施設警備業を営む津市民です。
4期目出馬予定の前葉市長に質問します。
津市公契約条例は「公契約における事業者間の競争激化、落札価格の下落による労働賃金や労働環境の悪化を防ぐこと」を目的としています。
そして津市が発注する業務について、
津市に対しては「公契約条例の目的を達するために必要な施策を講ずる責務」と「強力な監督権限」を、
受注者に対しては「労働法令順守義務」を定めています。
※津市公契約条例の概略 → こちら
しかし、実務の状況をご存じでしょうか?
実務では次のようになっています。
①「入札価格を算定できない」仕様書。
②「その業務が違法労働に該るかどうかが判断できない」仕様書。
③「受注者の労働法令違反はチェックしません」と津市が公言。
④「違法労働を行わせること」を前提とした入札期日。
⑤「労働法令順守の賃金が支払えない」予定価格。
⑥予定価格を公表しなければならないときは「一気に20万円アップ」。
「委任契約だから労働関係法令違反は受注者の責任で発注者には関係ない」。
これは「自分の資金で事業活動をする者」の言い分です。
資本主義だから「自分自身が法令に反しない限り何をやっても自由」です。
受任者が労働関係法令違反をしても関係ありません。
このようにしないと経済が活発になって発展しないからです。
しかし、国や地方公共団体は違います。
国や地方公共団体の活動資金は納税者から信託された税金です。
我々納税者は「違法労働環境を作り出すような使い方」まで信託していないのです。
津市長に質問します。
下の各欄に説明する ①~⑥ の実務の状況を
・「知らない」のですか?
・「知っているけど知らないふりをしている」のですか?
・それとも「そう指示している」のですか?
いずれにせよ早急に改善してください。
そうしないと「津市自身が違法労働環境を作り出している」ことになり、
自らが定めた公契約条例に自らが反することになります。
「作為義務のある者の不作為は作為である」ことをお忘れなく。
市長から回答があればこの頁に記載します。
なお、市長を補佐する方々は次の記事も読んでいただき市長をしっかりとサポートしてください。
〇津市公契約条例は責任逃れ、「最低落札価格なし」で違法労働状態
〇津市公契約条例は責任逃れ2- 予定価格では違法労働
〇断続的労働の適用除外許可・最低賃金の減額許可申請の実際
〇断続的労働の適用除外許可,最低賃金減額許可の効力発生時期
〇宿直警備員の賃金還付 「あなたも 800万円?」
※注意
・文中の金額はすべて「税抜き」です。
- 津市長への質問
- 津市長からの回答
- 2023年度の総合支所等警備業務入札は変わったか? ( 最新 )
1.警備員が行う宿日直業務に対する法的規制
『そんな許可が必要なの?』
この項は一般市民の方々への基礎知識です。
市長と市役所職員は読み飛ばして下さい。
a.断続的労働の適用除外許可
労働基準法では
・労働時間は8時間/日,40時間/週(労基法32条)
・労働時間の途中に「45分/6時間超え・60分/8時間超え」の休憩(労基法34条)
・これに反する労働契約は無効。契約は労基法の基準に引き上げられる(労基法13条)
・使用者に罰則・6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金(労基法119条)
警備員の行う宿日直業務は16時間勤務や24時間勤務で労働時間が8時間より長くなります。
また、1ポストの場合は来訪者や電話対応,事故発生時の緊急対応があるため休憩は存在しません。
そこで警備業者は雇用する警備員に宿日直業務を行わせるために、
労基法の労働時間・休憩時間の適用を除外してもらう必要があります。(労基法41条)
そのためには、労働基準監督署から「その業務についての適用除外許可」をもらわなければなりません。
これが断続的労働の除外許可です。
正式には「断続的労働に従事する者に対する適用除外許可」。
もちろん、細かい許可基準 (厚生労働省の行政解釈 ) があります。
この許可基準に適合しないと許可は出ません。
この許可を得ないで宿日直業務を行わせると、8時間を超えた時点で労働基準法違反となります。
この許可は「その業務に対する許可」ですが「予め取得しておくこと」はできません。
「業務を実際に受注し、警備員がその業務を開始してから」実地調査が行われ審査が開始されます。
しかも、許可の効力は許可書が出た時点から発生し、許可申請の時に遡りません。
つまり、実際に許可が下りてからでないと警備員にその業務を行わせることができないのです。
実地調査から許可が出るまでは2週間~1か月。
許可の効力は無期限で業務場所と業務内容が変わらない限り取り直す必要はありません。
しかし、新しく業務を受注した場合や同じ業務内容でも業務場所が違う場合は新たに許可申請が必要です。
総合支所の宿日直警備業務を始めて受注した警備業者はもちろん、今まで総合支所の宿日直警備業務を受注していた警備業者が別の総合支所の宿日直警備業務を受注した場合にも新たに許可申請が必要で、許可が出るまでの2週間~1か月は警備員にその業務を行わせることができないのです。
※断続的労働の適用除外許可・最低賃金の減額許可の効力発生時期 → こちら
b.最低賃金の減額許可
宿日直業務は「実労働時間が短く手待ち時間が長い」ので一般の労働に比べ労働強度が低くなります。
そこで、上の「断続的労働の適用除外許可が与えられた業務」について、
さらに別の許可を得て最低賃金を減額することが認められています。 (最低賃金法7条)
この許可は労働者個人についてのものなので、
労働者一人一人に対し労働局に個別に申請して減額許可をもらわなければなりません。
これが最低賃金の減額許可です。
正式には「断続的労働に従事する者の最低賃金の減額の特例許可」。
最低賃金をどれだけ減額できるかは
・「巡回,立哨などの実労働」が100 % 評価、
・「来訪者・電話対応,火災報知器・事件事故対応など突発的な業務」は手待ち時間に含まれて60 % 評価。
これを実際の業務時間について集計・平均して最低賃金の減額率を算出します。 → こちら
減額許可を得た雇用主は
その労働者について許可された減額最低賃金以上の賃金を支払えば済みます。
この許可がない雇用主は
「労働時間×最低賃金」を支払わなければならず(最賃法4条2項)、
それより安い賃金では
地域別最低賃金法に関しては50万円以下の罰金(最賃法40条)
特定最低賃金に関しては,「労基法24条違反」として30万円以下の罰金(労基法120条)になります。
もちろん、この罰則とは別にその労働者には「通常賃金との差額」を支払わなければなりません。
但し、賃金請求の消滅時効が3年なので3年分だけです。
それでも、一人当たり500万円~800万円になります。 → こちら
※2020.04の労基法改正で消滅時効が2年から5年になり、経過措置として「当面の間は3年」になりました。
この許可は断続的労働の適用除外許可と異なり「労働者個人に対する許可」なので、宿日直業務を行わせる警備員一人一人について申請しなければなりません。
もちろん、予め許可を得ておくことはできず、「実際にその業務を受注し、その警備員に業務を行わせてから」実地調査と審査が開始されます。
同じ警備業者が同じ警備員に同じ業務内容を行わせる場合でも業務場所が異なれば新しく許可申請が必要です。
許可有効期間は最長で3年ですが、1年ごとの契約では原則として毎年申請しなければなりません。
津市調達のように1年ごとの契約では「同じ警備業者が同じ警備員に同じ総合支所で同じ警備業務をさせる場合」でも原則として新たに許可申請をしなければなりません。
実地調査から許可が出るまでは2週間~1か月
許可の効力発生は「許可書が出てから」で「申請時に遡らない」。
しかし、許可書が出るまでその警備員に対し通常賃金を支払えば最低賃金法違反とはなりません。
清掃業務と異なり宿日直警備業務にはこのような法的規制があるのです。
①仕様書では「入札価格を算定できない」
『そこは、御仏にお聞きして…。』
〇2022.03.28 津市調達契約課への要望
従来の仕様書には業務の内容として「施設開場・閉場,施設内巡回,電話・来訪者対応,郵便物受け取り,事故発生・緊急対応など」と大雑把な記載しかなされていない。
これでは実際の業務についての実労働時間,手待ち時間が判らず最低賃金の減額率が計算できない。
最低賃金の減額率が判らなければ警備員の賃金が計算できず、労働保険料,社会保険料,有給休暇負担分も算出できず人件費が計算できない。
警備業務経費のほとんどは人件費なので、人件費が計算できなければ入札価格が決められない。
仕様書に実労働時間数と手待ち時間数を記載してほしい。
〇2022.04.06 津市調達契約課からの回答(津市契第3号・前葉泰幸)
総合支所の警備業務は、巡回警備の他に、戸籍に関する届出の受け付け、埋火葬許可書の発行、庁舎の入退出確認、火災等の緊急対応、施設の使用許可申請受け付けなど、様々な対応があり、それらへの対応時間等を仕様書に記載することは困難。
〇市長、どう思いますか?
回答の業務は「突発的な業務」で「60%評価の手待ち時間に含まれる」ものです。
そんな突発的な業務の対応時間数なんか分からないし、知りたいとも思いません。
知りたいのは「実労働時間数」。
津市調達契約課の職員は断続的労働の適用除外許可や最低賃金の減額許可について本当に無知なのでしょうか?
それとも「たかが警備員」となめてかかって、はぐらかせようとしているのでしょうか?
〇2022.04中旬 配布された仕様書に対して同様の質問
配布された仕様書にも実労働時間数が記載されていなかったので各支所に質問。
各支所からの回答は「想定される実労働時間数と手待ち時間数」。
調達契約課の指示で各支所の総務担当が警備員日報から拾ったのでしょう。
「想定」では何の役にも立ちません。
「実際の実労働時間数」でないと減額率を計算できません。
なぜ、現在受注している警備業者に教えてもらわないのでしょうか?
最低賃金の減額許可書に所定労働時間数,実労働時間数,手待ち時間数がはっきりと書いてあります。
「教えてもらえない理由」でもあるのでしょうか?
②仕様書では「それが違法労働であるかどうか」も判らない
〇2022.03.28 津市調達契約課への要望
従来の仕様書には業務の内容として「施設開場・閉場,施設内巡回,電話・来訪者対応,郵便物受け取り,事故発生・緊急対応など」と大雑把な記載しかなされていない。
具体的な巡回回数,1巡回の所要時間,巡回合計時間,仮眠可能時間が判らなければ「この業務が断続的労働の適用除外許可の与えられるものかどうか」判断できない。
具体的な業務内容を記載してほしい。
〇2022.04.06 津市調達契約課からの回答と仕様書への記載
これに対する回答は
上記の「手待ち時間60 % 評価に含まれる労働態様」を挙げて、「業務には様々な対応があり、それらへの対応時間等を仕様書に記載することは困難」とはぐらかし。
そして、2022年度の仕様書には「労働基準法解釈総覧 ( 厚生労働省労働基準局編 ) 」からそのまま抜き出した次のような記載。
「当該業務は、原則として、常態としてほとんど労働する必要がなく、定期的巡視、施錠及び開錠、緊急の文書または人和の収受、不意の来訪者への対応、非常事態発生の対応等を行うものであり、断続的な労働の態様の警備保障業務と捉えており、また、夜間においては、継続4時間以上の睡眠が可能であることから、業務時間の全てが労働時間ではない。
……中略……
当該業務においては、巡視する場所が危険ではなく、また、その環境条件が温度、湿度、騒音、粉塵濃度等の諸点から見て有害でなく、巡視の回数は1勤務6回以下であり、かつ、巡視1回の使用時間は1時間以内であって、その合計は4 時間以内である。」
〇市長、どう思いますか?
「たかが警備員だから固い法律用語に引き下がる」とでも思っているのでしょうか?
そもそもこの基準は平日の16時間勤務の許可基準です。
土曜・日曜・祭日の24時間勤務の許可基準は別にあります。
それも書いてもらわないと…。
問題はコピペした文章の中に入れた「断続的な労働の態様の警備保障業務と捉えており」という文言。
断続的労働の許可を出すかどうかは労働基準監督署で津市ではありません。
発注側の津市が「断続的労働の許可が下りる業務だと捉えている」と言っても、
労働基準監督署が許可を出すかどうか分かりません。
実際に許可が出なければ、その業務は違法労働。
津市は「違法労働になるかどうかわからない業務」に入札させようとしていることになります。
なぜ「ご安心ください。現在の受注業者は断続的労働の適用除外許可を得ています」と答えられないのでしょうか?
「そう答えられない理由」でもあるのでしょうか?
③「受注者の労働法令違反はチェックしません」と津市が公言
『私は何も見ていません。私には一切関係ありません。』
〇2022.4中旬 仕様書に対する各支所への質問
この仕様書の「断続的労働と捉えており」という部分について各支所に質問。
仕様書の「当該業務は……断続的な労働の態様の警備保障業務と捉えており…」の「捉えており」というのはどういう意味でしょうか?
「津市がそう考えている」という意味でしょうか?
この業務は実際に津労働基準監督署の「断続的労働に従事する者に対する適用除外許可」が下りている業務なのでしょうか?
〇2022.04中旬 各支所からの回答
「捉えており」とは、現在の当該業務の内容からみて、断続的な労働の態様の警備保障業務であると理解しているということです。
当該業務の労働基準監督署への「断続的労働の適用除外許可」がなされている業務か否かについては、
許可申請は受注者が行うものであり、当方としましては、受注者が許可申請を行っているかどうかは把握しておりません。
さらに「実労働時間数と手待ち時間数の想定では正確な人件費が算定できないので、現在の受注業者が実際に得ている最低賃金の減額許可書の減額率を公表するべきなのでは?」との質問に対しても
現行の津市庁舎警備業務委託について、
委託事業者より適用除外許可・減額の特例許可書の呈示を求めていないため、
「実労働時間合計」と「手待ち時間合計」をお示しできません。
〇市長、どう思いますか?
津市は「受注者が断続的労働の適用除外許可や最低賃金の減額許可申請をしているかどうか把握していないし、それら許可書の提示も求めていない」と文書で回答しているのです。
最低賃金の減額許可を得ないでも通常賃金を支払えば最低賃金法違反になりません。
しかし、断続的労働の許可を得ないで8時間以上の宿日直業務をさせれば労働基準法違反になります。
つまり、「津市は受注者の労働法令違反をチェックしません」と公言していることになります。
「制限速度を守るかどうかはドライバーの責任」です。
私たち警察は「ドライバーが制限速度を守っている」と捉えています。
私たちがスピード違反の取締をすることはありません。
白バイや覆面はただ走っているだけです。
ネズミ捕りもしません。オービスのスイッチも切ってあります。
警察がこんなことをしていたらスピード違反はなくならないし、交通事故も減らないでしょう。
津市の契約実務では津市公契約条例の目的と津市の責務は忘れ去られ、津市の監督権限を封印。
断続的労働の適用除外許可や最低賃金の減額許可を得ているかどうかの調査も指導もしない。
ひたすら「受注者の法令違反はすべて受注者の責任です! 私には関係ありません!」。
「知らぬ存ぜぬ」を通さなければならない理由でもあるのでしょうか?
『…そうしないと、落札価格が高くなりますから…。』
えっ? 聞こえません! もっとはっきり言ってください!
④違法労働を前提とした入札期日
〇2022.03.28 津市調達契約課への要望
市庁舎の宿日直業務の開始は5月1日。
しかし、その入札は4月の第3週に各支所ごとに日を分けて順次。
そのため、遅いものでは「落札から業務開始までが1週間」。
断続的労働の除外許可は予めの許可申請ができず、
実際に業務を受注してから許可が出るまでは2週間~1か月。
許可の効力は許可書が交付されてから発生するので、新たに業務を受注した業者はは「この2週間~1か月」は労働者を配置できない。
この点を考慮して宿日直業務の入札時期を早くしてほしい。
〇2022.04.06 津市調達契約からの回答
各年度で実施する業務委託については、新年度予算成立後の発注となりますので、
契約及び入札事務に要する期間を考えた場合には、4月下旬での入札にならざるを得ず、
業務開始日までに大幅な余裕を儲けることは困難ですか、
各総合支所の警備業務の入札には、同じ業者の方が参加されることか想定されますので、
入札参加者の利便性の向上を図るため、担当部署間で調整の上、入札期日等を設定することとします。
〇市長、どう思いますか?
津市の予算が決まるのが3月下旬だから日数に余裕がないのは分かります。
しかし、宿日直警備業務は他の業務と異なり断続的労働の適用除外許可が必要な業務です。
この許可が出ないうちに警備員に業務を行わせると違法労働になる業務です。
申請から許可が出るまでは2週間~1か月。
その点を考慮して警備業務だけは入札時期を早めることが必要です。
そうしないと、「津市は受注警備業者が断続的労働の適用除外許可を得ることを前提にしていない」ことになりす。
そもそも、今までこの点が問題にならなかったのはなぜなのでしょう?
また、「警備業務の入札の一週間前に清掃業務の入札が行われる」のが毎年の順番。
なぜ、「労働者を配置するには基準監督署の許可が必要である警備業務」より「その許可の必要がない清掃業務」の入札を先にやるのでしょう。
本当に「4月下旬での入札にならざるを得ず、業務開始日までに大幅な余裕を儲けることは困難」なのでしょうか?
もしかして、調達契約課の職員は「断続的労働の除外許可や最低賃金の減額許可について本当に知らない」のでしょうか?
⑤「労働法令順守の賃金が支払えない」予定価格
『 有休の “ゆ” を口にしたらクビにしなさい。』
津市の業務委託入札は最低落札価格なし。
一年ごとに希望する全事業者を集めて安売り競争をさせる。
『さあさあ、一年に一度のチャンスだよ! 仕事が一年間もらえるよ ! 安い者勝ちだよ!』
この「落札額が1円でもいい、 タダならもっといい」の「最低落札価格なし」は時代錯誤そのもの。
基本的人権に「他の者の基本的人権を侵害しない限り」という内在的制限があるように、
公契約条例のもとでの「最低落札価格なし」には内在的制約があるはず。
それは、「その価格で受注しても労働関係法令に違反しない雇用ができる」という制約。
「利益が1円でもいい、利益無しでもいい」というのが公契約条例の下での最低落札価格なし。→ こちら
しかし、こんな道理を津市に説いても無駄でしょう。
津市は「受注者の法令違反はすべて受注者の責任です! 私には関係ありません!」を繰り返すだけ。
「発注する業務について違法労働状態を無くする」ことより「できるだけ安く受注させる」ことが優先なのでしょうから。
ここで問題とするのは「“最低落札価格なし“ の内容」ではなく「津市の定めた予定価格」。
「これ以上の値段では契約しませんよ」という落札価格の上限。
この予定価格の方は「その価格で受注しても労働関係法令に違反しない雇用ができる」ものでなくてはなりません。
そうでないと、津市が「違法労働を前提にしている」ことになりますから。
〇各支所が回答した「想定実労働時間数」から算出した予定価格
上(①)で各支所が想定実労働時間数を回答しています。
このうち、2支所の想定実労働時間数から予定価格を算定してみましょう。
この2支所は「予定価格オーバーで再入札,不調」となったものです。
※最低賃金は2022年4月時の三重県最低賃金902円です。
A庁舎
・平日 : 所定労働時間=915分(15.25時間)、実労働時間=160分、手待ち時間=755分
・休日 : 所定労働時間=1440分(24時間)、実労働時間=200分、手待ち時間=1240分
↓
・これから算出した日当は平日10300円,休日15300円 ( 最低賃金902円で計算 )
↓
・2022年5月1日~2023年3月31日の11カ月で「平日 / 223日、休日 / 112日」
↓
・1か月の平均賃金=364590円
↓
・3名でやる場合の1か月の人件費
↓
・賃金=364590円/月
・労働保険事業主負担分 ( 20/1000 ) =7292円/月
・健康保険料・厚生年金事業主負担分 =17646円/名×3名 → 52938円/月
・有給休暇負担分 ( 1名につき10労働日/年 ) =12875円/月
・法定の警備員教育=4510円/月
・制服装備品消耗=2500円/月
・交通費=15227円/月
・寝具 ( 断続的労働の適用除外許可に必要 ) =2500円/月
・警備室などで消費する消耗品 ( 断続的労働の適用除外許可に必要 ) =2000円/月
・警備業者責任賠償保険料増加分=2000円/月
↓
・人件費合計=賃金/364590円+法定必要費/101842円+利益/0円=466432円/月
※計算の詳細は → こちら
B庁舎
・平日 : 所定労働時間=915分(15.25時間)、実労働時間=170分、手待ち時間=745分
・休日 : 所定労働時間=1440分(24時間)、実労働時間=120分、手待ち時間=1320分
↓
・平日日当10400円,休日日当14800円 ( 最低賃金902円で計算 ) → 賃金361528円/月
↓
・人件費合計=賃金/361528円+法定必要費/101906円+利益/0円=463434円/月
※計算の詳細は → こちら
以上のことから適正な予定価格を推測すると
賃金36.5万円+法定必要経費10.1万円+利益 ( 1割程度) /4.4万円=51万円/月
〇予定価格越え2件
2022年4月の入札ではこのA庁舎とB庁舎が予定価格越えで再入札。
(A庁舎)
・42.9万円で予定価格オーバーで落札者なし。
↓
・ 一社を残して全員が再入札を辞退。
↓
・一社が残って再入札2回 → 40.7万円で落札
↓
・A庁舎の予定価格は40.7万円程度
(B庁舎)
・予定価格オーバーで落札者なし。
↓
・一社を残して全員が再入札を辞退。
↓
・ 一社が残って再入札二回 → 40.5万円でも予定価格超え→不調
↓
・B庁舎の予定価格は40.4万円以下
〇市長、どう思いますか?
予定価格はどのように決めているのでしょうか?
次のような計算でしょうか?
最低賃金減額許可の減額率で算出した賃金36万円を算出。
これに利益を1割強の4万円~5万円プラスして後の法定必要経費はすべてカット。
つまり、労働保険なし・社会保険なし・有給休暇なし・寝具なし・制服なし…。
いやいや、そんな細かい計算はしていないでしょう。
そもそも断続的労働の適用除外許可や最低賃金の減額許可を前提にしていないのですから。
多分、前年度の「安売り落札価格」に何%かを上乗せしただけの「どんぶり予定価格」でしょう。
どちらにせよ、津市の定めた予定価格は労働関係法令で求められる費用について「なし、無し。そんなのアンタたちには必要ないでしょッ!」
今一度、細かく人件費を計算し「適正な予定価格」を算定するべきでしょう?
そうしないと、他の市町村から笑われるだけでなく津市民から見放されますよ。
「公契約の適正な履行及び良好な品質を確保するため、…予定価格…が適切なものとなるよう努めなければならない。」 ( 津市公契約条例4条6項 ) にも反しますね。
『あのぉ…、“努めなければならない”と書いてあるだけなので、“努力義務”なのですが…。』
⑥予定価格を公表しなければならないときは「20万円アップ」
『あれも出るぞ、これも出るかも…。』
〇2年前の予定価格の方が20万円高い
ここでひとつ疑問が。
『確か、2020年度の三重短期大学宿日直業務の予定価格は 62.2万円/月 だったのでは?』
津市の業務委託では終了した調達の予定価格は公表されません。
しかし、この予定価格は令和3年第一回審議会で公表されました。 → こちら,令和3年第一回審議会議事録
この年度に三重短期大学宿日直業務が試行案件に選ばれていたため、
審議会で予定価格,落札価格,落札率,応札業者数を公表しなければならなかったからです。
三重短期大学の宿日直業務は総合支所宿日直業務と同じく「1ポスト・平日15.5時間,休日24時間」。
そのため、総合支所の宿日直業務の入札に含めて行われます。
当方はこの短期大学宿日直業務を通算3年間やっています。
この短大の宿日直業務は総合支所宿日直業務に比べ、
・婚姻・出生・死亡届などの戸籍届受理業務がない。
・道路障害物情報に対する対応業務がない。
・市民からの問い合わせがない。
・附属施設の管理業務がない。
本当に「夜、施設を点検し鍵を閉めて、朝、鍵を開けるだけ」の労働強度の低い業務です。
そのため、毎年の落札価格は他の総合支所業務より5万円程度安くなっています。
2020年の最低賃金は2022年の902円より28円も安い。
労働保険料の事業主負担分は4.5/1000だけ安い。
さらに落札相場が他の総合支所より5万円ほど安い。
それなのに、審議会で公表された予定価格は62.2万円/月。
なんと、2022年度の総合支所の予定価格より20万円も高い!
〇市長、どうしますか?
2020年の短大の宿日直業務はその年の試行案件に選ばれていたので、審議会で予定価格を公表しなければならない。
従来の「法令違反おかまいなしのどんぶり予定価格」では審議会で問題にされるに決まっている。
だから、20万円水増し!
誰がこんな「姑息な騙し」を画策したのでしょうか?
もしかして、「実際の予定価格とは異なる嘘の数字」ですか?
「中央官庁の文書改竄」を知っている我々としては疑いたくもなります。
「忖度」という言葉も流行りましたね。
これは大スキャンダルですよ!
ともあれ津市は「毎年の予定価格では安すぎて違法労働が問題になること」を十分に知っているようです。
それはそうと、この試行案件で「ピッタリ賞」の落札率100%や
「もう少しで賞」の99.66%や98.18%がありますよ。→ こちら
これらも「過去の予定価格の公表なし、市内業者全員指名の最低落札価格なしの安売り競争」だったはず。
それなのに…。
いろいろな疑念を抱かせる「何もかもが非公開の津市業務調達」。
今までの予定価格と落札価格を全部チェックする必要があるのではないでしょうか?
市長、4期目に期待してもいいんですよネ?
『誰か呼びました?』
●津市長からの回答
◯この公開質問は2023.1.30に市長の後援会にメール送付。
2023.2.7 に市議会議員やマスコミへと同じく市長の後援会へハガキ連絡をしています。
「聞こえぬふり」をするのは自由ですが、津市民は見ていますよ。
◯2023.2.24
・津市総務部調達契約課物品調達契約担当 から回答が届きました。
・回答文書名義は「津市長 前葉泰幸」と津市長の角印。
・多分、市長が調達契約課に回答を丸投げしたのでしょう。
「この丸投げ回答」原文と考察については次頁で。
- 津市長への質問
- 津市長からの回答
- 2023年度の総合支所等警備業務入札は変わったか?( 最新 )
2.津市長からの回答
2023年2月21日付けの回答です。
a.一番初めの質問についての回答は コレ!
●調達契約課への “丸投げ” 回答
・封筒の差出人は津市総務部調達契約課物品調達契約担当。
・回答書末尾の「問い合わせ先」らしき欄には「事務担当 調達契約課物品契約担当」
・回答書名義は「津市長 前葉泰幸」の印字と「津市長印」
公開質問の相手は津市長 前葉泰幸氏 です。
4期目出馬予定の現市長に有権者として「現在の市政への取り組み方」を質問しているのです。
津市の調達契約課は相手にしていません。
さらに、公開質問掲載の連絡は市長の後援会,市議会議員,マスコミ各社,労働問題研究団体にしかしていません。津市調達契約課には連絡していません。
以上のことから考えると、この回答は市長が調達契約課に作らせたものでしょう。
内容も昨年の調達契約課の回答や公契約条例審議会で調達契約課が説明したものと同じです。
結局、市長が公開質問を知って「その回答をするように」と調達契約課に丸投げしたのでしょう。
どうせ丸投げするのなら、はじめに「ありきたりの儀礼文」くらい付け加えればいいのに。
「日頃は市政に関心をもっていただきありがとうございます。さて、…」とか
「公開質問を拝読いたしました。とりあえずのご回答をいたします。」とか。
「津市長 前葉泰幸・角印」で津市民がひれ伏すとでも思っているのでしょうか?
周りがチヤホヤするので「トノサマになった」とでも思っているのでしょうか?
人間性と市長としての技量は異なるでしょうが、
私には「リーダーとして大切なものが欠けている」ように思えました。
しかし、それは津市民が選挙で判断することです。
ここでは「丸投げ回答」の内容を検討していきましょう。
まず、公開質問の「最初の質問についての回答」が判りました。
●最初の質問に対する回答
今回の公開質問の内容は
津市長は次の ①~⑥ の実務の状況を
・「知らない」のですか?
・「知っているけど知らないふりをしている」のですか?
・それとも「そう指示している」のですか?
①「入札価格を算定できない」仕様書。
②「その業務が違法労働に該るかどうかが判断できない」仕様書。
③「受注者の労働法令違反はチェックしません」と津市が公言。
④「違法労働を行わせること」を前提とした入札期日。
⑤「労働法令順守の賃金が支払えない」予定価格。
⑥予定価格を公表しなければならないときは「一気に20万円アップ」。
この最初の質問に対する回答です。
市長が ①~⑥ に対する回答を調達契約課に丸投げしているということは、
「津市調達契約課は市長の指示で動いている or 一心同体」 ということになります。
つまり、①~⑥ の実務の状況は「市長の指示」ということになります。
では、①~⑥についての津市長の回答を見ていきましょう。
これが、津市長 前葉泰幸氏の業務調達に対する考え方なのです。
アマガエルですが…。
b.質問①に対する回答
●質問①
仕様書では「入札価格を算定できない」 → こちら
●回答 ( 原文のまま、改行箇所とアンダーラインは当方 )
警備業務の仕様書では、巡回の回数、戸籍関係の届出や各種郵便物の受け付け業務、
庁舎の開館、閉館、国旗、市旗の掲揚等、本市が求める業務内容のほか、
庁舎の環境や睡眠可能時間等を記載しています。
実労働時間数は、受注者や配置される警備員の事情によって異なるものと考えますので、
入札に参加される場合には、仕様書に記載の業務内容から自社で受注した場合の実労働時間数を想定して、入札金額を算定していただくものと考えますが、
入札参加者の方により業務の実情が、分かりやすい仕様書の記載等について検討します。
●回答内容の解釈
・仕様書に書いてある業務内容から、配置する警備員の力量を考慮して実労働時間を算定して入札価格を決めてください。
・仕様書には実際の業務の内容がわかりやすいように記載していきます。 ( 記載等について検討します ) 。
●回答に対する考察
どうも宿日直業務の積算が分かっていないようですね。
我々は配置する警備員の賃金を決めるために、労働局が許可するであろう最低賃金の減額率が知りたいのです。
自社でその減額率を計算するために「実際の業務での実労働時間数」が必要なのです。
道路を100m舗装する場合の積算ではありません。
「その作業を何名でやるか,作業員の力量はどの程度か」といった「受注者や配置される警備員の実情」は関係ありません。
市庁舎の宿直業務に配置する警備員は1名、労働局が許可基準とするのは「通常の力量を持つ警備員」です。
2022年度に各支所へ質問したところ「想定される実労働時間数」が明示されました。
しかし、その中に減額率算定には関係ない「手待ち時間に行われる業務の時間数」も含まれていました。
上記回答の「戸籍関係の届出や各種郵便物の受け付け業務」のことです。
丸投げ回答を指示した調達契約課の職員に「減額率の算定にはどのような情報が必要なのか」をしっかりと理解させてください。
なお、平日の16勤務と休日の24勤務では業務内容と実労働時間数が異なり減額率が異なります。
許可審査では「契約期間中にその労働者に勤務させる予定の平日日数と休日日数」から減額率の平均値を出し、これを「その労働者の減額率」とします。 → こちら
各支所の担当職員がこれらを満足させる情報を集めて仕様書に記載することは困難です。
それをしたとしても、それは「予想される時間数」で「実際に許可される時間数」ではありません。
一番簡単で正確なのは、現在の業務受注者に「三重労働局から許可されている減額率」を聞いて、
それを「参考減額率」として仕様書に記載することです。
こんな簡単なことがなぜできないのでしょうか?
c.質問②に対する回答
●質問②
仕様書では「それが違法労働であるかどうか」も判らない → こちら
●回答
①の回答のとおり、仕様書の記載等については、検討を行いますが、
各入札参加者において、仕様書の記載内容から受注後の業務の状況を想定した上で、
関係法令を遵守できる業務の履行体制を検討していただく必要があるものと考えます。
●回答に対する考察
この質問は「津市がこの業務を断続的労働の適用除外許可が下りる業務だと捉えており」ということに対する質問です。
「津市がそう考えていても、津労働基準監督署がそう考えなければ」許可は下りずに違法労働となるからです。
回答は、「仕様書の記載内容から受注後の業務の状況を想定して許可が下りるような履行体制を検討せよ」と言っています。
しかし、仕様書の記載では受注後の業務の状況が想定できないから、実際の業務についての実労働時間数を明示してほしいと要望しているのです。
この回答では「実際に許可が下りるか下りないかは津市では判らない。そのリスクは受注者で負え。それが嫌なら入札に参加するな!仕事をやらないゾ!」と言っているのと同じです。
「この論理が自由競争の企業者間では通用するけど地方公共団体には通用しない」のは誰でも知っています。
地方公共団体の活動資金は我々納税者が信託した税金だからです。
地方公共団体は「自分の金を自分がどのように使おうと勝手だ!仕事を受けるのならリスクも一緒だ!」とは言えないのです。
我々納税者は「公共事業の違法リスクを受注者に負わせること」まで信託してはいないからです。
ただ、この問題については「リスク負担や納税者の信託」を持ち出す必要はありません。
入札者の知りたいのは「その業務について断続的労働の適用除外許可が実際に下りるかどうか」です。
これは、現在受注している業者に確認すれば済みます。
そして、仕様書に「この業務については津労働基準監督署の断続的労働の適用除外許可が下りています」という文言を付け加えれば済むのです。
津市公契約条例は津市に「報告及び立ち入り検査」を認めています。 ( 7条 )
受注している業者に「断続的労働の適用除外許可を得ているかどうか」を確認することくらいできるはずです。
もし、許可申請を忘れているようなら申請させれば済むことじゃないですか。
それぐらいなら7条を持ち出さなくても「実態調査と指導」でやれるじゃないですか。
津市も「発注する業務が実際に適用除外許可の下りるものであること」が分かって安心でしょう?
それを仕様書に一言記載すれば、このような質問で追及れれることはないのです。
こんな簡単なことをなぜ「しない」のでしょうか?
d.質問③に対する回答
「私は何も見ていません、何も聞いていません。だから、何もしないのです。」
●質問③
「津市は受注者の労働法令違反をチェックしない」と公言 → こちら
●回答
本市が契約を締結した受注者においては、
信義誠実の原則に従い、契約書及び仕様書に沿って、
労働関係法令に限らず、業務関係法令を遵守したうえで、適正に業務を履行していただいているものと認識しています。
このような中、労働者からの申出があった場合は、
情報の信ぴょう性を調査、検証した上で、必要に応じて
各法令を所管する官庁等へ通報等を行うこととしています。
●一般の方への説明
◯津市公契約条例の目的は
「公共調達を業者間の競争に任せていると落札価格が下がってしまう。
落札価格が下がるとそのしわ寄せが労働者に及んで労働環境が悪化する。
公共調達による労働環境の悪化を防ぐために、この条例で津市と受注者の責務を定める。」
※公契約条例1条要旨
◯津市の責務は
「この条例の目的を達するために次のような施策を講ずること」
・「労働報酬下限額」の検討する。
・「受注者が適正な労働環境を確保する」ために必要な措置を講じる。
・「契約履行が適正に行われているかを明らかにするために」公契約に関する情報を公表する。
・「適正な契約方法」を選択する。
・「公契約の適正な履行と良好な品質を確保するため」予定価格などの契約条件が適切なものとなるように努める。
※公契約条例4条要旨
◯この責務を果たすために津市に与えられた権限は
・条例が守られているかどうか確認するために受注者に質問し、事業所に立ち入って検査ができる。 ( 7条 )
・受注者が条例違反をしているときは是正するよう命ずることができる。 ( 8条 )
・労働者から違反申告があったときは必要に応じて関係機関へ通報することができる。 ( 9条 )
・受注者が公契約条例に違反しているときは契約解除や指名停止ができる。 ( 13条 )
◯受注者の責務は
・関係法令と公契約条例の順守
・適正な労働環境の確保
・労働者との対等な労使関係を作る
・公契約の適正な履行
・報告・立入検査に協力する。 ( 以上、5条 )
・違反申告をした労働者を不利益に取り扱ってはならない ( 11条 )
・特定公契約の場合は誓約書を提出 ( 6条 )
・特定公契約の場合は受注者の責務,誓約内容,違反申告ができることと申告窓口について周知させる。 ( 12条 )
※通常の業務委託は大半が特定公契約となります。
◯公契約条例について詳しくは → こちら
◯私の指摘したのは
「受注者が断続的労働の適用除外許可や最低賃金の減額許可を得ているかどうか」チェックしていないこと。
「許可書の提示を求めていません」と公言しているのだから「受注者の労働法令違反をチェックしない」と言っているのと同じだからです。 → こちら と こちら
◯これに対し、市長は次のように回答したのです。
「労働者からの違反申告があれば調査して必要なら関係機関へ通報する」から「受注者の労働法令違反をチェックしていない」という批判は当てはまらない。
●回答に対する考察
回答するのなら質問の内容をしっかり把握してからにしてください。
労働者の違反申告でごまかさないでください。
そもそもこの違反申告はまったく実効性がありません。
「有休の “ゆ” を口にしただけでクビになる」業界で誰が違反申告なんかできますか!
労働者が違反申告をしてその仕事がなくなれば自分の仕事もなくなる。
その会社が潰れてしまえば自分も他の者も食べていけなくなる。
そんなことは百も承知なのです。
調査権や立ち入り検査権があるのに、違反申告だけを持ち出すのです。
結局は労働環境の悪化を食い止めるつもりはないのです。
それをすれば落札価格が高くなってしまうから。
これが、本音。
公契約条例を作って「津市は競争激化・安値競争による労働環境の悪化を防ぎます」と打ち上げ、
実際には契約書に誓約書を印刷し労働者の違反申告を待つだけ。
労働者が違反申告をしなければ何にもしない。
「現在どうなっているか」の調査もしない。とにかく「何もしない」。
何のための公契約条例なのでしょう。
審議会で議論された労働状況台帳もこれと同じ。
労働状況台帳とは「実際に適正な賃金が支払われたかどうかをチェックするために、受注者が労働者に支払った賃金を報告させる」もの。
審議会ではどのくらいの頻度で提出させるかが議論されていました。
しかし、労働状況台帳は提出させるだけ。
受注者「これだけの賃金を支払いました。すべて適正賃金です。」
津市「分かりました。」
受注者の報告を鵜呑みにするのでは何の意味もありません。
※労働状況台帳について → こちら
全ては責任逃れ。
「労働環境の悪化や違法労働に自分たちが手を貸していること」をはぐらかすためのもの。
もし、自分たちの責任が追及されそうになったら受注者に全責任を負わせて幕引きにする。
どの世界でも同じです。
それはそうと、「いつでも、どこでも、同じこと」しか言いませんね。
審議会ではこれでうまくごまかせましたね。 → こちら
しかし、これで説明責任を果たしているとでも思っているのでしょうか?
※公契約条例4条4項
「本市は、公契約に関し説明責任を果たすとともに、
不法行為を未然に防止し、並びに適正な契約行為及び履行が行われていることを明らかにするために、
公契約に関する情報の公表に努めなければならない。」
「壊れているわけではないのですが…。」
e.質問④に対する回答
●質問④
「違法労働を前提とした入札期日」 → こちら
●回答
いただいたご意見を踏まえ、入札期日等について検討します。
●回答に対する考察
これは当然のことですね。
例年「労働者にその業務を行わせるのに基準監督署の許可が要らない」清掃業務の入札が、
「労働者にその業務を行わせるのに基準監督署の許可が要り、申請から許可までに日数のかかる」警備業務の入札より先。
今年はこれが入れ替えられるでしょう。
それから、断続的労働の適用除外許可についてあまり詳しくないようなので一つ追加説明をしておきます。
新規の許可申請は業務を受注したらすぐにできます。
しかし、実地調査は労働者を実際に配置してから。
その実地調査から許可が出るまでが2週間。
つまり、新規受注の場合は業務開始から2週間程度は労働者を配置することができません。
この間は労働基準法の適用されない者 ( 労基法9条の労働者でない者 ) が業務を行わなければなりません。
法人の重役でも業務執行権や代表権を持たない者は労基法9条の労働者です。 ( S23.3.17基発461号 )
いわゆる本部長や指導教育責任者も労働者ですから配置できません。
この2週間は社長や代表者が業務をやらなければなりません。
この点も仕様書に付記しておかなければなりませんね。
f.質問⑤に対する回答
●質問⑤
「労働関係法令順守の賃金が支払えない」予定価格 → こちら
●回答
業務委託の入札等における予定価格については、
警備業務に限らず多くの業種において、建設工事等における設計積算のような統一された積算体系が存在しないため
過年度の契約金額や業者からの参考見積書などを参考とした実勢価格により調定する方法や
業務に必要な各種経費を積算して調定する方法があり
各発注課において方法を選択し、積算を行って調定していますが、
予定価格の積算方法については、いただいた御意見も参考に改めて検討します。
●回答の解釈
・業務委託の予定価格には統一された積算体系がない。
・そのため、いろいろな方法を選択して予定価格を決めている。
例えば、
過年度の契約金額,参考見積から実勢価格を判定して予定価格を決める。
業務に必要な経費を計算して決める。
・質問⑤の内容も参考にして警備業務の予定価格を検討する。
●考察
だから、「回答するのなら質問をよく読んでからにしてほしい」と言っているでしょう?
そもそも、断続的労働の適用除外許可や最低賃金の減額許可について「分かっている」のですか?
・配置する警備員は1名
・実労働時間数と手待ち時間数が判れば「労働局が許可するだろう最低賃金の減額率」が分かる。
・減額率が分かれば賃金 ( 日当 ) が分かる。
・賃金が分かれば労働保険,社会保険,有休休暇,社会保険負担分が分かる。
・それに、法定の教育時間数の賃金や交通費,制服代,警備室消耗品代,警備賠保険料をプラス。
・もちろん、妥当な利益もプラス。
簡単に算定 ( 調定 ) できるじゃないですか?
「統一された積算体系が存在しない」?
労働局の最低賃金の減額許可の減額率があるじゃないですか?
「過年度の契約価格」?「業者からの参考見積」?
そんなものは「違法労働おかまいなしの安売り価格」でしょう?
「それを参考にした実勢価格?」
実勢価格では労働関係法令順守の賃金が支払えなくても、実勢価格を基準にするのですか?
実勢価格を基準にするのは営利を第一とする私企業間でのこと。
「津市の業務調達は公契約条例の下で行われるている」ことを認識していないのですか?
公契約条例4条6項にはこう書いてあります。
「本市は、公契約の適正な履行及び良好な品質を確保するため、
取引の実例価格、需給の状況等を考慮し、
予定価格、納期その他の契約条件が適切なものとなるよう努めなければならない。」
文言では「取引の実例価格、需給の状況等を考慮し」としていますが、
それらは「違法労働前提の実例価格」や「無制限な安売り競争での需給の状況」ではありません。
それらは「公契約条例の基本方針に従っていない」からです。
公契約条例の基本方針 ( 3条 )
「本市は、前条に定める基本方針に基づき、
この条例の目的を達成するために必要な施策を講じなければならない。」
「違法労働前提の実例価格」や「無制限な安売り競争での需給の状況」を参考にすることは
基本方針に反しているじゃないですか!
この公契約条例を作ったのは「あなた」でしょう?
そろそろ、見苦しい言い逃れや責任回避はやめにしませんか?
「皆さんは これで騙されてくれますよ。」
g.質問⑥に対する回答
●質問⑤
予定価格を公表しなければならないときは「20万円アップ」 → こちら
●回答
各総合支所庁舎警備業務と三重短期大学警備業務に係る予定価格に、御指摘の額の差が生じていることについては、
各総合支所及び三重短期大学において、過去の実績等を基にそれぞれが予定価格を積算して調定したことによるものです。
●回答の解釈
・予定価格はその現場で決めているので、津市ではその経緯はわからない。
・その年度の三重短期大学の予定価格は「何らかの理由で」そう決めたのだろう。
●考察
そうなのですか!「予定価格は各総合支所や三重短期大学が独自に決めているのですか」!
調達契約課は一切関知していないのですか!
調達契約課に「事前の了解」もしていないのですか!
ちょっと常識では考えられませんが津市はそのようなやり方をしているのですか!
格闘技の鉄則は「インファイト」
前へ出ること。
下がれば必ず追い込まれます。
「予定価格の決定方法」や「三重短期大学警備業務の以前の予定価格」はすぐにわかりますからネ。
もちろん、一般市民がこの点についての情報公開を求めても応じないでしょう。
ここから先は市会議員諸氏の出番になります。
「地元の票集め要望」や「実現不可能なパフォーマンス」ではなくて「津市の不正」を正しましょう。
そのための市会議員ではないのですか?
そして、最後は有権者である津市民の選択に任されます。
私も「その選択」をしようと思います。
h.所感
私は今まで三重県の行政や津市の行政にまったく関心がありませんでした。
知事選,県会議員選,市長選,市議会議員選など一度も行ったことがありません。
しかし、警備業者として津市の業務調達に参加することで「その行政の実態」を知ることができました。
我々の生存を確保するために必要なのは「喋るだけの総理大臣を不支持にすること」や「大企業の利益だけを優先する多数党を批判すること」だけではありません。
身近な地方行政に関心を持ち、それを正すことです。
「地方行政の私物化に異を唱えること」です。
闘いの相手を間違ってはいけません。
我々が闘うのは「無制限の安売り競争に参加する同業者」ではありません。
「それをさせいている津市長」なのです。
「志を持つ」同業者や市会議員、そしてマスコミの奮起を期待しています。
そして、なによりも「労働者一人一人が声を上げること」を待っています。 → こちら
(^_^;)
i.2023年度の予想
さてさて今年 ( 2023年度 ) はどうなるのでしょうか?
私の予想では
①仕様書に「受注者はその責任において、関係法令の要求する許可を取ること」とだけ付け加え。
②清掃と警備の入札期日を入れ替えて、警備の入札期日を4月中旬に。
③予定価格をどこも10万円アップ。
もっとも、
①で「許可を取ること」と記載しても、「許可書の確認をしない」のだから「何の意味もない」。
無許可労働,無許可賃金の違法労働状態は変わらない。
③で予定価格を上げても「最低落札価格なし」なので「違法労働前提の安売り競争」は止まらない。
結局、何も変わらない。
津市長が「違法労働を受注者だけの責任にして、見て見ぬふりをしている」限り変わらない。
「違法労働状態が蔓延しても、安く受注させる方が市民のためになる」と思っている限り変わらない。
「それが税金の正しい使い方だと勘違いしている」限り変わらない。
津市長の暴走を止めるには次の一手が必要でしょう。
それはさておき、楽しみなのが今年の入札の「予定価格オーバーの落札者なし」。
これで今年の予定価格が判ります。
いったい今年はいくら上げてくるのでしょう?
5万円程度なら「お笑い」の記事ネタ。
さすがにそれはないでしょう。
「どうせ、実際は最低落札価格なしの安売り競争、予定価格は無いのと同じ。」
「体面価格,建前価格」だからと「2020年度の短大のように」ドォ~ンと20万円アップ?
しかし、それができない「お上の意地」。
★追記.2023.04.21
2023年度の津市総合庁舎警備業務の入札が終わりました。
驚きの結果です。
こうなったら津市長は「動かざるを得ない」でしょう。
これでも「僕はしらな~いッ」を決め込むのなら、津市公契約条例を廃止しましょう。
全国の市町村から笑われますから。
詳細は次頁で。
3.2023年度 宿日直警備業務入札はどう変わったか
a.仕様書の内容
「何十年も使い古されたような」仕様書の内容が新しくなりました。
しかし、まだまだ断続的労働に対する理解が不足しています。
これは「何十年も断続的労働を前提にしてこなかった」ことの表れでしょう。
「自分の担当中は前例踏襲で新しいことをしない」のが行政。
この点から言えば「まず合格」でしょう。
しかし、次のような「まだまだ問題点」と「姑息な見苦しい逃げ」がありました。
●笑ってしまう「 午前0時スタート」
「いつ変えるのかな」と毎年楽しみにしているのが「午前0時スタート」。
今年も変わらず。
仕様書の「履行期間」の記載
・令和5年5月1日から令和6年3月31日まで。
※業務開始は令和5年5月1日午前0時00分、業務終了は令和6年3月31日 午後12時00分となる。
この仕様書は「ちょんまげ侍が机を並べている勘定方 ( かんじょうがた ) 」が作った文書ではありません。
ボールペンや蛍光灯の照明、パソコンなどの電子機器のそろった近代的環境で作ったものです。
「だって、一日の始まりは午前0時、一日の終わりは午後12時でしょう?」
その発想が「ちょんまげの勘定方」!
宿日直業務では平日の勤務が17時~翌8時30分。休日が8時30分~翌8時30分。
どちらも日をまたぎます。
「業務開始が0時」だとすると、受注者が変わった場合の業務引継ぎは「0時」。
つまり、
・以前の警備員は前日の24時に業務終了
・新しい警備員は初日の0時に業務開始
「単純明快」と思うのは「利潤と効率を気にしない江戸時代のお上の感覚」。
以前の警備員も新しい警備員も仕事は半日分。
その日は2名で1日分の仕事をすることになり、労働効率が半分になります。
また、0時が仮眠可能時間帯に入っていれば
断続的労働の適用除外許可の許可基準「4時間の仮眠が可能であること」にも反してしまう。
それに、業務交替による深夜0時の荷物の搬入・搬出。
近所迷惑はなはだしい。
国や県の宿日直業務での始まりは「業務開始日の業務開始時刻から」。
つまり、5月1日が業務開始日なら
・以前の警備員は5月1日の8時30分に業務終了。
・新しい警備員は5月1日の17時 ( 平日 ) ,8時30分 ( 休日 ) に業務開始。
以前の警備員も新しい警備員も勤務時間は通常と同じで賃金は変わらず労働効率は同じ。
この配慮がなぜできないのでしょうか?
押印廃止、行政手続き簡素化。
無駄なものを排して、簡素で効果的な方法を取り入れる。
これが近代的行政の方針。
それに反して「午前0時スタート」にこだわるのには何か理由があるのでしょうか?
私には「ガラパゴスのおバカさん達だから」という理由しか思いつきません。
津市の行政は「中村主水 ( なかむらもんど ) の時代」のままなのです。
だから、昭和22年制定の労働基準法にも無頓着なのでしょうか?
『頭が高い~ッ!』
●「出入り管理業務」に何を求めているのやら…
仕様書の体裁は各総合支所警備業務について共通事項を総論として記載。
各支所の具体的業務を各論として別紙に記載。
総論部分は調達契約課が作成。
各論部分は大枠を調達契約課が作り、各支所が実際の業務に当てはめて細部を埋める。
各支所での細部を埋めるときに「実際に行われていない業務を含めたり、実施件数がいいかげんだったり」
「コミュニティバスの料金箱保管?」、「葬祭場使用料の徴収?」
ハ、ハ、ハ、ハ。
各支所の現場は忙しいから仕方がありませんね。
これらは愛嬌として温かく受け止めましょう。
●問題なのが「庁舎出入り管理」の内容
「庁舎出入り管理」について仕様書には次のように記載されています。
・警備員は警備業務時間内に職員,一般来庁者等の出入り管理を行う。
・職員に対しては身分証明書を確認して入退所記録簿へ記入させる。
・庁舎内での会議に出席する来庁者に対しては会議出席者名簿で確認する。
・作業委託業者に対しては庁舎入退所記録簿に要件等を記載させる。 ( 作業届が抜けていますね )
・用件・訪問先を明らかにしない者,正規の手続きを経ない者,不審者などの入館拒否。
「ショッピングセンターの従業員出入口に面する警備室で行われている出入り管理」や「刑務所正面の受け付けで行われている出入り管理」をイメージしているのでしょう。
「警備員が受付にずっと座っていて入館・退館者のチェックを行う」というものです。
これはいわゆる「座哨」というもので「意識を100 % 集中していなければならない業務」です。
そのため断続的労働では「実労働」として扱われます。
ショッピングセンターや刑務所での出入り管理は「立哨や巡回と同じように」実労働として扱われているので交代で行います。
断続的労働の適用除外許可において「警備員の行う実労働の許可基準」は、
・1回60分以内
・合計回数6回以内 ( 16勤務 ) ,10回以内 ( 24勤務 )
・合計時間4時間以内 ( 16勤務 ) ,6時間以内 ( 24勤務 )
つまり、1ポストの庁舎警備業務では「この制限の中」でしか出入り管理を行わせることができません。
もちろん、実労働なので最低賃金の減額率の計算に関係します。
仕様書には「出入り管理時間:◯◯時~◯◯時」と記載しなければならないでしょう。
もっとも、
残業していた職員が、
『すいませ~ん。帰ります。カギはここに置いておきますね。』
休憩室でテレビを見ていた警備員が出てきて
『ハイ、ハイ、お疲れ様。』
このような出入り管理であれば「郵便物受け取り,火災受信機発報」と同じく「突発的業務」として
「手待ち時間内の業務」として扱われます。
この点を「職員も警備会社も警備員も」理解していないので、
仕様書には「出入り管理 : ○○時○○分~○○時○○分」と明記するべきでしょう。
これは「電話の取次ぎ」でも同じです。
「庁舎業務終了の17:15から電話を警備室に転送し、すべての電話を職員に取り次ぐこと」。
これは「電話交換手のように意識を100 % 集中していなければならない」ので実労働になります。
「電話を取れるときもあるけど取れない時もある。職員が残っているなのらあなたたちも取ってよ。」
これなら、「郵便物受け取り,火災受信機発報」と同じく「突発的業務」として扱われます。
そういえば、以前の警備員は巡回以外もずっと警備室に座っていました。
巡回などの実労働時間以外は「緊急対応ができればいい」のです。
休憩室で寝転んでいようがテレビを見ていようが自由なのです。
そもそも「手待ち時間業務」として「60 % の賃金」しか支払われていないのですから。
津市長も調達契約課の職員も現場の職員も、そして警備会社も警備員も、
断続的労働について全く理解していないのには驚きます。
● 「断続的労働」の文言削除は「姑息な逃げ」
行政に携わる者は「なぜここまで姑息で卑怯」なのでしょうか?
とぼけ,言い訳、責任回避。
逃げて、逃げて、逃げきれなくなったら三人そろって5秒間頭を下げる。
「潔さ」は微塵もない。
「仕事をする者・仕事を任されている者」としての「気概や誇り」はないのでしょうか?
そんな津市長と津市調達契約課の「今年の逃げ」は「仕様書から断続的労働の文言を削ること」。
●昨年の仕様書の記載には断続的労働の文言
まずは昨年の仕様書。
◯警備業務の期間など ( 8条 ) の 但書
「ただし、当該業務は、原則として、常態としてほとんど労働する必要がなく、
定期的巡視、施錠及び開錠、緊急の文書または人和の収受、不意の来訪者への対応、
非常事態発生の対応等を行うものであり、断続的な労働の態様の警備保障業務と捉えており、
また、夜間においては、継続4時間以上の睡眠が可能であることから、
業務時間の全てが労働時間ではない。」
◯警備員の派遣 ( 9条 )
1.人員:常駐警備員1名とする。
2.資格:業務について相当の訓練を受け、臨機応変の措置ができうるものであること。
◯巡回 ( 11条 ) の括弧書き
「当該業務においては、巡視する場所が危険ではなく、
また、その環境条件が温度、湿度、騒音、粉塵濃度等の諸点から見て有害でなく、
巡視の回数は1勤務6回以下であり、
かつ、巡視1回の使用時間は1時間以内であって、その合計は4 時間以内である。」
このように「その業務が断続的労働の適用除外許可必要な業務であること」がはっきりと書かれていました。
そこで
「それなのに断続的労働の許可を得ているかどうかをなぜチェックしないのか!」とねじ込まれたのです。
→ こちら
●今年の仕様書の記載
今年の仕様書は次の通り。
◯7.業務時間付記
※当該業務は、原則として、常態としてほとんど労働する必要がなく、
定期的巡視、施錠及び開錠、緊急の文書または人和の収受、不意の来訪者への対応、
非常事態発生の対応等を行うものであり、
また、夜間においては、継続4時間以上の睡眠が可能であることから、
業務時間の全てが労働時間ではない。
◯6.警備員
(1)警備方法
・常駐警備員1名以上とする。
・業務にあたっては労働基準法等の関係法令を巡視し警備員を配置すること。
◯巡視内容について ( 各支所別の各論記載 )
巡視する場所は危険でなく、また、その環境条件が温度、湿度、騒音、粉じん濃度等の諸点からみて有害でない。
※この部分は各支所ごとに記載してあったり記載してなかったり。
「違い」が分かりますか?
手が込んでいますよ。
●今年の仕様書内容が昨年の仕様書内容と異なる点
アンダーラインの部分です。
・断続的労働という文言を削除したこと。
・常駐警備員1名以上としたこと。
この二つは関係しています。
この「姑息な逃げ」を説明しましょう。
●なぜ「断続的労働の文言を削除した」か
仕様書の業務内容を見れば「1ポストの断続的労働」だと判ります。
仕様書も「1ポストの断続的労働」を前提にして書かれています。
しかし、「断続的労働の文言」を入れなかった。
それは、
断続的労働の文言を入れると、「断続的労働の適用除外許可が問題になる」からです。
断続的労働の適用除外許可が問題になると、
公契約条例により「受注者がその許可を得ているかどうか」をチェックしなければならない。
そのチェックをすると無許可受注者を排除しなければならない。
無許可受注者を排除すると「違法労働前提の安値入札」がなくなり落札価格が上がってしまう。
もちろん、断続的労働の文言を削除すればこのように批判されるます。
だから、「業務にあたっては、労働基準法等の関係法令を遵守し警備員を配備すること」と記載したのです。
これで「公契約条例が要求している発注者としての責任を果たした」と逃げようとしているのです。
●なぜ「常駐警備員1名」から「常駐警備員1名以上」に変えたのか?
断続的労働の適用除外許可が必要なのは「1名配置で労働時間が6時間を超える場合」。
「1名配置の場合は休憩が存在しない」ので
「6時間~8時間で45分、8時間~で60分の休憩 ( 労基法34条 ) 」を外してもらわなければならない。
そのためには断続的労働の適用除外許可が必要になる。
もし、勤務時間が6時間未満なら労基法34条の休憩は不要なので断続的労働の適用除外許可も不要。
この場合は、16勤務を3名で、24勤務を5名でつなぐことになります。
また、1名配置でも別に休憩要員がいれば労基法34条の休憩を与えられるので断続的労働の適用除外許可は不要。
この場合は、休憩要員との2名配置。但し「1日8時間労働の制限」があるので別の配慮が必要になります。
もちろん「受注者がこのような配置をしない」ことは承知しています。
人件費が何倍にもなるからです。
しかし、「断続的労働の適用除外許可が不要な複数名配置」を可能にしておけば、
「断続的労働の適用除外許可が必要な業務を発注しておいて、受注者がその許可を得たかどうかをなぜチェックしないのか」と批判されても「逃げられる」と考えたのでしょう。
この点をもう少し説明しましょう。
(仕様書)
・この業務を行う場合は
「断続的労働の適用除外許可の必要な1名配置」も「断続的労働の適用除外許可不要の複数名配置」も可能。
・どちらを採るかは受注者が自由に決める。
(批判)
「なぜ、受注者が断続的労働の適用除外許可を取っているかどうかチェックしないのか!」
(逃げ)
津市が「断続的労働の適用除外許可の必要な業務」を発注したのなら、
公契約条例の要請で受注者がその許可を得ているかどうかを調べなければならない。
しかし、今回発注したのは「必ずしも断続的労働の適用除外許可が必要な業務」ではない。
「常駐警備員1名以上配置」だから断続的労働の適用除外許可不要の配置もできる。
「許可必要な業務で行うか許可不要な業務で行うか」は受注者が決めることで津市は関与しない。
だから、津市が受注者の許可チェックをしなければならないという批判は当てはまらない。
よほど暇なのですね。
皆でチマチマ考えたのですか?
しかし、各条項の順番や体裁が昨年と変わっていますよ。
無理やり挿入したような部分もありますね。
「どこかからのコピペ」でなければ「チマチマ考えたこと」に拍手しましょう。
●裏があるでは?
しかし、もしかして「裏」があるのではないでしょうか?
「手が込んでいる」のでついつい期待してしまいます。
( 昨年まで )
・「必ず断続的労働の適用除外許可が必要な業務」を発注していた。
・公契約条例の要請で「受注者が許可を得ているかどうか」をそろそろチェックしなければならない。
・チェックして無許可受注者がいたら 「なぜ今までチェックしなかったのか!」と批判される。
( 今年から )
・発注したのは「必ず断続的労働の適用除外許可が必要な業務」ではない。
・受注者は「断続的労働の適用除外許可が必要で人件費の安いやり方」も
「断続的労働の適用除外許可不要だが人件費が高くなるやり方」もできる。
・断続的労働の適用除外許可が必要なやり方を選んだのは受注者の責任で津市は関係ない。
・この状態にしておいて「受注者が許可を得ているかどうか」を調べる。
当然、許可を得ていない受注者にはペナルティを与える。
・「なぜ今まで許可を得ているかどうか調べなかったのか!」と批判されたら、
「発注した業務は必ず断続的労働の適用除外許可が必要な業務ではありませんからネ」と逃げる。
・「しかし、許可必要な場合もあるので念のためにチェックしてみたら無許可受注者がいました!」
・昨年までの仕様書を持ち出して追及してくるほどの市会議員はいない。
このように、仕様書の記載変更は「受注者が許可を得ているかどうか」をチェックする下準備なのかもしれません。
どちらにせよ「姑息で卑怯なチマチマ保身」は同じですが。
●姑息な逃げが通用しない今年の落札状態
しかし、このような仕様書の記載変更が「今年は受注者の許可チェックをするための準備」だとしても、
「今年も受注者の許可チェックをしないための逃げ」だとしても、
今年の落札状況では「受注者の許可チェックをしないわけにはいかない」でしょう。
今年の落札状況が「公契約における業者間の競争の激化、落札価格の下落等により、労働者の賃金その他の労働環境の悪化が懸念される」状態になってしまったからです。
「津市公契約条例により防ごうとしている状態」がまさに生じているのに、
この状態を解消するために動かないのは公契約条例に反することになります。
まさに職務怠慢。
「毎年せっせと年貢を取り立てている」だけ。
民間ならクビですよ。
それでは、その「末期的落札状況」を見てみましょう。
b. 入札期日,予定価格
ともに「それなりの改善」がありました。
●入札期日は4日早まる
「断続的労働の適用除外許可は申請から最低2週間かかる」ので入札時期を早めてほしい。 → こちら
この点は改善されました。
例年、「労働者を配置するのに許可の要らない清掃業務」の方が「許可の必要な警備業務」より入札期日が早かったのですが、今年はこの順番が入れ替わりました。
2022年度の警備業務入札は4月21日。
今年は4月17日。
4日早まっただけですが「これは相当な進歩」です。
今年は仕様書内容の見直しにも時間がかかったので「よくやってくれた」と評価できます。
●「予定価格がいくら上がったのか」は不明
2022年度に「予定価格超え」が2件あったので、
必要経費を算定し「予定価格では労働法令を守ることができない」と提言 → こちら
これに対し「トンチンカンな回答」をしていましたが、「今年は確実に予定価格を上げた」との手ごたえ。
私は「少なくとも5万円、案外10万円アップ?」の「43万円~50万円」を予想。
しかし、私の狙っていたところは「昨年の11万円~12万円引き」の「20万円台」。
他のところも「昨年より少しだけアップ」。
「予定価格超え」がなかったので「2023年度の予定価格」は不明。
47.5万円落札があったので「予定価格は10万円アップの50万円か?」と思ったけれど、
この庁舎は地理的に遠いので「無競争状態」。
そして前年落札価格が46.2万円。
だから、やはり「予定価格アップは3万円程度」なのでしょう。
c.入札状況と落札価格
まさに「公契約条例により防ごうとしている状態」になっています。
・発注件数8件:①庁舎,②学校,③庁舎,④庁舎,⑤庁舎,⑥庁舎,⑦庁舎,⑧庁舎
・参加業者8社:A社,B社,C社,D社,E社,F社,G社,H社
※備考
・月額・税抜き
・どの業務も内容は同じ。「46万円で利益なし」。 → こちら,こちら
・⑧庁舎は距離的に遠いため「無競争」です。当方もパスしています。
そのため、⑧庁舎の落札価格が「まともな額」と言えます。
・60万円以上は「パス価格(初めから取る気のない価格)」。
・Hが当方。59.63万円は「ゴクロウサン」。
・落札価格の低い3社だけ公表の場合あり。
・8社のうち入札辞退をしたものあり。
まずは昨年の価格と今年の価格を比較してみてください。
・①庁舎
・2021年度落札:A/39.2万
・2022年度落札:A/40.7万 ( 予定価格超えのため再入札 )
・本年度入札額:A/28.9万・落札 ,H/41.8万,F/60万
※昨年より11.8万円ダウン。
※無競争の⑧庁舎より18.6万円安。
・②学校
・2021年度落札:H/35.4万
・2022年度落札:B/32.9万
・本年度入札額:B/34.0万・落札 ,E/34.5万,H/41.8万,F/60万,C/61万,A/63万,D/67万,I/72.38万
※昨年の1.1万円アップ。ただし一昨年より1.4万円ダウン。
※無競争の⑧庁舎より13.5万円安
・③庁舎
・2021年度落札:C/39万
・2022年度落札:C/34万
・本年度入札額:C/34万・落札 ,H/41.8万,F/60万,B/65万,E/66万,D/67万,I/68万
※昨年と同額、一昨年より5万円ダウン。
※無競争の⑧庁舎より13.5万円安
・④庁舎
・2021年度落札:A/41万
・2022年度落札:H/38.9万
・本年度入札額:A/27.45万・落札 ,H/42.4万,F/60万,C/61万,B/65万,E/66万,D/67万,I/77.8万
※昨年より11.45万円ダウン。一昨年より13.55万円ダウン。
※無競争の⑧庁舎より20.05万円安
・⑤庁舎
・2021年度落札:D/39万
・2022年度落札:当方辞退のため不明
・本年度入札額:D/33万・落札 ,H/43.8万,F/60万
※一昨年より6万円ダウン。
※無競争の⑧庁舎より14.5万円安
・⑥庁舎
・2021年度落札:A/39.5万
・2022年度落札:A/39.9万 ( 予定価格超えのため再入札 )
・本年度入札額:A/31.45万・落札 ,H/59.63万,F/60万
※昨年より8.45万円ダウン。
※無競争の⑧庁舎より16.05万円安
・⑦庁舎
・2021年度落札:E/40万
・2022年度落札:E/34万
・本年度入札額:E/39万・落札 ,B/40万,H/59.63万
※昨年より5万円アップ。一昨年より1万円ダウン。
※無競争の⑧庁舎より8.5万円安
・⑧庁舎
・2021年度落札:F/40万
・2022年度落札:F/46.2万
・本年度入札額:F/47.5万・落札,H/59.63万,C/61万,A/64万,B/65万,E/66万,D/67万,I/92.4万
※昨年より1.3万円アップ。
※これが「まともな落札価格」。
c.これで動かなければ、公契約条例も市長も要らない
諸物価高騰、最低賃金の値上げ、労働保険料の負担増、人手不足による賃金アップ。
しかし、昨年と同じ値段では仕事が取れない。
たかだか月に40万~50万円の仕事を「前年の12万円引き、11万円引きをしてでも」確保する。
そうしなければ自分と警備員が生きていけない。
今年の落札値段を見て津市長のあなたはどう思いますか?
「今年も安くなったぞ!」とニコニコしますか?
津市には公契約条例があるのですよ。
「全く忘れている」ようなのでチョット復習。
●津市公契約条例1条(目的)
「この条例は、公契約における業者間の競争の激化、落札価格の下落等による
労働者の賃金その他の労働環境の悪化が懸念されることに鑑み、
公契約に係る基本方針並びに本市及び受注者等の責務を定め、
並びにこれらに基づく施策を実施することにより、
労働者の労働環境の確保、優良な事業者の育成及び地域経済の健全な発展を図り、
もって労働者が労働意欲にあふれ、
かつ、住民が豊かで安心して暮らすことのできる地域社会を実現することを目的とする。」
●津市公契約条例3条(基本方針)
「公契約に係る基本方針は、次のとおりとする。
1.労働者の適正な労働環境を確保する
2.品質及び適正な履行を確保する
3.入札及び契約の公正性、透明性及び競争性を確保する
4.不正行為を防止する
5.地域経済及び地域社会の健全な発展を図る」
●津市公契約条例4条(本市の責務)
「本市は、前条に定める基本方針に基づき、この条例の目的を達成するために必要な施策を講じなければならない。
2 本市は、労働報酬下限額(受注者等が労働者に支払う報酬の下限とすべき額。附則第2項において同じ。)を
定めることについて検討しなければならない。
この場合において、市長は、第15条第1項に規定する 津市公契約審議会(以下「審議会」)
その他 市長が必要と 認める者の意見を聴 かなければならない。
3 本市は、受注者等が労働者の適正な労働環境を確保し、及び公契約を適正に履行するために
必要な措置を講じなければならない。
4 本市は、公契約に関し説明責任を果たすとともに、不正行為を未然に防止し、
並びに適正な契約行為及び履行が行われていることを明らかにするために、
公契約に関する情報の公表に努めなければならない。
5 本市は、公契約の性質及び目的を踏まえた適正な契約方法を選択しなければならない。
6 本市は、公契約の適正な履行及び良好な品質を確保するため、取引の実例価格、需給の状況等を考慮し、
予定価格、納期その他の契約条件が適切なものとなるよう努めなければならない。
7 本市は、予算の適正かつ合理的な執行に留意するとともに、地域経済の健全な発展のため、
公契約に係る業務等の重要性、緊急性及び効率性を考慮し、公契約の適正な発注に努めなければならない。
●津市の権限
・報告及び立入検査(7条)
「市長等は、この条例の規定又は誓約事項の遵守状況を確認するために必要があると認めるときは、
受注者等に必要な報告を求め、又はその職員に当該受注者等の事務所、事業所等に立ち入り、
関係書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。」
・是正措置(8条)
「市長等は、受注者等がこの条例の規定又は誓約事項に違反していると認めるときは、
当該違反を速やかに是正するために必要な措置を講ずることを命じなければならない。
2 受注者等は、前項の規定により違反を是正するために必要な措置を講ずることを命じられたときは、
速やかに是正の措置を講じ、市長等に当該措置の内容を報告しなければならない。」
・労働者の申出等(9条)
「特定公契約に係る労働者は、
受注者等がこの条例の規定又は誓約事項に違反している疑いがあると思料するときは、
市長等にその旨を申し出ることができる。
2 市長等は、前項の規定による申出(以下「違反申出」)の内容が、
規則で定める関係法令に関する違反情報であるときは、必要に応じて関係機関へ通報するものとする。
・相談窓口の設置(10条)
「市長等は、違反申出に応じるため、相談窓口を設置するものとする。」
・公契約の解除等(13条)
「市長等は、受注者等が次の各号のいずれかに該当するときは、
当該公契約の解除、受注者等の指名停止等必要な措置を採ることができる。
⑴ 第7条第1項の規定による報告を怠り、若しくは虚偽の報告をし、
又は同項の規定による立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、
若しくは質問に対して応答せず、若しくは虚偽の回答をしたとき。
⑵ 第8条第1項の規定による命令に従わないとき。
⑶ 第8条第2項の規定による報告を怠り、又は虚偽の報告をしたとき。
⑷ 前3号に掲げるもののほか、この条例の規定に違反したとき。
⑸ 誓約事項に違反したとき。
2 前項の規定により公契約を解除した場合において、受注者等に損害が生じても、
本市はその損害を賠償する責任を負わない。
・損害賠償(14条)
「 受注者等は、前条第1項の規定による公契約の解除によって本市に損害が生じたときは、
その損害を賠償しなければならない。
ただし、市長等がやむを得ない事由があると認めるときは、この限りでない。」
●市長のしなければならないことは
公契約における業者間の競争の激化、落札価格の下落等による労働環境の悪化を食い止めること。
違法労働状態をなくするのは当然のことです。
しかし、あなたのやったことは
「事業者の報告を鵜呑みにするだけの労働報酬下限額の検討」と「労働者の違反申告窓口の設置」だけ。
あとは、だんまり,だんまり、「見て見ぬふり」。
口を開けば「違法労働状態は全て受注者の責任です。私には関係ありません!」
今年は仕様書に「警備員1名以上配置」と書いて「なぜ許可をチェックしないのか」の批判から逃げる。
チマチマとした言い訳しか考えない。
●「違法行為を止めなければならない者」が何もしなければ「違法行為をしたのと同じ」。
あなたには「津市の発注する業務について労働者の適正な労働環境を確保する」義務があります。
そして、それをするための権限が与えられています。
あなたは「津市長としての義務を果たすよう」選挙で市民に信託されています。
本年度の総合支所等警備業務委託の落札状況を見てあなたは何をしますか?
公契約条例の言う「公契約における業者間の競争の激化、落札価格の下落等による
労働者の賃金その他の労働環境の悪化が懸念される状態になっている」のではないのですか?
それでも、まだ「だんまり」を続けますか?
「違法労働や労働環境悪化の責任は事業者にある」と逃げ続けますか?
もしそうだとすれば
法律的にはともかく、道義的・社会的には「あなたが違法労働や労働環境悪化を創り出していること」になります。
あなたの仕事は何ですか?
あなたはなぜ市長なのですか?
このままなら、津市に公契約条例は必要ないし「あなた」も必要ありません。
今なら、まだ間に合いますよ…。
「行政に正義を説いても無駄」だと分かりました。
何を言っても無視するか姑息な言い訳をして逃げるだけ。
行政の間違いを正すべき市会議員も頼りになりません。
結局、「頭」を変えなければ何も変わらないようです。
しかし、この問題が解決しないのは
「違法労働を見て見ぬふりをする津市」に踊らされる業者がいるから。
そして、生きていくために違法労働に文句を言わない労働者がいるから。
結局は労働者一人一人が声をあげないことには解決しないのです。
これからは「声を上げられない労働者」をサポートしていこうと思います。
1名で16勤務や24勤務をさせる場合、
雇い主は断続的労働の適用除外許可を得なければ労働基準法違反になります。
また、別に最低賃金の減額許可を得なければ「通常の賃金」を支払わなければなりません。
最低賃金の減額許可を申請すると労働者一人一人に労働基準監督署から問い合わせがあります。
この「問い合わせ」がなければ雇い主は最低賃金の減額許可を得ていません。
減額許可がない場合は適用除外許可も得ていないのがほとんどです。
減額許可がない場合は通常賃金との差額を請求できます。
通常賃金は「16勤務=最低賃金×20時間分」,「24勤務=最低賃金×30時間分」です。
1名勤務の場合「休憩」は存在しません。
緊急事態に対応しなければならないからです。
休憩時間が決められていても、それは休憩時間ではなく労働時間です。
仮眠時間も労働時間です。
ただし、この差額は3年で請求できなくなります。 → 宿直警備員の適性賃金差額の還付請求
しかし、3年分でも400万円~800万円になる場合もあります。
「自分が請求できるのかどうか分からない」場合はメールしてください。
但し、メールには住所,氏名,電話番号を明記してください。
当方から連絡します。
これらの明記のない場合や連絡がつかない場合は「迷惑メール扱い」とします。
