KTM始めました③ リヤブレーキホース交換



●必要なブレーキホース
●ブレーキホース入手

●取り付けとエア抜き

4.取り付けとエア抜き

a.SWAGE LINE の ダイレクトスエージング

●カシメ部分の寸法

上がダイレクトスェージング(バンジョー水平)
下がねじ込み式(バンジョー20度)

ダイレクトスェージングはカシメ部分が 8㎜ 短いだけ。
「バンジョー先端 ~ シメ終わり」までは 62.7㎜ で、ねじ込み式より 0.7㎜ 長くなっている。

「この 0.7㎜ 」は 「バンジョー角度の違い」によるものかも知れない。
しかし、ダイレクトスェージングと「ね仕込み式」では
「バンジョー先端 ~ カシメ終わり」は殆ど同じ長さとなる。

だから、ABS側を「ダイレクトスェージング」にしても「ねじ込み式」にしてもホースの取り回しは同じ。

「ねじ込み式」にすればバンジョーを交換することができる。
また、スイベル機構(ステンレスフィッティングのみ)で取り付けが楽になる。→ スイベル機構

ダイレクトスエージングにすれば「漏れに強くなる」。
さらに、バンジョー首が長くなるのでABSユニットとの干渉が少なくなる。

あとで説明するが、ABS側バンジョーはストレートではなく傾斜10度のものがよい。
この場合でもバンジョー首が長い方がABSユニットとの干渉が少なくなる。

やはり、ダイレクトスエージングの方が良いだろう。

●純正との違い

「バンジョー先端~カシメ終わり」は純正より 22.7㎜ 長くなる。
この点はABSユニットの前方に余裕があるので支障とならない。
ホース取り回しが長くなるので「純正より+5㎜」を見込んである。

ただし、純正との違いで「もう一つ大きな点」がある。
この段階では「それに」気づいていない。

●ダイレクトスェージング,ねじ込み式,純正

純正ホースがシンプルに作られていることが分かる。
頑丈さなら純正よりスエッジラインだろう。
しかし、純正は「イタリアの FREN TUBO」。
「何か理由がある」のだろうか?

b.バンジョーからのオイル漏れの原因

●オイル漏れ

●取り付けは問題なし

取り回しは「問題なし」。
ホース曲がりも「問題なし」。

なお、ネット情報により「バッテリーコードを外し、誤ってスイッチONでABSが作動しないよう」にして作業。

●バンジョーからオイル漏れ

ブレーキオイルをマスタータンクに入れてペダルを押す。
「プシュー、プシュー」という音。
ABSユニットのバンジョーからオイル漏れ。

原因は?

●ワッシャ外径は14㎜φ

使った銅ワッシャは 「内径 × 外径 × 厚さ=10㎜ × 15㎜ × 1㎜」。
しかし、パーツリストでは「10㎜ × 14㎜ × 1㎜」
すぐに外径14㎜φ の 銅ワッシャを注文。

しかし、

この凹部に 15㎜φ ワッシャを入れると、

クラッシュして拡がっても大丈夫な余裕。

14㎜φ のワッシャでは

「ずいぶん」な余裕。
ワッシャを片側に寄せると2㎜弱 弱の隙間ができる。

これだけの隙間がないと「シールしない」のかなぁ…。

予想通り、14㎜φ ワッシャに交換しても「オイル漏れ」。

●オイル漏れの原因はフィッティング

●原因は頑丈なフィッティング

純正は「バンジョー厚さ」と「カシメ部分厚さ」が同じ。
バンジョーを取り付けるABSユニットは平坦。
1㎜ 厚のワッシャが入るから(凹部の深さとクラッシュ分を引いて)+0.5㎜ 弱。
つまり、バンジョーとABSユニットに 0.5㎜ 弱 の隙間ができる。

これに対しダイレクトスェージングのフィッティングはバンジョー厚さより厚い。
・六角部分の巾:14.5㎜
・六角対辺の巾:13㎜
・バンジョー厚:10.4㎜
↓
・バンジョーの浮き上がり
=六角部分の対辺がABSユニットに当たる場合 ~ 六角部分がABSユニットに当たる場合
=(13-10.4)÷2 ~(14.5-10.4)÷2 =1.3㎜~2.05㎜
↓
バンジョーを 2.05㎜ 以上「かさ上げ」しなければ、バンジョーがABSユニットに密着しない。
バンジョーがABSユニットに密着しなければ隙間ができてオイルが漏れる。

●かさ上げ量

かさ上げ量を大きくすると、バンジョーボルトのかみ合いがそれだけ減ってしまう。
純正では1㎜のクラッシュワッシャーの分で0.5㎜弱 隙間ができる。
ダイレクトスエージングのフィッティングがABSユニットに当たる部分が
「六角部と対辺部の中間」になっている。

このことから「かさ上げ2㎜」とした。
これでバンジョーとABSユニットの間には2.5㎜弱の隙間ができることになる。
外径14㎜ × 厚さ1㎜ クラッシュワッシャーを3枚入れた。

なお、「2㎜厚のアルミワッシャ+1㎜厚の銅ワッシャ」ではオイル漏れがした。
アルミと銅の相性が悪いのだろう。

「2㎜のかさ上げ」により、バンジョーボルトのかみ合いは「2山減少(ブレンボはpitch1㎜)」したことになる。

●「傾斜10度のバンジョー」がおすすめ

ダイレクトスェージング でも ねじ込み式でも「傾斜10度」のバンジョーがある。

ABS側のバンジョーを「ストレート」ではなく「10度」にすればABSユニットとの干渉は「より少なくなる」。
この場合、ダイレクトスェージングの方が「首が長い」ので「干渉はさらに少なくなる」。

実際に取り付けてみなければ分からないが、
「かさ上げなし」や「かさ上げ1㎜」でよいかもしれない。
純正のバンジョーボルトを使う限り、かさ上げが少なければかみ合いも多くなる。
次回があれば「傾斜10度バンジョー」を使うつもり。

c.バンジョーボルト首下の謎

●ブレンボ用の首下の長いバンジョーボルト

バンジョーボルトをかさ上げしても「かみ合いを同じにする」方法はないのか?
スエッジラインに「pitch1㎜で首下の長い」バンジョーボルトがある。

a が純正で首下19.5㎜で 8山
bが首下20.7㎜で12山(スエッジライン ETP316)→ こちら
cが首下22.0㎜で14山(スエッジライン ETP312)→ こちら

bを使えば「かさ上げ=20.7-19.5=1.2㎜」まで可能。
2㎜かさ上げすると「-0.8㎜=-1山弱」。

cを使えば「かさ上げ=22.0-19.5=2.5㎜」まで可能。
2㎜かさ上げなら「0.5㎜余って」ボルトが締め込めない。
3㎜かさ上げなら「-0.5㎜=1/2山」。

2㎜かさ上げならbを、3㎜かさ上げならa を使えば良いことになる。

しかし、bで2㎜かさ上げ(銅ワッシャ3枚)するとボルトが最後までねじ込めない。
ねじ込めるのかもしれないが「怖くて力を入れられない」。

●「山の数」 の問題か?

純正のボルトは8山。
ABSユニットの雌ネジも8山分しかないはず。

bで8山を除いた首下は 12.4㎜

この首下に入るのは
・バンジョー厚が 10.4㎜
・1㎜ワッシャが上に1枚と下に3枚で4㎜
・「ワッシャ凹深さ+クラッシュ分」を「-1㎜」
結局、13.4㎜となる。

つまり、bは最後までねじ込めるはず。

なお、cでワッシャ4枚(かさ上げ3㎜)でも同じことが起こった。

「ねじ込めた」という読者の方はご連絡ください。

結局、銅ワッシャ3枚(2㎜かさ上げ)で純正のバンジョーボルトを使った。
かみ合いが2山減って6山になっているのでオイル漏れ注意。

なお、このボルトの定価は「税抜き1000円」。
「送料無料・1250円」で喜ばないようにしよう。

d.簡単すぎるエア抜き

リペアマニュアルでは「圧送循環式のエア抜き機」を使っている。
これは「ブリーダーボルトとマスタータンクをつないでオイルを圧送し、エアだけを除いていく」もの。

手動エア抜きでは、マスタータンクにオイルを入れ、
①ブリードバルブを開けた状態でオイルを送ってオイルをパイプに入れる(エアもある程度抜ける)。
②ブリードバルブを閉じてペダルでオイル圧をかけてエアを出口に集めバルブを開いてエアを抜く。
これを自動でやる機械。

もちろん、手動エア抜きで。

しかし、①のあと「すでにペダルに圧がかかっている」。
そして②では 1回目,2回目,3回目ともエアが出てこない。

ペダルを押したまま1日放置しても同じ。

●「気泡押し出し」や「気泡吸い出し」はできない

ブリーダーバルブから注射器でオイルを入れて、マスタータングの方にエアを押し出す「気泡押し出し」。
逆に「ブリーダーバルブから注射器でオイルと一緒にエアを吸い出す「気泡吸い出し」。
これも使えなかった。

ABSユニットに逆止弁があるようで、オイルを圧送してもオイルが入っていかない。
また、オイルを吸い出そうとしてもオイルは出てこない。
ABSユニットの構造がどうなっているのか知らないが、
マスターシリンダーから圧送しないとオイルは流れないようだ。

エア抜きが簡単なのはこのように「オイルが逆流しない」からかもしれない。
とにかく「すぐ終わって」拍子抜けした。

e.その他

●ブレーキホース保護

6㎜のスパイラルコードを巻き付け→ こちら

●パルスコードの保護

皮膜の削れた部分を「LOCTITE(ロックタイト) 黒ゴム接着剤」で充填→ こちら
コード保護のため4㎜φのスパイラルテープを巻き付け→ こちら

●「長さ」の適合

バンジョー中心間距離 1355㎜で余裕あり。
エンジンガードの取り付け部分中間をタイラップ留めしても問題なし。

ABS側で「10度のバンジョー」を使うなら、「大回り」を加味して「+5㎜」
「バンジョー中心間距離=1360㎜ 」が良いだろう。

●汎用ブレーキホース(ABSユニット~キャリパ)の結論

・ABS側バンジョー角度:傾斜10度 ( ストレート でも可 )
・ABS側フィッティング:ダイレクトスェージング ( ねじ込み式 でも可 )
・キャリパー側バンジョー角度:20度
・キャリパー側フィッティング:ねじ込み式
・素材:ステンレス
・バンジョー中心間距離=1355㎜ / ABS側ストレート,1360㎜ / ABS側 10度
※「ピッタリ」が好みなら「-5㎜ 」
・バンジョーボルト:純正
・クラッシュワッシャ:10㎜ × 14㎜ × 1㎜ の 銅 ( オイル漏れあるときは ABS側に1枚追加 )

●試乗

エンジン始動。
ABS警告灯点滅せず ( ABS異状なし )。
30分程度の試乗でリヤブレーキの効きは問題なし。

ただ、試乗を終わってペダルを触ると動かなくなっていた。
当然、後輪は回らないので車体を押せない。
ペダル位置調整ネジを緩めたら、ペダルが動くようになった。

単にペダルが引っ掛かっただけなのか。
それとも、「ABSならではの大きな原因」が潜んでいるのか。
嫌な予感は「ABS始めて」だから。
「後日、ペダル調整をやり直して本格的な試乗を。

選任のための法律知識・

【広告】
電動トライクです。
シニアカーの代わりに。
孫には こちら

選任のための法律知識・



タイトルとURLをコピーしました