンクが浮き上がり。
車はインプレッサ2.0ターボのCBA-GH8になりました。 → こちら

やはり、「垂れまくり」のラッカー塗装をなんとかしなければ。
そもそも黄色はスズキのカラー、ホンダのカラーは赤ですから。

c.タンク塗装

●色の選択肢

使うのは2液ウレタンスプレー。 → こちら
※いつも使っているはこのメーカー → こちら

色の選択肢は
①タンク上部と前部の出っ張りを赤、二―グリップ部分を白。
②タンク全体を赤、二―グリップ部分だけ白のカッティングシート。
③タンク全体を白、二―グリップ部分だけ赤のカッティングシート。
※カッティングシート → こちら

ウレタンスプレーは一本2500円程度。
その日の内に使い切らなければなりません。
タンク塗装だけでは塗料が残ってしまい無駄になります。
その日の内に他のものに塗ることのできる色にする必要あり。

このような「貧乏理由」から③を選択。
白ならRMXのサイドパネルに塗れるから。
ホンダマークも奮発しましょう. → こちら

●剥離

まずは、「垂れまくり」のラッカー塗装を剥離。

塗料剥離剤を塗る前に塗装表面を120番~240番くらいのペーパーで軽く傷つける。
ゴシゴシ擦ってはいけません。下の塗装面まで傷つけてしまいます。
あくまで「剥離剤を浸透し易くするためにだけ」。

塗装がしっかりとしているほど剥離剤は浸透しません。
今回は「素人のラッカースプレー塗装」なので、240番で塗装面を軽く傷つけ。

剥離剤を塗ったらすぐに塗装面が溶けてきました。

以前、アクリルラッカー塗装に剥離剤を使ったときは、
「剥離剤を塗る → 時間を置く → 塗装面がボロボロに浮き上がる → ステンレスたわしで取り去る」
→ こちら

今回は、
「剥離剤を塗る → すぐに塗装面が溶ける → ティッシュペーパーで拭い取る」。

この違いは、同じアクリルラッカー塗装でも
前回は塗装後にチャンバーの熱で固くなっていたから。
今回はそのような外的変化がなかったから。

剥離剤による塗装面の変化は塗料の種類,塗装方法,塗面の変質により異なります。
まずは、剥離剤を少し塗って塗装面の変化を見ることが必要です。
ウレタン塗装ではこんなに簡単にはいかないでしょう。

今回のような「剥離剤を塗る → 塗装面が溶ける → 拭い取る」場合は、
塗装面が溶けている内に溶けた塗料を完全に拭い取らなければなりません。
「残った塗料」は乾くと拭い取れなくなります。

そのためには、「対象物全体に剥離剤を塗る」のではなく、
「部分的に剥離剤を塗る → 塗装が溶ける → その部分の塗装を完全に除去する」。
これを繰り返していくことが必要です。
そうしないと剥離剤が無駄になります。

●剥離後

溶けた塗料を拭い去るのにティッシュペーパーを一箱使いました。

オリジナル塗装が現れました。

青/白です。
ホンダウイングマークも現れました。

塗装面に「白い曇り」が残っていますが問題ありません。
次の「足付け」できれいになります。

次は600番,800番,スチールウールを使って「足付け」をします。

●足付け後

「足付け」とは塗料の乗り ( 食い付き ) を良くするために細かい傷をつけること。
800番の耐水ペーパーで行います。

剥離剤による塗料の残りも800番で取れますが、取れない場合は600番の後に800番で。
スチールウールは「800番+α」。
曇りが残っているような場合はスチールウールで。

なお、「貧乏理由」からプライマーは使いません。

剥離後に残っていた白い曇りはきれいに取れています。
使った800番耐水ペーパーは1/8枚。
水研ぎではペーパー使用量は激減します。

●塗装剥がれの処理

「塗装剥がれ・塗装浮き」が所々にありました。

このような場合はこの部分を剥いで、部分的に「薄くパテ盛り後ラッカー塗装」。
少なくとも「同色のラッカー塗装」。

凹みも同様です。

パテ盛りにはパテが必要です。
部分的にラッカー塗装すれば、塗装面を完全硬化させるために1週間かかります。
「貧乏理由」と「待つのが面倒くさい」のでこのままウレタン塗装をすることにしました。

●色の選択

当初の予定は
・タンク全体を白、二―グリップ部分を赤のカッティングシート,赤いウイングマークのシール。

しかし、この「オリジナル塗装」を残しておきたい。

そこで、
・「この上からクリアーでウレタン塗装」に決定。

クリアーならRMXの白いサイドカバーや黄色いシュラウドにも塗れます。

・黄色いRMXシュラウドは前回の塗装で下地処理だけ終わったもの。 → こちら
・左下のRMXの右サイドカバーは1年前に転倒してガリ傷のついたもの。
   「120番 → 240番」でガリ傷除去 → 600番or800番で水研ぎ。
・下のRMX左右サイドカバーは「劣化しまくり」状態で以前に入手したもの。
   ステンレスたわしで劣化部分除去 → 600番or800番で水研ぎ。

使うのは「イサムの2液ウレタンスプレー/クリヤー/艶あり」 → こちら
「クリヤー/艶消し」もあります。

予定はタンクを三回塗り、シュラウドを二回塗り。

失敗しないように以前の記事の要点を復習。 → こちら
・対象物との距離は10㎝~15㎝くらい。
・艶が出るのは「垂れる寸前」。しかし、素人は「薄く何回も」。
・垂れたらシンナーを使わずに、初期硬化前にペーパー処理。
・初期硬化30分後、完全硬化78時間後。
・重ね塗りは初期硬化の前、10分~20分後。

●出来上がり

●RMXのシュラウドとサイドカバーは「2回+α」塗れました。

元の状態が「ガリ傷なし、表面劣化をステンレスたわしで除去」なのできれいな仕上がり。
クリアー塗装なので「塗りむら」があっても目立ちません。

こちも「ガリ傷なし、表面劣化をステンレスたわしで除去」。
仕上がりは問題ありません。

こちらは「ガリ傷あり」。
ガリ傷を「120番 → 240番」で消したのですが、240番の磨き傷がそのまま出てしまいました。
外見も240番で磨いた部分がくすんでしまっています。

ガリ傷を消すのは相当削らなければなりません。
ガリ傷にパテを使わないのなら、「消す」のではなく「目立たなく」する方がよいでしょう。
「同色のアクリル塗装+ウレタンクリアー」か「同色のウレタン塗装」でしょう。


●タンクは「3回+α」塗れました。

・「垂れ」あり

「垂れ」が一か所ありました。

右ニーグリップ部の後ろ上部の角です。
この部分には「やや深い擦り傷」があり、知らず知らずのうちに「厚く吹いた」のでしょう。
クリアーなので「垂れ」に気づかなかったことも関係しています。

「垂れ」は初期硬化前にペーパー修正して重ね塗りをしますが、初期硬化のあとでは修正できません。
硬化した後での修正は艶がなくなってしまいます。
「艶ありクリアー」を使った場合は「修正は次の機会」となります。

・「塗装剥がれ」はそのまま

面倒だから対処しなかったので「予想通り」です。
「塗装剥がれ」の上から「ウレタン塗装コーティング」がされただけです。
少しは「剥がれ予防」になっているでしょう。

やはり、「パテ盛り」か「同色アクリル塗装」をした方が良かったようです。

・これがオリジナル塗装

オリジナル塗装を残したのは正解でした。
きれいな出来上がりです。

表面は所々に「指の腹にかすかに引っかかる程度」のザラつき。
2000番で仕上げるほどのものではありません。
「そのうちに擦れて消えてしまう」でしょう。

d.2023年カラ―

さすがはオリジナルカラー。
素人塗装の黄色タンクより「違和感」がなくなりました。
ドッグファイトのサイレンサーが青なので「かろうじて調和を保っています」。

「ラビリ組み込み,ピストン・ピストンリング新品」で、希少「インプレッサ・2.0ターボ・MT」の中古相場に近づいたでしょうか?

これで「NSRのエンジン搭載」は完全に終了。

それを待ち望んでいたのがこちら。

「外付けチェックバルブ」を付けて始動性が格段に良くなりました。
以前の「始動時にシリンダーへパーツクリーナー吹込み」や「白煙モウモウ」とは無縁。
走行中のパワーも上がりました。

リヤブレーキパッドも新しくしました。
アスファルト転倒への対処で仕方なくレバーガードを取り付けました。

FJ1200/130馬力・260㎏は加齢により負担になってきました。
「意地でユーザー車検を受けているだけ」です。
重いリッターバイクより快適な「インプレッサ・250馬力・MT」の方に乗ってしまいます。

私にとってのオートバイはやはり「250㏄・シングル」のRMXモタード。
40馬力しかありませんが、車重はFJの半分の130㎏。
何より「環境への配慮で絶滅した」ヤンチャな2サイクル。
膝の故障でダートは走れませんが、アスファルトの上なら回転上昇を楽しめます。
案外、暴騒オニイチャン達と相通ずるものがあるのかもしれませんね。

〇左がMC21,MC28用
〇右がMC16,MC18用

〇井上ボーリングその他

選任のための法律知識・



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