アイドリング不調,回転落ちの悪さ。
排気バルブの戻りがゆっくりしているので点検・清掃。
しかし、症状は改善せず。
その他、考えられる原因を消去し残るはエンジン換装だけとなりました。
1.排気バルブ清掃
a.現在のエンジンはOH後6000㎞未満
現在のエンジンはエンジン⑤-3
・ベースのエンジンは → こちら
・2016.02.29にOH → こちら
・2カ月の実走テスト後の状態は → こちら
・2017.03.13に完全エンジンにしてストック (排気バルブスペーサは新品に交換)→ こちら
・2018..05.19比較テストのため一時換装 → こちら
・2016.06.03(20996㎞)でエンジン②-3のドライブシャフトスプライン削れのため換装 → こちら
※エンジン⑤の履歴 → こちら
結局、OH後の走行が5000~6000㎞。
エンジン②では、OH後の走行が5000㎞で排気バルブスペーサが割れていました。 → こちら
5000㎞や6000㎞でクランクベアリングは損傷しないけれど排気バルブの点検は必要なのです。
排気バルブ点検・清掃はシリンダーだけ外せばOKです。
ただし、シリンダーを外すとシリンダーガスケットを交換しなければなりません。
また、シリンダーをはめるのに少々苦労します。 → こちら,こちら
私は少し時間はかかりますがエンジンを下ろしています。
b.排気バルブの状態
●タール付着
・「タールがコテコテ」ではありません。
・スペーサも割れていません。
・バルブの戻り(ロアバルブの戻り)はやはり「最後がかなりゆっくり」。
ただし、この程度の汚れなら排気バルブは正常に作動しているはずです。
バルブも簡単に抜けました。
●バルブ孔の汚れ
清掃前の状態です。
壁面はネットリしているがタール付着なし。
これなら、ロアバルブの戻り(出)が邪魔されることはないでしょう。
●ピストンヘッドの状態
ススが固くなって貼りついている状態。
別に問題はないでしょう。
●清掃前の排気バルブ
この程度が普通です。
c.スペーサの削れ
排気バルブは左側(向かって右側)より右側(向かって左側)の方がよく削られます。
これは右側(向かって左側)のスペーサが磨耗しやすいからです。
スペーサはロアバルブのストッパーなので、
スペーサが磨耗するとそれだけロアバルブがシリンダーの中に突き出すからです。 → こちら
右スペーサが削られやすいのはバルブの上げ下げを右側でやっているからでしょう。
●スペーサの状態
写真の左が右スペーサの外側、
・前後(写真の上下)/5.7㎜,左右/5.0㎜右
写真の右は左スペーサの外側
・前後/5.0㎜,左右/4.5㎜
※この穴に入るシャフトは外径/4.0㎜。
写真の左が右スペーサの内側
・前後/5.3㎜,左右/5.0㎜
写真の右が左スペーサの内側
・前後/4.2㎜,左右/4.2㎜
これが、新品交換後 5000~6000㎞のスペーサの磨耗なのです。
●ロアバルブの削れ
スペーサが磨耗した分だけロアバルブがシリンダー内に突き出してピストンで削られます。
写真の左が右ロアバルブ。
右カラーの磨耗でこれだけ削られています。
d.清掃後
各部品は灯油にとスチールウールで汚れ取り。
バルブ先のこびりついたタールはマイナスドライバーで。
バルブ孔はパーツクリーナーをウエスにつけて清掃。
シリンダーを外していないので「ジャブジャブ」とはいきません。
磨耗の激しい右スペーサは「程度のよいストック(前後・左右/4.0㎜)に交換。
なお、このスペーサは廃番で在庫なし。もう入手できません。
スペーサの別のところに4.0㎜Φの穴を開けるか、
内径12 ㎜Φのパイプを使って代用品を作るしかありません。
※寸法
・スペーサ : 外径/18 ㎜,内径12.2㎜,厚さ2.9㎜,高さ/13.2㎜
・ロアバルブシャフト部分 : 外径12 ㎜Φ
・バルブ連結シャフト : 外径4 ㎜Φ
バルブアーチに段差はありません。
右ロアバルブの削れも少しだけです。(写真の右側)
下がロアバルブ、その上がミドルバルブ。
ヘッドはワイヤーブラシでスス取り。
なんの引っかかりもなく「ストン」と最後まで戻ります。
これで排気バルブはOK。
e.これで正常?
今回始めて気付いたことです。
バルブ連結シャフトがスペーサの端まで届いていないのです。
シャフトの横方向へ動く余裕はありますが、
シャフト端が片側のスペーサ端までくればもう一方の片側端からは引っ込んでしまう。
何か意図があるのでしょうか?
シャフトが両側のスペーサから突き出した方が
スペーサのストッパーとしての役割が充分に果たせると思うのですが。
それはともかく、回転落ちの悪さが排気バルブにあるのならこれで調子が良くなるはずです。
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- 排気バルブ清掃
- 原因と考えられるものはチェック
- エンジン換装
- エンジン換装後の状況
2.原因と考えられるものはチェック
a.排気バルブ清掃後も「回転落ちの悪さ」は変わらず
●MJ/195,PJ/30.0,JN/6BGK8-三段目,AS/2.0,アイドルノブ/3回戻し
・チョークを引いて3500rpmで安定
・少し暖気してチョーク戻しでエンスト
●MJ/195,PJ/30.0,JN/6BGK8-三段目,AS/2.0,アイドルノブ/2.5回戻し
・走行後、アイドリング1200rpm付近でエンストなし。
・走行中6000~7000rpmでアクセルを戻すと5500~6000rpmで脈打って下がらない。
・停車・無負荷で8000rpmまで上げるとアクセルを戻しても7000~8000rpmのままで下がらない。
キルスイッチOFF、メインスイッチOFFでもエンジンは止まらず。狂ったまま。
チョークを上げて不完全燃焼にさせてやっとエンジン停止。
・アイドルノブ2+3/4戻しではアイドリング1100rpmでエンスト。
だんだん調子が悪くなっているみたい。
結局、「排気バルブの戻りの悪さ」は原因ではありませんでした。
排気バルブ清掃はくたびれもうけでしたが、「スペーサの削れが見つかった」のでよしとしましょう。
b.イグナイターを交換しても同じ
こうなったら、怪しいものは全てチェック。
現在のレース用イグナイター(写真左)をストックの「Ω測定値異状なし」のレース用イグナイター(写真右)に交換。
※レース用イグナイターについて → こちら,こちら,こちら
●MJ/195,PJ/30.0,JN/6BGK8-三段目,AS/2.0,アイドルノブ/2+3/4回戻し
・チョークを引いてアイドリング1900rpmで安定
・暖気後、チョークを戻してアイドリング1100rpmでエンスト。
・走行中、7000~8000rpmでアクセルを戻すと5000~6000rpmで「ビィ~ン、ビィ~ン」と下がらない。
・アイドルノブ3回戻し,3+1/4回戻し,3+1/2回戻しでも回転が下がらないのは同じ。
c.インテークパイプ,リードバルブに異状なし
この「エンジンの狂い出し」はキャブレターの詰まりがあるときの症状。
だから、原因は吸気系。
「どこからか二次エアーを吸っている」。
インテークパイプを詳しくチェックしてみましょう。
このインテークパイプは以前に混合気漏れがあって液体ガスケットで漏れ止めをしています。 → こちら
混合気の漏れはありませんがここから二次エアーを吸い込んでいるかもしれません。
こちらが液体ガスケット。
乾いていません。ゲル状でに固まっています。
インテークパイプ側。
二次エアー吸い込みがあるとしてもここからではないようです。
よく見ても亀裂はありません。
弾力も残っていて固くなっていません。
シリコンスプレーを吹きかけても沁みていく部分はありません。
リードバルブの作動もOKです。
リードバルブ側の面を「600番 → 1000番」で平坦に。
クランクケース側はオイルストーンで平坦に。
当然、新しいガスケット。
より完全にするために、キャブレターバンド(#46,56)はストックの新品に。
●MJ/195,PJ/30.0,JN/6BGK8-三段目,AS/2.0,アイドルノブ/3回戻し
・チョークを引いて3000回転付近でエンストなし。
・チョークを戻すとエンスト。
・アイドルノブ2+1/2回戻しでもエンスト。
・アイドルノブ2回戻しではエンジンが狂いだす。
・インテークマニホールド付近から漏れなし。
症状は改善されず。
「インテークパイプからの二次エアー吸い込み」はなかったと結論。
d.キャブレターを交換しても同じ
エンジンの回転落ちが悪く狂い出す原因は吸気系。
「インテークパイプからの二次エアー吸い込み」がなければ残るはキャブレター。
現在のキャブレター④からキャブレター⑤に変更。
ついでも、PJを32.5にして、JNを6BGK8で二段目に。
・PJ上げでアイドリングが強くなる。
・JN段数上げでPJ上げによる低・虫回転のボコツキをなくする。
●MJ/195,PJ/30.0,JN/6BGK8-二段目,AS/2.0,アイドルノブ/2+3/4回戻し
・低~虫~高~MAXへのつながりOK。よどみ・ドロドロなし。
・PJ/30.0のときより出足がよい。
・パワーの出方は「 PJ/30.0,JN/6BGK8-三段目」より良い。
・「6BGK8-三段目で7000rpmが楽に出る」と喜んでいたが、この設定では「8000rpm以上が楽に出る。
・7000~8000rpmで元気に15粉くらい走らせたあとのアイドリングは1200rpm付近でエンストなし。
・無負荷で4000rpmからも1200rpmに戻る。
・走行中の回転落ちの悪さ,シャクリは残っている。
・二次エアー症状はやや収まっだような感じだが、確かにまだある。
結局、キャブレターも原因ではない。
e. イグニッションコイルも異状なし。残るのは?
・排気バルブ〇
・インテークマニホールド,リードバルブ〇
・サイレンサー〇
・イグナイター〇
・キャブレター〇
残るのは、
・排気バルブガバナ
・イグニッションコイル
・レギュレートレクチファイア
・コンデンサ
排気バルブガバナは「エンジン回転が問題なく上がる」からOK。
レギュレートレクチファイアはアクセサリー給電で点火に関係なし。
コンデンサは働きが分からないのでパス。
イグニッションコイルを念のために点検。 → 点検方法
・一次側 : 約0.2Ω(基準0.25~0.35Ω)
・二次側 : 約7KΩ(基準5.0~7.6KΩ)
イグニッションコイルも問題なし。
残るのは、左クランクシールの磨耗がベアリング損傷。
左クランクシールが磨耗していたりベアリングが損傷していたりしたら、そこから二次エアーを吸い込む。
そう言えば、
シリンダ付近から排気臭がする。
左ブーツがなぜか湿ってテカテカしている。
そこでエンジンを換装することにしました。
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どちらも「立ちごけ」しません。
3.エンジン換装
右が今までのエンジン⑤-4。
左が換装するエンジン②-4 → こちら
・2019.01.17.腰下OH。ベアリング,オイルシール新。
・クラッチはPJかRJ用 → こちら
ドリブンプレートはアルミではなくスチールです。
ドライブプレートがすぐに減りそうです。
a.今までのエンジンで気付いたこと。
●排出したギヤオイル
このオイルはオドメーター27206㎞で新しく入れたもの。 → こちら
現在のオドメーターは27734㎞。
走行距離=(27734-27206)×17/21≒427㎞
400㎞走ったらこんなに黒くなるのでしょうか?
ただし、これは今に始まったことではありません。 → こちらに詳しく
〇排出オイル状態
・もとの緑色なし。
・ガソリン臭はかすかに
・粘度は充分。
〇排出量
・650㏄
・注入量はビーカーで測って725㏄。
・排出はエンジンの暖気なし。
・だから、この排出量で問題はないでしょう。
●ドライブシャフト溝(スプライン)の削れ
このエンジンはOH後の走行が6000㎞未満です。
しかし、ドライブシャフトのスプロケット取り付け溝(スプライン)はこの状態。
山の台形がとんがった三角形になっています。
スプロケットの方もしっかりと尖り三角形。
このスプロケットをはめると、円周方向に30度くらいガタつきます。
「スプロケットの歯は痩せていないから大丈夫」と安心していてはいけません。
こちらは新しく載せるエンジン②-4のドライブシャフト溝。
山はしっかりと台形になっています。
もっとも、溝のしっかりとしたスプロケットをはめても10度くらいのガタがあります。
このエンジン②-4のドライブシャフトスプラインも同じように削れていた(こちら)ので、
ドライブシャフトを交換しました。 → こちら
「7000rpmが気持ちいい、8000rpm以上に回るぞ!」
などと、喜んで加速していると「尖り山」になるのです。
その度に、クランクケースを割ってギヤをばらしてシャフト交換。
エンジンは中古ですから新車時からの走行距離は分かりません。
しかし、OHするときに問題がなかったスプラインが6000㎞程度で「尖り山」になったのです。
それを考えると、2~3万㎞毎の交換でしょう。
「まあ、それだけ高性能なのだから仕方がないネ…。シャフト交換すればいいだけだから…。」
残念ながらシャフト交換はできません。
もう部品がないのです。
SJ13のドライブシャフトは №24131-05D01
SJ14のドライブシャフトは № 24131-05D10
どちらも「廃番・在庫なし」です。
幸いにドライブギヤの中古ストック(1.5万㎞走行だとか)がありました。
これでエンジン⑤-4は延命できます。
しかし、山は回転方向側が減っています。
延命期間は6000㎞程度でしょう。
手元にある完全エンジンは、
このエンジンのシャフトを交換すればスペアーエンジンが2機、スペアー車両搭載のエンジンが2機。
今回載せたエンジンを含めると全部で5機。
6000㎞でスプラインが尖り山になって「終わり」なら、
残りは6000㎞×5=30000㎞。
結局、RMXを楽しめるのはあと3万㎞。
精一杯楽しんでRMXを降りればいいか…。
しかし、一台は完全な状態で残しておきたいものですね。
b.今回のエンジンで気付いたこと
●排気バルブ組立イニシャル
今回載せるのはエンジン②-4。
クランクホイールにバランサーの付いたR・S型です。
N型とR・S型では排気バルブの組立イニシャルが違います。
「排気バルブ組み立てイニシャル」とはこの部分(排気バルブキャップ)をどれだけ回して固定するか。
N型では1/2回転、R・S型では1回転。
排気バルブの両側にはコイルバネが入っています。
右側(前から見て左側)のバネは排気バルブガバナによって押し上げられたバルブを押し下げます。
ただし、このバネの力だけではバルブを元の位置に完全に戻すことはできません。
このバネだけではバルブは自重で元の位置に戻ります。
※排気バルブガバナとアクチュエーターの働き → こちら
バルブを元の位置に押し下げるのは左側にあるコイルバネです。
このバネを右に締め込めば締め込むほどバルブをしっかりと元の位置に押し下げます。
この締め込み量が「組立イニシャル」です。
N型の締め込み量は1/2、R・S型の締め込み量は1.0。
N型よりR・S型の方が排気バルブをしっかりと元の位置に押し下げていることになります。
●組立イニシャルの違いは何に影響するか
〇排気バルブの働き
2サイクルエンジンでは
点火・爆発してピストンが下がるときに「燃焼ガスの排気」と「混合気の吸入」が行われます。
ピストンが排気ボートを過ぎれば燃焼ガスが排気ボートから出ていきますが、
下がってくるピストンに押されてクランク室の混合気が吸入ポートからシリンダーの中に入ってきます。
この混合気は燃焼ガスを押し出しますが、その一部は燃焼ガスと一緒に排気されてしまいます。
混合気が排気されてしまえばそれだけパワーが落ちます。
そこで、チャンバーの形を工夫して
「排気時に生じる圧力がチャンバーで押し返され排気ポートに圧力をかける」ようにしています。
排気開始と混合気吸入に時間差があるので、これにより排気ガスを排出して混合気を排出しないようにできます。
しかし、回転が上がってピストンの下がるのが速くなると混合気が早く入ってくるので
チャンバーからの押し返しを早くしなければなりません。
そこで、排気ポートの上部にバルブを付けて「回転が上がればバルブが引き上げられる」ようにしています。
排気バルブが引き上げられると、排気ポートの上端が上がることになります。
排気ポートの上端が上がればそれだけ排気開始が早くなるので、チャンバーからの押し返しが早くなります。
なお、SJ13の排気バルブ機構(AETC-2)は3ポジション。
・バルブ全閉/~5500rpm
・バルブ半開/5500rpm~6500rpm
・バルブ全開/6500rpm~
〇組立イニシャルの違い
組立イニシャルを大きくすると
排気バルブの押し下げ力が大きくなるので排気バルブが上がりにくくなります。
つまり、排気開始が遅れてチャンバーからの押し返しが遅れます。
N型とR・S型のチャンバーは同じなので排気ガスの押し返されるタイミングは同じです。
左右のバネも同じです。
ミドルバルブの形が変わりましたがロアバルブと一緒に動くので排気タイミングにはあまり影響しません。
結局、R・S型では組立イニシャルをN型の1/2から1.0に増やして、
同じエンジン回転数での排気開始を遅らせたことになります。
つまり、上の「3ポジションの切換回転数」を上げたことになります。
その方が「チャンバーからの押し返しタイミングがよく燃焼効率が上がる」からでしょうか?
何らかの理由があるものと考えられます。
●排気バルブガバナが異なる?
しかし、気になるのが「N型とR・S型では排気バルブガバナの部品番号が異なる」こと。
・N型 → 12670-28C20
・R・S型 → 12670-29E00
部品番号が違えば部品の内容も違います。
左が新しく載せるR・S型のエンジン②-4、右が下ろしたN型のエンジン⑤-4。
この二つのガバナが異なることになります。
ギヤ数(14枚/23枚)やギヤ径(14 ㎜Φ/56.3 ㎜Φ)、シャフト長さやシャフト径(10 ㎜Φ)は同じ。
異なるのは大ギヤの下のベアリング収納部。
この外径がN型では38.0 ㎜Φ、R・S型では37.7 ㎜Φ。
ただし、ペアリング数(6個)は同じなので、単る製造時期による違いかもしれません。
この二つが違うとしたら内蔵バネの強さしかありません。
内蔵バネを強くすれば、同じエンジン回転数で排気バルブを押し上げる力が弱くなり、
内蔵バネを弱くすれば、同じエンジン回転数で排気バルブを押し上げる力が強くなります。
※排気バルブガバナの構造 → こちら
もしかして、R・S型ではガバナの内蔵バネを弱くして排気バルブの押し上げ力を強くしたので、
組立イニシャルを強くしたのかもしれません。
それなら、上の「3ポジションの切換回転数」は変わっていないのでしょう。
ともあれ、「R・S型の37.7 ㎜Φガバナでは組立イニシャル1.0が標準」ということになります。
c.キャブレターの油面測定
問題ないと思いますが念のため。
左右を水平、前を5度傾けて固定。
ドレンにビニールパイプをつなげる。
油面基準値はフロート室接合部から上へ3 ㎜。
左右は水準器で出ますが、前へ5度は目分量。
前へさらに傾けても油面はほとんど変化しないので「前5度」はそれほど気にしないでもよいでしょう。
この状態で油面は接合部から2 ㎜程度上。
パイプをキャブレターにくっつけるともう少し上がります。
「基準値の3 ㎜をクリアー」と判断
d.余談
新しいエンジンをフレームに載せたあとには細々とした作業が残っています。
・ピストンヘッドの規定トルク締め。
・エンジンマウントボルトの規定トルク締め。
・イグニッションコイルの取り付け。
・コード固定。
・前へずらせていたラジエターを元に戻して取り付け、ルーバー取り付け。
・ラジエターパイプ取り付け。
・冷却水入れ。
・オイルポンプ取り付け。
・クラッチケーブル取り付け、レバー調整。
・シフトレバー,ブレーキブレーキペダル,キックアーム取り付け。
・フロントスプロケット取り付け,チェーン張り。
・チャンバー取り付け。
・キャブレター取り付け。
・ガソリンタンク取り付け。
これは楽しみながらゆっくりと。
全てが終わって、20:1の混合油を作ってタンクに入れる。
「さ~て、エンジン始動」
モトクロススタンドを下ろしたら、スタンドの上に大きな凹カラーが一つ。
「ええ~ッ!」
この凹カラーが外れていたのです。
もう一度、エンジンを下ろして最初から。
半日をロスしました。
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電動トライクです。
シニアカーの代わりに。
孫には
- 排気バルブ清掃
- 原因と考えられるものはチェック
- エンジン換装
- エンジン換装後の状況
4.エンジン換装後の状況
エンジン以外は以前とまったく同じです。
結果としては「今までの不都合がすべて解消」。
やはり原因は「OH後 6000㎞走行」のエンジン⑤-4にあったようです。
a.一回目
●停車してのアイドリング
・MJ/195,PJ/32.5,JN/6BGK8-二段目,AS/2.0,組立イニシャル/1回転,混合油
・アイドルノブ1+1/2回戻し
・1300~1350rpmでエンストせず。
・5000rpmからスッとアイドリングへ落ちる。
・アイドルノブ2回戻し
・1260~1290rpmでエンストせず。
・5000rpmからスッとアイドリングに落ちる。
・アイドルノブ2+1/2回戻し
・1130~1180rpmでエンストせず。
・5000rpmスッとアイドリングに落ちる。
・以前との比較
・アイドリングを上げても回転の落ちは変わらない。
●ならし運転45㎞
・MJ/195,PJ/32.5,JN/6BGK8-二段目,AS/2.0,組立イニシャル/1回転,生ガソリン
クランクベアリングを交換しているのでならし運転が必要。
①アクセル開度「~1/2」で回転数を上下させて15㎞。
②アクセル開度「~3/4」で回転数を上下させて15㎞。
※PJ12マニュアルより。
①は「~4500rpm」でおばさんの軽自動車に抜かれながら我慢。
②は「~6500rpm」だから元気に走れます。
(走行後アイドリング)
・アイドルノブ2回戻し → アイドリング1200~1230rpmでエンストせず。5000rpmからの落ちよし。
・アイドルノブ1回戻し → アイドリング1360~1400rpmでエンストせず。5000rpmからの落ちよし。
☆アイドリングを上げてもアイドリング回転数が上がるだけ、回転の落ちは同じ。 → アイドリング改善
(走行中)
・7000rpmからアクセルを戻しても回転が落ちていく。
・以前のように5000rpmで「ビィ~ン,ビィ~ン」と回転がとどまることはない。
・以前のようなシャクリ状態なし。
☆走行中の「回転落ち」改善。
・同じ6000rpmでもタイヤの駆動力が大きい。「ステアリングダンパーを強くしなければ」と思うほど。
・スピードが出るので簡単に7000~8000rpmが出せなくなった。
☆以前より同じ回転数でパワー(スピード)が出ている。
これは組立イニシャル1.0の影響かもしれない。
以前はシリンダーに入ってきた混合気を逃がしていたのか?
混合気を逃がさなければ爆発が強くなる。
爆発が強くなれば同じ6000回転でもパワーが出る。
イニシャルを1/2にして比較してみる必要あり。
☆クランクホイールのバランサーでN型より確かにスムーズ。
(停車・無負荷での回転上昇)
・5500rpmでやや伸び悩むが、以前のような5000rpmのジタバタではない。
(RMX③,④のアイドリングノブ戻し量)
両者とも「回転落ちの悪さ」など記憶になかったので比較のためアイドル戻し量をみる。
ただし、RMX③はアイドリングが弱く信号待ちのアイドリングでエンストした。
・設定 :MJ/195,PJ/30.0,JN/6BGK1-二段目,AS/2.0,組立イニシャル/1/2
・RMX③ → アイドルノブ戻し3+1/4回
・RMX④ → アイドルノブ戻し1+1/2回
これらと比較するとアイドルノブ戻しが1.0は「ちょっと問題?」
(総評)
・エンジン換装によって「二次エアー吸い込み症状のエンジンの狂い出し」と「回転落ちの悪さ」は解消。
・アイドリングの弱さは解消されていない。基準値の1500rpmにほど遠い。
b.二回目/165号
●2021.11.01 137㎞
・MJ/195,PJ/32.5,JN/6BGK8-二段目,AS/2.0,組立イニシャル/1回転,アイドルノブ1/2回転
〇アイドリング
・以前は「アイドリングを上げれば回転が落ちない,下げればエンスト」で細かな調整をしたが、
もう「アイドリングの上げ下げに関わらず回転が落ちる」のでアイドリングノブは必要なだけ。
・1/2回戻しで1400~1500rpm。エンストを心配しなくてよいくらいしっかりと回る。
・ノブを一杯締め込むと1850rpm付近。しかしアクセルを少し開けて戻すと3500rpmで一定になる。
これはスロットルバルブをノブで下から押し上げるのと、
上に上がったスロットルバルブが下りてノブに引っかかって止まるのでは場所が違うからでしょう。
〇走行
・前のエンジンの時よりもパワーが確かに出ている。
・165号峠までの一般道で5速を多用するようになった。リヤスプロケをあと半枚下げてもいいくらい。
・パワーが出ているので165号峠のマンネリコーナーが新鮮になった。
・二往復目は組立イニシャル1/2で試そうと思っていたが、パワーが面白いのでイニシャル変更せずにもう一往復。
・走行中の回転落ちはまったく問題なし。
・アイドリング不安定,回転の落ちの悪さ,狂いだすエンジンはエンジン換装で全て解消された。
〇メモ
・オドメータ27829㎞で車体を立てて給油孔下までガソリンを入れる。
・オドメータ27825㎞でスタンドアップしてエンジンオイルを給油孔下まで。
●インテークパイプチェック
翌日インテークパイプの下にCCISオイルの漏れに気がつく。
キャブレターのオイル入口からの漏れはない。
考えられるのは「インテークパイプのつなぎ目から混合気が漏れたあとガソリンだけが蒸発した」こと。
接合ボルトの増し締めで済まそうと思ったけれど、念のために取外し。
インテークパイプの上側に小さな亀裂。
もしかして、ここからの漏れかもしれない。
やはり取り外して点検してみるべき。
エンジン⑤-4のインテークパイプ(写真右)と交換。 → こちら
リードバルブの接合面は1000番のペーパーで平坦に。
このインテークパイプ(13110-29E00)も廃番で入手できません。
●2021.11.04.イニシャル1/2で133㎞
・MJ/195,PJ/32.5,JN/6BGK8-二段目,AS/2.0,組立イニシャル1/2回転,アイドルノブ1/2回転
〇メモ
・ガソリン : オド 28164㎞ で車体を立てて給油孔下までで 7.22ℓ
・エンジンオイル : オド 28169㎞ でスタンドアップ給油孔上面までで380㏄
前回と同じく、165号の峠を2往復。
今回は「組立イニシャル」を 1/2 にしてみました。
キャブレターの設定は同じ。
N型の排気バルブキャップはスクリュ(プラスネジ)で留められているので
チャンバーを外さないとキャップを回して組立イニシャルを変えることができません。
チャンバーを外さないでも組立イニシャルを変更できるようにボルトに交換しておきましょう。
走行中でも変更できます。
※ボルトは「M5×首下15 ㎜」。
〇組立イニシャル1と1/2 の違い
・まったく分かりません。
そもそも、排気バルブは「~5500rpm」で全閉、「5500~6500rpm」で半開、「6500rpm~」で全開。
通常の公道では追い越しや信号ダッシュの他は「6000rpm以上」を使いません。
すいた165号線の峠でも6000rpm以上になるのは1/3程度。
「組立イニシャルの違い」つまり「排気バルブ半開~全開タイミングの違い」など感じ取れません。
・強いて言うなら「回転上昇が軽くなった」こと。
しかし、これには
「イニシャルを減らした → バルブが軽く上がる」という先入観が影響しているので信憑性はありません。
〇燃費
・参考になるのは燃費。
組立イニシャルが適切な方が混合気の逸失が少なく燃費は良くなるはず。
①組立イニシャル1 : メーター27829㎞~27999㎞ /8.05ℓ → 17.09㎞/ℓ
②組立イニシャル1/2 : メーター27999㎞~28164㎞ /7.22ℓ → 18.50㎞/ℓ
※前輪21㏌から17㏌への変更による補正あり。
※①ではキャブレターを外したときにフロートのガソリンを抜いているので、もう少し燃費がよくなる。
・燃費から考えると「組立イニシャル1/2 の方が適切」という結論。
・なお、換装前のエンジン⑤-4(N型・組立イニシャル1/2)では
「PJ/30.0,JN/6BGK8-三段目」で 15.19㎞/ℓ(こちら) と 15.81㎞/ℓ(こちら)
「PJ/32.5,JN/6BGK8-二段目」との違いはありますがエンジン換装で燃費が非常に良くなっています。
17~18㎞/ℓは以前のベストや尾鷲・熊野峠並 → こちら。
やはり、「アイドリング不調,回転落ちの悪さ」はエンジン⑤-4に原因があったものと考えられます。
〇エンジン②-4換装後のエンジンオイル消費量
・27824㎞~28169㎞で380㏄ → (28169-27824)×17/21÷380=0.735㎞/㏄
・これはエンジン⑤-4のときの0.384㎞/㏄ (こちら)の2倍。以前の0.91㎞/㏄に近づいてきている。
〇走行・アイドリング
・「5速が多くなった」、「7000rpm~,8000rpm~が簡単には出なくなった」のは同じ。
直線では「7850rpm・120㎞/h」が精一杯。120㎞/h以上で走るには直進安定性が問題。
8000rpm以上は低いギヤでの加速に使った方がよい。
RMXモタードで勝負するのは「100㎞/h まで」。
・「アイドリング1400~1500rpmでエンストの心配なし」も同じ。
・ステアリングダンパーは「45度戻し」で違和感なし。
〇インテークパイプからの漏れ
・なし。
〇現在の状態
・エンジン②-4
・組立イニシャル1/2回転締め
・MJ/195,PJ/32.5,JN/6BGK8-二段目,AS/2.0,アイドルノブ1/2回転戻し
・W.E.Rステアリングダンパー45度戻し
・燃費 : 18.50㎞/ℓ
・オイル消費率 : 0.735㎞/㏄
〇2022.03.29追記/メモ
・ガソリン : オド 28341㎞ で車体を立てて給油孔下までで 9.33ℓ
・エンジンオイル : オド 28337㎞ でスタンドアップ給油孔中央までで250㏄
(前回からの燃費)
・(28341-28164)×17/21÷9.33ℓ=15.35㎞/ℓ
・(28337- 28169)×17/21÷250㏄=0.544㎞/㏄
これで、やっと正選手RMX②の機嫌がよくなりました。
寒くなる前に尾鷲・熊野の予定。
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