まず養子縁組届➀ 基礎知識 を読んでください。
ここでは、実際に養子縁組届を作成します。
いろいろな場合の養子縁組届が作成できれば、養子縁組届の間違いを見つけられます。
演習問題では「答え」を読むのではなく、実際の養子縁組届養子に記載してください。
- 確認する点と練習問題
- いわゆる婿養子の場合
- 演習問題
1.確認する点
➀縁組パターンを聞き取る
・縁組の4パターンのどれに該るかを判断する。 → こちら
➁養子縁組の欠格事由をチェックする
・養親は20歳以上か?
↓
・成年年齢が18歳になったが、養親になれるのは20歳以上。
・18歳で結婚していても養親にはなれない。
・養親は養子より年上か?
・養子は養親の尊属ではないか?
・養子は15歳未満ではないか? → 法定代理人の代諾が必要
・養子は未成年者ではないか? → 家庭裁判所の許可が必要
ただし、自己または配偶者の直系卑属を養子にする場合は家庭裁判所の許可不要。 → こちら
➂入籍する戸籍または新しい戸籍欄
・養親の戸籍に入れる場合か? → 養子に配偶者がいない
・新しい戸籍を作る場合か?
→ 「養親が戸籍筆頭者orその配偶者でない場合」と「養子が婚姻の際に氏を改めなかった場合」。
・筆頭者はそれで良いか?
・筆頭者の氏は縁組後の氏になっているか?
➃配偶者単独縁組の場合 → 配偶者の同意はあるか?
・右頁の「その他欄」or同意書
➄届出人欄
・養子になる人の届出人欄は氏名欄と同じか?
・養親になる人の届出人欄は氏名欄と同じか?
・養子になる人が15歳未満の場合に法定代理人が届出人になっているか?
➅届出人(養子になる者,養親になる者,法定代理人),証人2名の署名と押印と捨て印
・証人になれるのは18歳以上(婚姻届,離婚届も同じ)
2.練習問題
まずは準備体操です。
養子縁組届出用紙を見ながら、確認のつもりで読んでいけばよいでしょう。
基礎知識の「養子の氏と戸籍の4パターン」の復習です。
(1)「配偶者のない者」が「配偶者のない者」を養子にする場合
一番シンプルな場合です。
注意する点は、
・養子になる者が未成年者のときは家庭裁判所の許可が必要。 → こちら
・養子になる者が15歳未満のときは家庭裁判所の許可と法定代理人の代諾も必要。 → こちら
・ただし、自己または配偶者の直系卑属を養子にする場合は家庭裁判所の許可は不要。
・練習➀
・養子 : 田中花子 → 親の戸籍にいる「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中花子(子)」
・養親 : 川上誠 → 自分の戸籍にいる「川上誠(筆頭者)」
↓
・川上誠が田中花子を養子にする
↓
・田中花子は川上花子となって川上誠の籍に入る
↓
・川上誠の戸籍「川上誠(筆頭者・養親)、川上花子(養女)」
・田中花子の元の戸籍「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中花子(子)」
↓
〇左頁/入籍する戸籍または新しい戸籍
・「養親の戸籍に入る」にレ
・ 戸籍 → 川上誠の本籍,筆頭者・川上誠
〇左頁/届出人
・田中花子
・田中花子が15際未満のとき → 空欄
〇左頁下欄/届出人
・田中花子が15際未満の場合 → 田中花子の法定代理人 → 親権者・父/田中末男
〇右頁/その他
・空欄
〇右頁/新しい本籍
・空欄
〇右頁/届出人
・川上誠
〇田中花子が未成年の場合 → 家庭裁判所の許可
・練習➁
・養子 : 田中花子 → 親の戸籍にいる「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中花子(子)」
・養親 : 川上雪子 → 親の戸籍にいる「川上誠(筆頭者),川上照子(妻),川上雪子(子)」
↓
・川上雪子が田中花子を養子にする。
↓
・川上雪子は「戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者以外の者」で「同じ氏を称する養子を得た」
→ 新戸籍を作る(戸籍法17条)
↓
・田中花子は川上花子となって川上雪子の戸籍に入る。
→ 「川上雪子(筆頭者・養母)、川上花子(養女)」
↓
・川上雪子と田中花子は元の戸籍から除籍される
↓
・川上雪子の元の戸籍「川上誠(筆頭者),川上照子(妻),川上雪子(子)」
・田中花子の元の戸籍「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中花子(子)」
↓
〇左頁/入籍する戸籍または新しい戸籍
・「養親の新しい戸籍に入る」にレ
・ 戸籍 → 川上雪子の新しい本籍、筆頭者・川上雪子
▲右頁の本籍欄に養親(川上雪子)の新しい本籍を書くので、ここの欄は空欄かも知れない。
〇左頁/届出人
・田中花子
・田中花子が15際未満のとき → 空欄
〇左頁下欄/届出人
・田中花子が15際未満の場合 → 田中花子の法定代理人 → 親権者・父/田中末男
〇右頁/その他
・空欄
〇右頁/新しい本籍
・川上雪子の新しい本籍
〇右頁/届出人
・川上雪子
〇田中花子が未成年の場合 → 家庭裁判所の許可
(2)「配偶者のある者」が「配偶者のない者」を養子にする
ポイントは配偶者の同意です。
・練習➂ 単独縁組
・養子 : 田中花子 → 親の戸籍にいる「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中花子(子)」
・養親 : 川上誠 → 自分の戸籍にいる「川上誠(筆頭者),川上照子(妻)」
↓
・川上誠が田中花子を養子にする(川上照子の同意必要)
↓
・田中花子は川上花子となって川上誠の籍に入る。元の戸籍からは除籍される。
↓
・川上誠の戸籍 → 「川上誠(筆頭者・養父),川上照子(妻),川上花子(養女)」
・田中花子の元の戸籍 → 「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中花子(子)」
↓
〇左頁/「入籍する戸籍または新しい戸籍」欄
・「養親の戸籍に入る」にレ
・川上誠の現在の本籍、筆頭者・川上誠
〇左頁/届出人欄
・田中花子
・田中花子が15歳未満のとき → 空欄 → 下欄の届出人欄に田中花子の法定代理人が署名
〇右頁/養親欄
・「養親になる人」の氏名欄 → (養父) 川上誠、(養母) 空欄
〇右頁/その他欄
・この縁組に同意する 養父/川上誠の妻 川上照子・印
〇右頁/新しい本籍欄
・空欄
〇右頁/届出人欄
・養父 → 川上誠
・養母 → 空欄
・練習➃ 共同縁組
・養子 : 田中花子 → 親の戸籍にいる「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中花子(子)」
・養親 : 川上誠と川上照子 → 自分の戸籍にいる「川上誠(筆頭者),川上照子(妻)」
↓
・川上誠と川上照子が田中花子を養子にする。
↓
・田中花子は川上花子となって川上誠の籍に入る。元の戸籍から除籍される。
↓
・川上誠の戸籍 → 「川上誠(筆頭者・養父),川上照子(妻・養母),川上花子(養女)」
・田中花子の元の戸籍 → 「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中花子(子)」
↓
〇左頁/「入籍する戸籍または新しい戸籍」
・「養親の戸籍に入る」にレ
・川上誠の現在の本籍、筆頭者・川上誠
〇左頁/届出人
・田中花子
・田中花子が15歳未満のとき → 空欄 → 下欄の届出人欄に田中花子の法定代理人が署名
〇右頁/養親
・「養親になる人」の氏名欄 → (養父) 川上誠、(養母) 川上照子
〇右頁/その他
・空欄
〇右頁/新しい本籍
・空欄
〇右頁/届出人
・養父 → 川上誠
・養母 → 川上照子
(3)「配偶者のない者」が「配偶者のある者」を養子にする。
・養親が戸籍筆頭者orその配偶者の場合は養親の戸籍はそのまま。
・養親が「筆頭者orその配偶者でない場合」+「養子が養親と同じ氏」の場合は新しい戸籍を作る。 → こちら
・養子が「婚姻の際に氏を改めなかった」場合は養親の氏になって、養子夫婦で新戸籍を作る。 → こちら
・養子が「婚姻の際に氏を改めた」場合は氏も戸籍もそのまま。 → こちら
・養子になる者の配偶者の同意が必要。
・練習➄婚姻のときに氏を改めなかった者を養子にする(単独縁組)
・川上誠 → 「川上誠(筆頭者)」
・田中太郎 → 「田中太郎(筆頭者),田中花子(妻),田中一郎(子)」
↓
・川上誠が田中太郎を養子にする(田中花子の同意が必要)
↓
・田中太郎は「婚姻のときに氏を改めなかった」者
→ 氏が養親の氏になる(民法810条) → 川上太郎
→ 田中花子も氏が変わる → 川上花子
↓
・川上太郎と川上花子で新戸籍を作る。(戸籍法20条)
↓
・川上誠の戸籍 → 「川上誠(筆頭者・田中太郎の養父)」
・田中太郎の新戸籍 → 「川上太郎(筆頭者,川上誠の養子),川上花子(妻)」
・田中太郎の元の戸籍 → 「田中太郎(筆頭者),田中花子(妻),田中一郎(子)」
↓
〇左頁/入籍する戸籍または新しい戸籍
・「養子夫婦で新しい戸籍を作る」にレ
・川上太郎の新しい本籍地、筆頭者・川上太郎(新しい本籍では養親の氏に変わる)
〇左頁/届出人
・田中太郎
〇右頁/養親になる人氏名
・川上誠
〇右頁/その他
・この縁組に同意する。 養子/田中太郎の妻・田中花子
・田中花子は夫田中太郎の新しい戸籍に入る。
〇右頁/新しい戸籍欄
・空欄
〇右頁/届出人欄
・川上誠
・練習➅ 共同縁組の場合も同じ
・川上誠 → 「川上誠(筆頭者)」
・田中太郎と田中花子 → 「田中太郎(筆頭者),田中花子(妻),田中一郎(子)」
↓
・川上誠が田中太郎と田中花子を養子にする。
↓
・田中太郎と田中花子は川上太郎と川上花子になって新戸籍を作る。
↓
・川上誠の戸籍 → 「川上誠(筆頭者・川上太郎と川上花子の養父)」
・田中太郎と田中花子の新戸籍 → 「川上太郎(筆頭者,川上誠の養子),川上花子(妻・川上誠の養女)」
・田中太郎と田中花子の元の戸籍 → 「田中太郎(筆頭者),田中花子(妻),田中一郎(子)」
↓
〇左頁/入籍する戸籍または新しい戸籍
・「養子夫婦で新しい戸籍を作る」にレ
・川上太郎の新しい本籍地、筆頭者・川上太郎
〇左頁/届出人欄
・田中太郎
・田中花子
〇右頁/養親になる人氏名
・川上誠
〇右頁/その他欄
・空欄
〇右頁/新しい戸籍
・空欄
〇右頁/届出人欄
・川上誠
・練習➆ 婚姻のときに氏を改めた者を養子にする(単独縁組)
・川上誠 → 「川上誠(筆頭者)」
・田中花子 → 「田中太郎(筆頭者),田中花子(妻),田中一郎(子)」
↓
・川上誠が田中花子を養子にする。(田中太郎の同意が必要)
↓
・田中花子は「婚姻のときに氏を改めた者」
→ 氏は変わらない(民法810条) → 田中花子のまま。
↓
・田中花子の戸籍もそのまま。
↓
・川上誠の戸籍 → 「川上誠(筆頭者・田中花子の養父)」
田中花子の戸籍 → 「田中太郎(筆頭者),田中花子(妻・川上誠の養女),田中一郎(子)」
↓
〇左頁/入籍する戸籍または新しい戸籍
・「養子の戸籍に変動はない」にレ
・田中花子の本籍地、筆頭者・田中太郎
〇左頁/届出人
・田中花子
〇右頁/養親になる人氏名
・川上誠
〇右頁/その他欄
・この縁組に同意する。養子/田中花子の夫・田中太郎
〇右頁/新しい戸籍欄
・空欄
〇右頁/届出人欄
・川上誠
(4)「配偶者のある者」が「配偶者のある者」を養子にする
・「川上誠(筆頭者),川上照子(妻)」
・「田中太郎(筆頭者),田中花子(妻),田中一郎(子)」
↓
〇「川上誠」 or 「川上照子」 or「川上誠と川上照子」が田中太郎を養子にする場合 (練習➄)
↓
・田中太郎は川上太郎になる。
・田中花子も川上花子になる。
・川上太郎と川上花子で新戸籍を作る。
〇「川上誠」 or 「川上照子」 or「川上誠と川上照子」が「田中太郎と田中花子」を養子にする場合 (練習➅)
↓
・田中太郎は川上太郎になる。
・田中花子も川上花子になる。
・川上太郎と川上花子で新戸籍を作る。 ・
〇「川上誠」 or「川上照子」or「川上誠と川上照子」が田中花子を養子にする場合(練習➆)
↓
・田中花子の氏も戸籍も変わらない。
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実際によくあるのが「婿養子」の場合です。
この場合の養子縁組届を考えてみましょう。
- 確認する点と練習問題
- いわゆる婿養子の場合
- 演習問題
3.いわゆる「婿養子」の場合
(1)婿養子をまず養子にしてから、娘と婚姻させる場合
・田中太郎 → 親の戸籍にいる「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中太郎(子)」
・川上誠と川上照子 → 「川上誠(筆頭者),川上照子(妻),川上雪子(子)」
↓
・田中太郎を婿養子として川上雪子と結婚させる場合。
↓
・まず、川上誠と川上照子が田中太郎を養子にする。
↓
・田中太郎は川上太郎となって川上誠の籍に入る。田中籍からは除籍される。
↓
・川上誠と川上照子の戸籍
→ 「川上誠(筆頭者・養父),川上照子(妻・養母),川上雪子(子),川上太郎(養子)」
・田中太郎の元の戸籍 → 「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中太郎(子)」
↓
・次に、川上雪子と川上太郎が婚姻。
↓
・川上太郎と川上雪子は新戸籍を作る。
↓
a.川上太郎が戸籍筆頭者となる場合
・川上太郎と川上雪子の新戸籍
→ 「川上太郎(筆頭者・川上誠と川上照子の養子)、川上雪子(妻)」
・川上太郎と川上雪子の元の戸籍
→ 「川上誠(筆頭者・川上太郎の養父),川上照子(妻・川上太郎の養母),川上雪子(子),川上太郎(養子)」
b.川上雪子が戸籍筆頭者となる場合
・川上太郎と川上雪子の新戸籍
→ 「川上雪子(筆頭者),川上太郎(夫,川上誠と川上照子の養子)」
・川上太郎と川上雪子の元の戸籍
→ 「川上誠(筆頭者・川上太郎の養父),川上照子(妻・川上太郎の養母),川上雪子(子),川上太郎(養子)」
↓
・届は養子縁組届と婚姻届
↓
〇養子縁組届
(左頁/「養子になる人」欄
・養子 → 田中太郎
・父母の氏名 → 父田中末男、母// 初枝、続き柄/長男
・入籍する戸籍 → 「養親の現在の戸籍に入る」にレ
・戸籍 → 川上誠の戸籍,筆頭者/川上誠
(右頁/「養親になる人」欄
・氏名 → 養父/川上誠、養母/川上照子
・その他 → 空欄
・新しい本籍 → 空欄
・届出人 → 養父/川上誠、養母/川上照子
〇婚姻届
・川上太郎と川上雪子の婚姻届
・川上太郎と川上雪子で新戸籍を作る。
(2)娘を婿養子になる者と婚姻させた後に養子にする場合
・田中太郎 → 親の戸籍にいる「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中太郎(子)」
・川上誠と川上照子
→ 自分の戸籍にいる「川上誠(筆頭者),川上照子(妻),川上雪子(子)」
↓
・田中太郎を婿養子にする。
↓
・まず、娘の川上雪子と田中太郎を婚姻させる → 新戸籍。
a.田中太郎が婚姻のときに戸籍筆頭者となる場合
・田中太郎と川上雪子の婚姻後の新戸籍 → 「田中太郎(筆頭者)、田中雪子(妻)」
↓
・次に、「川上誠と川上照子」が田中太郎を養子にする。(田中太郎の妻・田中雪子の同意が必要)
↓
・田中太郎は民法810条の「氏を改めた者以外」 → 氏が川上になる → 川上太郎
・田中雪子も川上雪子となって新戸籍を作る(戸籍法20条)。
↓
・田中太郎と田中雪子の養子縁組後の新戸籍
→ 「川上太郎(筆頭者・川上誠と川上照子の養子),川上雪子(妻)」
〇婚姻届
・田中太郎と川上雪子の婚姻届
・田中太郎と田中雪子が新戸籍
〇養子縁組届
(左頁/「養子になる人」欄
・養子 → 田中太郎
・父母の氏名 → 父/田中末男、母/ 初枝、続き柄/長男
・入籍する戸籍 → 「養子夫婦で新しい戸籍をつくる」にレ
・戸籍 → 川上太郎と川上雪子の戸籍,筆頭者/川上太郎
(右頁/「養親になる人」欄
・氏名 → 養父/川上誠、養母/川上照子
・その他 → この縁組に同意します。養子/田中太郎の妻・田中雪子
・新しい本籍 → 空欄
・届出人 → 養父/川上誠、養母/川上照子
b.川上雪子が婚姻のときに戸籍筆頭者となる場合
・田中太郎と川上雪子の婚姻後の新戸籍 →「川上雪子(筆頭者),川上太郎(夫)」
↓
・次に「川上誠と川上照子」が川上太郎を養子にする。(川上太郎の配偶者・川上雪子の同意が必要)
↓
・川上太郎は「婚姻によって氏をあらためた者」だから氏は変わらない(民法810条)
・川上太郎の戸籍はそのままで「養子になったこと」が記載される。
↓
・養子縁組後の戸籍
↓
・川上雪子と川上太郎の戸籍
→ 「川上雪子(筆頭者),川上太郎(夫・養父/川上誠,養母/川上照子)」
・川上誠と川上照子の戸籍
→ 「川上誠(筆頭者,川上太郎の養父),川上照子(川上誠の養母),川上雪子(子)」
〇婚姻届
・田中太郎と川上雪子の婚姻届
・川上雪子と川上太郎が新戸籍
〇養子縁組届
(左頁/「養子になる人」欄
・養子 → 川上太郎
・父母の氏名 → 父/田中末男、母/ 初枝、続き柄/長男
・入籍する戸籍 → 「養子の戸籍に変動がない」にレ、川上太郎の現在の本籍,筆頭者/川上雪子
・届出人 → 川上太郎
(右頁/「養親になる人」欄
・氏名 → 養父/川上誠、養母/川上照子
・その他 → この縁組に同意する。川上太郎の妻・川上雪子
・新しい本籍 → 空欄
・届出人 → 養父/川上誠、養母/川上照子
受理時の注意
(1)a と(2)a 、(1)b と(2)b は結果になります。
しかし、離婚した場合や離縁した場合に何か違いがあるのでしょう。
どんな違いがあるのかは「手待ち時間の読者さん」で考えてください。
注意しなければならないのは、養子縁組届と婚姻届の二つを同時に持ってきた場合です。
「養子縁組 → 婚姻」なのか「婚姻 → 養子縁組」なのかを聞いてからチェックしないと
「何がなんだか」分からなくなるでしょう。
また、厳密には二つの届の受理時刻に先後をつけなければならないでしょう。
次は、仕上げの演習問題です。
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ここでは、総仕上げをします。
答えを見る前に実際に養子縁組届の各欄を埋めてください。
4.演習問題
演習問題➀ 配偶者の嫡出子を養子にする場合
●問題
・田中花子と山田太郎が婚姻 → 「山田太郎(筆頭者),山田花子(妻)」
↓
・山田一郎が生まれる(嫡出子) →「山田太郎(筆頭者),山田花子(妻,山田一郎(子)」
↓
・山田花子と山田太郎が離婚
↓
・山田花子は田中花子となり新戸籍を作る → 「田中花子(筆頭者)」
・山田太郎の戸籍 → 「山田太郎(筆頭者),山田花子(妻),山田一郎(子・未成年者)」
・山田一郎の親権者は田中花子、山田一郎は田中花子についてきた。
↓
・田中花子 → 住所A,本籍地A/筆頭者・田中花子
・山田太郎 → 住所B,本籍地B/筆頭者・山田太郎
・山田一郎 → 住所A(母親についてきた),本籍B/筆頭者・山田太郎
↓
・田中花子が川上誠と婚姻 → 田中花子は川上を名乗り川上誠の籍に入る。
↓
・川上花子 → 住所C(世帯主・川上誠),本籍地D「川上誠(筆頭者),川上花子(妻)」
・山田一郎 → 住所C(世帯主・川上誠),母親についてきた。
本籍地B「山田太郎(筆頭者),山田一郎(子)」,山田一郎は15歳未満
↓
・川上誠が山田一郎を養子にする場合の届出書を作成せよ。
・各人の生年月日と証人欄は空欄にする。
・必要な書類は何か?家庭裁判所の許可は必要か?。
●答え
〇左頁/養子になる人の欄
・氏名 → 山田一郎
・住所 → C / 世帯主・川上誠
・本籍 → B / 筆頭者・山田太郎
・父母の氏名 → 父 / 山田太郎,母 / 川上花子(▲戸籍は山田花子 → 田中花子 → 川上花子に代わっているばず)
・父母との続柄 → 長男
・入籍する戸籍 → 「養親の現在の戸籍に入る」にレ、D、筆頭者 / 川上誠
・監護をすべき者の有無
→ 「届出人意外に養子になる人の監護をすべき」にレ、父にレ,養父にレ
・届出人欄 → 空欄(養子になる山田一郎は15歳未満だから親権者の川上花子が代諾)。
〇左頁下/届出人欄
・資格 → 「親権者・母」にレ
・住所 → C
・本籍 → D
・署名押印 → 川上花子・印
・届出人(川上花子)の捨て印
〇右頁/養親になる人の欄
・氏名 → 養父 / 川上誠
・住所 → C、世帯主/川上誠
・本籍 → D,筆頭者/川上誠
・その他 → 配偶者の嫡出子を養子とする縁組、この縁組に同意します。養親/川上誠の妻・川上花子
・新しい本籍 → 空欄
・届出人 → 養父/川上誠・印
・届出人(川上誠)の捨て印
〇右頁下/証人欄
・18歳以上の者二名の署名・押印と捨て印
〇家庭裁判所の許可
・不要
〇ポイント
・配偶者の嫡出子で未成年・15歳未満の者を養子にする場合。
↓
・配偶者の嫡出子を養子を取る場合は単独縁組ができる(民法795条)
・配偶者のある者が養子を取る場合は配偶者の同意が必要(民法796条)
・養子が15際未満のときは法定代理人が代諾する(民法797条)
・養子が未成年であっても自己または配偶者の直系卑属の場合は裁判所の許可不要(民法798条)
↓
・条文に馴れるために,条粉を読んでください。
演習2 妻となる者の父母と婚姻前に養子縁組を行う場合
●問題
・養子 : 田中太郎
→ 住所A(世帯主・田中末男),本籍B「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中太郎(子)」
・養親 : 川上誠と川上照子
→ 住所C(世帯主・川上誠),本籍C「川上誠(筆頭者),川上照子(妻),川上花子(子)」
↓
・まず、川上誠と川上照子が田中太郎を養子にする場合。
↓
〇ポイント
・単なる成年者を夫婦が養子にする場合。
・田中太郎には配偶者がいないので、養親の戸籍に入る。氏も変わる。
もっと複雑な場合を勉強してきたのにテストではこんな簡単な問題!
テストなんてそんなものです。
「テストで合格点を取る」より「そのために、勉強すること」が大切なのです。
●答え
〇左頁/養子になる人の欄
・氏名 → 田中太郎
・住所 → A,世帯主/田中末男
・本籍 → B,筆頭者/田中末男
・父母の氏名 → 父 / 田中末男,母 / 初枝
(父と母が婚姻しているときは母の氏を書かない
母/田中初枝 と書くと、田中末男と田中初枝が離婚していることになる。)
・父母との続柄 → 長男
・入籍する戸籍 → 「養親の現在の戸籍に入る」にレ、C、筆頭者 / 川上誠
・監護をすべき者の有無(15歳未満の場合) → 空欄
・届出人 → 田中太郎・印
・届出人(田中太郎)の捨て印
〇右頁下/届出人欄
・空欄
〇左頁/養親になる人の欄
・氏名 → 養父 / 川上誠、養母/川上照子
・住所 → C、世帯主/川上誠
・本籍 → C,筆頭者/川上誠
・その他 →空欄(川上誠と川上照子の共同縁組だから配偶者の同意は不要 → 民法796条)
・新しい本籍欄 → 空欄
・届出人 → 養父/川上誠・印、養母/川上照子・印
・届出人(川上誠と川上照子)の捨て印
〇左頁下/証人欄
・18歳以上の者二名の署名・押印と捨て印
演習3 婿養子になる者を娘と婚姻させてから養子にする
●問題
・婿養子になる者/田中太郎
→ 住所A(世帯主・田中末男),本籍A「田中末男(筆頭者),田中初枝(妻),田中太郎(子)」
・養親 : 川上誠と川上照子
→ 住所B(世帯主・川上誠),本籍B「川上誠(筆頭者),川上照子(妻),川上雪子(子)」
↓
・まず、娘の川上雪子と田中太郎を婚姻させた。
↓
・田中太郎が戸籍筆頭者となった。
→ 住所D(世帯主・田中太郎),本籍D,「田中太郎(筆頭者)、田中花子(妻)」
↓
・次に、川上誠と川上照子が田中太郎を養子にする。
↓
・田中太郎の新しい本籍は元の本籍と同じ地番のDとする。
●答え
〇左頁/養子になる人の欄
・氏名 → 田中太郎
・住所 → D、世帯主/田中太郎
・本籍 → D,筆頭者/田中太郎
・父母の氏名 → 父 / 田中末男,母 / 初枝
・父母との続柄 → 長男
・入籍する戸籍 → 「養子夫婦で新しい戸籍を作る」にレ、D、筆頭者/川上太郎
・監護をすべき者の有無(15歳未満の場合) → 空欄
・届出人 → 田中太郎・印
・届出人(田中太郎)の捨て印
〇左頁下/届出人欄
・空欄
〇右頁/養親になる人の欄
・氏名 → 養父/川上誠、養母/川上照子
・住所 → B、世帯主/川上誠
・本籍 → B,筆頭者/川上誠
・その他 → この縁組に同意します。養子/田中太郎の妻・田中花子
・新しい戸籍 → 空欄
・届出人 → 養父/川上誠・印、養母/川上照子・印
・届出人(川上誠と川上照子)の捨て印
〇証人欄
・18歳以上の者二名の署名・押印と捨て印
〇ポイント
・配偶者のある者(田中太郎)を配偶者のある者(川上誠,川上照子)が養子にする場合。
↓
・田中太郎は「婚姻の際に氏を改めなかった者」 → 氏が川上になる → 川上太郎(民法810条)
・田中太郎の妻田中花子も川上花子となる。(民法750条)
・川上太郎と川上花子で新戸籍を作る(戸籍法20条)。
↓
・もう一度復習したい場合は → こちらとこちら
演習4 夫婦の一方 (戸籍筆頭者の方) を養子にする
●問題
・川上誠 → 住所A,世帯主/川上誠、本籍A,「川上誠(筆頭者),川上照子(妻),川上一郎(子)」
・田中花子 → 住所B,世帯主/田中太郎、本籍C,筆頭者/田中花子
「田中花子(筆頭者,父・田中末男,母・初枝),田中太郎(夫),田中一郎(子)」
↓
・川上誠が田中花子を養子にする。
●答え
・田中花子は「婚姻によって氏を改めた者」でないから養親の氏を名乗る(民法810条) → 川上花子になる。
・田中花子の夫田中太郎は「婚姻の際に妻の氏を称することにした」のだから、
妻の氏が変われば自分の氏も変わる。(民法750条) → 川上太郎になる。
・田中花子には配偶者がいるから、養親の戸籍には入らず配偶者と新戸籍をつくる。(戸籍法20条)
→ 川上花子と川上太郎て新戸籍をつくる。
→ 新戸籍は元の戸籍と同じ地番のCとする。
・田中花子の配偶者・田中太郎の同意が必要(民法796条)。
〇左頁/養子になる人の欄 (養女欄)
・氏名 → 田中花子
・住所 → B,世帯主/田中太郎
・本籍 → C,筆頭者・田中花子
・父母の氏名 → 父 / 田中末男,母 / 初枝
・父母との続柄 → 長女
・入籍する戸籍 → 「養子夫婦で新しい戸籍をつくる」にレ、本籍C,筆頭者/川上花子
・監護をすべき者の有無(15歳未満の場合) → 空欄
・届出人 → 田中花子・印
・届出人(田中花子)の捨て印
〇左頁下/届出人欄
・空欄
〇右頁/養親になる人の欄
・氏名 → 養父/川上誠
・住所 → A、世帯主/川上誠
・本籍 → A,筆頭者/川上誠
・その他
→ この縁組に同意する。養子になる人田中花子の夫 田中太郎・印、養父になる人川上誠の妻・川上照子・印
田中太郎は妻・田中花子の新戸籍に入籍する。住所も妻と同じ。
・新しい戸籍欄 → 空欄
・届出人 → 養父/川上誠・印
・届出人(川上誠)の捨て印
〇証人欄
・18歳以上の者二名の署名・押印と捨て印
・復習をするのなら → こちらとこちら
演習5 夫婦の一方 (戸籍筆頭者でない方) を養子にする
●問題
・田中花子は父の戸籍に入っている → 「田中末男(筆頭者)、田中初枝(妻),田中花子(子)」
↓
・田中花子と山田太郎が婚姻 → 田中花子は山田氏を名乗る。
→ 住所A,世帯主/山田太郎
→ 本籍A,「山田太郎(筆頭者)、山田花子(妻)」
↓
・川上誠が山田花子を養子にする。
↓
・川上誠 → 住所C,世帯主/川上誠)、本籍C,「川上誠(筆頭者)」
●答え
〇左頁/養子になる人の欄 (養女欄)
・氏名 → 山田花子
・住所 → A,世帯主/山田太郎
・本籍 → A,筆頭者/山田太郎
・父母の氏名 → 父 / 田中末男,母 / 初枝
・父母との続柄 → 長女
・入籍する戸籍 → 「養子の戸籍に変動はない」にレ
※「本籍A,筆頭者 / 山田太郎」は上の本籍欄に書いてあるので、ここでは略してよいだろうが書いても問題なし。
・監護をすべき者の有無(15歳未満の場合) → 空欄
・届出人 → 山田花子・印
・届出人(山田花子)の捨て印
〇左頁下/届出人欄
・空欄
〇右頁/養親になる人の欄
・氏名 → 養父 / 川上誠
・住所 → C、世帯主/川上誠
・本籍 → C,筆頭者/川上誠
・その他 → この縁組に同意する。養子になる山田花子の夫 山田太郎・印
・新しい本籍 → 空欄
・届出人 → 養父/川上誠・印
・届出人(川上誠)の捨て印
〇証人欄
・18歳以上の者二名の署名・押印と捨て印
〇ポイント
・山田花子は「婚姻によって氏をあらためた者」だから
山田太郎と婚姻中は養親の氏(川上)にならない(民法810条)
・山田花子の戸籍はそのまま。(戸籍法に規定なし)
・山田花子の夫/山田太郎の同意が必要(民法796条 )
・復習をするのなら → こちらとこちら
参考文献
〇 民法Ⅳ 補訂版 親族・相続
・内藤貴著,東京大学出版会発行)
〇 最新(第2版) 戸籍の知識123問
・福岡法務局 戸籍実務研究会
〇 戸籍のことならこの1冊
・石原豊昭他著 自由国民社発行
・戸籍簿の実際例が表示されているのでよく分かる。
実際にどこにどのように書かれ、どこがどのように消されるのかを知っていると
届出受理に血が通ってくる。但し、この本を読むのは最後のまとめに。
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特定小型原動機付自転車にも
アシスト自転車にも該当しません。
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