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KTM 始めました①「シート の あんこ抜き」

KTM 690 duke R 2016年・5型



後期高齢者になって「オートバイに乗る気がしない」。
ガエルネ のブーツや SHOEI のヘルメットにしても「さっぱり」。
「オートバイを新しくしたら?」

予備車両のRMXをヤフオクで処分した。→こちら

「軽くて、パワーがあって、よく走る、そして安い」のをもう一台。

DRZ400SM はメチャクチャ高い。
Dトラッカー は「4st・250」だからパワーがさみしい。
どう考えても「125㏄ のボディに 390㏄エンジンを載せた」KTM390デューク となる。

程度のよい 390 があったので決めようとしたときに「690デューク」に遭遇。
2016年式(最終型・5型)。
30万円で即決落札。

690シングル で蹴飛ばされるような加速 ( だとか )。
250CCクラスの車体(150㎏)
いろいろとエンジンメンテが必要なKTMだから「オートバイを触るようになるだろう」とも。

●足付き性とスポンジ削り
●表皮張りと足付き性

●やり直して完成

1.Rはシートが高い

「KTM690デューク」のシート高は835㎜。
正選手RMX②モタードが「あんこ抜きMAX」で830~840㎜くらい。→こちら

RMXモタードの足付き性は
・両足の指の付け根まで。両足で力を入れて支えられる。
・左足ステップで右脚のかかとが着き、踏ん張れる。
※3㎝シークレットソール使用。→ こちら

「シート巾の問題もあるが、シート高が同じくらいならOKだろう。」
そう考えていた。

しかし、落札したのは「690デューク」の上位グレードの「690デュークR」だった。
「R」はオプションパーツ25万円分のスポーツモデル。
サスストロークも大きく、寝かせられるようにステップ位置も高い。
願ってもないことだが、シート高が865㎜で30㎜高い。

シートの巾が広いので「足付き性」は、
・両足のつま先は着くが「ツン、ツン」。車体を支えられない。
・左足ステップで右足の付け根まで。(何とか力を入れられる。)
これでは体幹力とバランス力の欠如の現在では停車するときに「コケてしまう」。

車体は250㏄並だが、足が着かないと後期高齢者には乗ることができない。

ローダウンリンクは走行特性が変わってしまうので最後の手段。
まずは、シートのあんこ抜き。

目指せ「RMXモタードの足付き性」。

2.作業

a.シート採寸と方針

●採寸

始めにシートの採寸。
トップの平坦になっている部分。

・a(先端)巾:10㎝
・b(先端から表面長10㎝の部分)巾:14㎝
・c(先端から表面長18㎝の部分)巾:24㎝
・d(先端から表面長22㎝の部分・一番広いところ)巾:29㎝
・シート後端巾:25㎝
※b~c は 「尻の重さがかかる部分」

●方針

両脚の突っ張り具合から「縮める巾」を決める。

・bで左右各2㎝狭くする→ b の巾10㎝
・cで左右各3㎝狭くする→cの巾18㎝
・c~dをつなげる

次に、シートを低くしたときの感じ。

●シート厚の測定

表皮を外してスポンジ厚を測定。(針を突き刺す)
スポンジというより固いウレタンだった。

・a2(先端から表面長5㎝のところ):4㎝
・b(先端から表面長10㎝のところ):4㎝
・c(先端から表面長18㎝のところ):4㎝
・d(先端から表面長22㎝・一番広いところ):3㎝
↓
・厚い部分が4㎝。
・厚さを半分以下にするわけにはいかない。
・b~cで「1.5㎝~2㎝」低くする。
・bとcの切り込みは1㎝。成形のペーバー削りで0.5~1㎝低くなる。

b.削り

●使った道具

・鉄のこの刃(粗削り):平らにしてペーパー代わり、角度を付けてカッター代わり。
・60番から研ぎペーパーの木片張り(中削り):引っ張って削る。
・80番から研ぎペーパー(仕上げ削り):軽く引っ張って仕上げる。

●仕上がり①

シート巾とシート高は削れたけれど「左右端の出っ張り」が気になる。

シート高を低くしたのでこの出っ張りが内股に当たる。
この出っ張りをマジックラインまで削る。

●仕上がり②

今度は後の段差が尻に当たる。

●仕上がり③

削り後端を後へずらして

もっと後ろへずらせるけれど、シートはできるだけ薄くしたくない。
実際に走ってみてから「調整すればよい」

仕上がりはこのように。

これでスポンジ厚は上記のb・cで「2㎝弱」薄くなっている。
これでシート高「-2㎝」。

シート巾も削っているし、内股が当たる部分も削っている。
実際の足付き性がどれくらい改善されるかに期待。

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●足付き性とスポンジ削り
●表皮張りと足付き性

●やり直して完成

c.表皮張り

●「クリップでしわ取り」ができない

いつものように、表皮をクリップで留め「しわを寄せてはクリップを留める」。
表皮は「剥がした表皮」をそのまま使う。

シート端が厚いので「巾50㎜」の大型クリップ入手。→こちら

この状態で「表皮はスポンジから10㎜弱浮き上がっている」。
この「10㎜弱」がなかなか減っていかない。

原因のひとつに「スポンジが固い」ことが上げられる。
「スポンジを圧縮してしわを左右に寄せて張る」
→「スポンジの戻る力でスポンジと表皮の隙間がなくなる」。
スポンジが固いのでこれができない。

さらに、表皮を強く引っ張ってクリップで留めても、
クリップの留める力が弱いので「また緩んでしまう」。

何度やっても同じなので方法を変えてみた。

●裾上げテープを使う

クリップの代わりに「強力裾上げテープ」を使ってみた。
これなら、強く引っ張ってしわを寄せても緩まない。

使ったのは「ガラス繊維入りの強力裾上げテープ」→こちら
(腰かありすぎで裾上げには適さなかったテープ)

テープはプラスチックのシートベースに貼る。
写真ではスポンジとベースで折り曲げているが、
スポンジに貼ると剥がすときにスポンジが取れてしまう。

表皮のしわを寄せて、表皮を思い切り引っ張って押しつける。
クリップよりしっかりと留められる。

剥がせるので繰り返してやれる。
クリップより作業性がよい。

●タッカーは使わない

シートベースのプラスチックが「硬い」。
打ち込み強さMAX、対象物の下に木片、タッカーを左手で押しつける。
「ハンドタッカー精一杯」でも針が曲がってしまう。

シートペースをエアホットガンで温めて(熱くして)打ち込めば打てる。
しかし、ペースに当たる表皮が熱で伸びてしまう。

電動か圧縮空気のタッカーでないと打ち込めない。
取りあえず、「タッカー留め」なしで使ってみることにした。

●出来上がり

表皮とスポンジの隙間は5㎜程度。
使っているうちに表皮が変形するので、そのときに張り直し。

「タッカーなし」にするのなら「テープ二重貼り」・「もうひと巾貼り」の方がよいだろう。

これ以上、シートを低くすることはできない。
あとは、座面を狭くするしかない。
まずは、足付き性の確認。

d.足付き性

足付き性の変化はシート高「-2㎝なので劇的なものではない。
「少しよくなったなぁ」程度。

①両足:つま先が曲がるくらい。「付け根まで届かない」ので力は入らない。
②片足ステップ:指の付け根まで届く。力を入れられる。尻を少しずらせばかかとまで。
③シート巾が広く内股が圧迫される。
④着座位置:タンク寄りになる。

まだ、少し「コケそう」。
シート高をこれ以上下げるわけにはいかない。
③を改善する余地がある。
また、④を改善するために尻位置を下げることにした。

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●足付き性とスポンジ削り
●表皮張りと足付き性

●やり直して完成

3.やり直して完成

修正は
・シートが内股を圧迫する部分を削る。
・シート後端を後に下げる。

a.内股に当たる部分を削る

削らなければならないのはシート両側の「斜線の部分」。
シート後端も後へ下げてなだらかにする。

スポンジに書いてみる。

出来上がりは次のようになった。
(シート後端はアーチではなく直線にした。)

全体をなだらかにするために上部も削るので、座る部分のスポンジ厚は「1.8㎜~2.0㎜」。
※シートベースを付けたまま針で測定しているので実際のスポンジ厚はもっと薄い。

内股を圧迫する部分はこれだけで精一杯。
側面の薄い部分は「5㎜くらい」になっている。
これが「あんこ抜き」の限界。

b.「サンゲツの椅子生地」を使う

表皮はサンゲツの椅子生地の残りを使った。→ こちら(こちらも参照)
外した表皮は前後左右に余裕がないので引っ張りにくい。

表皮張りの手順をもう一度。
①「シートの一番凹んでいるところ~ベースの一番出っ張っているところ」引っ張って留める。
②この部分より前にできたシワは前の両サイドへ引っ張って取る。
③この部分より後にできたシワは後の両サイドへ引っ張って取る。
④最後に前と後ろに引っ張って残ったシワを取る。
⑤これを繰り返す。
⑥ある程度シワが取れたら、①~④で「う~んッ」と思いっきり引っ張る。

これでシワなし。
表皮はスポンジにしっかりとくっついている。
ただし、最初は使っているうちに緩んで「どこかにシワができる」。
チェーンと同じで「初期のび修正」が必要になる。

このように書くと簡単にできるようだが「そうではない」。
特に新しい生地は張ってあった生地と違ってクセがついていない。
シワ取りに3~4時間かかる。
途中で『こんなのできないよぉ~ッ』と投げ出したくなるが「必ずできる」。
とにかく「少しずつ、何度も」、そして最後に「う~んッ」と思いっきり。

このような出来上がりになる。

c.Tネイル+強力裾上げテープ

KTMのシートベースは「硬い」。(経年変化で硬化したのかもしれない)
スズキやヤマハのシートベースに打ち込めたステープルが「クシャッ」と折り畳まれてしまう。

「ステープルが曲がる」のだからタッカーの打ち込み力に不足はない。
打ち込み力が不足しているのならステープルは先だけがささることになる。
ステンレスステープルなら打ち込めるのだろうか?→こちら

今回は電動タッカーを使った。→高儀電動タッカー
※DTK-45C と DTK-45B があるが「同じ物」。

電動タッカーに「打ち込み強さ」を期待してはいけない。
ハンドタッカーのようにハンマーを引き上げるためにレバーを強く握る必要がないだけ。
押しつけて引き金を引けば打てる。
もちろん、反動で打ち込み力が弱まらないようにタッカーの上部をしっかり押さえなければならない。
これはハンドタッカーと同じ。

もちろん、電動タッカーでもステープルは折れ曲がってしまう。
今回は「10㎜のTネイル」を使った。

Tネイルはステープルと違い表皮を押さえる部分が狭いので表皮を留める力が弱い。
そこで、強力裾上げテープも使うことにした。

但し、表皮のシワを取るときに表皮を裾上げテープから剥がす必要があるので、
作業はしにくい。

また、この電動タッカーでTネイルを打ち込めたのは60%。
40%は先端が突き刺さっただけ。
これは打ち込み力が弱いから。
やはり「もっと強力な電動タッカー」が必要だろう。→マキタ ,HiKOKI

なお、10㎜足のTネイルでは場所によっては先が突き出してしまう。
6㎜か8㎜のTネイルがあればよいのだけれど、一番短いのが10㎜らしい。

このタッカーは打ち込み口から上が真っ直ぐではなく出っ張っている。
そのため、上の写真のゴムクッションの部分には差し込み口が入らずTネイルを打てなかった。

端は折り曲げて上の写真のようにTネイルで留めるのがよい。

後端はこれをしなかったので、黒色のセメダインスーパーXで埋めた。

d.出来上がり

もう一度「できあがり」を。

これが「あんこ抜きの限界」。

両サイドの膨らみは「そぎ落とし」。
スポンジ厚は「2.0㎝以下」。

「足付き性優先」座り心地は度外視。

元のシートがこちら。

「あんこ抜きの限界シート」がこちら。

撮影角度は違うが着座位置が「見るからに下がっている」。
足付き性はどうなっただろうか?

●足付き性

〇両足:指付け根まで届くが力は入らない。両足で踏ん張って支えることはできない。
〇左足ステップ:右足のかかかとまで。(3㎝シークレットソールでかかとで踏ん張れる。)
〇右足ステップ:左足の指付け根まで。力は入れられる。
〇着座位置:前過ぎて股間を押しつけられることはなくなった。

〇「左足ステップ」と「右足ステップ」で足付き性が変わるのはなぜ?
車体を右に傾けて停止するクセがついているようだ。
左足関節を痛めており右足でかばうからだろうか?

左足の足付き性が悪いので停止するときには注意が必要。
・右足でリヤブレーキをかけ、車体が止まるときに左足を地面に着ける。
・左足で踏ん張れないのでバランスを崩すと「左へオットット」。
・車重が軽いので「オットット」から「コロン」には発展しないが、そうなる危険はある。
・停車するときは少し尻をずらせて、左足のかかとを着けて左足で踏ん張らなければならない。

結局、RMXモタードとシート高は「同じくらい」になったが、
足付き性は「同じくらい」にはならなかった。

その原因はRMXモタードよりシート巾が広いから。
ヨーロッパ人の幅広尻に対応するシートだから。

案外、690デュークより690SMC の方がシート高は高くてもシート巾が狭いようなので、
「あんこ抜き」で足付き性がよくなるかも知れない。

しかし、オフロードバイクやモトクロッサーなら「片足のつま先がつけば問題なし」。
「40年前は全く気にしていなかったけど…。」

4.初乗り

足付き性が「合格点」になって、「乗る気」になってきた。
年寄りは「腰が重い」

a.690㏄ シングル

2時間くらい「おとなしく」。
モードは「ストリート」。

車体はコンパクトで軽い。
「パワーのある4stの250㏄」。

シングルだから『タカ、タカ、タカ」と鼓動が伝わる。
アクセルを開けると「すぐに」タカ、タカ、タカ。
地面を強く蹴って車体を押し出す。

これはマルチにない乗車感。
もちろん、回転を上げてパワーを出す2stとは全く違う。

まさに、乗馬感覚。

おとなしく乗っていれば250㏄。
景色をたのしみながらのんびりと。

スポーツモードで「開ければ」どうなるか。
「鞭を入れる」のが楽しみである。

やはり「390ではなく690にしたこと」が良かったと思う。

b.足付き性 と ニーグリップ

●足付き性

・3㎝・シークレットソール使用 → こちら
・右足ブレーキで左足の指付け根が着く。少し尻をずらせてかかとまでしっかりと着ける。
・左足ステップで右足のかかとまで着き、力が入る。
・「もう少し足付き性」が欲しいが、車体が軽いので片方のかかとまで着けていれば「オットット」はない。
なお、ノロノロで両足をついて「チョン、チョン」進みはできない。

こう考えるとシート高が3㎝低い「690」がうらやましい。
フレームは同じだから、
前後サスペンションをダウングレードし、
ステップを低い位置のものに交換すれば「690」になるのだが…。

●着座感

・「薄い」。ツーリングには覚悟が必要だが「許容範囲内」。
・馴れたら「あんこ抜きなし」の標準シートも。

●ニーグリップ

着座位置が低くなったので、ニーグリップは「タンクカバー下部~その下のカバー」。
この部分は狭いのでニーグリップが甘くなる。
5㎜厚のラバーを貼る予定。

やっとオートバイに乗る気になってきた。

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