SPnet 開業偏
・警備用LEDハンドライト比較-仕様・構造・分解・照射パターン・総評(2013.01.12)
今回は4本のLEDハンドライトの構造・分解と不具合点の対策、そして照射パターンを比較します。
造りのよさではマグライトがダントツ。これは分解して初めて実感できます。
集光調整機構は電源を動かすもの。なるほどと感心させられます。
しかし、照射円が二重になり照射円の中心を近くに合わせると中心に黒い部分が現れる。
マグライトは20m先を照らす場合にしかその良さを発揮できません。
動物公園のレンジャー、市街パトロールのボリスにはピッタリでしょう。
20m以内を照らすのなら、やはり集光に凸レンズを使ったタイプ。照射円がひとつで明るさは同じ。
夜間の施設外巡回警備や施設内巡回警備にピッタリです。
韓国製のTITANはこの凸レンズ集光式ですが、ヘッド部分に機構を集中させたのでバランスが悪く、しかも単1×3本仕様なので照射円が小さい。
屋内の巡回ならマグライトより使いやすいでしょう。
一番評価の良かったのは、なんと「出所の分からない」〇〇モドキ。凸レンズ集光式で照射円が大きく、ボディが単1×4タイプで長い。
これをSPnetの標準装備としました。
・比較するLEDハンドライト4本
-マグライト・LED・3D-
・マグライト・LED・3D-仕様
★マグライト・LED・3D-部品構成
★マグライト・LED・3D-分解手順
★マグライト・LED・3D-調整機構
-TITAN・ZS50-
・仕様
・構造・分解
-無名A LONG-
・仕様
★構造・分解
★不具合対策
-無名B・SHORT-
・仕様
・構造・分解・調整機構
・不具合対策
★照射パターン比較-10m・5m・4m
★明るさ持続時間 ・ 使いやすさ ・ 総評
0.比較するLEDハンドライト4本
前回につづき、巡回警備用ライトの比較です。
今回は 各ライトの 仕様 ・ 構造 ・ 照射パターンについて検証します。
次の四本が検証するライトです。
・①.MAG LITE LED 3D ♯ST3D016 ※以下、MAGLITE ・131 ルーメン,単1×3,3480円 ・②.TITAN LED FLASH LIGHT ♯2S50 ※以下、TITAN ・160 ルーメン,CREE Q3 使用,単1×3,4680円 ( 送料別 ) ・③.無名A ※以下、LONG ・ 180ルーメン(自称),CREE使用(自称),単1×4,2900円(送料別) ・④.無名B ※以下、SHORT ・ 180ルーメン(自称),CREE使用(自称),単3×4,2480円(送料別) |
★ご注意★
・以下ではライトを分解しています。
これは、「構造を知るため」と「ライトの耐久性・信頼性を推測するため」に行ったものです。
構造を知っていれば、無理な取扱によって不具合を生じさせることがないし、使用中に不具合が生じても応急処置ができます。
また、各部品の品質を知れば、その耐久性・ 信頼性を推測できます。
・ただし、必要以上の分解すればメーカーや販売店の保証は受けられません。
たとえば、マグライト社は 光源部分 ( LEDモジュール ) について 「 固定式 ・ 交換不能 」 とし 、特殊レンチでしか分解できないようにしています。
さらに、LEDモジュールやスイッチボックスをパーツリストに載せていません。
これらのことから、マグライト社は 「スイッチ ・ 光源部 をユーザーが分解しないこと」 を前提にし、
「 ユーザーが分解した場合、メーカー保証の対象外としている」 と考えられます。
・また、分解方法も正式なマニュアルによるものではありません。
分解手順・分解方法が間違っていてもご容赦ください。
以下に記載する分解手順 ・ 方法によっていかなる不具合が生じようと 当方は一切の責任を負いません。
すべて、自己責任でお願いします。
・各ライトについての、構造 ・ 問題点 ・ 評価は当方の個人的なものに過ぎません。
また、照射パターン や 明るさ持続時間は当方が個人的に計測したもので、その信憑性・ 正確性 を保証するものではありません。
1.マグライト・LED・3D-仕様・構造・分解・調整機構
●●
(寸法・材質) ・長さ / 全長 31.5㎝ ・ ボディ 26㎝ ・ 防御長 18.5㎝ ・太さ / ボディ 40㎜Φ ・ ボディ肉厚 2.9㎜ ・ ヘッド最大 57㎜Φ ・重さ/ 本体 430g ・ 単3装着 560g ・ 単1装着 680g ・材質 / アルミ合金 ・メーカーのシリアル№ 刻印 ※ 単3+スペーサー) ×3 = 130g ・ 単1×3 = 250g ※防御長とはライトを保持した場合に手から出ている長さ。 ※写真の警棒は ASP ・ エァウエイト ・ F26 伸長時 64㎝ ・ 収縮時 24㎝ ・ グリップ部 27㎜Φ ・ 重さ 300g (機能等) ・集光方法 / 凹面反射鏡 ・調整方法 / ヘッド ・ 凹面鏡の回転による光源移動 ・モード / ON ・ OFF ・ スイッチ半押しでON ※スイッチ半押しで手動点滅 (製造・販売) ・ Mag Instrument, Inc 日本販売元 (感想) ・ボディ肉厚 2.9㎜ でしっかりしている。 ※TITAN 2.0㎜ ・ LONG 2.45㎜ ・ SHORT 2.7㎜ ・ボディに重量があるので、単3×3 でもバランスがよい。 ・単1×3でも重量バランスがよく重さを感じさせない。 ・ボディ内の 「 電池 カタカタ 音 」 なし。 ・表面仕上げ ・ 塗装 は群を抜いている。 ・ロゴの美しさがすべてを表している。 |
・A1 フェースキャップ ・A2 レンズ ( プラスチック平板 ) ・ Oリング ※レンズは Oリングの上にあります。 画像をよく見てください。 ・A3 ヘッド ・A4 ボディ ・A5 テールキャップ ・ バネ ・A6 スイッチキャップ ・A7 スイッチボックス止めスナップリング ※A7は各部を分解する場合に取り外す必要はありません。 ・B1 光源 ( LED 球 ) ・B2 光源ホルダー ・B3 光源スプリング ・B4 光源ホルダー固定ネジ ・B5 リフレクター ( 凹面反射鏡 ) ・C1 スイッチボックス ※各接合部にOリング ※C1 下のトルクスレンチは部品に含まず。 (感想) ・スイッチキャップ一つにも品質の良さが表れている。 ・部品点数が少ない。 ・光源移動の仕組みはよく考えられている。 ・LED球が交換できる。(メーカー非公認) |
(いじり止め トルクスレンチ が必要)
・分解するために “いじり止め トルクスレンチ” が必要です。 ・トルクスネジ は ネジ頭と工具との接触面が 六角星形をしたものです。※ KTC ・トルクスネジを締めたり緩めたりするのには、先端が六角星形をした工具が必要です。 これを トルクスレンチ といいます。 ・トルクスネジには、通常の六角星形の工具では締めたり緩めたりできないものがあります。 ネジ頭の六角星の中央に突起があるものです ( 下左の画像 ) 。 これを “いじり止めトルクスネジ” といいます。 ・“いじり止めトルクスネジ” には “いじり止めトルクスレンチ” が必要です。 このレンチには 六角星形の中央に穴があり、ネジ頭の突起が納まるようになっています。 ( 下右の画像 ) ・MAGLITE には 2個の いじり止めトルクスネジ が使われています。 分解するには このネジに適合した いじり止めトルクスレンチが必要です。 ・今回使用したのは 株式会社エイト の THX - 8 です。 ( 上の画像 ) ※ エイトのTX シリーズ ・ホームセンターで入手できます。( 430円程度 ) |
ロ.分解手順
分解するのに 1分もかかりません。
分解すればMAGLITEの品質の高さが実感できるでしょう。
①.フェースキャップ・リフレクター ・スイッチキャップ取外し |
②-1.スイッチボックス上から | ②-2.スイッチボックス取付ネジ緩め |
・そのまま取外し。 ・スイッチキャップの造りの良さで 他の部品の品質の高さが分かります。 |
・「 カチン 」 とはまっています。 ・このあたりにも 品質の高さが現れます。 |
・トルクスレンチを上から差し込んでネジを緩めます。 ・2回転くらいでOK。 ・スイッチボックス取付に緩み(ガタ)が出たらOK。 |
②-3.スイッチボックスを後へずらす | ②-4.スイッチボックス抜き取り | ②-5-1.ネジはこうなっています |
・スイッチを押し込んで後へずらせます。 ・前にはずらせません。 ・スイッチボックスの前に、 スナップリング(A-7)があります。 |
・テールキャップは初めに外しておきましょう。 ・光源部を傷つけないように、 長いドライバーなどで前から押し下げる。 |
・スイッチボックス取付ネジが分かるように 写真を撮っています。 ・こんなことをする必要はありません。 |
②-5-2.ネジの働き | ③-1.光源部取外し | ③-2.二つ目のトルクスネジ |
・左がボディに食い込んでいない状態、右が食い込んだ状態。 ・だから、そんなに回す必要はないのです。※右はやり過ぎ ・ボディにはネジが食い込む穴があります。 |
・スイッチボックスには LED モジュール が組み込まれています。 |
・光源部はトルクスネジで スイッチボックスに取り付けられています。 ・二度目のトルクスレンチ登場。 |
③-3.光源部取り出し | ③-4.これが光源部 | ③-5.光源部は三つの部品 |
・取り出そうと思わないでも外れます。 | ・なぜバネがあるのかはあとで分かります。 | ・セットする時はこの順番で。 ・部品材質 ・ 仕あげ は文句なし。美しさすら感じます。 |
④-1.セット時の注意 | ④-2.板バネは光源ホルダーの外へ | ⑤.スイッチボックス止めリングは取り外す必要なし |
・スイッチボックスには矢印の部分に板バネがついています。 ・光源部とスイッチボックスのガタを防ぐためのものです。 |
・うっかりしていると 板バネが光源ホルダーの中に入ってしまいます。 ・それでは板バネの役目が果たせません。 ・必ず確認してください。 |
・このスナップリングは分解にまったく関係ありません。 ・取外しはスイッチ穴から細いプライヤーを差し込んで 内側へ押します。 ・材質は鋼。きれいに磨いてあります。 |
ハ.調整機構
ヘッド回転による光源部移動式です。
必要にして最小限、仕組みを簡単にすれば故障は少ない。
しかし、ここに至るまでは竝々ならぬ努力があったのでしょう。
1.回転運動を直線運動へ | 2.リフレクターの斜めカットがミソ | 3.②が動けば③も動く |
・①(ヘッド)を回すと 、 ヘッドに固定されているリフレクターも回転。 ・リフレクターが ②(光源部取り付けネジ)を押す。 |
・ヘッド(①)が回転すると、リフレクターも一緒に回転。 ・リフレクターの斜めカットが②を押す。 ・ここで回転運動が直線運動に変換される。 ・磨耗するとしたらリフレクターだけ。交換すれば済む。 |
・②はバネで常に押されている。 ・リフレクターの斜めカットに応じて後退・前進をする。 ・ネジの外側には回転するリングがあり、 ネジの緩みを防ぐと共に ここに当たるリフレクターの磨耗を軽減している。 |
3.ヘッドを取り外すには | 4-1.回転部は精密仕上げ | 4-2.ヘッド部の回転部も同じ |
・そのまま回していたのでは外れない。 引っ張ってネジを噛ませる。 ・はめるときは、押し込んで回す。 ・ボディのOリングがヘッドに隠れればOK。 |
・矢印の部分の斜め凹が回転部。 ・これだけで腰のあるスムーズな回転を可能にしている。 ・だから、壊れない。 |
・矢印の部分が回転部。ここも精密仕上げ。 ・ヘッドを引っ張らないとネジが噛まないようになっている。 |
2.TITAN ・ ZS50
★★03
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(寸法・材質) ・長さ/全長 31.5~33㎝・ボディ 24.5~26㎜・防御長 19~21.5㎝ ・太さ / ボディ 38.6㎜Φ・ボディ肉厚 2.0㎜・ヘッド最大 64.5㎜Φ ・重さ/ 本体 429g・単3装着 559g・単1装着 679g ・材質 / アルミ合金 ※サイズはMAGLITE とほとんど同じ。 ※ボディと防御長に巾があるのは、ヘッドがスライドするため。 (機能等) ・集光方法 / 凸レンズ ・調整方法 / ヘッドのスライドによる凸レンズ移動 ・モード / ON・OFF 、スイッチ半押しで「high → low → flash 」 ※flash は 自動点滅 ※スイッチ ON で、OFF時の次のモードが点灯 (high で スイッチを切り、次にスイッチをいれるとlowモードで点灯) (製造・販売) ・ TITANKOREA.inc (感想) ・サイズはMAGLITEとほとんど同じ。 ・ ヘッド部に機能が集中しているためヘッド部が大きくて重い。 ・特に単3×3では先が軽くなり重量バランスが悪くなる。 ・単1×3でも重量バランスが悪く重く感じる。 ・電池カタカタ音あり。 |
・A1 フェースキャップ ・A2 凸レンズ ( プラスチック ) ・ Oリング ・A3 ヘッド ・A4 ボディ ・A5 テールキャップ ・ バネ ( もちろん外れます ) ・A6 スイッチキャップ ・B 光源部 ・C1 スイッチボックス ・C2 スイッチ光源接点カバー ・C3 スイッチ電池接点バネ ・C4 スイッチ電池接点 ・C5 スイッチ ケース ・C6 スイッチボックス止めネジ |
(分解手順)
1.ヘッド部分取外し | 2.フェースキャップ・レンズ 取外し | 3-1.光源部取外し |
・ヘッド部分に光源部・スイッチ部分が一緒に納まっている。 ・ボディは電池を収納するだけ。 |
・スイッチキャップも取外し。 ・スイッチキャップは引っ張れば外れるが はめる時には一苦労。、 |
・一つの穴に +ドライバーなどを差し込んで回せば外れる。 ・韓国軍自動小銃K-2の 5.56 NATO弾 の先でも回せるでしょう。 |
3-2.光源部が外れました | 3-3.光源部前面 | 3-4.光源部背面 |
・スライドするヘッドを前方で止める働きもする。 | ・LED チップには球面樹脂カバー ・これ以上分解不能 。 |
・これ以上分解不能 ・光源部がユニット化されているので故障の心配なし。 |
4.ヘッド取外し | 5-1.スイッチケース分解 | 5-2.ケース背面のリングネジを外す |
・右のスイッチケースはボディに固定される。 ・左のヘッドがスイッチケースにかぶさって前後に動く。 ・スライドの節度は矢印のOリング×2 で保つ。 |
・スライドにより磨耗するのは二本のOリングで、 ヘッドは磨耗しない。 ・スライドにガタが生じたら、Oリング交換ですむ。 |
・組み立てるときは、光源部をはめてからこのネジを締める。 ・光源部がはまっていないと、 ネジ山をオーパーランしてしまう。 |
5-3.スイッチ電池接点が外れる | 5-4.電池接点パーツ | 5-5.スイッチボックス押し出し |
・スイッチケースの背面ネジ ( 左 ) は この電池接点をスイッチボックスに固定している。 |
・接点キャップの中にはバネ | ・スイッチを押し込んで背丈を縮め、背面から前へ押し出す。 |
5-6.スイッチボックス | 5-7.これがスイッチ | 6.オール・イン・ワン |
・スイッチボックスといっても、 前面カバー と スイッチ台 と スイッチだけ。 ・ |
・左側のスイッチ台はただの箱、 右側がON ・ OFF をするスイッチ。 ・スイッチが故障しても汎用品がありそう。 |
・ヘッド部に機能を集中、 部品が集中すればそれだけ故障が少ない。 ・故障した場合は、 隣の隊員のライトからヘッドを外して装着。 ・その隊員はさらに隣にいる隊員のライトから‥。 |
3.無名A- LONG
●●
(寸法・材質) ・長さ / 全長 36.5~38㎝・ボディ 31~32.5㎜・防御長 23~25㎝ ・太さ / ボディ 38.8㎜Φ・ボディ肉厚 2.45㎜・ヘッド最大 53㎜Φ ・重さ/ 本体 380g・単3装着 555g・単1装着 714g ・材質 / アルミ合金 ※(単3+スペーサー) ×4=175g・単1×4=334g ※ボディと防御長に巾があるのは、ヘッドがスライドするため。 (機能等) ・集光方法 / 凸レンズ ・調整方法 / ヘッドのスライドによる凸レンズ移動 ・モード/ ON・OFF 、スイッチ半押しで「high → low → flash」 ※flash は 自動点滅 ※スイッチ ON で、OFF時のモードに関わらず 常にhighが点灯 high・low・flash で スイッチを切り、 次にスイッチをいれると highモードで点灯。 (感想) ・この長さになってやっと防御の役に立つ。 ・前のストラップ取り付けリングに人差し指がかかり、防御に有効。 ・デザイン優先の溝は不要、それだけ肉厚が薄くなる。 ・電池カタカタ音あり。 ・スイッチストロークが短く、 指が当たっただけでモードが変わってしまう。 |
・A1 フェースキャップ ・A2 凸レンズ ( プラスチック ) ・ Oリング ・A3 ヘッド ・A4 ボディ ・A5 テールキャップ ・ バネ ・A6 スイッチキャップ ・B 光源部 ・C1 スイッチボックス ・C2 スイッチ光源接点カバー ・C3 スイッチボックス止めスナップリング ( プラスチック ) |
(分解手順)
1.フェースキャップ・レンズ取外し | 2-1.光源部取外し | 2-2.LEDチップ +球面カバー |
・TITANと同じです。K 2 の 弾先を使いましょう。 | ・LEDチップのカバーがあると なんとなく安心。 |
2-3.光源部うしろ | 3-1.ヘッド取外し | 3-2.スライド部に金属リング |
・これ以上分解不能。 ・光源部がユニット化されているのはTITANと同じ。 |
・前へずらせば外れます。 | ・スライドの節度を保っているのはこのリング。 ・TITAN のOリングと違って、 金属だからヘッドの磨耗を覚悟。 |
4-1.スイッチボックス止めリング取外し | 4-2.取り外したスイッチボックス | 4-3.前から叩くと壊れる |
・MAGLITE のスナップリングと働き同じ、 しかし薄いプラスチック製。 ・両穴にプライヤーを差し込んで、 リングを縮めて溝から外す。 ・リングを外さずにスイッチボックスを後へ抜くのは危険。 |
・スイッチボックスは前へずらせて取り外す。 |
・スイッチボックスを前から叩くと、カバーが簡単に壊れる。 |
4-4.後から叩くときも注意 | 4-5.スイッチは簡単構造 | 5.組み立て時の注意 |
・スイッチボックスを直接叩くのは避ける。 ・単1電池を逆に入れ(-極をスイッチボックスに当てる) 、 電池を叩いてスイッチボックスを前へずらせる。 |
・左はただの箱、右がスイッチ。これは TITANと同じ。 | ・スイッチボックスをボディに止めているのはこのリング。 ・スイッチキャップと一緒に外れるので気にならない。 ・このリングがないと、スイッチボックスがガタガタ動く。 |
c.不具合対策
・使用中に光源部前面の黒いプラスチックカバーが外れ、照射円に大きく映ったことがあります。
・このカバーは LEDチップ部 を隠すだけのもので、なくてもライト機能に影響はありません。
巡回中に外れたらフェースキャップとレンズを外して、外れたカバーを取り去ればOK。
・外れないように予防しておけば心配なし。
1.カバーはなくても構わない | 2.スナップリングを使う | 3.気にならないでしょう? |
・LEDチップ部が見えた方が良いとも言えます。 ・このカバーははめてあるだけ。 |
・接着剤で止めるより スナップリングを使った方が体裁が良い。 ・穴径20㎜Φ用のC型止め輪・ 穴用(RTW-20) ・5個で120円 。 ・1size大きい RTW-22 は NG。 |
・分解手順の画像にはこのリングがはまっています。 ・気づかなかったでしょう? |
4.無名B-SHORT
★★04
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(寸法・材質) ・長さ / 全長 20㎝ ・ ボディ 125㎜ ・ 防御長 なし ・太さ / ボディ 39㎜Φ ・ ボディ肉厚 2.7㎜ ・ ヘッド最大 56㎜Φ ・重さ/ 本体 400g ・ 単3×4 装着 500g ・材質 / アルミ合金 (機能等) ・集光方法 / 凸レンズ ・調整方法 / ヘッドの回転による光源移動 ・モード / ON・OFF 、スイッチ半押しで「high → low → flash」 ※flash は 自動点滅 ※スイッチ ON で、OFF時の次のモードが点灯 high でスイッチを切り、次にスイッチをいれると lowモードで点灯。 ※LONG と製造元・販売元が同じ。 同じ凸レンズを使っているので、照射パターンは同じ。 (感想) ・単3×4 、で明るさとコンパクトさを両立させている。 ・防御の役には立たないが、物々しさを嫌がる施設内巡回に良し。 ・回転調整式は便利だが、このライトにはスライド式で充分。 ・事前に不具合予防をしっかりとしておくべし。 |
・A1 フェースキャップ ・A2 凸レンズ ( プラスチック ) ・ Oリング ・A3 ヘッド ・A4 ボディ ・A5 テールキャップ ・ バネ ・A6 スイッチキャップ ・A7 電池ホルダー ・B1 光源部 ・B2 ヘッド抜止め ・ フェースキャップ取付ネジ ・B3 ピン ( プラスチック ) ・B4 ヘッドカラー ・B5 光源ケース ・C1 スイッチボックス ・C2 スイッチボックス止めネジ ※ボディ内部にスナップリング ( プラスチック ) ※スイッチボックス ( C1 ) 後退防止 |
(分解手順)
1.ヘッド部取外し | 2-1.スイッチボックス止めネジ取外し | 2-2.バリ取り |
・「ゆでたトウモロコシをポキンと折った」みたいです。 ・ヘッドはティラノサウルスのように大きい。 ・これは回転式調整機構を詰め込んでいるから。 |
・このリングネジについてはもう説明しません。 |
・リングネジはきれいに バリ取り をしておきましょう。 ・ケガをするのは自分です。 |
2-3.スイッチボックス取外し | 2-4.ここまで1分 | 2-5.スイッチボックスうしろから |
・スイッチキャップを取り外す必要なし。 ・スイッチを押し込んで、ボディ後部からスイッチボックスを前へ。 |
・時間は気にしなくてもよいです。 | ・四角い金属板に電池ホルダーの +側 があたります。 ・上に出ているのがスイッチのボタン。 |
2-6.これがスイッチ | 2-7.スイッチの裏側基盤 | 3-1.ヘッド部分解 |
・タクトスイッチです。→→→ 参考 ・壊れたら汎用品が使えます。 |
・スイッチの裏側の配線です。 ・このスイッチボックスはただの箱ではありません。 |
・フェースキャップとレンズを外して調整機構の中枢へ。 |
3-2.ヘッド抜止リングネジ取外し | 3-3.ヘッド取外し | 3-4.ヘッドカラー取外し |
・このリングネジは出ているので、握って回して外します。 ・ただし、バリが残っていてケガをしても知りません。 |
・ヘッドを前へ抜いて取外し。 | ・「最中合わせ」のカラーを外す。 ・「さいちゅう」ではありません。 ・『本日は“こまめさいちゅう”の試食です!』※小豆最中 |
3-5.光源部ピン取外し | 3-6.光源部取外し | 3-7.これが光源部 |
・プラスチック製のピンが光源部の穴に差し込んであるだけ。 ・このピンが最中合わせカラーの溝をなぞって、 回転運動を直線運動に変える。。 |
・ここでも おなじみの 二つ穴ネジ。 ・ |
・ユニット化されていません。 ・後は固定、 前の部分が前後に動く。 ・前後移動だからコードがねじられることはない。 |
★★05
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これで「もの」になるようなら
「65 か 85」にステップアップ。
(仕組み) ・①に②がはまる。 ・①のA(凹)に ②のA(凸) がはまり、①を回すと②も回る。 ・②の内側には波形の溝(B)がある。 この 溝に ④の ピン(B) がはまる。 ・④は③の中で、後部を③に固定されている。 ・③はボディに固定されている。 ・③と④の後部は動かない。 ・①が回転 → ②も回転 → ②の溝が動く ↓ ・溝にはまったピンが前後に動く → ④のLED部 が前後に動く ※③は動かないので、④LED部は③のピン溝に沿って前後に動くだけ。 回転しないのでコードがねじられることはない。 しかし、前後移動による力がかかる。 |
(感想)
・MAGLITE が 「 よくできました 」 なら、SHORT は 「 よくがんばりました 」 。
・どうしても蒸気機関を想像してしまいます。
・問題点は、光源部が前後に動くことにより、光源部コードのハンダ付け接点が外れる危険があること。
・光源部はユニット化して、一まとまりで動かすようにするべきでしょう。
・そもそも、ここまでして回転調整式にこだわる必要はあるのでしょうか。
・回転調整式はスライド式に比べ調整が楽で微調整ができます。
しかし、このライトは凸レンズタイプの近射用。
大きい照射円で10m以内で力を発揮するタイプです。
遠くに集光させても 対象を判別できるのは 50mくらい。
このライトで遠方に集光させたり、その距離を微調整したりする場面はあまりありません。
だから、凸レンズタイプのライトでは 構造が簡単なスライド式で充分なのです。
スライド式にすれば光源部をユニット化して固定でき、光源部内の断線の危険もなくなるでしょう。
また、部品点数が少なくなり製造コストを下げることができます。
ショットガンに調整式の照準器は必要ありません。
銃身の上にリブがあれば充分なのです。
c.不具合対策
イ.スイッチ部不具合に注意
1.テールキャップを締めると点灯せず、緩めると点灯する
・原因は①の接触不良。
・対策 → ネジ交換 、 ハンダ盛り
2.スイッチONで点灯しない
・④の接触不良。
・対策 → ②、③、④ のハンダ盛り
1.テールキャップを締めると点灯しない | 2.スイッチONで点灯しない | |
・①のネジ緩みで接触不良。 ・テールキャップを締めて、 電池ホルダーが強く当たると ( ← ) ①が接触不良になって、回路が切断される。 |
・スイッチの不具合は、スイッチ自体より配線を疑う。 ・今にもちぎれそうなコード接合部。 ・太いコードに交換しておくか、ハンダ盛りをして予防。 |
・とにかく、ハンダ付けの場所はハンダ盛り。 ・不具合は突然やって来る。事前の予防が必要。 ・巡回中にライトが消えたら生命の危険あり。 |
ロ.電池被覆はがれに注意
電池ホルダーに単3乾電池をセットしてボディに入れる場合は引っかからずに入る。
しかし、単3充電池をセットしてボディに入れようとすると、ボディネジ部終わりの段差に引っかかる。
無理に押し込むと、充電池の被覆を剥がしてしまう。
これは必ずしもライトの方に原因があるとは言えません。乾電池ではスムーズに入るのですから。
ライトの電池ケースが小さいのか、充電池の方が大きいのか。
原因がどちらにあれ、電池ホルダーを少し削って充電池の収まりをよくすれば充電池をダメにすることはありません。
1.乾電池なら引っ掛からない | 2.被覆が剥がれると使えない | 3.対策は簡単 |
・ほんの少しの違いでしょう。 ・電池size規格には巾があるとのこと ※電池規格 ( 2009 ・panasonic ) ・eneloop は「原因はホルダーにあり!」※注1 |
・電池を強く押し込んでから、ソロソロとボディに入れる。 ・引っ掛からない挿入方向を捜す。 ・こんな手数をかけるより、ホルダーを削れば解決。 |
・ホルダーを少し削って、 電池収納部に余裕を持たせればよい。 |
※注1 : eneloop ・ よくあるご質問 - 「 乾電池とのサイズの違いは?」に対する回答
エネループシリーズの電池サイズは、乾電池のJIS規格に準拠していますが、 |
ハ.落としたら「 LEDチップは外れる 」と覚悟するべし
・1.5mくらいの高さから手を滑らせて落とし、ライト先端がコンクリートブロックに当たってLEDチップが外れる。
・これは取扱の不具合。
LED自体の寿命は長くても、LEDチップが外れたのでは点灯しない。
取扱には十分注意しましょう。
1.LEDチップは直付け | 2.なんとか修理できそう | 3.予防策がありそう |
・衝撃で簡単に外れてしまう。 | ・ハンダ付けで修理ができそうだが、巡回中は真っ暗。 ・とにかく取扱注意。 |
・チップ回りを接着剤で固めたり充填したり。 ・何か予防策がありそう。 |
MAGLITE・10mからの 遠射(照射円を最小にした場合) |
TITAN・10mからの 近射(照射円を最大にした場合) |
LONG/ SHORT・10mからの 近射(照射円を最大にした場合) |
・中心円はドア全体を捉える。 ・50m離れると、中心円は建物の屋根を除いた部分を捉える。 ・外側円は建物全体をすっぽりと捉える。 |
・建物の屋根を除いた部分を捉える。 ・LONG・SHORT の照射円の半分。 |
・建物全体をすっぽりと捉える。 ・MAGLITEの外側円より小さいが、円全体が明るい。 |
(20m先を見るなら MAGLITE)
・MAGLITEの 中心円は常に50~100mを照らす。
・LONG/SHORT 近射円 ( 照射円最大 ) でも50m先を照らすが、明るさが不足して「 そこで動くものが人なのか猿なのか 」 を判別できない。
・LONG/SHORT の 近射円で 「 対象物が何か 」 を判別できる距離は20mまで。
・LONG/SHORT の 照射円を絞れば、50m先の 「 動くものが何か」 を判別することができるが、照射円が小さくなるので対象の動きを追うのが難しくなる。
・MAGLITEは 中心円で対象を捉え、外側円で対象の周りを捉えるので対象を追うのが楽になる。
・20m先を見て歩くのならMAGLITEが必要。
(MAGLITEは近くも照らす)
・MAGLITEの照射円は三つ、中心円1 と 中心円2 と 外側円。
①最も遠くに集光させた場合の各円の比 →
中心円1 : 中心円2 : 外側円 = 1 : 1.5 : 10
②遠くに集光させた場合の各円の比 ( 一番見やすい ) → 中心円1 : 中心円2 : 外側円 = 1 : 3
: 10
③最も近くに集光させた場合 ( 中心円1は黒点※d ) → 中心円1 : 中心円2
: 外側円 = 1 : 8 : 10
・MAGLITEの外側円はLONG/SHORT の近射円より暗いが大きいので足元は安心。
b.5mからの照射
MAGLITE・5mからの 遠射(照射中心を遠くに合わせた場合) |
TITAN・5mからの 近射(照射円を最大にした場合) |
LONG/SHORT・5mからの 近射(照射円を最大にした場合) |
・中心円が明るいので見にくい。 ・外側円が大きいので足元は安心。 |
・ドア全体を捉える。 ・近射円が小さいので足元が不安。 |
・建物の屋根を除いた部分を捉える。 ・ビニールハウスなら軽く全体を捉える。 ・足元は安全。 |
・左肩越しに保持して ( 1.5m高 ) 足元を照らすと→ MAGLITE 外側円 : TITAN照射円 : LONG ・ SHORT照射円
= 150㎝Φ : 50㎝Φ : 100㎝Φ
・10m以内を見るのなら、LONG ・ SHORT が最適。
c.4mからの照射
MAGLITE・4mからの 遠射(照射中心を遠くに合わせた場合) |
TITAN・4mからの 近射(照射円を最大した場合) |
LONG/SHORT・4mからの 近射(照射円を最大にした場合) |
・車全体より一回り大きい範囲を捉える。 ・3mの距離で車全体を捉える。 ・外側円の明るさは対象を見るのに充分。 ・しかし、中心円が明るすぎるので対象が見にくい。。 |
・ドアの施錠を確認するような場合は1~2mくらいに近づく。 ・1mで照射円は40㎝Φくらい。 ・照射円が小さいので、ストレスを感じる。 |
・車全体を捉える。 ・1mでの照射円は80㎝Φくらい。 ・近づいても照射円が小さくならず、ストレスなし。 |
d.MAGLITEを近くに集光させた場合
・照射円の大きさは変わらない ( 外側円 の大きさは変わらない ) 。
・中心円の明るさが外側円にプラスされて、外側円全体が明るくなる。
・しかし、中心に黒点が現れる。
MAGLITE・10mからの 近射(照射中心を近くに合わせた場合) |
MAGLITE・5mからの 近射(照射中心を近くに合わせた場合) |
MAGLITE・4mからの 近射(照射中心を近くに合わせた場合) |
・この黒円が出なければ、ベスト・オブ・BEST ・反射板の形を変えれば簡単だと思うが‥。 |
※露出オーバー。、中心の黒円はもっと黒い。 |
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