RMX-SJ13 整備資料




2018.05.29  エンジン⑤-3 の燃費が悪い  その②


レバー形状とクラッチの滑り
クラッチ本体の状態
オイルシールとスペーサの状態
一次圧縮漏れテストは不可能
今まで燃費良好なエンジン②-3 でも燃費が悪化
念のためキャブレターとイグナイターを交換
チェーンとチェーンガイドの干渉。これが燃費悪化の本当の原因?
7000rpm~8000rpmを速度で知る--前後17インチ化によるメーター表示修正
ギヤオイルの状態
燃費悪化とギヤオイル黒化の原因は?

     
1.燃費悪化とクラッチの滑り


燃費悪化の原因として一応疑わなければならないのがクラッチの滑り。


人指し指と中指の “二本掛け” なのでどうしてもレバーストロークが短くなる。

レバーを握ってクラッチが完全に切れないと、停止時にニュートラルが出にくかったり不用意に1stに入ってエンストしてしまったりする。
そこで、レバー遊びをギリギリにする。

遊びがギリギリだとレバーを離してもクラッチが完全につながらず、少し滑った状態になっているかも知れない。

当然、エンジンが機嫌よく回っていてもパワーロスで燃費が悪くなる。


今まで気にしたことはありませんでしたが、燃費悪化の原因が分からないのでどんなことでも疑わしくなります。



a.レバー形状とプレッシャデスクの移動量


 ナンバーを取った 2011年 よりずっと使ってきたのは Rally のショートレバー。
 短いのでガードに干渉せず、握りやすいのでクラッチ操作が楽です。
 上から、Rally 、 汎用 、 標準 のレバーです。
 ホルダーにくっつく面の向きを同じにすると、レバー角度はこれだけ違います。
 当然、それだけレバーストロークが違います。
 Rally と 標準は殆ど同じですが、汎用レバーの引き代が少ないことには驚きました。


レバー調整ダイヤルでレバーがホルダーにきつく当たるようにして ( レバーの遊びを完全になくして ) レリーズアームの移動量 ( 角度 ) を調べてみました。

 レリーズアームの動いた角度は Rally / 15度、 汎用 / 14度、 標準 / 17度。

  ※写真のレリーズアームの取り付け方向が逆になっています。
  クラッチワイヤー取り付け溝が後ろで、締め付けボルトを後から差し込むのが正しい方向です。
  今まで写真のように 「 アームに力がかかったときに、アームの合わせ面が縮まる方向 」 に取り付けていましたが、
  これではアームのワイヤー取り付け溝が拡がって、タイコはめ込み部分が変形してしまう恐れがあります。 ( マニュアルP3-16 の写真 )


 なお、アームには 11,12,16 などの刻印がありますが、これら刻印に関係なく長さと形状はまったく同じです。
 また、アームを前後逆に取り付けても腕の長さは変わりません。


レリーズピニオンは歯数が 12枚。
レリーズラックは 5 山・谷 で 15㎜、 1 山・谷 で 3㎜ 動きます。

レリーズピニオンはレリーズアームが 一回転 ( 360度 ) 動くと、12枚の歯が動くので、
アームが 1 度動くと、ピニオンの歯は 12/360=1/30枚 動き、これにかみ合うラックは 1/30 山・谷 動きます。
ラックの 1/30 山・谷 の長さは  3㎜×1/30=0.1㎜。
つまり、アームが 1度 動けば、ラックが 0.1㎜ 動き、プレッシャデスクを 0.1㎜ 引き上げにことになります。

これから、各レバーのフルストロークでのプレッシャデスク引き上げ量は、Rally : 1.5㎜、 汎用 : 1.4㎜、 標準 : 1.7㎜ 。
標準 と Rally の差は 0.2㎜、標準 と 汎用 との差は 0.3㎜となります。


しかし、これはフルストロークの値で、実際にレバーを操作するときの値ではありません。

標準レバーの実際では、
・ レバー先端とグリップまでの直線距離が 10㎝
・ 二本掛けでレバーを薬指に当たるまで引くと、レバー先端はグリップの3.5㎝ 先。つまりストロークは 65/100。
・ さらに、レリーズアームが動くまでに レバー先端で 1㎝~1.5㎝ の遊びを取るから、さらにストロークが 10/100~15/100 だけ減じる。
・ 実際のレバー操作ではフルストロークの 55/100~50/100 ( 55%~50% ) となる。

だから、プレッシャデスク引き上げ量の差も 50%~55% となり、
標準 と Rally の差は 0.2㎜×0.55~0.5=0.11㎜~0.1㎜、、標準 と 汎用 との差は 0.3㎜×0.56~0.5=0.165㎜~0.15㎜ となります。

デスクは 8 組みあるので、デスク同士の間隔の違いは
標準 と Rally で ( 0.11㎜~0.1㎜ ) ÷8 =0.01275㎜~0.0125㎜、標準 と 汎用 との差は ( 0.165㎜~0.15㎜ ) ÷8 =0.020625㎜~0.01875㎜ となります。

この デスク間隔 0.013㎜~0.02㎜ の違いがクラッチ操作にどのくらい影響するかは分かりませんが、それほど大きく影響するとは思えません。

レバーを握ってもクラッチが完全に切れないの、レバー形状によるのではなくレバーの握り方にあるようです。
二本掛けをする場合は、レバーの薬指と小指が当たるの部分を曲げてレバーストロークを増やした方がよいでしょう。

取り敢えず、エンジン②-3 を搭載したRMX② ではレバーを Rally から標準に換えました。

レバー操作は 「 走行時は二本掛け、停車してニュートラルを出すときに四本掛けに変える、発車するときは二本掛け 」 としました。


       
b.クラッチ本体の問題


燃費悪化のエンジン⑤-3 で 「 少しのクラッチ滑りがあった 」 としたら デスクがすり減っているはずです。

また、スプリング取り付けトルクが均一でなかったり、スプリング強さ ( 自由長 ) が均一でなかったりすればデスクが均等に押しつけられず滑りが生じます。

これをチェックしました。

 ( ボルトを緩めるときのトルク と スプリングの自由長 )

 ボルトを締めるときに、締め付けトルクとスプリングの反発力が同じになると、
 ボルトが空回りして、それ以上締めつけることができなくなる。
 100㎏・㎝で締めているが、その値に達するまでに空回りするので、
 全てのボルトはスプリングの反発力で締めつけられていることになる。

 各ボルトの取り外しトルクと各スプリングの自由長は
  ・ ①~④ : 90㎏・㎝、 ⑤と⑥ : 110㎏・㎝。
  ・ ①~⑥ : 48㎜  ※ 46.2㎜以下×
 各スプリングの自由長が同じだから、反発力も同じで締め付けトルクも同じはず。
 取り外しトルクに違いが出たのは測定誤差だと思われる。

 ( デスク厚 : ドライブ / ドリブン ) ※ドライブ厚 2.5㎜以下×

 外側から 7組み全て : 2.8㎜ / 1.6㎜、 8枚目のドライブ : 3.0㎜。
 各デスクに以上磨耗や張り付き痕なし。
 ドリブンデスクに目視による歪みなし。
 燃費悪化の問題がなかったエンジン②-3 のデスクも同じ値。

 修復したアウターの爪段差も問題なし。
 レリーズラックにも問題なく、スラストベアリングも正常。


このように、クラッチ本体に滑りを起こすような原因や滑りがあったことを示す痕跡はありませんでした。

しかし、気になったことが一つ。

 スリーブハブの内側やプライマリードリブンギヤ ( アウター ) の内側に 泥のようなもの がねっとりと付いていました。
 指に付けて臭いをかぐと 「 香ばしい焼けたような 」 臭い。ギヤオイルが混合気で変質した場合のガソリン臭ではありません。
 こんな汚れは今までに見たことがありません。
 やはり、レバー遊びが少なかったのでクラッチが完全につながらず少しクラッチが滑っていたのかもしれません。


結局、「 燃費悪化とクラッチ滑りの関係 」 についての結論は、

・ レバー二本掛けによるクラッチ滑りが少しあったかもしれないが、それがこれほどまでに燃費を悪化させる原因とは考えられない。
・ エンジン②-3 ではクラッチレバーを標準に換え、レバー遊びを充分に取っるようにしたので、今後 「 クラッチの滑り 」 は燃費悪化の原因から除かれる。


      
2.燃費悪化と一次圧縮漏れ


ピストン下降によりクランク室の混合気が圧縮され燃焼室に圧送される過程 ( 一次圧縮 ) で混合気がクランク室から外に逃げれば燃費は悪化する。
また、混合気がクランクケース内に入ればギヤオイルが変質する。

エンジン⑤-3 では燃費悪化とともに500㎞走行程度でギヤオイルが黒く汚れている。

このエンジンではクランクシャフトのオイルシールとベアリングは交換済みだけれど、オイルシールに何らかの問題が生じたのかも知れない。

一次圧縮漏れは燃費悪化の原因として有力候補となります。



a.オイルシールとスペーサの状態


クランクケース右室への一次圧縮漏れはクランクシャフト右オイルシールの部分から。

スペーサ内のOリングとオイルシールの磨耗劣化が原因となります。

 スペーサにオイルシールリップ部による擦れ痕がありますが、
 表面的なもので爪で引っかかるような深いものではありません。
 スペーサ内部のOリングの磨耗は測定できませんが、新品交換から時間は経っていません。
 オイルシールにも異常は見当たりませんが、実際のシール力は不明です。
 しかし、こちらも交換してからそれほど時間は経っていません。


 クランクケースに割れやヒビはありません。
 オイルシールの付近に一次圧縮漏れを感じさせる汚れもありません。
 ジェネレーターの入っているクランクシャフト左オイルシールの付近にも
 一次圧縮漏れを感じさせる汚れはありません。


しかし、目視だけでは一次圧縮漏れはチェックできません。

コンプレッションゲージでは、エンジン単体 / 手キックでエンジン②-3 と同じ 4気圧。
エンジン②-3 は車体搭載 / 冷間時 / 足キックで 7.5気圧。

だから、エンジン⑤-3 も燃費悪化のなかったエンジン② と同じく一次圧縮漏れはないと予想していますが、それを納得させる実証がありません。


     
b.一次圧縮漏れテスト


行ったのは
① シリンダーを外した状態でクランク室に灯油を満たして漏れをチェックする。
② シリンダーヘッドを外した状態で手キックをしてクランクシャフトオイルシールからの漏れをチェックする。

①・②とも異常は見つかりませんでしたが、問題は高圧縮時の漏れ。
単にクランク室に灯油を満たしたり、手キックでピストンを降下させたりして高圧縮時を再現できるわけがありません。

また、高圧縮時の状態が再現できるとしてもチェックできるのは外部から見えるクランクシャフトのオイルシールとクランクケースの接合部だけ。
クランク室とクランクケース ( ギヤボックス・クランクケース左室 ) を分離している接合部はチェックできません。

結局、「 疑わしきはオイルシールとガスケットを交換 」 するしか方法はないように思えます。

一次圧縮漏れが疑われるような症状が生じたらオイルシールを交換、それでも症状が収まらなければクランクケースのガスケットを交換。

漢方薬のように症状に応じて薬を処方していくしか原因を特定する方法はないようです。

 台所洗剤やエンジンオイルを塗布して手キックしましたが変化は見られません。
 取り敢えず、オイルシールを交換してギヤオイルがどうなるかをチェックすることから始めるようと思います。



     
3.エンジン②-3 でも燃費が悪い


以下は全てエンジン②-3 でのものです。


a.2018.05.20 エンジン②-3 で尾鷲・熊野の42号線に持ち込み。



直近は、オド / 21655.3㎞、トリップ / 0.00㎞ でガソリンをギリギリ満タンにして燃費計測開始。
それから馴らし運転を少ししただけなので、「 タンクほぼ満タン 」 でスタート。

底回転域はドロドロしているが中回転・高回転に問題なし。

燃費好調なこのエンジンなら、軽く熊野までは行けるはず。
しかし、長島・マンボウの峠前でガス欠してリザーブに。
スタンドで 7.71㍑ を給油して失意の折り返し。

早々と帰宅。
オド / 21883.9 / トリップ / 228㎞ で タンクから抜いたガソリンは 4.3㍑。

走行距離 : ( 21883.9-21655.3 ) ×17/21≒185㎞。
使用燃料 : 11.0+7.71-4.3=14.41㍑。
燃費 : 185÷14.41≒12.84㎞/㍑。

これは、前回エンジン⑤-3 で熊野尾鷲に持ち込んだときと同じもの。

もちろん、
キャブレターのオーバーフローなし。
マニホールド継ぎ目の滲みなし。
クランクケース継ぎ目からの滲みなし。
ブレーキの引きずりなし。

結局、エンジン⑤-3 での燃費悪化はエンジン⑤-3 が原因ではなかったことになります。


燃費悪化の原因として考えられるのは、キャブレター,イグナイター,チャンバー。

いずれも、燃費良好のエンジン②-2 でのものと同じで問題がなかった要因です。

迷路に迷い込んだ感はありますが、これを解決しないことには 前後17インチラジアル で尾鷲・熊野の峠を走れません。

一つ一つ試していかなければなりません。


      
b.キャブレター交換


まずはキャブレターを交換。

 キャブレター④からキャブレター⑤に交換 。

 設定は同じで、MJ / 195、PJ / 30.0、JN / 6BGK1-三段目、AS / 1.5

 走行感はキャブレター④のときと同様で、
 「 中高回転は伸びるが、底回転で ドロドロ ともたつく 」。

 走行感が同じなら燃費悪化も同じようなものなので、キャブレター交換に期待できず。


 しかし、以前はこの設定で問題がなかったのに、なぜ底回転でもたつくようになったのか?

 もしかして、イグナイターに問題が生じたのかもしれない。



c.イグナイターも交換したけれど


 抵抗値測定で問題のなかったストックのイグナイター ( 写真右 ) に交換。→→→こちら

 接続端子を磨きCRC吹きつけて、しっかりと接続。

 走行感に変化なし。

 二つのイグナイターの抵抗値をもう一度測定。
 二つとも以前と同じで問題なし。

 結局、元のイグナイター ( 写真左 ) に戻しました。

 ついでにイグニッションコイルの抵抗値も測定。
 以前と同じで問題なし。

 結局、イグナイターとコイルに問題なし。


      
d.チェーンの擦れ?



ふと、チェーンをみると、

 チェーン内側のピンから下がきれいに擦れている。
 「 チェーンがどこかに当たっている?」
 フロントスプロケット部分やスプロケットガードとで擦れるような場所はなし。


 チェーンと干渉していたのはチェーンガイド。  外してみると、ガイド内側にチェーンで削れた跡。
 上は新品のチェーンガイドです。


 「 チェーンがチェーンガイドの内側に当たっていたのか!
   そうか!ホイールを組むときのオフセット量が正しくなくてホイールを左に寄せすぎたのだな。」

 違います。

 オフセットはハブとホイールの位置関係。
 ホイールの中心をハブの中心から左右にずらせること。

 ハブ ( それに固定されているブレーキデスクやスプロケット ) はスイングアームに固定されて動きません。
 スポークを調整しても動くのはホイールだけ。。
 だから、ホイールを右に寄せても、チェーンとチェーンガイドとの隙間は変わりません。

よく観ると。

 チェーンの左側にもわずかに隙間があります。
 1㎜ 厚の金属スケールがやっと入るから、1 ㎜ 程度の隙間です。
 この角度から見ても隙間があることがわかります。
 だから、チェーンが当たっていたのはガイドの内側ではないのです。

チェーンガイドの巾 ( 内法 ) は25㎜、チェーン巾は19㎜で、左側の隙間が 1㎜、右側の隙間が 5㎜ 。

すでに述べたように、ハブは固定されているのでスプロケットの位置は変わりません。
だから、この隙間が仕様なのです。

また、チェーンが擦れているのはピンから下だけ。
チェーンがガイド内側に当たっているのなら、擦れるのはチェーンの側面全体のはず。


チェーンと当たっていたのはこの部分です。

 写真は新しいガイドで、リヤタイヤを浮かせた状態です。
 リヤ17インチ化にともないリヤスプロケットを小さくしたので、
 チェーンの下側が上がってこの出っ張りに当たるようになったのです。
 出っ張りの高さ ( 左右巾 ) は 5㎜。
 こちらが削られたガイド。
 チェーンで出っ張りが削られて平坦になり、そこにヂェーン内側のピンから下の部分が当たる。
 この平坦部はガイド内側面より高いので、
 この部分とチェーン内側のピンから下が擦れ合う。


チェーンガイド内側の削れは、前所有者がオフロード走行でチェーンのたるみを大きくしてチェーンラインが左右に振れてできたものでしょう。
ジャンプやウォッシュボードのないアスファルト走行ではチェーンがガイド内側を削ることは考えられません。


しかし、チェーンは鉄でガイドは樹脂。

チェーンとガイドが干渉して擦れ合ってもチェーンがガイドを少しずつ削っていって最後には干渉しなくなる。

そうなるまでにも問題が生じるが、見過ごせないのは通常走行以上にタイヤが沈んだとき。

プレーキング、加速、ギャップ通過。

チェーン下側はガイドの出っ張りに強く押され、チェーンの張りが強くなる。

パワーロスになるだけではなく、チェーンやスプロケットに大きな負担をかける。


上の写真は車体をスタンドで上げてリヤタイヤを浮かせた状態です。

写真のガイドは新品ですが、この状態ですでにガイドとチェーンが当たっています。

スタンドを降ろしてタイヤが沈むと、ガイドはチェーンを押し下げチェーン下側が張ることになります。

走行中タイヤが沈むことになれば、さらにチェーンが押し下げられチェーン下側はパンパンになります。

チェーン上側は“調整したゆるみ”、チェンー下側は“ゆるみなしでパンパン”。

チェーンの上側も下側もパンパンに張っていればチェーンは回りませんが、下側だけパンパンなのでチェーンはなんとか回ります。

しかし、その回転はスムーズではなく、フロントスプロケットからリヤスプロケットへの動力伝達が阻害されます。

走行中 「 一瞬、エンジンストールのように失速する 」 のはこのためだったのかもしれません。


 こちらはまだ800㎞しか走っていないサンスターのリヤスプロケット。

 山の後側の消耗が大きいように思われます。

 そう言えば、エンジン②-2 を降ろしたとき、
 フロントスプロケット全面に赤い粉がびっしりと付いていました。
 これはチェーンとスプロケットに大きな負担がかかって、お互いが異常磨耗した痕跡かもしれません。


2018.06.03 追記

ドライブシャフトの山が削れていたのも多分この干渉のせいでしょう。→→→ こちら


当然、チェーンが当たる部分を削り取ります。

 ガイドの 5 ㎜の出っ張りをサンダーですべて削り取りました。  ガイドの前後方向も拡げます。


 チェーンを押し下げるものがなくなりました。  ジャンプするわけではないので、前後方向もこれくらいで大丈夫。
 もしチェーンがガイドを削っているようなら前後方向をもっと拡げます。


案外、このチェーンとチェーンガイドの干渉が燃費悪化の原因だったのかもしれません。

エンジン②-2、やエンジン⑤ の燃費がよかったのはすべてリヤ18インチのとき。

燃費が悪くなったのは、
・ エンジン②-2 + レース用イグナイター
・ エンジン⑤-3 + レース用イグナイター
・ エンジン⑤-3 + 標準イグナイター
・ オイルシールを交換したエンジン②-3 + 標準イグナイター

すべてリヤを17インチにしてからのこと。

そして、エンジン⑤-3 に問題なし。エンジン②-3 にも問題なし。
リードバルブ、キャブレター、イグナイターにも問題なし。


チェーンガイドとチェーンの干渉が燃費悪化の原因だったかどうかは今後の燃費で分かります。

近くをテスト走行して燃費を調べ、良好ならまた尾鷲・熊野に持ち込みます。
今度は給油なしで熊野まで行けるでしょう。


もちろん、問題はもう一つ残っています。

それは、エンジン②-2 と エンジン⑤-3 でのギヤオイルの黒化。

これも、クランクオイルシールだけを交換した現在のエンジン②-3
 のオイル状況で分かります。

オイル黒化がなければ原因はオイルシールの劣化。
エンジン⑤-3 もオイルシールを交換します。

オイル黒化があればまた迷路に入ってしまいますが、燃費悪化の方は希望の光が見えてきました。



     
e.エンジン②- のギヤオイルの状態


① オド / 22068.6㎞、 トリップ / 184.6㎞×0.8446≒156㎞走行後のギヤオイルの状態です。※前回は750+20㏄入れ。

・ やはり黒い。
・ 粘度はある。
・ ガス臭はするがガソリン臭はしない。
・ 排出量=700㏄。入れたのが容器付着分を含め770㏄。「 容器付着分20㏄ 」 は多すぎる。



② ①のあと、650㏄をキッチリ入れる。 ( 百均の1000㏄計量カップ使用 ) 

オド / 22089.8㎞ / 実走距離 21.2×0.8446≒18㎞ でギヤオイルを抜くと、

 さすがに、出てくるオイルは透明度がありますが、溜まった色は黒。
 たった、20㎞未満走行でこんな色!
 2stだから、ミッション室だけの潤滑です。
 当然、粘度は①よりよりあります。
 ガス臭はありますがガソリン臭はありませけん。
 排出オイル量は 600㏄+α。


エンジン②-3 は直前にクランクシャフトオイルシール交換済みだから、オイルシールからの混合気漏れはない。

しかし、すぐにギヤオイル黒化。

どうも、ギヤオイル黒化はエンジンにではなくギヤオイル自身に問題があるようです。

さらに、新しいオイルを 650㏄+少しα 入れました。


③走行22340.7㎞→( 22340.7-22089.8)×0.8446≒212㎞での状態  

 垂れるオイルの色は 「 やや透明感 」 があるが、溜まるとやはり黒い。  しかし、①での 156㎞より多いのに排出オイルの状態は良い。
 やはり、頻繁なオイル交換によりクランクケース内部の汚れが少なくなってきたからだろうか?
 エンジン⑤-4 への換装を機にオイル銘柄を変えることにした。




      
5.結論


a.エンジン⑤-3 で燃費が悪くなった原因


・ エンジン、吸入系統、点火系統、クラッチに問題なし。
・ ギヤオイル黒化で一次圧縮漏れを疑ったが、ギヤオイルの黒化は別の原因によるものであるらしい。
・ チェーンとチェーンガイドの干渉があったが、干渉除去後も燃費は同じようなものであるので、根本的な原因ではなかった。

以上、燃費悪化の原因として考えたものは全て問題なし。

さらに、オイルシールを交換したエンジン②-3 でも燃費が悪かったので、エンジン⑤-3 自体に燃費悪化の原因はないことになる。

いったい、燃費悪化の原因はどこにあるのだろうか?

期待できるのは次の二点。

・ ギヤオイル注入量を650㏄キッチリとしたのでギヤオイル過多によるフリクション増大を防げる。
・ キャブレター設定を変更し ( JN二段目、AS2.5 ) 低回転のドロドロを改善した。


b.エンジン⑤-3 のギヤオイル黒化の原因


・ クランクシャフトオイルシールを交換してすぐのエンジン②-3 でもすぐに黒くなる。
・ 20㎞くらい走っただけで黒くなる。
・ ミッション室だけの潤滑・清浄でこれだけ汚れるのはおかしい。オイル自体の問題かもしれない。

ということで、こちらも原因不明。

エンジン⑤-3 の腰下 ( 腰下OH済みのエンジン⑤-2 ) の 「 ギヤオイルがすぐに黒くなる 」 のは、
「 エンジンを動かさなかったことによりオイルシールが劣化した 」 のではないようです。

エンジン⑤-3 のオイルシール交換を予定していましたがやめました。
排気バルブをきれいにしてそのまま組んでストックにすることにしました。



c.今後の予定


・ エンジン②-3で再度燃費計測
・ 尾鷲・熊野での燃費計測
・ レース用イグナイターでのキャブレター設定と燃費計測



( 2018.06.01--165号線青山峠入口のコンピニにて)                

SJ13 を 「 前後17インチ化 」 にして以来、130PSにフルパワー化したFJ1200にはまったく乗っていません。

SJ13は 「 2st・水冷・単気筒・40PS・133㎏ 」、 FJ1200は 「 4st・空冷・4気筒・130PS・265㎏ 」。

FJ の どのスピードからでもアクセルを開ければ加速するパワーは魅力的だけど、265㎏の車重が 「 65歳越え 」 のシニアには大問題。
停止時にふらつく、傾いたら立ちゴケ、Uターンでは神経張りつめ。
そして、コーナーでコケたら骨折して入院。この歳での入院するとお迎えがぐっと早くなる。

この点、133㎏のSJでは尻込み不要。
コケても大怪我をしない 「 250㏄・133㎏ 」 だから攻められる。
「 もっと倒してやろう 」、「 もっと押さえてやろう 」、「 立ち上がりにステップをもっと踏み込んで 」。

そして、2st の あの 「 一気の回転上昇と甲高い排気音 」。

黄色車線などお構いなし。スピードは 「 開けられるだけ 」。

やはり、私のベストチョイスは 黄色い RMX モタード。

KTM690SM には乗りたいけれど、私の人生では 「 2st・SJ13・17㏌モタード 」 が最後になりそうです。



つづく



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