- あんこ抜き「スポンジ削り」
- あんこ抜き「スポンジ整形」
- 表皮張り
- ロゴ入れ
- インプレッションと修正
5.インプレッション
a.2023.08.05
次の三つを比較しました。
a.今まで使っていたシート。多分「あんこ抜きなしシート」
b.RMX④用の「極限あんこ抜きシート」
c.今回の「ほどほどあんこ抜きシート」
●シート巾
一目で「今回のあんこ抜きシート/b」のシート巾が広いことが分かります。
①最凹部,②最凹部から90㎜後ろ,後端から170㎜前,各所のシート巾は
・a:①130㎜+α,②140㎜+α,③160㎜+α
・b:①130㎜,②140㎜,③160㎜
・c:①140㎜,②150~160㎜,③180㎜
標準シートより「10㎜+α」広くなっています。
●シート高
・標準より「-30㎜」
・極限シートより「+10㎜」
●足付き性
・a:両足/指付け根まで,左足ステップで右足/踵まで着くが膝が伸びて踏ん張れない。
・b:両足/やっと踵まで,左足ステップで右足/踵まで,膝に余裕があり踏ん張れる。
・c:両足/指付け根+α,左足ステップで右足/踵まで,膝に少しだけ余裕あり力を入れられる。
・標準 ( a ) を100,極限 ( b ) を50としたら今回のシート ( c ) は80くらい。
・シート高に比べ足付き性が悪いのはシート巾が広いことによる。
●インプレッション
・シート高が標準より30㎜低いのでハンドルを少しだけ倒す。
・ハンドルが手前にきた分だけ「開き」が強く感じる。しかし、「馴れの範囲内」だろう。
・片足の踵に力が入るのは安心。尻を少しずらせば踵で地面を押せる。
・シート巾が広いのは気にならないが、標準と同じ巾にすればもっと足付き性が改善される。
・尻の後ろ側が高いのでやや前のめりになって尻が落ち着かない。後ろを削る必要あり。
・あれだけ締めあげると「さすがに固い」。もう少し表皮を緩めてもよい。
※「座る部分の後ろを削る必要」は前回のあんこ抜きでも指摘してありました。 → こちら
●修正予定
・シート巾を標準と同じ「130㎜,140㎜,160㎜」に。 → シート巾の修正 ( 基本編 )
・着座部分を「前深さ25㎜,後ろ深さ20㎜」から「30㎜深さ均一」に削り直し。
・「極限まで強く締めあげない」で「しわ・弛み取り」。
b.修正/シート巾を狭める
上の修正を行いました。
「操作性と足付き性向上」のためシート巾を標準シートと同程度にします。
●スポンジ削り
一度しか乗っていませんが表皮はもう変形しています。
もちろん、硬化していないのでこのまま使います。
●縮める巾
・最凹部:標準120㎜/現120㎜ → そのまま
・最凹部より10㎝後ろ:標準140㎜/現150㎜ → 140㎜に「-10㎜」程度
・最凹部より20㎝後ろ:標準150㎜/現180㎜ → 150㎜に「-30㎜」程度
・最凹部より30㎝後ろ:標準160㎜/現180㎜ → 160㎜に「-20㎜」程度
※シート巾:平坦部巾 ( 今までの記述での測定方法は肩部分を含む )
この角を取ります。
●作業
「角を取る」といっても斜めに削るだけです。
木片貼りの120番or240番で。
スポンジ側面が薄くなるので「滑り止めシートによる下張り」が必須となります。
問題はこれから先。
カーブしている部分を「なだらかに」つなげなければなりません。
カーブの上面だけではなく「側面を含め」立体的につなげなければなりません。
役に立ったのが「ボードやすり」。
2㎜のカーブ刃です。
スポンジ表面の固い部分も削れますが、威力を発揮するのはその下にあるスポンジの整形。
スポンジ表面を軽く滑らせて削っていきます。「丸く削る」のもOK。
シートの横から斜めから「少しずつ納得のいくまで」。
なお、セメダインスーパーXで補修した部分は弾力性があるのでこのやすりでは削れません。
無理して削り取ろうとするとスポンジまでくっついてきて大きな窪みになります。
セメダインスーパーXで補修した部分はカッターを使います。
刺身を造るときの「皮剥ぎ」のように「そぐ」のが一番よい方法です。
整形の結果は次の通り。
「中々よくできた」と思っています。
ボードやすりのおかげです。
●出来上がり
シート巾を縮めただけでなく、
前部の「盛り上り」を平坦にし、着座位置後部を削り下げしました。
その結果、「やはり薄いスポンジ」になってしまいました。
これは「腰にきつそう」。
染めQで入れた「SUZUKI」ロゴも半分隠れてしまうでしょう。
●スポンジ補修と表皮張り
ここから先は「いつも通り」です。
◯上部縁の接着
ここがしっかりしていないと表皮のシワが取れません。
セメダインスーパーXをたっぷりと充填して接着します。
但し、梱包ラップを巻いてはいけません。
ラップで圧迫すると縁が変形していしまいます。
「縁が変形しないように」平面上に置いて接着を完成させます。
ついでにガムテープで補強。
◯凹部 ( 窪み ) の充填
小さい凸部は表皮で押さえ付けられてスポンジの中に埋もれてしまいます。
しかし、凹部 ( 窪み ) は表皮表面にそのまま表れてきます。
凹部にセメダインスーパーXを充填してもスポンジに吸い込まれるのか凹部が埋まりません。
詰め物が必要です。
詰め物には「補修用のウレタンフォーム」が適切なのでしょが
下張りに使う滑り止めシートを小さく切って使っています。
「網目で自由に形を変える」ので重宝します。
性格上「これでもかこれでもか」と充填しましたが、ここまでやる必要はないでしょう。
場所によっては「詰め物なしで塗り拡げる」ことも必要です。
特に「最凹部」の補強のために。
セメダインスーパーX黒のノズルを使ったため透明に黒が混ざっています。
もちろん、見えなくなるので問題はありません。
凹部に詰め物をして上からスーパーXを盛り上げたら,
ポリエチレンの小片を当て盛り上りを指で押さえ付けて平坦にすること。
その後、梱包ラップで巻いて押さえつけ。
「小さい盛り上がり」は表皮を貼るときにスポンジの中に押さえ込まれます。
しかし、「大きい盛り上り」はそうではないので削らなければなりません。
「カッターで削ぐ」のですがうまく削げません。
できるだけ盛り上りを少なくしてください。
◯下張り
新しい滑り止めシートを使いました。
●出来上がり
いつも通りの「締め付け張り」です。
シート張替えの表皮は「伸びないサンゲツの椅子生地」で決まりです。
結局「とことんローシート」になっていしまいました。ロゴは「感じよく変形」しました。
人差し指で押さえると「スチロール台座まで爪半分」です。
予定通り「着座位置後部」は低くなりました。
「シート巾」も予定通り。
標準よりも「最凹部~着座位置前部」が狭まっています。
足付き性は改善されているでしょう。
今回張り直した二つのシートです。
●インプレッション
●2023.09.27追記
シートは「ペッタンコ」になっています。
またがると、
以前の「両足/指付け根+α,左足ステップで右足/踵まで,膝に少しだけ余裕あり力を入れられる。」から、「両足/やっと踵まで,左足ステップで右足/踵まで,膝に余裕があり踏ん張れる。」に。
結局、「RMX④の極限シート」と同じ程度になりました。
走ってみると、
やや「ハンドル高」の違和感。
しかし、これは「馴れ」で気にならなくなる程度。
フロントフォークを少し突き出したら違和感がなくなるだろうが、操縦安定性がかわってしまう。
※限界突き出し量:7㎜ → こちら
新しい経験は「走行中、片足をステップから下ろすと靴底全体がアスファルトを擦る」こと。
「両足下ろし」では擦らないが、
片足をステップに乗せて片足を下ろせば「膝に少し余裕を持たせて靴底全体を引きずる」ことができる。
何か新しい乗り方ができそう。
「靴底引きずり」は停止するときにも安心。
スピードを落として左足をステップから下ろせば、そのまま足裏全体が地面を擦っているのだから。
シートは「しっかり締め付け張り」のせいで「固い」。
平坦なアスファルト上でしかも短時間でないと「きつい」でしょう。
「2~3時間の峠道」が限度、尾鷲・熊野の42号線の場合は標準シートに変更要。
これで「前後17インチ・RMX②」のシートあんこ抜きは完成・終了。
6.ローダウンリンクがないものか
足付き性は「シートのあんこ抜き」で何とかなるけれど、重心を低くするにはまだまだ。
「前21/後18 → 前17/後17」でフロントフォークの突き出しは無理。
どうしても「ローダウンリンク ( ロアリングリンク ) 」が必要。
SJ13のロアリングリンクはあっただろうけど、ヤフーオークションでも見かけない。
採寸してZETAに「流用できるものはないか」と問い合わせ。 → こちら
しかし「該当なし」とか。
流用する場合があるから各所の寸法を示してくれるといいのですが。 → こちら
情報があれば教えてください。
「腰高,重心が高くて安定しない,足付き性が悪い」
これは「凸凹ダートコース用」のRMXを平坦なアスファルトで走らせるから。
NSRにブロックタイヤを付けてモトクロスコースを走らせるようなもの。
結局「ない物ねだり」なのです。
RMXのロゴを付けている以上、「前後17インチ」と「シートのあんこ抜き」が限度なのかもしれません。
次へ/