●NSR250-MC21のバーハンドル化

nsr250バーハンドル化
選任のための法律知識・



c. クラッチケーブルの交換

イ. 入手したケーブル

上段左から NSR標準/2.4㎜Φ,マグナ250/1300㎜・2.0㎜Φ,
スティード400/1350㎜・2.4㎜Φ,バルカン400/1600㎜・2.0㎜Φ
下段左から イナズマ400/1290㎜・2.0㎜Φ,TW・セロー三本/13200㎜・2.0㎜Φ(実際は1000㎜)
いずれも100円~200円。
※長さはオークション説明のもの

ロ. クラッチケーブルの長さ

クラッチケーブルはクランクケース右側から入ります。

ジョイント(アジャスター)はステーで留められます。

レリーズはクランクケースの左側にあります。

クラッチケーブルの長さは

●NSR
・アウター長(キャップ始め~ジョイント終わり) → 1000㎜
・ジョイントから出ているワイヤー長(たいこ含む) → 185㎜
・ジョイントの調整ネジ長 → 40㎜

ハ. 1回目の作成-イナズマ400のケーブル

●ケーブル長さ調整の方法

ケーブルの長さ調整はスロットルケーブルの場合と同じ。
① アウターの長さを決める
② ジョイント(アジャスタ)から出ているワイヤーの長さを標準仕様と同じにする。

①は実際に取り回しをして取り付け、アジャスターまでの必要長を決める。
②はアウターを必要長に切断した後、ワイヤーを引き出して標準仕様の長さにする。

①は「ジョイントが取り付けられるようにした」のだからジョイントに取り付けられるます。
②は標準と同じなのでキャブレタープーリーやクラッチレリーズに取り付けられます。

しかし、なぜか②が短くなり、プーリーやレリーズに取り付けられなくなります。
その原因は?

● ジョイントから出ているワイヤーが短くなる原因

1.差し引き計算でワイヤーを切断する

・ジョイント始め~ジョイント終わり(アウター長)が a㎜
・ジョイントから出ているワイヤー長がb㎜ で標準仕様長のc㎜ より長い → (b-c)㎜長い。
・アウターをd㎜切除 → ジョイントから出ているワイヤー長は さらにd㎜長くなった
→ ジョイントから出ているワイヤー長は標準長より(b-c+d)㎜長くなっている。
・だから、ワイヤーを(b-c+d)㎜ 切除すればよい。

このように「計算でワイヤーを切除する」とジョントから出ているワイヤー長が標準のc㎜になりません。
それは計測に誤差があるからです。
例えば、アウター長は布メジャーでアウターの外側に沿って測ってa㎜。
ジョントから出ているワイヤー長は定規で測ってb㎜。
切除するワイヤーの長さはノギスで測る。
測定が多くなるほど測定誤差が積み重なります。そして「計算通りの長さ」にはなりません。

これを防ぐためには計測をできるだけ少なくすること。
アウターを必要長に切断したら、NSRの標準ケーブルと並べる。
二つのケーブルからワイヤーを一杯に引き出して、切断する所に印をつける。
印をつけた所をサンダーで切断。
つまり、「計算」より「現物合わせ」でやること。

2. たいこ交換で短くなるワイヤー長を少なく見積もる。
    作業にとまどってワイヤーをさらに短くする。

前に述べたようにたいこを交換すると20㎜くらいワイヤーが短くなります。
ワイヤー先端をバラけさせるとその処理でさらにワイヤーが短くなります。
たいこを交換する場合は 20㎜の余裕をとり、作業を確実に行うこと。

●1回目ケーブル作成

イナズマ400のクラッチケーブル
・アウター長(実測)→ 1280㎜
・ジョイントから出ているワイヤー 長(実測)→ 75㎜
・ジョイント長 (実測)→ 30㎜

アウターは1170㎜でピッタリ。 → アウターを120㎜切除。
たいこをつけるのに必要な長さ10㎜。
ジョイントから出ているワイヤー長は110㎜長くなり、標準仕様長の185㎜になるはず。

しかし、実際にジョイントから出ているワイヤー長は160㎜で25㎜短い。
これは、アウター長,ジョイントから出ているワイヤー長,切除長の測定に誤差があったこと。
たいこをつけるのに必要な長さを少なく見積もったことが原因。

アウターはこれ以上短くできず、ジョイントから出ているワイヤー長を長くすることができないので没。

ニ. 2回目の作成-マグナ250のケーブルを使う

●作業

〇マグナ250のクラッチケーブル
・アウター長(実測) → 1350㎜
・ジョイントから出ているワイヤー長(実測) → 70㎜

〇作業
・アウター長は1170㎜でピッタリだが、
   ジョントから出ているワイヤーが短くなる場合に備えて20㎜長い1190㎜に → アウターを160㎜切除

・ 汎用のネジ式たいこを付けて、ジョイントから出ているワイヤー長を標準の185㎜にする。

・はんだたいこに交換するための20㎜をとって、ワイヤーを25㎜切除。
   ジョイントから出ているワイヤー長が185㎜+20㎜になっているのを確認。

・はんだたいこ取り付け。『あっ!たいこカバーを付けるのを忘れた!』

・こんなときのためにアウター長を20㎜長くしておいたのだ!
   アウターを20㎜切除して、たいこカバーを入れもう一度はんだたいこ を取り付け。

・ワイヤーをレリーズに取り付け。遊びを調整してクラッチレバーを握ると「プツン」

・はんだたいこは諦めて汎用ネジタイコ+ネジロックに。ワイヤー消耗は最小限に。

・結局、アウター長は1170㎜でピッタリ。
ジョイントから出ているワイヤーは175㎜で標準長より10㎜短かいけれどレリーズに取り付けられる。

●ガイド作成

純正ケーブルにはジョイントの前にワイヤーに角度をつけるためガイドがあります。
このガイドはジョイントに固定されています。
ガイドとジョイントを取り外して新しいケーブルに取り付ければよいのですが、
元のセパハン仕様に戻すときのために純正ケーブルはそのままにしておきたい。
ガイドはアルミパイプで作りました。

・ガイド角度 → 28度
・ガイド長さ → 52㎜

・内径8㎜Φ(外径10㎜Φ・厚さ1㎜)のアルミパイプ使用。

・アルミパイプに塩を詰めて、M8ボルトにテープを巻いて栓する。

・パイプを膝に当てて曲げる。

・曲がり中心から両側に30㎜の長さ60㎜を切り取る。

・片側に切れ目を入れて、ジョイントにかぶせてカシメる。

●出来上がり

ヨーロピアン3型ではアウター1170㎜でジャストフィットです。

アジャスターを出せるのはあと5㎜。
やはり「ジョイントから出ているワイヤー長が 175㎜」では短い。

アジャスター方向とワイヤー方向を一致させるためアジャスターステーを少し曲げました。

出ているワイヤー部分には保護カバーとしてゴムパイプを取り付けます。

ホ. クラッチケーブルまとめ

●アウター長 → 1170㎜~1190㎜。(ハリケーンのヨーロピアン3型では1170㎜)
●ジョイントから出ているワイヤー長(たいこ含む) → 185㎜
●スティード400の1350㎜・2.4㎜Φ クラッチケーブルがお勧め


★注意★

クラッチワイヤーにば 2.0㎜Φ とこれより太い 2.4㎜Φ(実測)があります。
NSRの標準は 2.4㎜Φ の太いワイヤーです。
スティード400の方は 2.4㎜Φ、マグナやバルカンの方は 2.0㎜Φ でした。

汎用に 2.5㎜Φ のワイヤーがあります。
この 2.5㎜Φ ワイヤーは「2.4㎜Φ ワイヤーが入っていたアウター」にも
「2.0㎜Φ ワイヤーが入っていたアウター」にも入って、動きもスムーズです。

中古ケーブルを流用する場合はワイヤーを新しくした方がよいでしょう。
この場合、2.0㎜Φ ワイヤーを使っている機種でも汎用の 2.5㎜Φ ワイヤーを使った方が安心です。
こちら(5m )こちら( 30m )
※ホームセンターでは 178円/m 程度。

もちろん、「たいこ」はレリーズ側も必要となります。
2.5㎜Φ ワイヤー用の「レリーズ側頑丈たいこ」の作成方法は → こちら

※ハリケーンのNSR用ロングクラッチケーブルがおすすめ。 → こちら

「100㎜ロング」と「200㎜ロング」の二種類。
「200㎜ロング」だとアウター長が1200㎜になって20~30㎜長くなりますが問題ないでしょ。
ガイドも付いているようです。
「ジョイントから出ているワイヤー長の調整」や「たいこ付け」不要の「ポン付け」でお勧めです。
200㎜ロング100㎜ロング

但し、2.0㎜Φ か 2.4㎜Φ かは不明です。商品説明には記載されていません。

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特定小型原動機付自転車にも
アシスト自転車にも該当しません。

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