SPnet 開業偏



・警備業者賠償責任保険の加入・会社印の作成・個人装備とその値段・身分証明章の作製





警備業者のほとんどが警備業者賠償責任保険に入っています。
これは「警備業認定要件」ではありませんが「それだけ賠償責任が問題となる業種」なのでしょう。
保険料やシステムについて簡単に書いてあります。詳細は保険会社へ問い合わせてください。
会社印も必要になりますので安いネット通販で作りました。
また、隊員一人当たりの装備品にかかる費用も試算しました。
結構、かかるものです。


警備業者賠償責任保険の加入
会社印の作製
隊員一人に必要な装備の値段
身分照明章の作製

    
1.警備業者賠償責任保険


警備会社には「〇〇警備保障」という名前がついています。
これは警備員のミスで損害が生じたときにそれを賠償することを示しています。

従業員のミスで損害が生じれば賠償責任(使用者責任)が生じるのは警備会社だけではありません。
それなのになぜか警備会社の名前にはこの「警備保障」という文言が使われています。

警備業者には警備業者用の保険があります。
それが警備業者賠償責任保険です。

一般に「対人1億円・対物10億円」の保険に入ります。

保険料が心配になると思います。

安心してください。保険料は年間の売上で決まります。
隊員数・顧客数は関係ありません。
年間売上が設定売上を超えた場合は、超過分の保険料を支払い、
設定売上を下回った場合は保険料を返還してくれます。
ただし、売上ゼロでも最低保険料は支払わなければなりません。

売上は前年度実績ですが、開業時にはその実績がないので自己申告となります。
見栄を張って高い売上額を申告するとビックリするような保険料になります。

始めに設定したのは1000万円/年。
特約に人格権侵害保障1億円を付けました。(この分が1900円/年)
トータルで保険料は66180円/年。
最低保険料は5000円/年。

今年の売上が二倍の2000万円になると、保険料も二倍になります。
だいたい、小さな会社でも売上が1億円くらいありますから、保険料が50万円~70万円になります。
安売り競争で売上を上げると、利益は上がらず保険料だけが高くなります。

なお、保険加入は警備業認定の要件ではありません。
しかし、保険に入っていないと仕事の依頼はないでしょう。

    
2.会社印の作成


SPnetは個人事業者として出発しました。

株式会社の資本金は1円から。
資本金も一定期間預けておく必要はなし。
自分で手続すれば30万円程度で株式会社にすることができます。
しかし、実態が伴わないのに株式会社とはおこがましい。
「仕事の内容で勝負」ですから個人事業で充分です。。

いかに個人事業でもそれなりの会社印(法人印)が必要です。
契約書・請求書に個人印では格好がつきません。
隊員の着用する身分証明章に会社印の方が信用されます。

街の印鑑屋さんを覗いてみました。
並んでいたのは一本3万円~10万円の印鑑。
取り敢えず「それっぽい会社実印と会社印(角印)」があればいいのだが…。

ネットで調べてみました。
やはり安いものがありました。

注文したのは、
・①.薩摩本柘・18㎜・会社実印・「警備保障SPNET代表者印」:1970円。
・②.薩摩本柘・21㎜・会社角印・「警備保障SPNET」:2570円。
・5250円以上で送料無料になるので、黒水牛・16.5㎜の個人実印・2070円も注文しました。
  合計6610円(税込み)

株式会社という名前や会社印に見栄を張る必要はなし。
ある著名力士が、親方から「強そうでない四股名(力士名)」を付けられました。
力士が浮かない顔をしていたので、親方がこう言ったそうです。
『四股名は自分で強くするものだ』。
出発したばかりのSPnetには二千円程度の会社印で充分なのです。
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選任のための法律知識・








3.必要な個人装備とその値段


ワッペン・アポロキャップが決まりました。
次に必要なのが隊員用の個人装備です。
これらすべては警備会社が隊員に貸与します。
※警笛・白手袋・安全靴・トランシーバーは隊員の個人負担です。

次のものが必要となります。ある制服屋さんのカタログからピックアップしました。

分類 名称 値段(円)   (注意)
・※は今すぐ必要ではないが必要になるものです。
・▲印は隊員負担となりますが、次の給料から控除するので揃えておかなければなりません。。
・ヘルメット・雨カッパは最も安いものにしてあります。
・安全靴・黒靴とトランシーバーは隊員が準備します。
・交通誘導やイベント・雑踏・駐車場で使うトランシーバーはホームセンターで5000円~10000円です。
・SPnetではネクタイを使いませんので表には入れてありません。
・制帽と帽章はまだ決まっていませんので表に入れてありません。
・護身用具(警棒・杖・盾・防弾刃ベストなど)は入れてありません。

  隊員一人当たり32257円です。
  これにワッペン・アポロキャップ・制帽・帽章を含めると、
  隊員一人当たりの装備品費用は4万円くらいになります。

  隊員にかかる費用は貸与する装備品だけではありません。
  現場への交通費・社会保険費用・有休休暇・教育費用・通信費もかかります。
  隊員の皆様!あなたの会社の社長は苦労しているのですよ。
春夏制服上 GM濃紺長袖カッター・濃紺 3570
春夏制服下 GM濃紺夏スラックス・濃紺 3465
※夏制服上・半袖 GM濃紺半袖カッター・濃紺 3360
※秋冬制服上 男子機動上衣SK・濃紺 4095
※秋冬制服下 男子機動スラックスSK・濃紺 3675
※冬防寒衣 パイロットジャンパー・黒 3675
ベルト 4㎝黒レザーベルト・黒・120㎝. 893
モール 鎖モール(ステンレス) 284
▲警笛 警笛(金属) 252
階級章 ウイングバッジ・3色 735
▲白手 ナイロン手袋(男性用) 326
ヘルメット FN-1型ヘルメット・白 1680
発光ベスト LED夜光ベストSF-16・白 3360
誘導灯 マークNS 1260
紅白旗 紅白旗・棒付き・45㎝×35㎝ 525
雨合羽 シェルブール雨衣上下式・白 997
合計 32257


    
4.身分證明章の作成



隊員にはもちろん、自分自身が現場にでるためにも身分証明章が必要です。
身分証明章は護身用具届出書や服装届出書を作製するときに活躍した「ラベル屋さんHome」を使いました。

この無償ソフトはとても便利です。
画像と文字を自由な所に配置できる。
あとは、jpgで保存できるようになったら言うことなし。

・今回はラミネーターを導入しました。

・身分証明章をラミネートフィルムに挟んで、
  熱着し防水処理をするためのものです。
  A-4対応で2470円。
  ラミネートフィルムは20枚入りで57円。



では、諸注意を。

①身分証明章に記載する文言。
・身分証明章
・隊員氏名
・生年月日 ※男女の区別・血液型は記載してしなくてもOK
・保有資格※記載しなくても可
・発行年月日と有効年月日
・写真
・所属警備会社の名前・所在地・連絡先
・会社印

②身分証明章の大きさと用紙
・名刺印刷用紙で作るのが一番。使ったのはA-one・51401
・ラベル屋さんHomeで作成

③ラミネート処理
・ラミネートフィルムは名刺版・60×95㎜・厚さ100μ
※これより大きいと身分証明章がホルダーに入りません。
※写真の定期券用・65×95㎜や診察券用・70㎜×100㎜はNG。

④身分証明章ホルダー
・首から紐でぶら下げるのはNG。
※風でクルクル回り邪魔です。安全ピンやクリップで留めるものが良し。
・名刺用より一回り大きなもの。
※ラミネート処理をして名刺より少し大きくなります。
※名刺は55×90㎜、名刺版ラミネートフィルムが60×100㎜。

⑤会社印の使用に注意
私はSPnet印をスキャナで取り込み、鮮明に画像処理してラベル屋さんHomeで身分証明章の上に乗っけました。
会社印の大きさを簡単に拡大・縮小できるからです。
この方法でやると会社印が簡単に流用される危険があります。
身分証明章の一枚一枚に実際に押印する方がよいでしょう。

もっとも、実際に押印しても画像処理されて流用される危険があります。
しかし、流用されて犯罪に使われた時に「その危険を回避するために注意していた」と申し開きができるでしょう。
本社で身分証明章を作り、これを画像・データーとしてメールで添付送付するのも危険です。
できれば、押し出し印のようなものを使いましょう。

※本来なら、ここでSPnetで使用する身分証明章をお見せするのですが、会社印を流用される危険があるので紹介はしません。
※写真の左前にある身分証明章を参考にしてください。
※写真の身分証明章の上にあるのが検定合格書です。名刺より一回り小さくなっています。


つづく。




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