- クランク取り付け
- ミッションオイルポンプ,クラッチ取り付け
- ピストン取り付け
- 排気バルブ清掃・取り付け
- シリンダ取り付け
2.ミッションオイルポンプ,クラッチ取り付け
シリンダーを取り付ける前にクランクケース右側を完成させます。
これはシリンダー取り付けのときにピストンを動かして馴染ませるためです。
右側が完成していないとキックアームでピストンを動かすことができません。
a.ミッションオイルポンプ
●忘れていたこと
そういえばミッションオイルポンプを取り外すときに取り付けボルトの一つをねじ切っていたんだ!
ポンプを取り外したときの写真です。
ボルトのネジ部が頭を出しているのでバイスプライヤーで外そうと思っていました。
しかし、すでにクランクケースを接合しています。
アッパーケースだけならバイスプライヤーがまっすぐに入って出ているネジ部をしっかりと掴めます。
接合したあとではバイスプライヤーが斜めにしか入りません。
「ポンチ → タガネ → バイスプライヤー」を繰り返していく内に「どうしようもない状態」に。
ヘリサートをするほどのこともないし、そもそも6Mのヘリサートキットがない。
逆タップで外せそうだけど入手するまでに時間がかかる。
※以前、キャブレターのスロージェットを外すときに安物のエキストラクターを使ったら曲がってしまった。
→ こちら
面倒なので横着にM5ドリルで下穴を開けてM6タップでネジ山再生。
下穴がまっすぐでないので「ネジ山の再生」ではない。
雌ネジ穴に埋もれたボルトの上からM6の雌ネジ穴を作っただけ。
しかも、貫通穴ではないのでネジ山不足。
それほど強度を必要とする場所ではないので首下16㎜ボルト(本来は18㎜)を使ってネジロック留め。
逆タップセットも揃えておく必要がありますね。
このくらいのものでないと使い物にならないでしょう。 → こちら,こちら,※JTC,HASCO
ミッションオイルポンプ取付で迷うのがOリングの位置。
・Oリング(8 × 1.5㎜)は二カ所(黄色い○印)
・ノックピン(5 × 8㎜)も二カ所(赤い○印)
上の二本のボルトが首下18㎜。
下のボルトが首下16㎜。
上の右側ボルトに首下16㎜を使いました。
オイル通路の清掃(エア通し)も必要でした(マニュアルP20-41)が忘れていました。
b.クラッチ取り付け
○ブライマリードライブギヤ
裏表はありません。
シャフトに乗せれば「ストン」とはまります。
そこが定位置です。
ヘリカルギヤなのでユニバーサルホルダが引っかかりません。
クラッチ(プライマリードリブンギヤ)を取り付けてからボルト留めをします。
プライマリードリブンギヤ(クラッチアウター)を取り付けてドライブギヤとの間にウエスを噛ませる。
この状態でプライマリードライブギヤボルトを規定トルクで締めつけられます。
規定トルクは9.0~10.0㎏・m
ネジロック不要です。
○クラッチ取り付け
●湿式クラッチです。
この順番でセットします。
スチールプレートに「焼け」はありますが「ゆがみ」はありません。
コルクプレートの厚みはどれも「3.0㎜+α」で問題なし。
※使用限度 : 2.5㎜
内側から「シート → ジャダー(外側に反る) → 薄いコルクプレート → スチールプレート → コルクプレート…」
クラッチセンタロックナット締めつけトルク : 5.0~6.0㎏・m
カシメは太いマイナスドライバーで。
このロックナットもストック必要部品 → 90241-km9-000 490円/個
●アウターの爪の状態
時計回転方向の前側
時計回転方向の後側
ともに「人指し指の腹でかすかに凹凸を感じられる」程度。
「ほとんど平坦」といってよい。
それほど過酷な使用をされていはいない。
●クラッチリフターロッドの方向
ロッドの片側の側面に穴。
断面も違います。
穴の空いていない方(画像の左側)が外側です。
●スプリング取り付けトルク
規定トルクが書いてないから迷います。
RMXのマニュアルにもかいてありません。
大昔のCR125マニュアルには100㎏・㎝,kX125マニュアルには90㎏・㎝。
RMXは「90~100㎏・㎝」で締めています。
ボルトが止まるところまで軽く締めておいて、100㎏・㎝で「一度締め」です。
追加締めをしてはいけません。
●クランクケースカバー取り付け
接合カラー(8 × 14)が2個必要です。
ガスケットも廃番になる前にストックを(RMXでは廃番なので切り出しが必要)
・11391-kv3-700 1483円/枚