RMX・SJ13-分解・組み立てをした二つのクランクケースの状況とエンジン作動状態

RMX ・ SJ-13A 整備資料





2014.09.23  分解・組み立てをした二つのクランクケースの状況


今回、分解したクランクケースは三個、

尾鷲峠でエンジントラブルを起こした 混合仕様の RMX① ( SJ13-N型)。
RMX①の換装用に入手した分離給油のRMX②( R型 )。
スペアーエンジンとして入手した RMX③ ( N型 )。

エンジンとして動くようになったのは、RMX② と RMX③

クランクケース分解・組み立て時の注意事項についてはすでに説明。
ここでは、この二つのクランクケースについて、その内部状態と組み立て状況を説明します。

バリバリ走行を楽しんでいた RMX②、RMX②よりスムーズに回る RMX③、
どちらも 内部は “たいへんな状態” になっていました。

「中古のRMX や RMXエンジンを入手したら、“絶好調”でも、必ずクランクケースを分解してベアリングとオイルシールを交換。」
このことを思い知らされました。

SJ は 性能がレーサーに近い分だけ 耐久性もレーサーに近いのですから。


      

1.RMX ③ の内部状態と組み立て状況 - ここを間違うとこれだけの大惨事


a.分解前のエンジン状態


RMX ③エンジンはスペアーとして入手し、スタッドボルト交換、オイルポンプ装着をしたものです。→→→こちら

・エンジンの回転はスムーズで、ゴリゴリ感やガシャガシャ音はなし。
 RMX② よりパワーが無駄なく出ているよう。

・気になる点は
 1.キックアームが自動で半分しか戻らない。( あとの半分は手動 )
 2.バイク停止時のギヤチェンジが固い・渋い。
 3.ギャオイルが減る。ドライブシャフトからもオイル漏れ。


b.クラッチ アウター ( プライマリードリブンギヤ ) を外すのに 8時間


・オイル排出

右ケースカバーを外す前にギヤオイル排出。

オイルの色は 濁った黄土色。
オイルは試乗の時に入れ換えている。
試乗後、オイルが減っていたので 300㏄追加している。
透明なオイルが出てきて当然なのに、このオイルの色はおかしい。


・右ケースカバー取外しトルク

100㎏・㎝
握り式 ( ドライバー型 ) 8Mソケットで力を入れたら緩む程度。
相手がアルミだから強く締め付けてはいけない。


・サビサビ、ガリガリのキックスタータ

・触るのをためらうほどのガリガリ・サビサビ・ドロドロ。

・しかし、作動は問題なし。
 キックアームの戻りが悪いのはキックスタータのせいではないらしい。

・サビと汚れを取るのが面倒なので、RMX①のキックスタータと交換。


・クラッチハウジングのガタ

・クラッチハウジングがガタガタします。
 クラッチアウター ( プライマリードリブンギヤ ) がガタガタ動きます。

・キックアームの戻りが悪かったのは、ドリブンギヤとの噛み合いが悪かったから?
・シフトが入りにくかったのも、このガタのせい?

・プライマリードリブンギヤの裏側はどうなっているのでしょう。

・しかし、クラッチスリーブハブを留めているナットがサビついて外れない。

・CRC浸透効果なし、インパクトドライバー+ソケットも効果なし、ナットにタガネを当てて叩いても効果なし。
・ソケットレンチ+長い鉄パイプでも知らん顔。
 スリーブハブを留めているユニバーサルホルダーが力負けして外れてしまう。
・力を入れすぎて、少し前に痛めたアバラがまた悪化。


・こうなったらナットを割るしかない。

・タガネでゴンゴン、このナットは根元が厚くなっているので手こずります。

・結局、8時間かかりました。

・タガネを使っている途中で、スリープハブのスプリングホルダーを二本欠損、もう使い物になりません。
・もっとも、ハブの外周がユニバーサルホルダーでガリガリになっているので使えません。


・クラッチアウター( プライマリードリブンギヤ ) を外すと、
 ニードルベアリングがサビサビ・ガリガリ・ポロボロ。
 ベアリングの役目をしていません。

・このベアリング不良がクラッチハウジングのガタの原因。

・クランクケース右側のボールベアリングもすべてガリガリ。
 カウンターシャフトのベアリングは内輪がガタガタ。

・クランクケースの中は大惨事。

 


・次の部品を RMX①のものに交換
 クラッチスリーブハブ,クラッチレリーズ,レリーズのスラストニードルベアリング

・クラッチベアリングは新品交換

・クラッチプレートとスプリングは使用限度内であったのでそのまま使用。

※ドライブプレート厚:2.8㎜ ( 使用限度 2.5㎜ )
※スプリング長: 47.7㎜ ( 使用限度 46.3㎜ )

・クラッチ丸ごと RMX①のものを使っても良かったのですが、なぜか 『 悪いものだけ交換 』。



c.諸悪の根源は


クランクケースの内部をこれだけサビさせてダメにした原因はなんでしょう?

『 アレ でしょう…?』

その通り!

・クランクシャフトのオイルシールの向きが反対です!

・このオイルシールは平坦部が内側で、凹面がこちら側。→こちら

・キックスタータアイドルギヤのサークリップが
 R・S型のものになっています。

 使いやすいこのタイプに換えてあることから推測すると、
 このクランクケースを触ったのはサンデーメカニック以上の者でしょう。
 素人メカニックはサークリップの交換もしませんからネ。

・『 クランクベアリングと オイルシールを交換しておいたよ。
    修理代は高いけど、調子が良くなっただろう?』

・クランクケースの中がどうなっているかは開けてみなければ分かりません。

オイルシールの取り付け方向の間違いはこれだけ大きな被害をもたらします。

オイルシールを逆に取り付けると、ギヤオイルがシリンダーに吸い込まれるだけではありません。
シリンダーの混合気がクランクケース内に吹き出して内部のスチール部品をサビサビ・ガリガリにしてしまうのです。


クランクシャフト右側のオイルシールやベアリングが損傷すると、ギヤオイルが減ったり変色・変質したりします。

それを見つけるためには、安いギヤオイルを使って、頻繁にオイル交換をすることでしょう。

※クランク右オイルシールの逆組みと生ガス吹き出しの関係→→→こちら


d.クランクシャフトベアリングと他のベアリングの状態


クランクシャフトのベアリングが左右ともシャフトの方に残ってしまいしまた。→→→ このように取り外しました

ベアリングの状態は、

 (クランクシャフトベアリング・オイルシール)

・両方ともひっかかりなくとてもスムーズ。
・左: KOYO 63/28 (純正)  右:NACHI 6305 (純正)
・オイルシール:左右とも損傷・劣化なし。※右側は取り付け方向間違い。
・クランクシャフトのベアリングとオイルシールは交換してある。

 ( クランクケースベアリング )

・ドライブ右,カウンター右,シフトカム右:サビ,引っかかりあり。カウンター右は内輪にガタ。
・カウンター左:引っかかりあり。
・ドライブ左:引っかかりはないが、回転させると 「 ザーザー 」 音。

・ベアリング交換歴なしと推測。
 これらベアリングはクランクシャフトのベアリングのようにそれほど痛むものではない。
 クランクシャフトベアリング交換、オイルシール交換だけ行ったが、 
 オイルシールを逆に取り付けたためシリンダーの混合気が漏れだして痛んだのだろう。

もちろん、すべて交換です。

・排気バルブガバナのベアリングも「 カサカサ 」 音がしたので交換。

・NTN 608 / 126円です。→→→こちら

・ギヤは取り外す必要はありません。

・ベアリングは取り付け面から1.5㎜程度出ます。( 右写真 )
 
・ウォーターポンプのナイロンギヤば SJ14 のものしかありません。
 SJ14のものでも使用可能ですが高価です。

・RMX①のギヤはもっと程度が良いですが、このまま使いましょう。



e.クランクケースの状態


( クランクケース右側 )

・ヘドロと汚れはパーツクリーナー+歯ブラシ で除去

・損傷や欠損はなし。


  ( クランクケース左側 )

・こちらも問題なし。



f .ベアリング挿入状況 - 右クランクケースは没


クランク左ベアリング

 初期打込み 「12㎜出」。
 左手で24Mメガネの根元を持って簡単に入っていく。
 「ゆるすぎ?」と思うくらい。
 抵抗があり行き止まったので少し締める。

 ベアリングがシャフトに残ったのはケースがゆるいから?


クランク右ベアリング

 初期打込みで 「スコン」と入ってしまう。
 このクランクケースは使えません。

 RMX① のクランクケース右側を使う。( 右側ベアリング破損のケース)
 初期打込み 「11㎜出」、今度は圧入時に少し抵抗あり。

シフトカム右: 新品交換。叩けば簡単に入る。

カウンター右,ドライブ右: RMX①のクランクケース右側のベアリングは程度がよいので交換せず。

カウンター左: 30Mソケットが外輪にピッタリ。ソケットに延長シャフトをつけて叩く。入れたらすこし 「ゴリゴリ」感。大丈夫?

ドライブ左:初期打込み 「9㎜出/9時側がやや高い」。圧入時、最初は抵抗あり。初期打込みが均等でなかったせいでしょう。

排気バルブガバナ:15Mソケットが外輪にピッタリ。叩いていれる。


g..トランスミッションの組み立て状況


⑤ワッシャ
 廃盤。このまま使用。

⑦ カラー
  内径×外径×巾×厚=25×28×10×1.4㎜。
  新品:25×28×10×1.4㎜ 。まったく磨耗なし。
 しかし、せっかくだから新品に交換。

⑧ワッシャ
 内径×外径×厚=25×33.8×1.0㎜
 新品:25×33.8×1.0㎜。まったく磨耗なし。
 しかし、表面サビがあるので新品に交換。

⑪ロックワッシャ
 内径×外径×厚=17.2×29.7×1.0㎜。
 新品:17.2×29.75×1.0。やや磨耗。新品に交換。

⑫サークリップ
 新品に交換

⑭スラストワッシャ
 内径×外径×厚=20.2×30×1.0㎜。
 新品:20×30×1.0㎜。やや磨耗、サビあり。新品に交換。

⑯ブッシュ
 内径×外径×巾×厚=20×24×10×2㎜。
 新品:20×24×10×2㎜。
 磨耗なし、サビなし。そのまま使う。

⑰ワッシャ
 内径×外径×厚=17.2×29.7×1.0㎜
 新品:17.1×29.8×1.0㎜。
 内径と外径にやや磨耗。サビあり。新品に交換。

29 スラストワッシャ
 内径×外径×厚=17.2×29.7×1.0㎜。
 新品:17.2×29.75×1.0㎜。
 外径がやや磨耗。せっかくだから新品に交換 

26,24 サークリップ
 外したら新品交換。


トランスミッションのワッシャ、ブッシュ類は交換しなくて良い。
外したサークリップだけ交換必要。

なお、③エンジンスプロケットスペーサ だけは交換必須。→→→こちら


シフトフォーク

隙間→№2:0.2㎜が入って0.3㎜が入らない、№1:0.3㎜が入って0.4㎜が入らない、№3:0.3㎜が入って0.4㎜が入らない。
使用限度は 0.5㎜。すべてOK。

表面サビは粉サビ。使用上問題なし。そのまま使う。


シフトフォークシャフト

鏡面ではないが使用上問題なし。そのまま使う。


     
 h.急遽シリンダー交換


・シリンダーヘッド取り付けでスタッドボルトを締めると二本が抜けてくる。
・締め付けトルクの 250~300㎏・㎝ を守ったけれど…。
・あれっ? スタッドボルトのネジ山が潰れている? ・スチールの雄ネジがアルミの雌ネジで潰れるわけがありません。
・シリンダーの雌ネジ断裂です。

これはリコイルでヘリサート修正しかありません。

反省点は トルクレンチで何度も締めたこと。

トルクレンチは指示針式を使っています。
一度、300㎏・㎝で締めて、確認のためにもう一度 300㎏・㎝で締める。
プリセット式でないので、このときにどうしても締めすぎてしまう。
そして、トルクオーバーで雌ネジ断裂。

最後のトルク締めは一回限り。
メガネでシリンダーヘッドを対角に締めたあと、一回だけトルクレンチで 「グ~ッ 」 と トルク締め。

さらに、規定トルクの下限で締める。
規定トルクが250~300㎏・㎝なら 250㎏・㎝で。

・ヘリサート修正は未経験だから準備に時間がかかります。
・そこで、とりあえず シリンダーを RMX①のものに交換。

・RMX ①は尾鷲峠でエンジントラブルを起こしていますが、これはクランクシャフト右側のベアリング損傷。
 シリンダーに傷や損傷はありません。
・RMX①のシリンダーを取り付ければ、このシリンダーが使えるかどうかが検証できます。

・結局、RMX③エンジンに使った RMX③の部品は
 シリンダー,クランクケース右側,クラッチスリーブハブ,プレッシャープレート,クラッチレリーズ,キックスタータ。
 ベアリングとオイルシールは新品に全交換。
 こんなことなら、RMX①のクランクシャフトベアリングとオイルシールを交換した方が早かった。

 しかし、あちらこちらで問題が出てきたからいろいろな経験ができたのです。
 旅は目的地へ行く途中が面白いのです。


.★この続きは→→→ こちら ( Sj13 シリンダースタッドボルトのリコイル )


    
i.どこからかギヤオイル漏れ


・9/8 ギヤオイルを 650㏄入れて走行テスト 30㎞。
 チョークを使わなくてもすぐにアイドリング安定。「ヒュー、ヒュー」とエンジンは快調。
 走行テスト終了後ギヤオイルチェック。点検孔からオイルが出てこない。
 「トランスミッションを組んだばかりだから」 と 200㏄追加。点検孔からオイルが出る。

・9/9 大量にギヤオイル漏れ。ケースの右側から漏れたよう。
 ギヤオイルを抜いて残量チェック。 650㏄-αある。650㏄を超えた分が漏れたのか?
 再度、650㏄を入れる。

・9/16 オイル漏れなし。走行テスト 30㎞。
 エンジンオイルタンクのフタが外れていたので、リヤはエンジンオイルでベタベタ。
 クランクケース回りも濡れている。
 
 点検孔を開けてギヤオイルチェック。出てこない。
 ギヤオイルを排出して残量チェック。650㏄あるがオイル色が透明のアメ色ではなくカーボンが混ざって濁っていた。

 650㏄入れても点検孔から出てこない。
 100㏄追加。少し手前に傾けて点検孔からオイルが出てくる。

そして、1時間後、

・右側からオイル漏れ。

・このオイル漏れの原因は 650㏄以上入れたから。

・しかしどこから漏れるのでしょう?
 ドレンボルト,点検孔のボルト問題なし。濡れていないしその付近も濡れていません。

・点検孔から上のケース部分にヒビでも入っているのでしょうか?
 日を改めてゆっくりと探してみましょう。


オイル漏れの場所発見!

ウォーターポンプの下に怪しい穴が開いています。


・矢印の部分が点検孔です。
※このケースカバーは RMX①のものです。
・ギヤオイルが点検孔を超えると、
 オイルがウォーターポンプギヤのシャフト部分にかかります。
 このシャフト部分からオイルが入っていくのです。
・試しにギヤオイルを追加してみました。
・すぐに ポタリ、ポタリ。


ウォーターポンプギヤのシャフトにはオイルシールがはまっています。

このオイルシールが劣化しているのでしょう。

しかし、回転部のオイルシールに対し、そこがオイルに浸かった場合にまでオイル漏れを防ぐことを期待するのは無理かもしれません。
オイルが規定量ならオイルに浸かることはないのです。
ギヤが跳ねたオイルだけなら充分にオイル漏れを防ぐことができるでしょう。

それに、わざわざ穴が開けてあるのは規定量以上のオイルを入れた場合に、余分なオイルが抜けてウォーターポンプの方に漏れださないようにしているのでしょう。

ということは、ギヤオイルを規定量以上入れたら漏れて当然と考えてもよいことになります。

今回は、このまま様子を見ることにしました。

しかし、クランクケースのベアリングとオイルシールを交換するのなら、このオイルシールも交換しておいた方が良いでしょう。

・オイルシール:09283-10005/オイルシール10×20×5 ※SJ14と共通/183円
・サークリップ:08331-31086/サークリップ ※SJ14と共通/54円


★この続きは→→→ こちら ( ウォーターポンプの分解とオイルシール交換 )

     
2.RMX②の内部状態と組み立て状況 - ゴリゴリ感はここから


このエンジンについては問題はありませんでした。
たった一つを除いて。


a.バリバリの正選手エンジン

・2013年3月に換装、分離給油の R・S型です。
 新品のピストンとリングを組んであります。

・パワーロスがあるので全開にはしませんが、
 7000~8000rpmは回します。( アスファルト上ですからネ。)

・月に2度くらい163号~165号を 100㎞程度走ります。
 バキバキ・ガシャガシャ音とゴリゴリ感が気になりますが、
 アイドリング,加速、最高速等まったく問題がありません。
・ギヤオイルの減りもなく、変質や変色もありません。
 
・しかし、 2サイクルエンジンって『シャイ~ン、シャイ~ン.』 だったはず…。

・ついでだから、クランクベアリングとオイルシール交換です。



b.取り付けボルトはなぜか緩め、中はとにかくきれい

・右クランクケースカバーの12本のボルト、
 8M-Tレンチの根元を片手で持ってすっと外れる。
 こんなものかなあ…。

・中はとにかくきれい。ケースの隅に残っているオイルもきれい。
 ギヤやクラッチハウジングが光っている。

・これが普通の状態。 RMX①もそうでした。
 上で紹介したRMX③が異常だったのです。


・スリーブハブのナットがソケットだけですぐに緩んでしまった。
 規定トルクは 600~800㎏・㎝だから、これは緩すぎですね。
・スリーブハブ、プライマリードリブンギヤもこの通り。 ・ドライブプレート厚:2.8~3.0㎜ ( ばらつきあり ) ※使用限度 2.5㎜。
・スプリング長:48㎜ ※使用限度46.2㎜。


・きれいの原因、普通状態の原因、 それは…。

・クランクシャフト右のオイルシールの取り付け方向!

・これを間違うと大惨事。



c.開けてビックリ、『 これは危なかった!』


クランクケースを分割。

左クランクケースに大問題!

・左の写真で分からない方は右の写真を見てください。

・クランクシャフト左のベアリングの玉が何個かありません。

・RMX①のクランクシャフト右ベアリングもそうでしたが、
 クランクケースのどこにも外れた玉が見つからない。

・バキバキ・ガシャガシャ音とゴリゴリ感の原因はコレだったのです。

・ギヤオイルの減りや変質・変色がなかったのは
 ギヤオイルと関係ない左ベアリングだったから。
・ギヤオイルに異状がなくても、クランクベアリングが損傷している場合あり。


・左クランクケースのベアリングハウジングは
 刻印が見えなくなるほど削られています。
 浅いクラックもあります。

・右側の写真は RMX③のものです。

・RMX① の左クランクケースとの交換も考えましたが、
 『 このまま使ったらどうなるのか 』 を知るために交換せず。
・ベアリング挿入力も普通でゆるくなし。

・付いていたベアリングは左右とも NACHI 63/28
 刻印は内側。
 63/28を外すときは 27Mソケットが内輪にピッタリ。
 ソケットを当てて大きなハンマーで一撃。
 ベアリングプーラー 19-603 では脚がじゃまになります。



d.ベアリング・オイルシール交換


・交換したのは

 クランクシャフト左右ベアリング:NTN 63/28
 クランクシャフト左右オイルシール
 ドライブシャフト左オイルシール
 シフトシャフトオイルシール
 エンジンスプロケットスペーサとOリング
 プライマリードライブスペーサOリング

・ドライブシャフト左右ベアリング、
 カウンターシャフト左右ベアリング
 シフトカムベアリング
 については、ガタなし・引っかかりなしで交換なし。

 



e.トランスミッションの状態


ワッシャやブッシュの磨耗状態を知るために分解しました。

⑤ワッシャ: 廃盤。このまま使用。

⑦ カラー
  内径×外径×巾×厚=25×28×10×1.45㎜。
  まったく磨耗なし。交換せず。

⑧ワッシャ
 内径×外径×厚=25×33.8×1.0㎜
 まったく磨耗なし。交換せず。

⑪ロックワッシャ⑫サークリップ
 ギヤに少しガタがあったので交換したかガタは治らず。に交換

⑭スラストワッシャ
 内径×外径×厚=20.2×29.8×1.0㎜
 新品:20×30×1.0㎜。磨耗あり。新品に交換

⑯ブッシュ
 内径×外径×巾×厚=20×24×10×2㎜。
 磨耗なし、交換せず。

⑰ワッシャ
 内径×外径×厚=17.15×29.75×1.0㎜
 新品:17.1×29.8×1.0㎜。
 内径と外径にやや磨耗。新品に交換。

RMX③でもそうでしたが、トランスミッションのワッシャやブッシュは交換する必要はないようです。

サークリップだけは外せば新品に交換です。

・カウンターシャフトのギヤは分解せず。



f. 排気バルブの状態

・久しぶりの排気バルブです。

・前回から 2000㎞以上走っていますからこんなものでしょう。

・タール付着は布で拭き取れる程度。分解の必要なし。
 パーツクリーナーをかけて拭き取り。

・しかし、あまりきれいになりませんでした。

・こんなことなら分解して灯油漬けにした方が楽。
 しかし、不要不急の分解は慎みましょう。


      
g. ちょっと怖いピストン状態


ピストン側面の縦線傷も問題ですが、頂部の傷が気になります。

新品ピストンでしたからね。

・ペーパーでカーボンを取った状態です。
・ピストン頂部に当たるものはありません。なぜこんな傷が付くのでしょう。
・縦線傷のほかに点傷もあります。
・そのうちにピストンが割れそう。もう少し走らせてピストン交換です。


・こんな傷が付くのはピストンが前後に振れているから。
・コンロッドに問題ありか?
・とにかくもう少し様子を見ましょう。





3.エンジン音


『ビィ~~、ボォ~』 は排気音で楽しむもの。

エンジン音は機械音で健康状態をチェックするもの。

ベアリングを交換するとこのような音になります。


★RMX③-2014.09.22 (176KB)

・クランクシャフトのバランスウェイトなしのN型です。

・20:1の混合油+分離給油 で エンジンオイル過多状態です。
・キャブレターセッティングは以前のまま。
・停車状態でのアイドリングと 1/3程度の軽いレーシング。
・『ヒュ~、ヒュ~』 音がエンジン回転の良さを感じさせます。

★RMX②-2014.09.22 ( 192KB)

・クランクシャフトにバランスウェイトを付けた 改良型の R・S型です。
・N型より回転はスムーズになりましたが、角が取れてマイルドになってしまいました。

・20:1 混合油+分離給油で 100㎞程度の試走をして給油。、ほとんど生ガソリンです。
・キャブレターセッティングは以前のまま。
・停車状態でのアイドリングと 1/3程度の軽いレーシング。
・『キン・キン』音が少し気にかかります。
・燃費がビックリするくらいよくなりました。オンロードタイヤで峠道をギャンギャン走らせて 20㎞/L程度。


つづく

2011.02.26  久しぶりにオートバイのエンジンをかけました。

2011.05.28 RMXその後-1

2011.07.01  RMXこの後-公道復活作戦開始

2011.07.09 RMX公道復帰のために-その①

2011.07.14 RMX公道復帰のために-その②

2011.07.20 RMX公道復帰のために-その③

2011.07.25 RMX公道復帰のために-その④  RMX走る

2011.08.05 RMX公道復帰のために-その⑤  完了

2011.08.12  RMXのダートデビューに向けて-その①

2011.08.17  RMXのダートデビューに向けて-その②

2011.09.18  RMXに一個100円の中古部品を三個取り付ける

2011.12.10  RMX 初めての峠

2011.12.21  RMX 高回転不調対策  ①電子部品の抵抗値測定

2011.12.26  RMX 高回転不調対策  ②メインジェットの変更

2012.01.01  RMX キャブレター調整入門  ①プラグ状態判定法

2012.01.04  RMX キャブレター調整入門  ②プラグ状態判定法追加 ・ エァスクリュー調整

2012.01.18  RMX キャブレター調整入門  ③再度のスロー調整 と スポーク交換も

2012.02.18  RMX が “ なで肩 ” に - 素人がやるホイールのセンター出し

2012.02.20   “ RMX + IRC-GP 210 ” 峠でウォーミングアップ

2012.03.08   RMX エンジントラブル検証・エンジン内部状況

2013.01.04  エンジン移植用 RMX 入手てんまつ

2013.02.16  RMX この頃 - 新品ピストンを組む

2013.03.02 RMX 最後の試行 - クランクケース②を組む

2013.03.18 分離給油・RMX 発進

2014.05.01  スロージェット取外しにエキストラクターを使ってみたが…

2014.05.25   SJ13 中古エンジン検証 ・ 前編 /スタッドボルトの交換

2014.05.31  SJ13 中古エンジン検証 ・ 後編 / エンジン始動

SJ13 クランクケースの分解と組み立て(小目次)



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