●NSRのスプロケット変更 と レギュレーター再点検

nsr250フロントスプロケット交換
選任のための法律知識・



バーハンドルNSRを乗りやすくするためにFスプロケット換えました。
お勧めは「前13/後40」
NSRの「回して乗る特性」をしっかり残して「乗りやすく」なります。
2速で引っ張ることができ、3速常用、もう少し速度を上げれば4速常用となります。
「6000rpm~9000rpm」を保つのに意識を集中させておく必要がなくなります。

取り付けた電圧計が「19V超えの警告点滅」になったためレギュレーターを再点検。
結局、「電圧計の異常値でレギュレーターは正常」と判断。
レギュレーター故障で高電圧電流が流れた場合はヒューズが切れるのでPGMは故障しません。
電圧計による「高電圧監視」は不要です。

1.スプロケット比の変更・前14/後40

a.まずはフロントを14枚に

標準は前15/後40
これを「少し重く」。
選択肢は、前を小さくして「前14/後40」 か 後を大きくして「前15/後42」

・前15/後40の減速比40/15を1とすると、前14/後40 → 15/14≒1.071倍、前15/後42 → 42/40=1.05倍。
・前14/後40と同じ減速比で前15にすると後は? → 40/14=X/15 → X≒ 42.857
・つまり、「前14/後40」と「前15/後42」の違いは「前15/後42.857」と「前15/後42」の違い。

通常、少し重くする場合はリヤを2枚増やす。
これを「リヤ2.857枚増やす」と「ちょっと重すぎる」ことになる。
しかし、エンジン特性や一次変速比(トランスミッション比)も関係してくるので走らせてみないと分からない。
何より、スプロケットはリヤよりフロントの方が格段に安い。
この値段が「主たる理由」で「前14枚」を試してみることに。

・サンスター368-14(3300円) → こちら
・純正部品 23811-292-000・フィキシングプレート(253円)
・純正部品 23815-kv3-000・フィキシングボルトロックプレート(313円)
・純正部品 93101-060120H・ボルト6×12(33円)

ボルトは汎用品が使えます。
しかし、他の部品との関係で首下が決められているので取り敢えず純正を入手。

リヤスプロケットはこのあたりでしょう。 → 42枚43枚
「耐久性がなくて高い」アルミ製より「安くて耐久性のある」スチール製がいいのだけれど、
売る方は「単価が高くて早く減る」方がよい。
公道ではバネ荷重量なんかあまり関係ないのに…。
DRCサン、NTBサン、スチール製を出してください。

ジェネレーターカバーがプラスチックなのには驚き。

カバーを留めているボルトは5本、
上下とも前から2本目が長い(首下25 ㎜)、後の3本は短い(首下22 ㎜)。
※上の写真で赤丸が短く、白丸が長い。

b.サンスターと純正の比較

入手したサンスターのスプロケットと純正スプロケットを比べると、

こちらが外側(表側)。
サンスター(左)は全体が金属。
純正(右)はフィキシングプレートが当たる部分だけ金属、その他はゴムプレート。

このゴムプレートは
「加速・減速時にスプロケットにかかるチェーンの力を緩和するダンパーのようなもの」でしょう。
もちろん、減ったり割れたりしたらその効果は発揮しません。
ゴムプレートが交換できるようになっていなければならないでしょう。
もちろん、サンスターには付いていませんから、ダイレクト感タップリでしょう。

こちらが内側(クランクケース側)。
サンスターは全面フラット、純正は凹んでいます。
スプロケットの厚さはサンスターが11 ㎜、純正が14 ㎜。
純正の凹み深さは3 ㎜。
結局、サンスターも純正もスプロケットがドライブシャフトとかみ合う長さは同じ11 ㎜。
純正は表側にゴムプレートをつけた分だけ鋼性が不足するので裏側を厚くしたのでしょう。

なお、フィキシングプレートボルトは
ロックプレート(0.8㎜),フィキシングプレート(2.3㎜),スプロケット(11 ㎜)を留めるので、
首下14 ㎜(0.8+2.3+11=14.1㎜)でスプロケット裏面ギリギリ。
ただし、次に述べるようにスプロケットは2 ㎜くらい外側に引っ張られるので、
首下15 ㎜でスプロケット裏面から1 ㎜程度突き出してもクランクケースとは干渉しません。
汎用のボルトを使う場合は「首下15 ㎜まで」を。

周囲のこのピンは何でしょう?
表側のゴムプレートを留めているのでしょうが、
表側の「二個のボルト頭」と「ゴムプレート内に突き出したピン」とでバランスを取っているのでしょう。

純正はしっかりと造り込んであります。
30年前の当時価格が2550円なのが納得できます。

なお、首下12 ㎜のボルトは当時も今も30円。
PGMⅢは47800円と49200円です。

c.スプロケットがガタつく

サンスターのスプロケットをドライブシャフトにはめて、フィキシングプレートをシャフトセット。

「?」

フィキシングプレートとスプロケットの間に2 ㎜ほどの隙間ができる。

「えっ?こんなにガタガタならスプロケットが固定されないじゃない!」

「取り付けられなかったSJ13適合フロントスプロケット」以来、社外スプロケットには不信感。 → こちら

しかし、サンスターは「昨日や今日のメーカー」ではありません。
どこか考え違いをしている。
やっと答えが分かりました。

・フィキシングプレートはa位置にあるドライブシャフトの溝に入って動かない(ドライブシャフトに固定される)。
・スプロケットはボルトでフィキシングプレートに取り付けられる。
・フィキシングプレートは動かないから、スプロケットがフィキシングプレートまで引っ張られる。

・この結果、スプロケットはドライブシャフトのa位置で固定される。
・引っ張られた分はクランクケースとスプロケットの隙間となる。
・「スプロケット外側面~ギヤの中心線」(b)が同じならスプロケットはドライブシャフトの同じ位置に取り付けられる。
・サンスターと純正とでは厚さが違うが、bの値は同じだから問題はない。

溝aにはまるのがサークリップなら話は別です。
サークリップはスプロケットを「とおせんぼう」するだけです。
スプロケットを自分の方に引っ張ってきて固定することをしないので、スプロケットとの隙間は解消されないのです。
いつもRMXの「サークリップ固定」なので「ガタが解消されない」と思い込んでいたのです。
同じような思い違いをしている購買者さんがAmazonにいました。 → こちら

ボルトを締めつければスプロケットのガタはなくなりがっちりと固定されます。
よく考えられたスプロケット固定法です。

ボルトはソケットドライバーで「クッ」と締める程度、「100㎏・㎝」もありません。

なお、フィキシングプレートもロックプレートもエッジが立っている(丸くない)方が外側です。
これはサークリップと同じです。 → こちら

シフトリンクの取り付け位置決めにシフトシャフトにポンチマークが付いています。
こういう点は「素早い整備」のためなのでしょう。

この景色を見ていると、エンジンを分解してみたくなります。

しかし、NSRは「異常高値」。OH用のエンジンでもRMXエンジンの3~4倍。困ったものです。

d.前14/後40でのインプレッション

●165号試走コース/200㎞

ボカボカ陽気の2月21日。
いつもの165号・試走コース、「前14」で200㎞ほど。
右も左もピカピカバイク。30年前のNSRが2stサウンドを撒き散らす。
「そういえば三カ月前、この先でPGMが故障したのだったな…。」

以下、「前14/後40」のインプレッション。

「重くした」のがまったく感じられません。
走行感は以前と変わりません。
「前15/後40」の走行感が「1速上に平行移動した」からでしょう。
時々、「重くしたのだよなあ…、軽くしたのじゃないよなぁ…。」と思ってしまうほど。
もし知らない間に交換されていたら、少し「?」と思いながらも気付かないでしょう。

しかし、乗りやすくなっています。
シフトの巾が拡がっています。
やっと4速が使えます。
3速・4速で「6000rpm~8000rpm」を使えます。

だいたいこのバイク、「エンジン回転数はきれいに10000rpmまで伸びる」が、速度が追いてこない。
「6000rpmまで」はまったく走りません。
パワーが出るのは「7000rpm~10000rpm」。この回転域の加速には素晴らしいものがあります。

NSRを気持ちよく走らせるには「6000rpm~9500rpm」を使うこと。
例えば、3速走行時の加速ではシフトダウンしてアクセルを開けるより,
3速のままクラッチを切ってアクセルを開け、
「7000~8000rpm」でクラッチをつなげてそのままアクセルオープン。
スタートでは「5000~6000rpm」でクラッチミート、そのままアクセルオープン。

「トルクのある1200㏄のFJ」や 「250・2st でも単気筒のRMX」とは違います。
NSRは「回さなければ」走りません。
「常に6000rpm以上にしておかなければ」俊敏に走りません。

NSRが本来の力を発揮するのはサーキット走行のように「高回転をキープできる場所」。
一般公道では「6000rpm以下になる」のでモタモタしてしまいます。

一般公道やワインディングの 常用速度は「80㎞/h~120㎞/h」
この速度域で「6000~10000rpmにしておこうとする」と1速と2速だけになってしまいます。

使えるギヤが1速と2速だけでは走りにくい。
公道でNSRを「普通に走らせるため」には減速比を大きくして、
使えるギヤの巾を拡げなければならないのです。
まずは「前14/後40」、これで「1速~4速」。状況に応じて「前14/後42」,「前13/後40」。

ただし、所詮は「軽量の 250㏄・45PS」。
あり余るパワーと安定性のあるリッターバイクにはかないません。
どう頑張ってもあっけなく引き離されてしまいます。(引き離されてしまいました。)
リッターバイクに勝つには、
パワーより軽量を活かせるタイトコーナーの連続を待つしかないでしょう。

NSRは「おもしろいけれど乗りにくい」バイクです。
現代にはない「ピーキー」なバイクです。

以前に「同じ技量の者が、公道でNSRとRMXモタードを走らせたらどちらが速いか」の答えとして
「NSR」としました(こちら)。しかし、案外「乗りやすいRMXモタード」かもしれません。
そんなことを考えさせられました。

・PGMⅢは問題なく機能している。
・キャブレター調整の必要は感じない。
・バーハンドルポジションに合わせてブレーキペダルを少し上げる。
・ギヤオイル交換(13252㎞,Mori Drive Silent+/10W-30,0.7ℓ)。
・タイヤの製造年が古いせいかグリップに軟らかさが不足。 ※製造年は前後とも「2009年・34週」(こちら)
・バーハンドルによるポジション変更のためか、ギャップでリヤが硬い。
   (リヤサスの「伸び・圧縮調整」はできない)
・燃費は「しっかり回して」14㎞/ℓほど、タンク容量16ℓ → 予備を3ℓとしても182㎞走れる。
・手を加えるとしたら、新しいラジアルとエンジンガード、そして外したリミッターカット(こちら)。

そろそろ、「尾鷲・熊野峠 の 330㎞」でしょう。

「しかし、あのリッターバイクは速かったなぁ…。」

選任のための法律知識・

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