FJ1200は今年9月が7回目のユーザー車検。
なんと、前回車検からの走行距離は850㎞。
「車検までに1000㎞以上走ろう」と暑さが和らぐ夕方に乗ることにしています。
しかし、気が付くとパンク。
パンク修理にニシノ・チューブレストを使いました。
「簡単で確実なパンク修理キット」です。
1.チューブレストとエーモン6633
チューブタイヤのパンク修理は面倒ですが、チューブレスタイヤでは簡単です。
タイヤをホイールから外したりはめたりする必要はありません。
タイヤの外から詰め物を挿入するだけです。
ホームセンターでよく見かけるパンク修理キットはこちら。
※画像クリックで商品リンクが開きます。
「どれにしようか」とホームセンターで品定め。
しかし、「そういえばこんなホルダーがあったな…。」
ホルダー ( 挿入器具 ) があれば消耗品だけ入手すればよいから安上がり。
ホームセンターでの入手を取りやめ帰宅して探してみると、
ありました。
しかし、ホームセンターで売られていたのと違う。
柄には「TUBELEST」と「NISHINO」
ネット検索して分かりました。
・本家・本元はRVトラストのニシノ・チューブレスト → こちら
・チューブレストの「4㎜穴用」をエーモンがRVトラストから提供を受けて販売。
・商品名は「エーモン6633」と消耗品の「エーモン6634」
・「5㎜以下穴用」のエーモン6631と消耗品の6632も販売されていたようです。
・現在は販売中止 → こちら
・当時の値段は6633が1300円程度,6634が650円程度,
6631が1300円程度,6632が500円程度。
この挿入器具はエーモン6633のセットに入っていたものだったのです。
ずっとチューブタイヤのオートバイばかり。
多分、車のパンクに使ったのでしょう。
2.必要なもの
この器具を使うためには「穴埋め用のゴムプラグ」と「加硫接着剤」が必要です。
加硫接着剤と「いわゆるゴムノリ」は異なるようなので「加硫」と表記のあるものを。
簡単に入手できます → こちら
問題は「4㎜以下穴用の穴埋めプラグ」。
「ミニプラグ」と呼ばれているものです。
●ミニプラグの入手
ニシノプラグには「L,S,ミニ」の3サイズ。
Lサイズ,Sサイズには小分け販売があるけれどミニサイズは小分け販売なし。
ミニサイズは50個単位の販売です。
・Lサイズ ( 6㎜以下穴用 ) → 50個,7個
・Sサイズ ( 5㎜以下穴用 ) → 50個,8個
・ミニサイズ ( 4㎜以下穴用 ) → 50個
オートバイ屋さんならまだしも、一般ユーザーが50個も不要。
また、今まで「エーモン6633」がたくさん売れているのでミニプラグの需要も多いはず。
だから、ミニサイズの小分け販売もしてくれるでしょう。
しかし、それはこれから先のこと。
今は50個単位で入手するほかはありません。
今回の入手はメルカリ。
「5個セット」が「送料込みの1400円」。
「エーモン6633用ミニプラグ」で検索してみてください。
Sプラグが8個で2400円だから300円/個。
このミニプラグが5個で1400円だから280円/個。
決して「高くはない」のです。
こんなやり方もありますよ。
・ミニプラグ50個入りを9400円で入手。 → こちら
・5個ずつ10組に分ける。
・1組を自分用に残して、残り9組をヤフーオークションに出品。
・1組1400円・即決で売れば、売上=1400円×9=12600円。
・送料=84円×9=756円,システム料=12600円×8.8%=1108円。
・儲け=12600円-9400円-756円-1108円=1336円。
・そして自分用に残したミニプラグ5個もタダ。
ヒマな方はやってみてください。
●ミニプラグのサイズ
エーモン6633のガイド ( ミニプラグ用 )
・外径:7.1㎜φ
・内径:5.8㎜φ
ミニプラグ
・外径:5㎜φ ( 保護フィルム含む )
・長さ:26.6㎜ ( 先端の黒い部分/写真左端部分:3㎜ )
※プラグにサイズ表記なし。外径5㎜φのプラグがミニプラグです。
なお、Sサイズは外径6.3㎜φ,Lサイズは外径8.1㎜φです。
※ミニプラグ用ガイドにはミニプラグしか入りません。SプラグにはS用のガイドが必要です。
なお、ガイドの中に入るキリは外径5.5㎜φ。
キリを逆に取り付けて「プラグ押込み・位置設定」をします。
このキリ,プラグ押込み棒も「ミニプラグガイド」専用です。
3.作業手順
a.刺さっていた物の確認
ミニプラグは「4㎜以下穴用」ですから刺さっていたものが4㎜より太ければ使えません。
刺さっていた物の太さをチェックしなければなりません。
刺さっていたのは全長15.5㎜の錆びた木ネジ。
一番太い部分で2.5㎜φ。
b.穴の方向の確認
この穴がタイヤに垂直になっているとは限りません。
斜めになっている穴に対し垂直にキリを当てれば穴が大きくなる可能性があります。
そのため、キリを当てる前に穴の方向を知る必要があります。
あとで紹介するRVトラストのセットには「このためのさぐり棒」が入っています。
使ったのはシャフト径0.9㎜φと1.2㎜φの精密ドライバー。
「できるだけ細いものがよい」と選んだのですが、細いとかえって穴の角度が分かりません。
シャフト径3㎜φくらいのドライバーを使った方がよいでしょう。
穴の角度は横方向で右へ5度くらい傾き。
縦方向で前に60度くらい傾き。
もっとも、穴にキリを入れていったら「自然とこの角度」になりました。
だから、穴方向の確認は「念のため」のものです。
c.ガイドをタイヤ穴にねじ込む
ガイドにキリを入れてホルダーに取り付け、右回しでタイヤ穴にねじ込みます。
キリとガイドには加硫接着剤をたっぷりと塗ります。
「右回し」にするのは左回しだとホルダーが緩んでしまうから。
ガイドの根元まで入れます。
入りにくいときはさらに加硫接着剤を塗ってねじ込み。
d.ガイドにプラグを入れる
ガイドを根元までねじ込んだらホルダーを左に回して外します。
キリも一緒に抜けます。
タイヤにはガイドだけが残ります。
プラグのフィルムを剥ぎ、側面に加硫接着剤を塗ります。
黒い先端部の大きい方を前にしてプラグをガイドの中に入れます。
先端部の黒い部分がタイヤの内側からプラグの柔らかい部分を押し付けて拡げます。
黒い先端部の小さい方を指でつまむかピンセットでつまんでガイドに入れます。
プラグを押し込む必要はありません。
プラグは次の段階で適正位置にセットされます。
キリを逆方向にホルダーに入れると、「押込み棒」になります。
この状態でホルダーをガイドにねじ込みます。
ガイドの中のプラグは「適正位置」まで押し込まれます。
続いて、ホルダーを右回しでタイヤからガイドを引き抜きます。
e.エア漏れの確認
ガイドを引き抜くとプラグだけが残ります。
プラグの周りに加硫接着剤を塗ってエア漏れがないかを確認。
加硫接着剤をチューブから直接塗ったので仕上がりが汚くなりました。
RVトラストでは「石鹸水は加硫接着を妨げるので使ってはいけない」との注意。
エア漏れを確認するためには「もっと粘度の低い加硫接着剤」が必要です。
RVトラストの専用加硫接着剤ニシール液ならうまくやれるのでしょう。 → こちら
プラグがタイヤから出ている部分が長いので、
「ちゃんとプラグが穴埋めをしているか」心配になり、出ている長さを計測。
・プラグがタイヤ面から出ている長さは14.5㎜~13.0㎜ ( 斜めになっているため )
・プラグ全長-黒い先端部-出ている長さ=26.6-3.0- ( 14.5~13.0 ) =9.1㎜~10.6㎜
つまり、加硫接着部分が9㎜~10㎜タイヤの中に入っていることになります。
プラグはちゃんと穴埋めしているのです。
最後に余分な部分をニッパーで切断して作業終了。
出っ張っている部分は「不要な部分だけ」なくなっていくのでしょう。
そういえばガソリンスタンドでパンク修理をしてもらうと「このような状態」です。
チューブレストは業務用のパンク修理に使われている方法なのです。
以上、作業は10分程度で終わります。
4.評価・入手他
a.評価
チューブレストの利点は「穴埋めプラグを変形させずにそのままの形で挿入できる」こと。
一般の「穴埋め材の押込み方法」では穴埋め材が伸ばされて ( 変形されて ) 挿入されます。
穴埋め材が変形した分だけ穴埋め材の充填効果が減少します。
レビューで「エア漏れがした」,「うまく押し込めず、結局穴を大きくした」というのがそれ。
チューブレストではガイドを挿入してその中に穴埋め材を入れるので穴埋め材は変形しません。
そのため穴埋め効果は設計通りのものとなります。 → TUBELRSTの特徴
ガソリンスタンドで採用されている方法なので信頼性は十分です。
加えて作業が簡単なこと,失敗しないことも利点です。
b.ガソリンスタンドで修理してもらうか自分でやるか
ガソリンスタンドに持ち込めば1500円~2000円。
もう、「1300円のエーモン6633」や「750円の6634」は入手できません。
RVトラストのセットは2万円~3万円。
しかも、ミニプラグは50個単位。
タイヤのパンクは10年間の内に何度あるでしょう?
1回もないかもしれません。
そう考えれば「ガソリンスタンドに持ち込み」が圧倒的に経済的。
しかし、車ならスペアータイヤに交換してガソリンスタンドまで行けますが、
オートバイではそうはいきません。
パンクをすればタイヤを外してガソリンスタンドまでもっていかなければなりません。
それが峠道ならどうします?
そんな時にこの修理キットがあれば助かります。
コードレスの充電式空気入れがあれば、10分ほどで走り出せます。 → こちら, こちら
CO2ボンベは携帯に便利ですがオートバイには能力不足のようです。 → こちら
FJに乗るときは充電式のジャンプスタータを持っていきます。 → こちら,こちら
以前、「始動不調 → バッテリー上がり」でスタンドまで260㎏を押したことがあるからです。
そう考えればパンク修理キットも携帯する必要があるかもしれません。
c.どのセットがいいか
●エーモン6633のホルダーがあるのならメルカリでミニプラグを入手。
●エーモン6631のホルダーがあるのならSプラグ8個入りを入手。
●エーモンホルダーがない場合は次の「RVトラスト・2万円~3万円コース」
※画像クリックで商品リンクが開きます。
NT-1
・5㎜以下穴用のSプラグ使用可。
・6㎜以下穴用のLプラグ使用可。
4㎜以下穴に5㎜以下穴用のSプラグは使えるでしょう。
それなら、このセットがオールマイティ。
なお、NT-1は旧製品です。 → こちら
NT-1Z
・上のNT-1の新製品です。 → こちら
・Sサイズ・Lサイズ両用です。
・お金に余裕のある方はこちらですね。
◯旧製品は少しお買い得
・MC-1 (Sサイズ専用 )
・NT-SS ( Sサイズ専用 )
◯ニシノ旧製品
・NT-M1 ( ミニ・Sサイズ用,かつてのエーモン6633ホルダーを含む ) → こちら
・MC-1 ( Sサイズ専用 ,かつてのエーモン6631 ホルダー) → こちら
・NT-SS ( Sサイズ専用: かつてのエーモン6631ホルダー) → こちら
・NT-A1 ( L・Sサイズ両用 ) → こちら
・NT-1 ( L・Sサイズ両用 ) → こちら
※製品の内容や適合については購入前に必ず確認してください。→ こちら
当ページの記載間違いについては一切の責任を負いません。
●まだ売られている「エーモン6633」
Amazonでもモノタロウでも他のネットショップでもエーモン6633は「取り扱い中止」。
しかし、 Yahoo ショッピングではまだ売られているのです。 → エーモン6633
Yahoo ショッピングなので「フィッシング」や「コピー商品」ではないでしょう。
「以前の在庫を販売している」のだと思いますが全責任は Yahoo ショッピングへ。
それにしても値段が高い!
以前は1300円程度だったのが4300円~8000円。
エーモンの販売中止でプレミアを付けたのでしょう。
※なお、フィッシングなら値段を吊り上げません。
「以前の3.3倍~6倍でも構わない」のならこちらも「アリ」ですが「自己責任」で。
d.作業上の疑問点
RVトラストの説明動画では「1.0㎏/c㎡程度空気を入れておく方が作業し易い」。
これはキリを押し込みやすくするため。
その後、キリを外してガイドを残したときにタイヤの空気は全部抜けてしまいます。
この後、タイヤに空気を入れる必要はないのでしょうか?
プラグをセットした後にタイヤに空気を入れて内圧をかける必要はないのでしょうか?
タイヤに内圧がかかれば、タイヤの穴部分がプラグにしっかりと食い付くのではないでしょうか?
また、プラグ先端部の黒い部分がより強く穴に入ったプラグを押し広げるのではないでしょうか?
逆にタイヤに内圧がかかればタイヤ穴部分が拡張しプラグとの接着を弱めるのでしょうか?
この点は今後の宿題です。
今回は時間をおいてから空気を入れました。
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国産ではないけれど「いい味」。
※トライクの法的取り扱い