●あんこ抜きとシート張替え part2

rmxシート張替え
選任のための法律知識・



3.表皮張り

a.古い表皮は使えない

当初の予定はロゴのきれいな表皮を再び使うこと。

rmxシートあんこ抜きと張替え

小さな破れを広く補修。

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しかし、生地が元のスポンジの形に変形し、さらに生地が硬化しているので
削って形の変わったスポンジに沿わせることができない。

「張ってあったシート生地の再利用」はシートスポンジが元の形のときだけ。
結局、シート表皮の破れを補修する場合だけ。

スポンジを削ってシートの形が変わった場合は「新しい表皮」を使わなければなりません。
ロゴは染めQで入れましょう。

b.サンゲツの UP1120

使うのは「しっかりとして伸びない」サンゲツの椅子生地。

●カラーは1120

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1120は「普通の黄色」。
オリジナルイエローは「もう少しレモン色」

他の「黄色」は1062 ( 柑橘系の黄色 ) 。
オリジナルイエローはUP1062の方が近いかもしれません。

サンゲツUP1120,UUP1062サンゲツアップその他
※必ず色番号と注文長を指定すること。
※サンゲツの色見本 → UP1120UP1062サンゲツその他

必要面積
・布メジャーで表面長を測定。
・片側の折り返し長4㎝
・片側の余裕1~2㎝

・必要長=表面長+ ( 折り返し長4㎝+余裕1~2㎝ ) ×2=表面長+ ( 10~12㎝ )

・あんこ抜きシート:前後表面長83㎝,左右表面長35㎝ → 前後95㎝×左右47㎝
・オリジナルシート:前後表面長81㎝,左右表面長39㎝ → 前後93㎝×左右51㎝
※「余裕0」でも大丈夫ですが、余分はあとで切除できるので余裕があった方がよいでしょう。

「伸びる方向」を前後に「伸びない方向」を左右に
サンゲツの椅子生地は
・既定巾方向 ( 左右 ) には「少し伸びる」。
・注文長さ方向 ( 上下 ) には「ほとんど伸びない」。

私は次のように使っています。
・シート前後方向 → 少し伸びる方向 ( 既定巾方向 )
・シート左右方向 → ほとんど伸びない方向 ( 注文長方向 )

これは表皮の「しわと弛み」を
・シートの前後方向に押し出し
・斜め前,斜め後ろに寄せて左右に引っ張って解消するためです。

表皮は「左右に強く引っ張られる」ので「伸びない方向」を左右に使うのです。
「伸びる方向」を使うと表皮を左右に強く引っ張ることができなくなります。
※「逆」かもしれませんので「お好み」で。

「伸びる表皮」ではしっかりとしたシートになりません。
「伸びない表皮」を使ってスポンジをしっかりと締め付けることが必要です。

100㎝では標準シートが2個がギリギリ
このように考えると
オリジナルシートの表皮必要面積は
既定巾方向 ( シート前後方向 ) 93㎝×注文長方向 ( シート左右方向 ) 51㎝

長さ100㎝ではオリジナルシートがギリギリ2個張れることになります。

サンゲツの椅子生地は幅が決まっていて長さは「100㎝以上で10㎝単位」。
送料は同じですから「長さ160㎝」で注文するのがよいでしょう。
これならオリジナルシート3個が余裕で張れます。

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今回入手したのは手したのは長さ100㎝。
あんこ抜きの方の左右が短いのでオリジナルシートの方も余裕で張れました。

写真の左右方向が既定巾方向。
サンゲツの椅子生地の既定巾は137㎝と122㎝の2種類。
型番により異なります。
UP1120は122㎝,UP1062は137㎝です。

c.張り方のコツ

こちらがスタート

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こちらがフィニッシュ。

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やり方を間違わなければ必ず張れます。
大切なのは「諦めない」こと。
いろいろやっていれば「気が付いたときにはもう少し」になっています。

しかし「それまでの苦労」を少しでも軽くするためにポイントを。

●最凹部のしわと弛みを取る

これが表皮張り作業の90%を占めます。

①「しわ・弛み」を左右に押していき、左右を引っ張ってしわをスポンジに密着させる。
②「しわ・弛み」を後ろに押していき、表皮の左右を引っ張って斜め後ろから押し出す。
③「しわ・弛み」を前に押していき、表皮の左右を引っ張って斜め前から押し出す。
④これを「少しずつ」,「何度も」繰り返す。

・弛みを押すのは掌か指。
・スポンジを押し付けながら押し出します。

・②,③で左右に引っ張るときは強く引っ張らない。
   押し出されてきた弛みを無くするくらいの強さ。「引っ張る」より「ずらせる」感じ。
   強く引っ張ると反対側が緩んで新しいしわや弛みができる。

・「前へ押し出して取る」のが中心だが、
   「前へ押し出して取る」のに行き詰まったら、元の状態に戻して「後ろへ押し出して取る」。

この作業中は表皮をクリップで留める。

「しわと弛み」を押し出してクリップを留め直す。
焦らず少しずつ。
「必ずできる」と信じて「諦めない」。

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この状態になるのに3時間かかかっています。

ここからは「さらに弛み取り」。
弛み・緩みを取れば取るほどしっかりとしたシートになります。

椅子生地を張る場合の強さは「表皮を指でつまめる程度」とか。
私は「表皮を指でつまめないまで」に強く張ります。
削ったスポンジは弱くなっているからです。
表皮の初期伸びもあるでしょう。
「これでもか、これでもか」と弛みを取ります。

但し、弛みや緩みを取れば取るほどスポンジが圧縮されてシートは固くなります。
シートが固くなればそれだけ座り心地は悪くなります。
どこまで強く張るかは好みの問題です。

rmxシートあんこ抜きと張替え
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このあたりで終了。

●前部の左右の縁をしっかりさせる

こちらはスポンジを削ってないオリジナルシート。

「しわ・弛み取り」は簡単なはずなのに、なかなか取れない。

原因は「左右の縁がグラグラしている」こと。

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この部分がグラグラしていると、表皮を引っ張って留めておくことができず、
押してきた「しわ・弛み」を表皮を引っ張って消すことができません。

スポンジの縁にセメダインスーパーXをたっぷりと充填。
シートペースとの隙間をなくして腰のある縁に。

このとき、前部を梱包フィルムで強く巻いてはいけません。
縁部分が変形して、タンクとの間に隙間ができます。
縁部分を変形させないように置いて、上から辞書を2冊くらい重しに。

ガムテープで補強するのも一法です。

※こんな場合もあります ( 基本編 ) → こちら

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前部縁のグラグラが解消したら「しわ・弛み取り」は簡単。
ここまで1時間もかかっていません。

●タッカー留め

・タッカーを打つときは必ず上部を片手で抑える。
   「針がきれいに最後まで入らない」のはタッカーの上部を押さえていないからです。

   シートベースが硬化しているのでもないし、タッカーの力が弱いからでもありません。
   上部を片手で押さえれば、シートを膝の上に置いていても失敗しません。

   「途中までしか入らなかった針」を金づちで打つことなど必要ありません。

タッカーを打つのは「最凹部」から。
これは「しわ・弛み取り」と同じ。
まずは「最凹部を完成させる」。

・片側を間隔を開けて打つ。

・「しわ・弛み」を押し出しながら反対側を間隔を開けて打つ。

・「しわ・弛み」をさらに押し出して細かく打っていく。

・「しわ・弛み」が残ったときは針を外してやり直す。

rmxシートあんこ抜きと張替え
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シート高は
・最凹部「-4㎝」
・最凹部から90㎜後ろ「-3.5㎝」
・後端から170㎜前「-3㎝」

「スポンジを削った分」に「表皮でスポンジを締め付けた分」がプラスされています。

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これで表皮張りは完成。
「スチロールベースの有無」を書いておきましょう。

次は「SUZUKI」のロゴを入れます。

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