- トップブリッジの交換
- ブレーキホースの交換
- スロットルケーブルの交換
- クラッチケーブルの交換
- スイッチコード延長,バックミラー,スクリーン,一応の出来上がり
- 取り敢えずの試乗,充電機能のチェック,リヤブレーキホースの交換
- ケーブル作り直し,出来上がり
c. クラッチケーブルの交換
イ. 入手したケーブル
上段左から NSR標準/2.4㎜Φ,マグナ250/1300㎜・2.0㎜Φ,
スティード400/1350㎜・2.4㎜Φ,バルカン400/1600㎜・2.0㎜Φ
下段左から イナズマ400/1290㎜・2.0㎜Φ,TW・セロー三本/13200㎜・2.0㎜Φ(実際は1000㎜)
いずれも100円~200円。
※長さはオークション説明のもの
ロ. クラッチケーブルの長さ
クラッチケーブルはクランクケース右側から入ります。
ジョイント(アジャスター)はステーで留められます。
レリーズはクランクケースの左側にあります。
クラッチケーブルの長さは
●NSR
・アウター長(キャップ始め~ジョイント終わり) → 1000㎜
・ジョイントから出ているワイヤー長(たいこ含む) → 185㎜
・ジョイントの調整ネジ長 → 40㎜
ハ. 1回目の作成-イナズマ400のケーブル
●ケーブル長さ調整の方法
ケーブルの長さ調整はスロットルケーブルの場合と同じ。
① アウターの長さを決める
② ジョイント(アジャスタ)から出ているワイヤーの長さを標準仕様と同じにする。
①は実際に取り回しをして取り付け、アジャスターまでの必要長を決める。
②はアウターを必要長に切断した後、ワイヤーを引き出して標準仕様の長さにする。
①は「ジョイントが取り付けられるようにした」のだからジョイントに取り付けられるます。
②は標準と同じなのでキャブレタープーリーやクラッチレリーズに取り付けられます。
しかし、なぜか②が短くなり、プーリーやレリーズに取り付けられなくなります。
その原因は?
● ジョイントから出ているワイヤーが短くなる原因
1.差し引き計算でワイヤーを切断する
・ジョイント始め~ジョイント終わり(アウター長)が a㎜
・ジョイントから出ているワイヤー長がb㎜ で標準仕様長のc㎜ より長い → (b-c)㎜長い。
・アウターをd㎜切除 → ジョイントから出ているワイヤー長は さらにd㎜長くなった
→ ジョイントから出ているワイヤー長は標準長より(b-c+d)㎜長くなっている。
・だから、ワイヤーを(b-c+d)㎜ 切除すればよい。
このように「計算でワイヤーを切除する」とジョントから出ているワイヤー長が標準のc㎜になりません。
それは計測に誤差があるからです。
例えば、アウター長は布メジャーでアウターの外側に沿って測ってa㎜。
ジョントから出ているワイヤー長は定規で測ってb㎜。
切除するワイヤーの長さはノギスで測る。
測定が多くなるほど測定誤差が積み重なります。そして「計算通りの長さ」にはなりません。
これを防ぐためには計測をできるだけ少なくすること。
アウターを必要長に切断したら、NSRの標準ケーブルと並べる。
二つのケーブルからワイヤーを一杯に引き出して、切断する所に印をつける。
印をつけた所をサンダーで切断。
つまり、「計算」より「現物合わせ」でやること。
2. たいこ交換で短くなるワイヤー長を少なく見積もる。
作業にとまどってワイヤーをさらに短くする。
前に述べたようにたいこを交換すると20㎜くらいワイヤーが短くなります。
ワイヤー先端をバラけさせるとその処理でさらにワイヤーが短くなります。
たいこを交換する場合は 20㎜の余裕をとり、作業を確実に行うこと。
●1回目ケーブル作成
イナズマ400のクラッチケーブル
・アウター長(実測)→ 1280㎜
・ジョイントから出ているワイヤー 長(実測)→ 75㎜
・ジョイント長 (実測)→ 30㎜
アウターは1170㎜でピッタリ。 → アウターを120㎜切除。
たいこをつけるのに必要な長さ10㎜。
ジョイントから出ているワイヤー長は110㎜長くなり、標準仕様長の185㎜になるはず。
しかし、実際にジョイントから出ているワイヤー長は160㎜で25㎜短い。
これは、アウター長,ジョイントから出ているワイヤー長,切除長の測定に誤差があったこと。
たいこをつけるのに必要な長さを少なく見積もったことが原因。
アウターはこれ以上短くできず、ジョイントから出ているワイヤー長を長くすることができないので没。
ニ. 2回目の作成-マグナ250のケーブルを使う
●作業
〇マグナ250のクラッチケーブル
・アウター長(実測) → 1350㎜
・ジョイントから出ているワイヤー長(実測) → 70㎜
〇作業
・アウター長は1170㎜でピッタリだが、
ジョントから出ているワイヤーが短くなる場合に備えて20㎜長い1190㎜に → アウターを160㎜切除
↓
・ 汎用のネジ式たいこを付けて、ジョイントから出ているワイヤー長を標準の185㎜にする。
↓
・はんだたいこに交換するための20㎜をとって、ワイヤーを25㎜切除。
ジョイントから出ているワイヤー長が185㎜+20㎜になっているのを確認。
↓
・はんだたいこ取り付け。『あっ!たいこカバーを付けるのを忘れた!』
↓
・こんなときのためにアウター長を20㎜長くしておいたのだ!
アウターを20㎜切除して、たいこカバーを入れもう一度はんだたいこ を取り付け。
↓
・ワイヤーをレリーズに取り付け。遊びを調整してクラッチレバーを握ると「プツン」
↓
・はんだたいこは諦めて汎用ネジタイコ+ネジロックに。ワイヤー消耗は最小限に。
↓
・結局、アウター長は1170㎜でピッタリ。
ジョイントから出ているワイヤーは175㎜で標準長より10㎜短かいけれどレリーズに取り付けられる。
●ガイド作成
純正ケーブルにはジョイントの前にワイヤーに角度をつけるためガイドがあります。
このガイドはジョイントに固定されています。
ガイドとジョイントを取り外して新しいケーブルに取り付ければよいのですが、
元のセパハン仕様に戻すときのために純正ケーブルはそのままにしておきたい。
ガイドはアルミパイプで作りました。
・ガイド角度 → 28度
・ガイド長さ → 52㎜
・内径8㎜Φ(外径10㎜Φ・厚さ1㎜)のアルミパイプ使用。
↓
・アルミパイプに塩を詰めて、M8ボルトにテープを巻いて栓する。
↓
・パイプを膝に当てて曲げる。
↓
・曲がり中心から両側に30㎜の長さ60㎜を切り取る。
↓
・片側に切れ目を入れて、ジョイントにかぶせてカシメる。
●出来上がり
ヨーロピアン3型ではアウター1170㎜でジャストフィットです。
アジャスターを出せるのはあと5㎜。
やはり「ジョイントから出ているワイヤー長が 175㎜」では短い。
アジャスター方向とワイヤー方向を一致させるためアジャスターステーを少し曲げました。
出ているワイヤー部分には保護カバーとしてゴムパイプを取り付けます。
ホ. クラッチケーブルまとめ
●アウター長 → 1170㎜~1190㎜。(ハリケーンのヨーロピアン3型では1170㎜)
●ジョイントから出ているワイヤー長(たいこ含む) → 185㎜
●スティード400の1350㎜・2.4㎜Φ クラッチケーブルがお勧め
★注意★
クラッチワイヤーにば 2.0㎜Φ とこれより太い 2.4㎜Φ(実測)があります。
NSRの標準は 2.4㎜Φ の太いワイヤーです。
スティード400の方は 2.4㎜Φ、マグナやバルカンの方は 2.0㎜Φ でした。
汎用に 2.5㎜Φ のワイヤーがあります。
この 2.5㎜Φ ワイヤーは「2.4㎜Φ ワイヤーが入っていたアウター」にも
「2.0㎜Φ ワイヤーが入っていたアウター」にも入って、動きもスムーズです。
中古ケーブルを流用する場合はワイヤーを新しくした方がよいでしょう。
この場合、2.0㎜Φ ワイヤーを使っている機種でも汎用の 2.5㎜Φ ワイヤーを使った方が安心です。
※こちら(5m ),こちら( 30m )
※ホームセンターでは 178円/m 程度。
もちろん、「たいこ」はレリーズ側も必要となります。
2.5㎜Φ ワイヤー用の「レリーズ側頑丈たいこ」の作成方法は → こちら
※ハリケーンのNSR用ロングクラッチケーブルがおすすめ。 → こちら
「100㎜ロング」と「200㎜ロング」の二種類。
「200㎜ロング」だとアウター長が1200㎜になって20~30㎜長くなりますが問題ないでしょ。
ガイドも付いているようです。
「ジョイントから出ているワイヤー長の調整」や「たいこ付け」不要の「ポン付け」でお勧めです。
200㎜ロング,100㎜ロング
但し、2.0㎜Φ か 2.4㎜Φ かは不明です。商品説明には記載されていません。
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特定小型原動機付自転車にも
アシスト自転車にも該当しません。