FJ-4CC 整備資料




2016.07.01  FJ快適化対策


1.乗りにくいのには原因がある


 FJは260㎏、SJは130㎏。
 FJに乗るのが億劫になります。

 1200㏄の太いトルクに粘る四気筒。
 アクセルをひねれば、周りの自動車はカラーコーン。
 大きな慣性力は直進安定性。

 しかし、これはあくまで「走っていれば」のこと。

 超低速では車重が災いしてフラフラ ・ ヨタヨタ。
 後輪からパワーが抜ければ「立ちゴケ警報」。

 介護保険対象年齢には少々持て余します。

 一年ごとに体力 ・ 筋力 ・ 精神力が確実に衰えていく。

 このまま70歳になったら原付スクーターしか乗るバイクがなくなってしまう。

 なんとかFJを乗りやすくできないものか?



2.まずは理論から


 巷にあふれる「ライテク雑誌とDVD」。

 まずはセオリーから。
 Yahooオークションで入手しました。

 「白バイに学ぶ」は雑誌の付録ですから、そんなに内容はありません。
 ネット動画を見れば事足ります。

 「ビッグマシンを自在に操る」の方はセルDVDなので“一見”の価値はあります。

 但し、買って見るほどのものではないでしょう。

 「リヤブレーキをかけてのUターン」より「スイッチバックのUターン」の方が現実的です。

 1200の4気筒なら、アイドリングでUターンできます。

 結論は「理論より立ちゴケ」
 コケないことには「自在に操る」ことはできません。



3.コケまくりましょう


オフロードコースではコケるのが当たり前。

新車はすぐにガリガリ。

それなのに、リッターバイクで立ちゴケすると、なぜこれほどまでに精神的打撃を受けるのでしょう?

コケるのを避けているから、バイクが身近にならないのです。

これに気がついて、FJを「立ちゴケ仕様」にしました。

「コケたら壊れる部品」を全て「壊れても惜しくない部品」に交換しました。

 まずはアンダーカウル取り外し。
・ 中古部品ではメチャクチャ高い値がつきます。

 タンクはストックに「凹みなし」があるからベコベコになっても大丈夫。
 バックミラーは左右とも「バラストが外れてガタガタする」ものに。
 屈曲部のボルトは緩くして、コケたときに曲がるようにしておきましょう。
 スクリーンは車検用の「鹿角」からラウンドタイプへ。
 カウリングは程度のよいものがあるの割れてもOK。


 エアダクトカバーのバンパーは外します。
 エアダクトカバーは二組あるからガリガりになっても構いません。
 ステップゴムはすり減って角の取れたものに。


予備部品はエンジンを含め「メインフレームとフロントフォークを入手すれば、もう一台組めるだけ」ストックしてあります。

「不人気車FJ」ですから転売するつもりはありません。

コケまくって大丈夫なのです。


欲を言えば、白バイに付いているような前後パンパーが欲しいものです。

これがあると、立ちゴケしたバイクを起こすときに随分助かります。

水平からさらに寝ころんだ重量バイクを引き起こすのは大変ですからネ。


4.ハンドル交換


ハンドルは純正のセパレートからアップハンドルに交換しています。→→→こちら

随分乗りやすくなりましたが、もう少し手前になった方がよい。

「2~3㎝/ハンドル径分」だけ引き寄せることに。

ハンドルを交換しました。

 現在のハンドルはABMのアップハンドルキットにおまけで付いてきた「CB750用」
 ※刻印 0U-MCN61
 ※ハリケーンの HB0071

 a(ハンドル巾) :720㎜
 b(引き) : 160㎜
 c(高さ) : 110㎜
 d(クランプ巾) : 120㎜
 α(内入角度) : 26度
 β(前傾角度) : 73度

 ※計測方法(ハリケーン)
  ・ グリップ部分(絞り部分)を水平にして各部を計測。
  ・ クランプ巾はクランプ可能な最大巾(R部分は含まず)
  ・ 寸法は最大値

車検の全巾(ハンドル巾)が780㎜。

「±20㎜までOK」でバーエンドをつけるから、全巾で700㎜以上必要。

 ハリケーンのスチールハンドルではヨーロピアン 1型~4型がこれに該ります。

 選んだのは「ハリケーンのヨーロピアン3型・7/8㏌Φ」→→→こちら と こちらj

 CB750用と比べて、巾が20㎜、引きが15㎜、高さが35㎜大きくなります。

 4型になると高さが+65㎜で少し高すぎる。
 「ハンドル径一つ分だけ手前に引くなら」なら3型がベストでしょう。

 写真のようにこれだけ違いがあります。

 実際には「高さと引き」を心地よい位置にするためにハンドルを少し寝かせて取り付け。
 その状態で、
 ・アクセルグリップ先端の中心~地面 : 106㎝→106㎝
 ・アクセルグリップ先端の中心を地面に下ろした点~メインスタンド右足の中心・前端 : 37㎝→33㎝

 結果として、ハンドル高さは同じでハンドルを4㎝引き寄せたことになりました。

 当初の目論見通り、ハンドル径分(の1.8倍)だけ引き寄せました。

ただし、これくらい引き寄せたのではライディングポジションに「前より変わった」という感じはしません。

しかし「肘に少しだけ余裕」ができました。

「前より変わった」と感じるためには、ヨーロピアン4型を寝かせて「ハンドルを引く」しかないでしょう。

但し、ハンドルをあまり寝かせると、ハンドルの曲がり(曲がっている部分・肩)にクラッチやプレーキのリザーバータンクが当た、レバー位置を下げられなくなります。

また、次に述べるようにレバーの引き代が短くなります。

だから、ハンドル変更によりライディングポジション改善には限界があります。

最後の調整は「ライディングポジションの方をハンドルに合わせる」ことで行わなければならないでしょう。


5.振動対策


CB750用ハンドルにはバーエンドネジが切ってあり、取り付けていたバーエンドはそれ用のもの。

新しいハンドルは筒状でバーエンド用のネジが切ってありません。

当然、今までのバーエンドは取り付けられません。

 振動減少も兼ねて、防振効果では定評のあるハリケーンのヘビーウエイトにしました。

 Yahooオークションで未使用・1200円、送料を含めて1600円。

 但し、効果はあまりありませんでした。

 それには特別の原因があります。
 ①バックミラーのバラストが取れているので、それが新しい振動源になっていること。
   バイブレーターを左右に二つ取り付けていることになります。

 ②ハンドルが大きくなったこと。
   CB750用のハンドルでは軽くて小さいアルミ製のバーエンドだけで振動はまったくありませんでした。
   このハンドルが「振動の出ない限界」だったのでしょう。
   ハンドルの振動はハンドル形状と大きさに大きく関係しているように思われます。

 その結果、少し乗ると両手が「ジ~ン」と痺れます。
 まあ、RMXに比べたら「気にするまでもない」程度ですが。



6.クラッチレバーの引き代


ハンドルを寝かせるとクラッチレバーがグリップに当たる迄の距離(レバーの引き代)が変わります。

FJのクラッチレバーは「引き代が調整できない」のでその対策を講じなければなりません。


�ハンドルを立てると引き代は100㎜、ハンドルを寝かせると引き代が90㎜。
 引き代90㎜では「レバー二本掛け」でクラッチが完全に切れません。
 XJR1300のクラッチレバーには調整ダイヤルがついています。
 引き代を最大にすると95㎜強。
 但し、積載予備レバーを入手しなければなりません。


 取り敢えずレバーを曲げることにしました。
 メガネレンチ二本で曲げます。
 但し、やりすぎないように。
 やりすぎると「ポキン」と折れてしまいます。
 写真はXJRのレバーですが、曲げたのはFJのレバーです。
 曲げたのは屈曲部と薬指の当たる部分。
 ハンドルを寝かせた状態で引き代が110㎜になりました。
 20㎜の増加です。
 但し、握りにくくなりました。
 これでダメなら、XJR用に交換するつもりです。



7.ハンドルとカウリングとの干渉、スロットルワイヤーの余裕


通常のライディングではハンドルがカウリングと干渉することはありません。

しかし、Uターン練習などでハンドルをフルロックにすると、マスターシリンダーがカウルの角(ツノ)部に当たります。

ただ、カウルのこの部分は柔軟性があるので、マスターシリンダーがカウルを押してハンドルはフルロックになります。

もっとも、フルロックをするたびにカウルが曲げられるのであまり良い気持ちはしません。


スロットルワイヤーもギリギリです。

引き・押しワイヤーともトップブリッジの右フォーク取り付け部凹部を通るようにしていますが、
ハンドルフルロック時にスロットルワイヤーがこの部分から外れると、スロットルの遊びが無くなってしまいます。


「ハンドルの振動、クラッチレバーの引き代、カウルとの干渉、アクセルワイヤーの余裕」、これらを考えるとこのバンドルがFJにとって最大限のものだと言えます。

ベストは以前のCB750用でしょう。

CB750用では少し前かがみになりますが、体の方をハンドルに合わせていけばよいでしょう。


8.キルスイッチ交換


a.なんでスタートボタンが?


早速の立ちごけ。

ミラーは飛んでいかないのに、キルスイッチのスタートボタンが取れてしまいました。

どこがどのように当たったのでしょう。  スタートボタンの小さい突起が欠けているので、
 取り付け部をパテで修復しても簡単に外れてしまいます。



b.ストックはホンダ用


 ストックのキルスイッチは「VFR400Rのハイスロットル対応の薄型右スイッチ、120円。

 キルスイッチとスターターボタンの二つだけなので流用可能だと思っていました。

 しかし…、

 


�出ているリード線がブレーキスイッチの二本を含めて5本しかない。  FJのキルスイッチはキルスイッチが2本、スターターボタンが二2本、
 ブレーキスイッチを含めると全部で6本。


 VFR用はキルスイッチがa(着/赤)とd(黒/白)
 スターターボタンがb・c(黒/灰)とd(黒/白)
 FJはキルスイッチがc(赤/白)とd(赤/白)
 スターターボタンがa(青/白)とb(黒)

ここで、VFR-FJをキルスイッチ/a-c,d-d、スターターボタン/d-a,b-bとつなげるとヒューズが切れてしまいます。

単純に「VFRの黒/灰をキルスイッチとスターターボタンに共用してはならないのです。

 ホンダ用のキルスイッチを使う場合は、
 FJ用の赤/白の2本をつなげて「常にキルスイッチON」の状態にしなければなりません。

 当然、キルスイッチは使えません。

 しかし、イグニッションキーでエンジンを切ることができますから実際使用では問題はないでしょう。

 そもそも50年前のバイクにはキルスイッチなど付いていませんでしたから…。



c.XJR用に交換


「やはり、キルスイッチOKの状態にしたい」

急遽、XJR1300用のキルスイッチを入手しました。

 これも120円です。

 お勧めの中古部品の出品者さんはMiyabeeサン(出品者ID : spongebob0817)

 「「だまし」や「つり上げ」は一切ありません。

 同梱手数料なし、送料も安い。
 250㏄・2サイクルのエンジンなら本州2000円弱で送ってくれます。

 是非アクセスしてみてください。


 ヤマハのキルスイッチは当然のごとくキルスイッチ2本,スターターボタン2本、
 ブレーキスイッチを含めて6本。
 カプラーは6極、リード線の色も同じ。

 このまま使えます。

 ※入手したキルスイッチには取り出しがありました。


 但し、XJR用はFJ用に比べ長さが20㎝くらい短くなります。
 だから、XJR用のリード線を途中で切ってFJ用をつなげなければなりません。

 汎用の6極カプラーを検討しましたが、手持ちの接続端子を使いました。


 接続部分は矢印のところです。
 エアスクープとインナーパネルを外すだけで差し込めます。
 リード線の接合部分(黄色いテープの部分)が見えてしまいます。
 体裁欲するためには汎用の6極カプラーの使用をおすすめします。



9.ウエアの快適化


NSRで転び膝をケガしてから、膝ガードの入った革パンツ履かなければ怖くて乗れません。

半ズボンでスクーターに乗っているのを見かけると恐怖で身震いしてしまいます。

ここ一年の運動不足で体重は+3㎏、それが全て腹回りにいき、ウエストが「+10㎝」の88㎝に。

なんとか、「琴奨菊状態」でジーンズは30㏌

しかし、20年使用していた南海のLは使用不能に。

そこで、

 南海のLの両側ににマチを入れて「+4㎝」を確保しました。(写真一番奥)

 しかしこれだけではまだ「琴奨菊状態」。

 ワンサイズ大きい革パンツが必要となりました。

 20年の間に革パンツの値段は上がりました。

 Yahooオークションでまず入手したのが「B's Leather」のサイズⅣ(写真一番手前)、8000円。

 サイズⅣはLLに該ります。

 しかし、ウエスト部分にシャーリングがないので、平置きのウエスト部分は40㎝。
 「マジックテープで調整できます」と言うけれど、まったく調整できません。

 マチを入れた南海Lと変わりません。

 そこで、南海のLL(写真中央)を14000円で入手しました。

 これはウエスト部分にシャーリングがあるので「最大ウエスト90㎝」までOKです。
 入手するなら「日本人体型向きの南海」でしょう。 


 この南海LLはオールレザーのオールパンチング。

 HYODOのパンチングレザーは一部が布仕様なので、精神的に不安になります。

 但し、LLですから股下がLよりも長くなります。

 しかし、ブーツイン(パンツの裾をブーツに入れるタイプ)なので、
 たくし上がって実際使用に問題はありません。

 快適を追求するなら「LWサイズ」でしょうネ。


 パンチングの効果は抜群です。
 「スースー」する訳ではありませんが、快適です。



10.災いは突然やって来る


低速ターン練習場の建設中サオリーナ駐車場です。

このあと、とんでもない試練が待ち構えていました。



次回につづく。



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