オートバイ整備はその部分に不具合が生じなければやりません。
RMXについてはブレーキキャリパがそれ。
パッドの交換はするけれど、オイル漏れや引きずりがないので今まで一度も触ったことがありません。 → こちら
しかし、今回はその必要性が生じました。
- 欠けたピストンと樹脂ピストンの入手
- ホンダPLで見つけた金属ピストン
- 金属ピストンを組む
1.欠けたキャリパピストン
問題はフロントキャリパのこのピストン。
ピストンが欠けています。
通常使用でこのようにはなりません。
それなりの原因があります。
その原因とは「いつも通りにピストンを引っ込めようとした」こと。
NSRのPGM修理と試走が終わったので、久しぶりにRMX。
リヤブレーキのパッドがギリギリにまで減っていたので交換。
ついでに、フロントも新しいものに。
しかし、当たりが出ていないせいかフロントホイールの動きが渋い。
「キャリパOHの必要はないけれど、ピストンくらいはキレイにしておこう」。
ピストンを出してブレーキフルードで清掃。
「このピストン黒いな…?」
「そんなことより、新しいパッドを取り付けて久しぶりのモタードだ!」
ピストンを引っ込めるために「いつも通りの方法」。
ウォータープライヤーでピストンとキャリパタンクを挟んで締め付ける。
『ガリッ』
「えっ?このピストンは金属じゃないの?」
同じ失敗をした方もいるのではいなでしょうか?
オフロードバイクのフロントキャリパピストンは樹脂製なのです。
樹脂製ピストンの利点はいろいろあるでしょうが、
「水や泥にさらされるから、金属では錆びる」からでしょう。
取り敢えず、控えのRMX④と「マスター,ホース,キャリパ一式」をそのまま交換。
2.中古キャリパの樹脂ピストンを使う
a.同型キャリパを入手
スズキの純正ピストンセットは
・59300-26840/ピストンシールキット/7590円
※「使用個数/1」なので(ピストン+オイルシール+ダストシール)×2
値段が高いので思いついたのが、
「同型の中古キャリパからビストンを外して使うのはどうだろうか?」
「キャリパがボロボロでも、樹脂ピストンだから錆や腐蝕がなく状態は良いはず。」
急ぎ入手したキャリパは、
・KX125から取外し/640円(写真左)
・TS125から取外し/1800円(写真右)
このピストンを外して使えばいいのです。
b.出品者さんとネットショップへの要望
Yahooオークションに出品されている中古キャリパはたくさんあります。
しかし、そのほとんどには「ピストン状態を示す写真」がありません。
写真は「ボロボロ・サビサビのパッドを付けたまま」が何枚も。ピストンがまったく見えません。
「そんなきたないパッドは外して捨てるだけ」なので写真なんか要らない。
「ピストンを半分くらい出せ」とは言わないけれど、せめて「ピストン上端面」を見せてください。
ピストンの上端面を見れば「欠け」や「樹脂か金属か」が分かります。
ピストンをまったく見せないで「引きずりあり・要OH」と説明されても「その程度」が推測できません。
それとも「ピストンを見せると都合の悪いこと」があるのでしょうか?
これは、自動巻き腕時計(機械式腕時計)の出品で、
裏蓋を外して中のムーブメント(機械)を見せないで「ノークレーム・ノーリターンです」と同じこと。
機械式時計の命はムーブメントで文字盤やケースは二の次。
「安物の汎用ムーブメントへの交換」や「オリジナル部品のすり替え」はすぐにできますからネ。
裏蓋を外してムーブメントの写真を撮るくらい大して手間はかからないでしょう?
いかに素人の取引だとはいえあまりにも無責任ではないでしょうか?
素人取引だけでなくネットショップさんにも同じ要望を。
ネットショップでは汎用のキャリパピストンが売られています。
しかし、説明には代表的な適合車種だけでピストンサイズが書いてない。
隣にメジャーを置いても実際のサイズがまったく分からない。
ピストンサイズが分からなければ「使えるかどうか」が分からない。
多分、ネットショップの担当さんはキャリパのOHをしたことがないのでしょう。
キャリパのOHをしたことがあれば「あっ、ピストン径とピストン長を書いておかなければ」と思うはず。
プラグを置いていないオートバックス、
チャラチャラした装飾品だけでホイールバランスウエイトを置いていない南海部品。 → こちら
それでも商売繁盛。
「三丁目の夕日」は遠い昔のこと。
c.外れなかったピストン
ピストンを外すのはいつもの方法。 → 4ポットキャリパのピストン四個を足踏みポンプで外す
こちらが自慢の「自作ズル」。
と言っても、
48円の「管用1/8ノズル」に「M10・細目/P1.25 ㎜」のネジを切っただけです。 → こちら
※スズキの場合、バンジョーボルトはフロントが細目/P1.0㎜,リヤが細目/P1.25 ㎜です。
このノズルは細目/P1.25 ㎜のネジが切ってあるのでフロントキャリパには根元まで入りません。
しかし、先端だけは食い込む(上の写真の程度)ので充分に役に立ちます。
この 1/8ノズル の元々のネジは P0.9071㎜、
ネジを切らないで P0.9071㎜ のまま使えば P1.0 ㎜ のネジ穴に半分くらい食い込みます。
※なお、KX125の方は P1.25 ㎜でした。
同じキャリパでもオートバイメーカーや年式によってネジ仕様が異なるようです。
エアチャックが磨耗し空気が漏れるようになったら百均のエアチャックに交換してください。
今回は「シリンダーのフタ」を固定するのにCクランプを使いました。
写真では、外れたピストンの左シリンダーに 35 ㎜Φ 程度のゴム板を固定しています。
しかし、TS125・キャリパの方が一個だけ外れませんでした。
ピストンが5㎜くらい出たあと出渋ったので、ビストンをCクランプでいったん押し込み。
このときに少し斜めに入ったのでしょう。
金属ピストンとゴムシールでは金属が圧倒的に強いので、少しくらい斜めに入っても出てきます。
しかし、樹脂ピストンとゴムシールではそうはいかないようです。
シリコンオイル浸透、エアーホットガンでの温めも効果なし。
ピストン肉厚があり凹径が小さいのでピストンプライヤーは使えません。 → こちら
これはマスターシリンダーにつなげて油圧で抜くしかないでしょう。
それは宿題にして、取り敢えず外した3個のピストンの内の程度のよいものを使用。
※この外れなかったピストンは
あとで、エアーホットガンを使い「これでもかこれでもか」と加熱したら空気圧で外れました。
※エアーホットガンはただの大型ドライヤーですが
ネジロック解除やケーブルジョイント付け替えに重宝します。 → こちら ・ こちら
●使用中のキャリパのピストンを外す場合
使用中のキャリパの場合、ピストンにフルードが潤滑しているので簡単に外れます。
しかし、外れにくい場合があるので「出渋る方を油圧で、簡単に出る方を空気圧で」外します。
まず、レバーを握ってピストンを少し出し、「出渋る方」と「出やすい方」を見つけます。
次に、「出やすい方」をクランプで止めて、「出渋る方」を油圧で外します。
「出渋る方」を外したあと、外した方のシリンダーにフタをして、
「出やすい方」を空気圧で外します。
d.出来上がり
●オイルシール,ダストシールの取り付け方向
(オイルシール)
一般にオイルシールの断面は長方形、シール溝は二段になっていて外側が深くなっています。
オイルシールはピストンによってシール溝に押し付けられ「内側が出っ張るように」変形します。
ピストンは出るときにこの出っ張りを押し、油圧が抜けると押した出っ張りに引き戻されます。 → こちら
シール溝が二段になっている場合はオイルシール断面は長方形で取り付け方向はありません。
このキャリパもシール溝が二段でオイルシール断面は長方形です。
ただ、外したオイルシールの断面は長方形ではなく台形になっています。
これはオイルシールがシール溝にずっと押し付けられて変形したものです。
「問題のなかったキャリパ」のオイルシールを再利用するときは、
「開いている方を外側」にすれば元の通りになります。
「今までと逆にしたら変形が戻って長持ちする」と考えて「開いている方を内側」にしてはいけません。
シールがいびつに変形してオイル漏れを起こします。
もっとも、シールを外した場合は「新品交換」が原則です。
(ダストシール)
ダストシールは一方の角が丸く、もう一方の角が尖っています(リップがあります)。
「リップ側が内側」だと思っていましたが、
このキャリパから外したダストシールは「リップ側が外側」になっていました。
「泥やゴミの進入を防ぐため」には「リップが外側」の方が効果的ですが…。
※今回は三個のキャリパからシールを外しましたが、
「リップが内側」だと思っていたので、外したダストシールの方向は気にしていませんでした。
しかし、確認のため三個目のキャリパのダストシールを見たらさリップが外側になっていました。
三個とも「リップが外側」ではないので、「リップを外側にするか内側にするか」は自己責任で。
●キャリパピストンとシリンダーの使用限度(PJ12マニュアルP14-5)
・ピストン外径 → F/26.900~26.950 ㎜,R/30.130~30.180 ㎜
・シリンダ内径 → F/27.000~27.050 ㎜,R/30.230~30.280 ㎜
・測定が 1/100 ㎜なのでマイクロメーターが必要です。 → こちら
・シリンダ内径測定にはシリンダーゲージが必要です。 → こちら,Teclok HP
手持ちのシリンダーゲージの測定範囲は50 ㎜~150 ㎜だから測定できません。
測定範囲が18 ㎜~35 ㎜のものが必要です。 → こちら か こちら,Teclckカタログ
測定技術も必要なので、通常ユーザーなら「オイル漏れしなければOK」と考えておきましょう。
●そのまま組み付け
今まで、何の不具合もなかった正選手RMX②のキャリパです。
オイルシール溝はきれいなもの。
※写真は「清掃をしていない」状態。ダストシールは外していません。
オイルシールとダストシールはそのまま使用。
ピストンとシリンダーにブレーキフルードを塗って、ピストンを押し込んで終了。
これで不具合が出るまで使ってみましょう。
もっとも、このキャリパを取り付けるのは「本年度の火入れ」が終わったRMX④。
来年の火入れまで出番はありません。 → こちら
3.樹脂ピストンは「新品にする」のが原則
a.樹脂ピストンは「錆びない」が「削られる」
取り外したピストンの状態です。
左側がシリンダー側、右側がパッド側、
写真の左下が元のキャリパのピストン、他の三つが上で外したピストン。
どれも、オイルシールに当たる部分に帯状の磨耗があります。
これは「汚れ」ではありません。
オイルシールで削られたものです。
この巾だけピストンが動いていたのでしょう。
『ゴムのオイルシールが樹脂を削るの?』
オイルシールを侮ってはいけません。相手が回転するものなら金属でも削ります。
※ ドライブシャフトオイルシールが金属スペーサを削る ,ベアリング内輪も削ってしまう
ただし、こちらが元のキャリパの「欠けたピストン」の状態。
これだけ「擦れ傷」が付いています。(もちろん、表面的な擦れ傷で凹んではいません。)
しかし、ブレーキフルード漏れはありませんでした。
多分、この程度の擦り傷はフルードが埋めるからでしょう。
しかし、これは「付着した汚れ」ではなく「傷・損傷」です。
金属ピストンのように「磨いて元の状態にする」ことはできません。
使っていれば傷は深くなりフルード漏れを起こします。
このように、樹脂製ピストンは錆びないけれど削られます。
金属ピストンほど耐久性がないのです。
樹脂製ピストンを使っているキャリパのOHではシール交換だけでなくピストン交換が原則です。
「樹脂ピストンは錆びや腐蝕がないから、安い中古キャリパから外して使おう」などと考えてはいけません。
『そう考えたのは誰かなぁ~?』
b.ヤマハPLで樹脂ピストンを捜す
「樹脂ピストンを新品にする」としてもっと安いものはないのか?
同型のニッシンキャリパはスズキ以外でも使っています。
同じもの・互換性あるもので安いものがあるかもしれない。
ヤマハのパーツリストを調べてみると
①SJ13と同型のキャリパを使っている車種
・1991~1994・DT200WR(3XP1~3XP5)
・1991~1995・WR200 (4BF3)
・1999~2004・TTR225,TTR250
・1992・YZ250 (4DA3)
・キャリパ/3XP-2582T-00 → 取り扱いなし
・ピストンセット/3JD-W0057-00 → 取り扱いなし
・シールキット/3JD-W0047-00 → 在庫あり・1793円
②WR250R(2007~2017)
・キャリパ/3D7-2580T-00
・ピストン/5UN-W0057-00
・シールキット/3JD-W0047-00
③YZ250のピストンとシール
・1993~2002・ピストン/4EW-W0057-00 → 在庫あり・3311円
・1992~2007・シールキット/3JD-W0047-00 → 在庫あり・1793円
ピストンの部品番号は3JD,5UN,4EW と違ってもシールの部品番号は 3JD で同じ。
シールが同じならピストン径は同じ 。
③のピストン/4EW-W0057-00は ① つまりSJ13でも使える可能性あり。
ヤマハ純正部品でセットを組むのなら
・ピストン/4EW-W0057-00・3311円
・シール/3JD-W0047-00・1793円
・合計 5104円
もっとも、キャリパのシール溝が同じでないと「シールが同じだからピストン径が同じ」だとは言えません。
また、ピストン径が同じでもピストン長が同じでなければ使用上の不具合が出ます。
純正部品のピストンサイズはメーカーや販売店に問い合わせても教えてくれません。
「純正部品はその車種に使える部品」で「他車種への流用を予定していない」からです。
上記セットの「ピストン/4EW-W0057-00 が 27 ㎜Φ×27 ㎜なのか」は実際に入手してみなければ分かりません。
結局、スズキ純正・7590円で「確実と安心」を取るか、
ヤマハ純正・5104円で「不確実と新たな発見」を取るかの違いになります。
私はどうしても後者の方に惹かれます。
【広告】
1000Wモーターで最高40km/h
ZonDoo には最高108km/hもあります※購入
250㏄扱いでしょう。※要問合せ
- 欠けたピストンと樹脂ピストンの入手
- ホンダPLで見つけた金属ピストン
- 金属ピストンを組む
4.ホンダPLで見つけた金属ピストン
・ダートは走らないからキャリパピストンは樹脂製でなくてもよい。
・「国際A・B」じゃないから「バネ下重量が〇〇グラム軽減」は関係ない。
・ブレーキタッチが気になるような技量はない。
それなら、耐久性がある金属ピストンの方がよい。
ミヤコ自動車や制研化学工業では色々な車種に適合するキャリパピストン・シールを製造し販売しています。
その中に安い「27 ㎜Φ×27 ㎜ の金属ピストン」や「適合シール」があるはずです。
しかし、データーが公表されていないので探しようがありません。
残るのは「27 ㎜Φ×27 ㎜の金属ピストン」を使っているバイクを捜すこと。
「キャリパピストン 27 ㎜」でしつこく検索。
「CRF250R のFキャリパピストン・45107-KZ4-J31 が 27 ㎜Φ×27 ㎜」の情報に到達 → 参考サイト
パーツリストで確認。
CRF250Rのキャリパピストンは2種類あります。
●ME10-160 まで
・キャリパ/45150-MEN-006 → メーカー在庫3/15510円(税込)
・ピストン/45107-KZ4-J31 → 1573円(税込)
・シール/06431-MA3-405 → 638円(税込)
●ME10-170 から
・キャリパ/45150-MEN-A51 → メーカー在庫2/17930円(税込)
・ピストン/43107-MBG-006・27×27 → 1573円/1個(税込)
・シール/06431-MA3-405 → 638円/1組(税込)
●2019年版のパーツリストでは
・キャリパ/45150-KZZ-902 → メーカー在庫5/20570円(税込)
・ピストン/43107-MBG-006・27×27 → 1573円(税込)
・シール/06431-MA3-405 → 638円(税込)
※備考
ネットで「CRF250R(04~09)・フロントキャリパ・新品」が5000円~6000円で売られています。
「NISSINマークなし」。よく読むと「海外製・補修用」の記述。
「品番記載のない対策済みレギュレートレクチファイヤーの社外品」と同じですネ。
上記サイトでは
・45107-KZ4-J31 は 27 ㎜Φ×27 ㎜で、材質はアルミにカシマコート。
・2011年式から鉄ピストンになった。
このことから、「43107-MBG-006 の材質はアルミではなくスチール」ということになります。
また、パーツリストには、43107-MBG-006 のサイズ「27×27」との記載があります。
45107-KZ4-J31 については「27×27」の記載はありませんが、上記サイトから「27×27」だと言えます。
結局、金属ピストンを使う場合の選択肢は
①アルミピストン → 45107-KZ4-J31 → モノタロウ1430円/1個
②スチールピストン → 43107-MBG-006 → モノタロウ1430円/1個
③ホンダのシールセット → 06431-MA3-405 → モノタロウ580円/1組
④ヤマハのシールセット → 3JD-W0047-00 (3JD-25803-00)→ モノタロウ1630円/2組
※④のヤマハのシールセットはSJ13のキャリパ・ヤマハ品番 3XP-2582T-00 に使われています。
しかし、CRF250R のキャリパ が SJ13 のキャリパ と同じかどうか分からないので、
③ホンダのシールセット が SJ13 のキャリパ に適合するかどうか不確実です。
シールセットは④を使うのがよいでしょう。
以上からSJ13のFキャリパを金属ピストンにするための費用は、
・( ① or ② )×2+ ④ =1430×2+1630=4490円
・( ① or ② )×2+③×2=1430×2+580×2=4020円
スズキ純正の樹脂ピストンセット7590円より随分安くなりました。
ネットで「RMX,TS,DR用のフロントキャリパピストンセット」が 6800円で売られています。
まさかこの内容じゃないでしょうネ。
ブラケットのピンブーツも消耗品ですからついでに注文しておきましょう。
・スズキ/59303-14500 → モノタロウ 209円 ,ホンダ/45133-MA3-006 → モノタロウ 260円
・スズキ/59386-13A00 → モノタロウ 254円 ,ホンダ/45132-166-016 → モノタロウ 220円
※フロントとリヤ共通です。
バンジョーボルトは
・F/10×p1.00×24 → 09360-10017
・F/10×p1.00×22 → 09360-10039
・R/10×p1.25×22 → 09360-10034,10040
※他車から流用するときはネジピッチに注意。
クラッシュワッシャは
・純正/09161-10009・10×15×1.5t → 70円/個
・キジマ/105-142・10×15×1.5t → 399円/4個
・アクティブ/10×15×1.0t → 50円/個
※純正とキジマは値段が高い分だけ厚くなっています。
なお、パーツリストの記載ミスについてメーカーは一切責任を負いません。
パーツリストに記載ミスがあったことについても「とぼけ」ます。 → こちら
そのため、パーツリスト記載の「27×27」は実際に現物を見るまでは信用できません。
近々入手してレポートします。それまで入手を控えてください。
5.使ってみる価値あり。NTB のブレーキパッド
a.NTBブレーキパッド
FJもRMXもコース走行ではないのでブレーキパッドは安いものを。
高いデイトナを使ったことがあるけれど違いが感じられない。
さすがに、「ノーブランド同様」のものは敬遠。
いつもは、YAMASIDAを使っています。
今回はNTBのパッドを見つけました。
能書きはいろいろ書いてありますが、それは使ってみてから。
NTBなら「少しは信用できる」し、実用性があれば「安いが一番」。
・SJ13・フロント/A61-016HN → こちら
・SJ13・リヤ/A61-006KN → こちら
・FJ1200・フロント/A61-006YN → こちら
・FJ1200・リヤ/A61-008YN → こちら
・MC21・フロント/A61-015HN → こちら
・MC21・リヤ/A61-006HN → こちら
・NTBブレーキパッド適合表 → こちら ※必ず確認してください。
・NTBブレーキパッド一覧
・YAMASIDAブレーキパッド一覧
※どのショップでも YAMASIDAパッドの全品目を取り扱っていません。
本家(KN-KIKAKU)に直接注文するのが一番です(送料無料)。
なお、「MADE IN TAIWAN」とパッケージに表示されています。
・YAMASIDA適合表 → こちら
・YAMASIDA注文フォーム → こちら
・SJ13 → F/D-439,R/E-466
・FJ1200 → F/B-482,R/E-429
・MC21 → F/A-417,R/A-416
b.リヤブレーキデスク取り付けボルト
今回はリヤブレーキパッドがギリギリまで減っていたのですが、
驚いたことにブレーキデスクの取り付けが弛みガタガタしていました。
ネジロック塗布ですが「ナットで締めるタイプ」でないため弛みが出るのでしょう。
定期的な点検が必要です。
使用するボルトのお勧めは「4 ㎜ヘキサのM6×15 ㎜の皿ボルト」
プラス頭の皿ボルトのようにネジ溝を舐めることがありません。
内側に突き出しても干渉しないので少々長くてもかまいません。
ネジロック塗布、
締め付けトルクは「70~100㎏.㎝」だから、「クッ」と締める程度。
・M6×15 or M6×16
・ヘキサゴンソケット差込9.5×4 ㎜ or ヘキサゴンソケット差込12.7×4 ㎜
・六角棒レンチ4 ㎜
これだけでは送料無料になりませんネ。
それでは、私がキャリパOHでよく使うこちらはどうでしょう。
プラスチックよりやはりガラスの方が使いやすいです。
フルード注入や気泡吸い出しには50㏄の方をお勧めします。
なお、使用後の水洗いでは「シリンダーからピストンを抜いて」洗ってください。
ピストンを乱暴に前後し水をシリンダーに出し入れして洗うとピストンが動かなくなります。
ここで無理をするとシリンダーが簡単に割れてしまいます。
前回はフルードで滑って落とし、今回は水洗いで割ってしまいました。
取り扱いに注意が必要ですが使いやすいので気に入っています。
「送料無料」までの金額が不足しているときは予備を含めて二本注文しておけばよいでしょう。
・白硬注射筒(浣腸器) アズワン 50cc or 白硬注射筒(浣腸器) アズワン 30cc
【広告】
特定小型原動機付自転車にも
アシスト自転車にも該当しません。
- 欠けたピストンと樹脂ピストンの入手
- ホンダPLで見つけた金属ピストン
- 金属ピストンを組む
6.金属ピストンを組む
a. 入手部品
注文部品が揃いました。
①27×27金属ピストン/ホンダ・43107-MBG-006 → 1573円/個
②オイルシール・ダストシール/ヤマハ・3JD-25803-00 → 1793円(シール各2個)
③オイルシール・ダストシール/ホンダ・06431-MA3-405 → 638円(シール各1個)
④ブラケットピンブーツ・長/ホンダ・45132-166-016 → 242円/個
⑤ブラケットピンブーツ・長/スズキ・59386-13A00 → 279円/個
⑥ブラケットピンブーツ・短/スズキ・59303-14500 → 230円/個
⑦バンジョーボルト・10×p1.00×24/スズキ・09360-10017 → 131円/個
⑧クラッシュワッシャ・10×15×1.5t/スズキ・09161-100 → 77円/個
⑨アズワン・白硬注射筒50㏄ → 1923円
・①27×27金属ピストン
パーツリストの記載通り27 ㎜Φ×27 ㎜です。
樹脂ピストンとまったく同じサイズです。
樹脂ピストンより耐久性に勝るでしょう。
・②シールセットと③シールセット
まったく同じものです。(重ねてあります)
・オイルシール → 高さ3.2㎜/厚さ2.9 ㎜
・ダストシール → 高さ2.0㎜/厚さ2.2 ㎜
②はセットで 1793円、③は2セット必要で1276円。③ホンダ純正で517円の節約。
・④と⑤のブーツ
まったく同じものです。
④ホンダ242円、⑤スズキ279円。ホンダ純正で37円の節約。
なお、⑥ブーツ短はスズキの方が安かったのでホンダの方は入手しませんでした。
・⑨白硬注射筒50㏄ → こちら
三本目です。今までの二本は不注意で割ってしまいました。
最近はエア抜きを「気泡吸い出し法」から「ピストン押し出し法」に変えたので、
樹脂製でもよいのですが、やはりガラス製の方が使い心地で勝ります。
※気泡吸い出し法 → こちら,こちら,
※ピストン押し出し法 → こちら,こちら,こちら
b.キャリパの清掃と仕上がり
●キャリパ内部の清掃方法
〇清掃のポイント
・凸凹している付着物(フルード固まり,ゴムかす)を取る。
・汚れ(焼け,シミ)は取れないので「そのまま」。
・シリンダー面は「最小限」。
・シール溝は必要な分を「できるだけ」。
・オイルシール溝段差は必要な分を「しっかりと」。
〇シリンダー面
・シリンダーとピストンの間にはもともと隙間がある。
・シリンダー面は鏡面になっている必要はない。
・焼け・シミを完全に取ろうとすると擦り過ぎ、シリンダー内径を拡げてしまう。
・凸凹がなくなればよいので「最小限」に。
〇シール溝
・フルード固まり,シールゴムカス,外部からの汚れを取る。
・溝底が凸凹しているとシールがピストンに均一に密着せずにシール力が落ちる。
しかし、擦り過ぎると溝内径が広がり密着力が弱くなるので「できるだけ」。
・溝側面も同じ。シールが溝の中で前後に動くことが必要。
〇オイルシール溝段差
・溝段差が付着物で埋まっていたり凸凹があったりするとシールがうまく変形せず
密着力が減少して「オイル漏れ」、引き戻し力が減少して「引きずり」を起こす。
・そのため溝段差は「しっかりと」。
〇道具
・金属面を傷つけない、竹串,歯ブラシ,綿棒,爪。そしてピカール。
・最後は歯ブラシで水洗い。
・全てにおいて「控えめに」。
・電動歯ブラシの歯間用の先を切ったものが便利です。
●SJ13から外したキャリパ
使用中のRMX②のキャリパです。(今回交換したRMX④のもの)
表面は「泥汚れ固着」だけで「白い粉の腐蝕」なし。
ワイヤブラシの手作業で泥汚れだけを取りました。
表面をきれいにするのには、簡単で攻撃力の弱いワイヤブラシが一番よいでしょう。
・内側はそれほど「しつこく」磨いていません。
・溝にシミがあります。
・溝間のシリンダー面にもシミがあります。
・シリンダ面にもシミがあります(一,ニ,四枚目)。
・オイルシール溝段差に問題はありません。
・写真で見ると「結構汚い」ですが、今まで「漏れや引きずり」を起こしていません。
・参考のためにFJのキャリパシリンダ状態を。これでも問題は生じません。 → こちら
※溝の状態は、「上側」,「左側」,「右側」,「下側」の順。
●TS125のキャリパ
1800円の中古キャリパです。片方のピストンを外すのに苦労しました。
20 ㎜Φの小さなワイヤブラシをフレキシブルシャフトに付けて研磨(#120程度の粗さ)。
しっかりと押し付けて削り取らないと表面の汚れが取れませんでした。
そのため「仕上がりはとても悪い」。
表面の保護層も削り取っているので耐腐蝕性は落ちています。
サンドブラストをやってみたいものです。
・溝は「これでもか」と磨いていますがシリンダー面は殆ど磨いていません。
・シリンダー面の「焼け(一枚目)」に対しては「少し頑張り」ましたが取れませんでした。
・シール溝底の「シミ」も「頑張って」この程度。結局、焼け・シミは取れません。
・オイルシール溝段差に問題ありません。
※溝の状態は、「上側」,「左側」,「右側」,「下側」の順。
●KX125のキャリパ
640円の中古キャリパです。
バンジョーボルトはピッチ1.25㎜でスズキ系のピッチ1.0㎜ とは異なります。
表面は細かいダイヤモンドヤスリで軽く削りました。
・TSのキャリパと同様に「溝はしっかり、シリンダー面はほんの少しだけ」。
・溝にシミがあります。
・溝間のシリンダー面に「こびりつき」があります。(一枚目)。
頑張りましたがこれが限度。「爪に引っかかる程度」ではありません。
・シリンダー面にシミはありません。
・オイルシール溝段差もキレイです。
・一枚目の溝間シリンダー面の「こびりつき」を除けば一番程度が良いといえます。
※溝の状態は、「上側」,「左側」,「右側」,「下側」の順。
三つのキャリパの状態は一長一短があり、「総合評価」ではどれも似たようなもの。
予定通り「今まで問題のなかった」SJのキャリパに金属ピストンを組むことにしました。
今回の「欠けたピストン」でフロントキャリパのストックが二つ増えました。
左がTS、右がKX。
c.パッドスプリングの方向
こんなスプリングを見ると「ドキッ」とします。
「外すときに取り付け方向を確認しなかった!」
心配ご無用。
スプリングの片側(写真の下側)に「小さい手」が二つ出ています。
スプリングをはめる場所には一方に出っ張りがあり、もう一方にはありません。
スプリングの「小さい手」はこの出っ張りがない方(写真の下側)にしかはまりません。
ちょっと「慌てたので」老婆心。
ただし、どちらにも取り付けられるスプリングががあるので外すときは要確認。 → こちら
d.金属ピストン組み付け
「組み付け」と言ってもシールを溝にはめてピストンを押し込むだけ。
難しいことはありません。
・ブレーキフルードでシリンダー内をすすぐ。
・ダストシールの方向を確認し、外側を上にしてトレーに置く。(リップのある方を外側にしました。)
・トレー上のシールにブレーキフルードをかける。
・指ではめる。(フルードの付いた指は水洗い)
・ピストンにブレーキフルードを垂らしてピストンを押し込む。
私はシールにグリスが付属している場合はそれを使いますが、
付属していない場合はシリコングリス等を使いません。
フルード以外のものがフルードに悪影響を与える可能性もあるし、フルードだけで充分だからです。
キャリパのピストンが金属だとなぜか安心します。
もうウォータープライヤーで挟んでピストンを下げてもピストンが欠けることはありません。
e.マスターシリンダーのピストン交換
何年か前にデットストックのピストンカップ二個を安値で入手。
交換の必要がなかったのでそのままストック。
キャリパピストンを換えるのでこちらも交換してみました。
交換作業は10分もかかりません。
・ブーツ引っ張って外し、サークリップを外してピストンを抜く。
・サークリップはシリンダーの溝にはまってピストンを押さえている。だから、「閉じて外す」。
これを「ピストン溝にはまっている」と勘違いすると「開いて外そう」として外れない。
・サークリップは「エッジの立っている方」が外側。
・はめるときはシリンダ溝に「パチン」と音がするまで。動かして「溝内を回る」ことを確認。
上が取り外したピストン、下が取り付ける新しいピストン。
取り外したピストンのゴムに「欠け・擦れ」なし。
ブーツは破れてしまいました。
ブーツを破らないためには
ブーツ根元周りの固着を取り、根元をこじるようにして外せばよいでしょう。
スプリングは径が小さい方がピストン側。
もっとも、径が小さい方しかピストン突起にはまりません。
なんでも新しくすると気持ちがよいものです。
f.片押しキャリパのエア抜き
●方法
フルードをブリードバルブから注入する場合、
対向キャリパでは経路が二つに分かれているのでエアが残りやすく
片押しキャリパでは経路が一つなのでエアが残りにくくなります。 → こちら
片押しキャリパのエア抜きに「気泡吸い出し」や「ピストンで気泡を押し出す」必要ありません。
作業は簡単に終了します。
やり方は次の通り。
①ピストンを一杯に下げる。(エアはピストン室に残る。ラインはできるだけ狭く、ストレートに。)
②マスタータンクのフタを開け、ブリードバルブからシリンジでフルードを注入。
ブレーキラインに入っているエアがフルードでマスタータンクの方へ押し出されていく。
注入はゆっくりと、フルードがエアを押し出していく様子を想像して行う。
③マスタータンクが2/3程度になったらブリードバルブを締める。
④レバーを操作すると細かい気泡が上がってくる。気泡が上がってこなくなるまで行う。
レバーは「スカスカ」だがそれでよい。
⑤ブリードバルブにホースをつなぎ、ブリードバルブを開けてレバー操作でフルードを出す。
これでラインに残ったエアを排出するとともに、付着している古いフルードを排出する。
⑥ブリードバルブを閉じレバーを握ると1/4~1/3の圧がかかっている。ここで通常のエア抜き。
⑥通常のエア抜きを2~3回やるとエアが出なくなる。レバー圧は1/2程度。
これ以上やってもエアーは出ない。レバーを縛って一晩置く。
⑦翌日、レバー縛りを解くとなぜかレバー圧が増えています。
通常のエア抜き2~3回。気泡が出るのは1回目だけ、これでレバー圧は2/3~4/3程度。
これ以上やってもエアーは出ない。レバーを縛って一晩置く。
⑧翌日にエア抜き2~3回。気泡は出ないか出ても1回目だけ。
これでレバー圧は「ほぼ100%」で実用上問題なし。
あとは走った後にもう一度エア抜きをすればよい。
レバー圧100%の基準 → こちら
※レバー縛りは「ラインに圧をかけて残ったエアがブリードバルブの方に向かうのを促す」もの。
きつく縛る必要はありません。
「これでもか」と縛るとブレーキラインの各部に負担をかけ過ぎるので注意してください。
※ブリードバルブにつないだホースが緩いと、そこからエアーを吸っていつまでもエアー(気泡)が出ます。
ホースを温めて軟らかくしてつなぎ、隙間を作らないようにしてください。
※油圧クラッチ・レリーズのエア抜き注意点は → こちら
●締め付けトルク(PJ12マニュアルP14-1)
・ブレーキパッドボルト → 150~200㎏・㎝
・ブリードバルブ → 60~90㎏・㎝
・キャリパ取り付けボルト → 180~280㎏・㎝
・バンジョーボルト → 270~320㎏・㎝
●エア抜き状況
・⑦第1回縛り翌日 → 気泡なし
・⑧第2回縛り翌日 → 気泡なし
・165号線・170㎞走行後 → 気泡なし
・レバー突起がマスターシリンダーピストンに当たってから一杯までのレバー先端移動量 → 27 ㎜程度
レバーストロークによる「ラインにエアなし基準」はCR125のものです(30 ㎜以内)。
レバー長が違うので一概に基準とすることはできませんが、
縛り翌日,翌々日,170㎞走行後も「気泡なし」だから、これで「ほぼ100%」なのでしょう。
g.インプレッション
走り出してすぐに感じたことは「ブレーキの効きが甘い!」。
しかし、これはピストンの守備範囲ではありません。
最近は「対向4ポットキャリパ・Wデスク」のNSRやFJに乗っていたからでしょう。
対向4ポット・Wデスクではキャリパピストンは8個。
片押しのシングルデスクではキャリパピストンは2個。
ブレーキデスク径も違います。
「効きが甘い」のは当然のことです。
しかし、100㎞くらい走ると「効きの甘さ」を感じなくなりました。
これはブレーキが効くようになったのではなく「いつもの甘い効きに馴れた」からでしょう。
ブレーキ強化が今後の課題です。
なお「軽い樹脂ピストンとのタッチの違い」は私の技量では分かりませんでした。
タイヤを浮かせて、ブレーキをかけた後のホイールは「軽く手で回して1回空転程度」で渋くはない。
しかし、これもピストンの守備範囲ではなくオイルシールの守備範囲。
いつもの165号線を 170㎞ 走って問題がなかったので「金属ピストンは適合」としました。
久しぶりに風車の方へ上がってみました。
ここはコーナーがタイトなので苦手です。
コーナリングのときに「ダートと同じく前へ移動すると曲がりやすい」ことに気づきました。
オフロードでは持て余す「2st・250㏄・40PS・133㎏」のRMX-SJ13。
しかし、オンロードでは「もの足らなく」なってしまいました。
「これ以上開けたらどうなるの!」と怖くなるようなモタードに乗りたいものです。
450のレーサー か ハスクバーナ や KTM でしょうか?
本日は「うっとうしい!あっちへ行け!」のファッションライダーとの再会はありませんでした。
