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- 排気バルブ清掃・取り付け
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4.排気バルブの清掃・取り付け
a.排気バルブ取り外し
RMXの排気バルブ-(スズキAETC3)は何度も触っていますがNSRは初めて。
まずはネットで取り外し方の情報収集。
プライヤーで挟んで「てこ」で抜いてもOKらしい。
しかし、構造が分からないので慎重に。
「ボルトを使って水平に引き抜く」やり方で。
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a : M6 × 首下80 ㎜ ※60 ㎜程度で可
b : M6ナット
c : M6丸座金 ( M6 × 20㎜ ) ※プレートの溝巾が7㎜あるのでナットがプレートに引っかからない。
d : M6逆ネジナット ※プーリー取り付けネジで可
e : 既製品プレート ( 25㎜ × 100 ㎜ × 厚 2.9 ㎜,巾7 ㎜ × 80㎜の溝 )
※溝長さは50㎜程度で可。もう一回り小さいものでもよい。
※プレートに穴を開けてもよいが、長溝の方がプレートが逃げるのでバルブシャフトを水平に引っ張れる。
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両側のナットを動かしてプレートでバルブ引っ張って抜く。
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長ボルト自体も緩むので長ボルトの頭にもレンチを当てる。
シリンダーを膝の上に置いて作業するとよい。
プレートが斜めにならないようにナットを左右均等に動かしていくがそれほど気にする必要はない。
プレートが斜めになっても長ボルトやバルブシャフトが長溝の中に入っているのでプレートが動く。
プレートが動けばプレートがバルブシャフトを斜めに引っ張る力を逃がしてくれる。
「固い」のはダストシールが外れるまで。
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長ボルトのナットが軽くなったら、プレートをそのまま押し出せばよいが無理はしない。
あくまでナットで少しずつ。
b.排気バルブの状態
バルブ取り外しは「排気孔から指を入れて、バルブをシリンダーの中に落とす」
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カーボンでガチガチになっています。
RMXのバルブのようにタール汚れはありませんが、定期清掃が必要。
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ダストシール ( オイルシール ) は内径 × 外径 × 厚さ=9 × 18 × 7 ㎜。
規格外なので汎用品で代替できない。
純正部品があるうちにストックしておきましょう。
※91201-pa9-004 220円/個
凹面が内側。
差し込んであるだけ。
クリップで止まる。
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「灯油漬け → スチールウール → キャブクリーナー → パーツクリーナー」でこの状態に。
バルブ穴は細いマイナスドライバーを差し込んでグリグリと貫通させる。
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バルブの出っ張りがある方が上側 ( ヘッド側 )
c.仕組み
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シリンダーを逆にしています。
バルブ室の天井にバルブの出っ張りが納まる部分があります。
ここもきれいにしておかなければなりません。
「もう少しきれいにしておくべきだった」と後悔。
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バルブの上側の出っ張りが納まった状態。
これが「バルブ全開」状態。
そのまま力が加わらないとバルブは自重で下に下がる。
次の画像がその状態。
上から見ています。
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バルブシャフトが回るのは30度弱。
これで全域の排気タイミングを調整するのだから緻密な電子制御が必要なのでしょう。
「モーターの回転運動 → バルブの回転運動」だから伝達ロスや故障も少ない。
スズキのAETC3 は「円運動 → 水平運動 → 円運動 → 上下運動 → 円運動 → バルブの斜め直線運動」。
これをすべて機械的にやるので運動ロスが大きく緻密さがありません。 → こちら
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バルブの動きが円運動で斜め上下運動でないので、
「バルブがシリンダーにはみ出してピストンで削られる」こともなさそうです。 → こちら
これを「電子制御とモーターを使わずに機械的にやれれば」画期的なのですが。
d.取り付け
●バルブの取り付け
①シリンダーを逆さまにして立てる
②バルブをバルブ室にセットする。
③バルブシャフトを少し差し込む。
④シリンダーを逆さまにしたまま下から左手を入れ、中指と人指し指でバルブを押さえる。
⑤そのままシリンダーを逆にして、右手でシャフトをバルブに差し込む。
⑥このときバルブを押さえている中指と人指し指を調整してシャフトが入るようにする。
●シャフトの取り付け方向
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バルブシャフトの断面は「6㎜の正方形」。
シャフトの取り付け方によってシャフトの平坦面がシリンダーに対して縦になる場合と横になる場合があります。
上の画像のように「シャフト平坦面がシリンダーに対して横になる」のが正解。
これでバルブプーリーが正しくセットされるようになっています。
なお、フロントシリンダーも同じように「シャフト平坦面がシリンダーに対して横になる」ように取り付け。
フロントシリンダーは斜め下方向に取り付けられますが、バルブプーリーの切欠きがリヤシリンダーと異なります。
●ちょっと疑問
上の画像の状態でバルブシャフトを「右に回せばバルブが上がり、左に回せばバルブが下がる」。
ところがバルブプーリーは「前側 ( 右側 ) が引き側で後側 ( 左側 ) が押し側」
そのためモーターが動いてプーリーを引っ張ればバルブが下がり、モーターが止まればバルブが上がる。
「スロットルを開ける → 回転が上がる → モーターが動く → プーリーを引っ張る → バルブが上がる」
というイメージの逆になります。
そのような単純な仕組みではないようです。
●ダストシールの取り付け
凹面が内側。
リップ部にグリスを塗ってシャフトに差し込み「押し込む」。
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シャフト入り口からEクリップまで8.3 ㎜。
ダストシールの厚さは6.85 ㎜。
「ツライチ」に打ち込んでもEクリップには届きません。
安心して打ち込みましょう。
しかし、ソケットを当ててまで打ち込む必要はありません。
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これが指で押した状態です。
この上からガイドベースを取り付けるのでガイドベースに押されて「自然とツライチ」になります。