- エンジン搭載
- 付属部品取り付け
- キャブレター取り付け
- 完成
- タンク塗装
2.付属部品取り付けのあれこれ
取り付けのときに迷ったりつまずいたりしたところです。
a.排気バルブガイド
ケーブルアジャスタをそのままにして外してあるのでガイドベースとガイドを取り付けるだけです。
まずは作業しやすいフロントから。
バルブシャフトに取り付けるのは
・ガイドベースとガイド
・楕円ワッシャ,大ワッシャ ( 8.7 × 15 × 2 ) ,小ワッシャ ( 6 × 12.5 × 2 ) ,逆ネジナット
パーツリストのイラストではシリンダー側から
「楕円ワッシャ → ガイドベース → ガイド → 大ワッシャ → 小ワッシャ → 逆ネジナット」
この順番は間違いです。
( マニュアルp7-0にはこの楕円ワッシャがありません。)
●楕円ワッシャの役割
シャフト断面はシリンダー側から「円 → 楕円 → 円 → ネジ」、「円 → 楕円」でシャフト段差ができます。
ガイドベースのシャフト穴は円でシャフトの根元まで入り、ガイドベースはシリンダー壁に当たります。
ガイドのシャフト穴は楕円でシャフトの楕円の部分にはまり、円になるところの段差で止まります。
そのためガイドベースとガイドの間に隙間ができ、ガイドがガイドベースと擦れあうことを防ぎます。
ガイドはシャフトの段差で支えられて動きますが、この段差が低いのでぐらつきます。
そこで、シャフトに楕円ワッシャを入れます。
楕円ワッシャはシャフト段差のところで止まります。
ガイドはこの楕円ワッシャに支えられます。
楕円ワッシャの役割はガイドをしっかりと支えその動きを安定させることです。
だから、「ガイドベース → 楕円ワッシャ → ガイド」の順なのです。
●大ワッシャと小ワッシャの役割
ガイドから出たネジ部までの部分を埋めるのが大ワッシャ。
ナットを支えるのが小ワッシャ。
●締め付けトルク
・ガイドベースボルト → 記載なし → 相手がアルミだから「1.0~1.5㎏・m」程度。
・シャフトナット → 0.8~1.0㎏・m
・シャフトナット締め付けのときはガイドとガイドベースの穴にボルトなどを入れてガイドを固定する。
リヤシリンダーも同じですが、左手が入れにくいのでオイルポンプ取り付け前に行う。
「排気バルブガイド取り付け → オイルポンプ取り付け」の順になります。
b.ジェネレーター
●ステーター ( コイル ) 取り付け
取り付け位置の指定はありませんが、コードが溝に収まるようになればOK。
ただし、何も気にせず取り付けたらコードが溝に収まるようになっていたので、
三個の取付ボルトの位置が正三角形でないかもしれません。
・ネジロック指定なし。
・取り付けボルト締め付けトルク:1.0~1.4㎏・m
●ローターの取り付け
・ドラフキーを忘れずに。
・テーパー部の脱脂
・10×22×2.7 ㎜のワッシャ必要。
・ねじロック指定なし。
・締め付けトルク : 8.0~9.0㎏・m
●パルスジェネレーターの取り付け
コードの長い方が下、短い方が上。
矢印部分の溝にコイルからのコードが納まる。
迷うのは「上のパルスジェネレーターに取り付ける金具」
この方向で取り付けられますが、どこに納めればよいのでしょう。
これは間違い。
この金具の役目を考えましょう。
こちらが正解。
この金具はコイルから出ているコードのカバーなのです。
c.サーモスタット
冷却パイプの取りまわしは思ったほど苦労はしません。
「付けるべくところに」付いていきます。
問題はエンジンの前当たりに引っかかっていたこのパイプ。
サーモスタットです。
●パイプ接続
・右上の短いホースがリヤシリンダーヘッドに
・左の長いホースがフロントシャンだーヘッドに
・右下のやや短いホースは左前のフレームの後から外へ出てラジエターに。
前から入れて三本のパイプをつなげば「納まるべきところに」納まります。
●取り付け
取り付けは一カ所。
リザーブタンクにナット留め。
●端子接続は二カ所
前の端子(黄色い丸印)はすぐに分かりますが後の端子(赤い丸印)は忘れがちです。
私は試乗で水温計が作動しないので気がつきました。
「外したもの」なら気づきますが「外れたもの」だったので気づかなかったのです。
ただ、キャブレターを取り付けているときに「この端子はどこへつながるのだろう?」とは思っていました。
d.オイルポンプワイヤリング
オイルポンプケーブルはオイルパイプの下を通ります。
・オイルポンプ前ボルト : 6 × 40/フランジ
・オイルポンプ後ボルト : 6 × 2
e.フロントのイグニッションコイル
どこに取り付けてあったのか迷いました。
真ん中のボルト一本で止まっています。
・黒/黄がアース → 黒端子へ
・緑/橙 → 青端子へ
なお、リヤエンジンのイグニッションコイルでは
・黒/青がアース → 黒端子
・緑/橙 → 青端子
f.ギヤポジションセンサー
●溝に突起を合わせる
センサーの突起がこの溝に入るようにセットします。
このセンサー孔の深さは
・外端~段差=18~19 ㎜
・段差~突き当たり=11㎜
センサーの方は
・太い部分=19㎜
・端子長=8㎜
だから「取り付けステーまで入る」ことになります。
しかし、実際は
3㎜くらい浮き上がります。
ステー取り付け部分が高くなっているのでしょう。
なお、端子を溝に入れる場合「ニュートラルの位置」にしなければなりません。
「ニュートラルの位置」は端子を左右に回転させてニュートラルランプ点灯で確認。
この確認は配線をすべてつないだあとでやった方がよいでしょう。
ここでは「仮取り付け」とします。
次はキャブレター取り付けです。