昨年末に「前21/後18+オンロードタイヤ(写真手前)」の戦闘性を再認識したあと寒い冬。
節分を過ぎて温かくなってきたので昨年末の続きを。
今回は「足付き性を少しでもよくするためにシートのアンコ抜きとシート張替」。
そして、2022年の走り始めです。
車はまだステップワゴンになっていません。
- アンコ抜きと「のびのび表皮」を使った張り替え
- アンコ抜きの修正と「サンゲツの椅子生地」を使った張り替え
- 表皮の下に滑り止めシートを敷いて、「尻のヌルヌル感」を解消
1.シートのアンコ抜きと張り替え
アンコ抜きをするシートは「既にアンコ抜きで15 ㎜ほど低くなっている」シート。 → こちら
「これ以上低くすることは難しい」でしょうが、表皮が痛んでいるので表皮張替のついでに。
a.必要な道具
・タッカー
表皮をシートに留めるために絶対に必要なものです。
内装や木工の仕事で使う場合でない限り電動やエアー式は必要ないでしょう。
手動式で充分です。
手動式はレバーを握って針打ち具(ステープルドライバー)で針(ステープル)を押し出すものですが、
二種類あります。
一つはレバーでドライバーを直接押すもの。これは大きなホチキスです。
もう一つは、スプリングで押さえつけられたドライバーをレバーで持ち上げて、
スプリングの力でドライバーを押すもの (パワーハンドタッカー) 。
コイルスプリングを使うものとリーフスプリングを使うものがあります。
強さ調整ができるものはこのパワータッカーです。
今回入手したものはコイルスプリングを使ったパワータッカー。
※モノタロウパワーハンドタッカー(注文番号05549583) 1790円 → こちら
「モノタロウブランド」ですが、この手のものは「どこか」で作られたものを自社ブランドにしているので、
ブランド名が違っても中身は同じでしょう。
上部に調整ネジがついているタイプです。 → こちら
このパワータッカーは「ホチキスのマックス」からも出ています。 → こちら
有名なのはスエーデンの Rapid 。 → こちら
値段を気にせず、使いやすさと耐久性を取るなら Rapid でしょう。 → こちら, こちら
Rapid のパワータッカーはコイルスプリングではなくリーフスプリングを使っています。 → こちら
・針(ステープル)
「巾10 ㎜×足長さ6 ㎜」の針が必要です。
足長さ10 ㎜だと針が表に出てしまいます。
電動タッカー,パワーハンドタッカー用の強い針の方がよいでしょう。
入手したのは 藤原産業 (SK-11) の SH10-06
表皮の重なった部分には「8 ㎜ステープル」を使います。
足長さ8 ㎜の SH10-08 も入手しておきましょう。 → こちら
「SH10-※※」はホームセンターの定番です。
いろいろなサイトで「シート張り替えのコツ」として「ステープルを尖らせる」ことが紹介されています。
しかし、ステープルは初めから尖っています。
そんな作業は不要です。
・針抜き,スポンジ削り,クリップ
・「針を抜く」のはマイナスドライバーとプライヤー。
・「スポンジを削る」のはおろし金と#120,#240のサンドペーパー。
・タッカーを打つ前に表皮を留めるクリップ(100均)が必要です。
・エアーホットガン
いろいろなサイトで「シート張り替えのコツ」として
「針が打ち込めないときはプラスチックのシートペースを温めてから打つ」が紹介されています。
確かに、ホットガンでシートペースを熱して軟らかくすれば軽く打ち込めます。
しかし、熱くなったシートペースに重なるシート表皮が軟らかくなって伸びてしまいます。
プラスチックのシートベースに針が打ち込めないのは後述のように「タッカーの押し付けが弱い」からです。
押し付けを強くすればシートベースをホットガンで温める必要はありません。
なお、このホットガンは結構出番があります。
よく使うのが「ネジロック解除」 → こちらの「ニ.追記」
ワイヤーケーブルのジョイント付替えにも重宝します。 → こちら
もちろん、シール剥がしにも。
ただし、「耐熱塗料の焼き付け硬化」にはまったく使えません。 → こちら
何かのついでに入手しておくとよいでしょう。
私は RYOBI を入手しましたが、MADE IN CHINA です。
「大型ドライヤー」にすぎないので「まんま中華」の安物で充分です。
また「温度調節機能」は不要です。
※安価ヒートガン,Ryobi- HAG-1551,Makita HG6031VK,ESCO EA365SC,BOSCH GHG660LCD
b.表皮剥がし と スポンジ削り
・表皮剥がし
・打ち込まれた針にマイナスドライバーの角を差し込んで捻じって浮かせる。
・差し込むのはシートの外側から。
・マイナスドライバーの左角を針にこじ入れて、右に回して針の左側を浮き上がらせる。
・針の右側 (浮き上がっていない方) をプライヤーでつまんで抜く。
剥がした表皮(写真上)は弾力性がなくなって「パリパリ」。
シートの形になって自立しました。
標準のシート表皮の厚さは裏地を含めて1.0㎜、裏地なしなら0.8 ㎜でしょう。
・スポンジ削り
「これくらいは削り取らないと低くならない」とマーキング。
スポンジは外側が固い素材で内側が軟らかい素材。
腰を下ろす部分は既に「外側の固い部分が削り取られ、軟らかい素材がむき出しになっている」。
この「軟らかいスポンジ部分」を削り取っても、「どうせ沈み込む」のでシート高は変わらないでしょう。
※FJの場合はアンコ抜きシートより標準シートの方が乗りやすい。 → こちら
しかし、試しに「もっとアンコ抜き」。
おろし金の細かい方を使えば「おもしろいほど」削れます。
おろし金は安いアルミ製のもので充分です。
この程度まで削るのに時間と労力はまったくかかりません。
但し、靴下にビッシリとスポンジ粉が付いて簡単には取れません。
靴下を脱ぐかカバーをして削ってください。
★注意「おろし金」は「目標とする削り量の2/3まで」
おろし金だけではスポンジ表面が凸凹になります。
この凸凹をなだらかにしなければなりません。
「おろし金で調子に乗っている」とこの状態。
「のびのび表皮」ではこの凸凹がシート表皮面に現れてしまいます。
・サンドペーパーでこの凸凹をなくします。
・固い素材部分は#120で、軟らかい素材部分は#240で。
・最後に、固い部分も#240で。
「おろし金」で削りすぎたので、ペーパーがけをしたらシートペースが見えてしまいました。
表面の凸凹は「あまり気にならない程度」になりました。
とにかく「おろし金は控えめ」に。
c.シート表皮
・RMXには 長さが 85㎝ 以上必要
まず、入手したのがこの表皮。
見るからに張り易そうな表皮です。
出品者はヤフオクの非常に良い評価が「2000以上で100%」。
自身もKLXに使っているとか。
送料込みの1770円。
しかし、
長さが足りません。
RMXのシート表面長は79㎝。
前後の折り返しを各3㎝見込むと、79+3×2=85㎝。
最低でも「85㎝以上必要」です。
しかし、この表皮は長さが81㎝弱。
もちろん、出品者も「サイズは長さ80㎝×巾46㎝」と表記。
これは当方の適合判断ミス。
シートトップの黒いリブはトップの赤い表皮に「縫い付け」ですが、
サイドの黒い表皮はトップの赤い表皮と「縫い合わせ」。
一枚表皮と違って縫い目の耐久性が問題になります。
また、縫い目の裏に防水シートは貼ってありません。
防水性も問題になります。
そもそも、表皮三枚が縫い合わせてあるだけで立体裁断ではありません。
だから、張り易さは一枚表皮と同じです。
このタイプの表皮はネットショップのあちらこちらで見かけます。
長さの表記もいろいろです。
この表皮を使う場合は必ず「長さ」を確認してください。
もちろん「中華」です。
・のびのび表皮
次に入手したのがKIJIMATSUの「のびのびシート」です。
セールスポイントは
・ KIJIMATSU (キジマツ)は皮革を扱う日本ブランド
・30日間返品保証
・3カ月間製品保証
・サイズ140㎝×70㎝
「日本ブランド」というだけで「生地がMADE IN JAPAN」というわけではありません。
しかし、製品保証をしているのだから「それなりに」自信があるのでしょう。
「よく伸びる」ということもあり入手。 → こちら
「140㎝×70㎝」を拡げるとこの通り。
これなら、FJのシートも楽に張れます。
確かに「よく伸びます」。
前後にも左右にも、全ての方向によく伸びます。
「のびのびジーンズ」と「綿100%のジーンズ」の違いです。
前後を「思いっきり」引っ張ると「2倍くらいにまで」伸びます。
「裏生地に伸びる素材を使っている」とのことですが、PUそのものがよく伸びるか薄いのでしょう。
「表皮厚は0.8 ㎜」と表記されていますが、これは裏生地を含めてのものでしょう。
伸びればその部分の厚さは薄くなります。
薄くなれば耐久性がそれだけなくなります。
・シート表皮 の 必要長
このシートの折り返しを含めた表面長は
・前後 90㎝
・左右 42㎝
附属の「簡単マニュアル」に従い、
これに前後・左右10㎝の余裕を見込んで「前後100㎝×左右52㎝」で切断。(写真の状態)
しかし、張ったあとに余分を切り取ると、実際に張った分は「前後87㎝×左右40㎝」
前後はもう少しあった方が良かったので、切断する分は「前後90㎝×左右42㎝」で充分でした。
つまり、前後左右の余裕は不要で「シート表面長+折り返し」で良いことになります。
この切り取った表皮をシートに合わせ、角の部分を切り取ります。
この部分が大きく重なってタッカーを打ちにくいからです。
しかし、タッカー留めをした後ににまた不要部分を切り取るので、ここでは大きめに。
d.シート張り
・予行演習
まずは、古いシートを張ってみました。
いろいろなサイトで紹介されているのが
「タッカーで留めて、しわが寄ったら針を外して表皮を引っ張ってタッカーでまた留める。これを繰り返す。」
そんなことをしていたら表皮はボロボロになってしまいます。
そこで、まず「表皮をクリップで留めて、しわを伸ばしてまたクリップで留める」。
「これを繰り返して、しわがなくなったら」初めてタッカーで留める。
古い表皮はシートの形に変形しているので張るのは簡単でした。
最初はしわができましたが、思い切り引っ張ってしわをなくしました。
★注意 タッカーで打ち込めるかどうかは「タッカーを押し付ける力」による
タッカーのドライバーがステープル(針)を打ち込むときに、タッカーは対象物から反力を受けます。
この反力でタッカーは僅かに跳ね上がります。
この跳ね上がりの分だけ打ち込み力が逃げてしまいます。
スプリング式のタッカーなら、
右手でタッカーを対象物に押し付けながらレバーを握って打ち込むだけでは「押し付け不足」です。
さらに左手でタッカーを上から押し付けて、打ち込み時の反動を消さねばなりません。
対象物が打ち込み方向へ動いても打ち込み力が逃げてしまいます。
対象物の下に固いものを当てて、対象物が逃げるのも防がなければなりません。
どんな強力なタッカーでも
打ち込み時にタッカーが跳ね上かったり対象物が打ち込み方向に逃げたりすれば打ち込み力は弱くなります。
タッカーのレビューに「プラスチックには打ち込めなかった。打ち込み力が弱い」というものを見かけますが、
それは「タッカーをしっかりと押し付けていないから」で、「タッカーの打ち込み力が弱いから」ではありません。
当初、プラスチックのシートベースに針が打ちこめずに、
ホットガンでシートベースを熱くして打っていましたが、左手でタッカーを押し付けたら難なく打ち込めました。
・本番の手順
さてさて、「のびのび表皮」を実際に張っていきます。
①表皮の前後をクリップで留める
表皮のセンターをシートのセンターに合わせてクリップで留める。
「表皮が左右にずれるのを防ぐ」ためです。
表皮をシート表面にピッタリと重ねる必要はありません。
②一番凹んでいるところを左右に引っ張ってクリップ留め
シートの一番凹んでいるところの表皮を「グッ」と左右に引っ張ってシートベースの両端へ。
しわができても構いません。
このしわを次の段階で取っていきます。
③後へ引っ張ってしわを取る
シート後のクリップを外します。
シートと表皮の間に手を入れて、
しわを後にすらせながら表皮を斜め下に引っ張って左右をクリップ留め。
同じことをもう一度して左右と後をクリップ留め。
表皮の上から手のひらでしわを後へ押していって、左右に引っ張っても構いません。
これで後側が完成。
④前へ引っ張ってしわを取る
前のクリップを外します。
シートと表皮の間に手を入れて、しわを引っ張りながら表皮を左右に引っ張ってクリップ留め。
今度は少し手こずります。
しわを押していく方法も併用。
「しわ取り」は気が済むまで。
こちらのクリップを外して引っ張り、あちらのクリップを外して引っ張る。
ポイントは「伸ばす方向」は「前へ or 左右へ」ではなく「前方の斜め下へ」。
・さらに修正
新しいしわができたら、クリップを外して左右・前後に引っ張ってしわをなくする。
クリップ留めですから心置きなく何度でも。
「張り具合」は「シート表面を軽くつまむとしわできる程度」(附属のマニュアル)。
引っ張り過ぎると「シートペースのふちに当たるところが擦れて破れやすくなる」とか。
「2倍に伸びるのびのび」ですからそれほど神経質になる必要はありません。
余分の表皮を切り取ってタッカー留め。
・タッカー留め
ポイントは「対象物の下に固いものを置く」のと「左手でタッカーを上から押さえる」こと。
クリップを外すと「少し緩む」ので「もう一度引っ張りながら」タッカー留め。
よく紹介されているのが「まず間隔を拡げて打ち、次に微修正をしながら間を打つ」
しかし、この「のびのび表皮」にそんな微調整ば必要はありません。
前部はシートベースをしっかりと固定できないので、打ち込みミスが多くなります。
とにかく「しっかり押さえて打ち込む」。
・出来上がり
「前部の大きなしわ」は下のスポンジ部の凸部分。
「凹部底のしわ」が少し気になるところ。
これはシート取付でシートが少し反るので消えるかもしれません。
「シート前部の両端が内側に入り込んでいる」のは、
スポンジを削り過ぎたため、前部左右のスポンジが薄くなり縁の固い部分だけが残った。
その固い縁がシートベースから離れてグラグラしている。
それが引っ張られて内側に入り込んだから。
これを修正するには「固い縁部分をしっかりと固定する」か「固い縁部分を取り去る」かのどちらか。
※修正しました。 → こちら
シート座面の長楕円形は「軟らかいスポンジ部分の盛り上がり」がそのまま現れたもの。
「伸びの少ない厚い表皮を使う」か、「スポンジの盛り上がり部分をなだらかにするか」で解消できるでしょう。
これで「初めてのシート張替」は終了。
あとは使ってみることに。
使っている内に表皮が弛んでくるかもしれません。別の不具合が出るかもしれません。
今度は「のびない表皮・しっかりとした表皮」を使ってみようと思います。
・防水シート
シート表皮の下にポリシートやビニールシートを入れる方法があります。
その目的は
・防水
・シート表皮を滑り易くして、表皮を引っ張り易くし、しわを取り易くする
しかし、この「のびのび表皮」では表皮を引っ張るのは楽でしわは簡単に取れます。
また、表皮の下のポリシートやビニールシートは表皮にくっついて伸びるわけではありません。
当然、しわが寄り「のびのび表皮」のような薄い表皮ではこのしわが表面に出てくることになります。
一枚皮であれば防水性に問題はないので、表皮の下にポリシートやビニールシートを入れる必要はないでしょう。
縫い目がある表皮では縫い目に防水テープを貼った方がよいでしょう。
また後述のように、どんなにしっかりとした表皮を使っても、シートに座るとスポンジが縮んで表皮が弛みます。
この弛みの分だけ表皮がずれ、尻がヌルヌルと動きます。
これを防ぐために表皮の下に滑り止めシートを敷きます。
シートの下にポリシートを敷くと「弛んだ表皮がずれやすくなる」ので逆効果になります。 → こちら
2.張りなおし
a.シートとシュラウドとの隙間
上述の「固い縁部分がシートの内側に入り込んだ」ことで
シートとシュラウドの間に隙間ができてしまいました。
シートの機能には問題ありませんが、見た目が少々悪い。
そこで、この固い縁部分を補強して内側に入り込まないようにしました。
b.シート縁の補強
まず、固い縁部分の内側をセメダインスーパーXでシートベースに貼りつけ。
さらに固い縁部分近くの薄くなっているスポンジ部分にセメダインスーパーXを塗って補強。
穴の空いた部分にも充填。
「硬化したあとで凸凹を削ればよい」と思っていましたが、
セメダインスーパーXは硬化しても弾力があるので、ペーパーでもヤスリでも表面を平坦にできません。
セメダインスーパーXはポリエチレンにくっつかないので、
補強塗りをしたあとにポリエチレンシートを当て、上から押さえて「凸凹を平にしておく」べきでした。
※インシュレーターのひび割れ修復
セメダインスーパーXで補強した面にガムテープを二重に貼って腰を持たせます。
右側も固い縁部分の内側をシートペースに接着して、ガムテープで腰を持たせる。
右側はそれほどスポンジが薄くなっていないので「セメダインスーパーXの補強塗り」はなし。
裏からもガムテープで貼って固い縁部分に腰を持たせます。
c.スポンジ面をなだらかに
ついでに、#240で中央の軟らかいスポンジ部分と周囲の固いスポンジ部分の境目をなだらかに。
この程度が精一杯。
どうしても、中央の部分が周囲から盛り上がってしまいます。
ペーパーで削れば削るほど、中央の軟らかい部分が「ちぎれて」しまいます。
「のびのび表皮」をどれだけ引っ張っても。
この「ちぎれて凸凹になった面」が表皮のしわになって現れます。
「伸びない,表皮」なら現れることはないのでしょう。
d.打ちにくいところは 8 ㎜ のステープルで
対象物を固定し「タッカーを左手で押さえて」打ち込む。。
これで「打ち損じ」はしません。
打ちにくいシート前部もこの通り。
「6 ㎜ステープル」で打ち込みミスをするところは「8 ㎜ステーブル」で。
表皮が重なる部分は「8 ㎜ステープル」で簡単に打ち込めます。
最初のときよりうまく張れました。
今度はシート前部左右の固い縁部分が側に入り込んでいません。
シュラウドとシートの隙間はこの通り。
これなら見た目は悪くないでしょう。
シート前部を削っても「足付き性」はよくなりません。
削るのは「座る部分」です。
シート前部は「着座位置とのカーブをなだらかにする分」だけの最小限を。
シート前部の固い縁部分がぐらつかない程度に削りましょう。
内部のスポンジの仕上がりが凸凹なのでどうしてもそれが現れてしまいます。
この点は「スポンジ削りの工夫」と「伸びない表皮」で解消できるでしょう。
e.インプレッション
・足付き性
〇前21/後18+標準シート
・片足ステップ → 片足の爪先
〇前21/後18+Fフォーク突き出し+今回のシート
・両足 → 膝を一杯に伸ばさなくても両足の指元まで
・片足ステップ → 片足の膝を一杯に伸ばして踵まで。
※踵で地面を押すには腰を少しずらさなければならない。
〇前17/後17+標準シート
・両足 → 膝を伸ばさなくても両足の指元+α
・片足ステップ → 膝を伸ばさなくても踵ベッタリ。踵で地面を押せる。
〇総評
・「片足バレリーナ」は完全に解消されている。
・前17/後17ほどではないが、停止時の安定性は相当改善されているばず。
・ただし、シートに腰がないので走行時の評価は違ってくるはず。
・走行時
・2022.03.25 165号線102㎞
見るからにシートが薄くなっています。
これで凸凹道を走るのはチョット無理。
〇停止・停車時は楽
・停止時に両足の指元が地面に着く。
・停車時に腰を少しずらせば右足の踵が地面に着く。
・腰をずらさないでも、踵を少し浮かせれば右足で踏ん張れる。
これは安心していられます。停止・停車の不安がなくなりました。
〇シートトップのスポンジは平坦に削る
・シートの腰を下ろす部分(最凹部から指4本~後から指8本)のスポンジはできるだけ平坦に。
・肩を削りシート巾を狭くし、さらにスポンジトップを丸くしたためか、尻の巾半分しかシートに当たらない。
まるで、タイヤに跨がっているようで疲れる。
シート巾は必要なので、シートの肩を削るのはほどほどに。そして、シートトップはできるだけ平坦に。
〇「のびのび表皮」は不合格
・シート上で尻を動かすと、通常は表皮の上で尻が動き、尻と表皮に摩擦を感じます。
しかし、「のびのび表皮」では表皮が伸びるので、尻の下の表皮は尻と一緒に動きます。
尻を動かすたびに表皮が「ビロ~ン、ビロ~ン」と伸び、
尻はシートの上で摩擦なく「ヌルヌル」と動きます。
例えれば、風呂場の椅子にそのまま腰掛けるのと、椅子にローションを垂らして腰掛けるとの違い。
走行中に座ったまま尻を左右に振っても、シートの上で尻がヌルヌルと左右に動くだけでバイクは振られない。
・「腰の動き・体重移動」と「オートバイ挙動」の間にこの 「ビロ~ン、ビロ~ン」or「ヌルヌル」が介在し、
腰での入力がダイレクトにバイクに伝わらない。
これはコーナーを走ればすぐに気づきます。もちろん、走りにくいことこの上なし。
・この表皮の販売者は「オートバイに乗ったことがない」のでしょう。
「レビュー☆☆☆☆☆」の人もそろそろこの違和感を感じている筈です。
・オートバイのシートには「張りにくく,伸びない,しっかりとした表皮」が必要なのです。
☆☆☆☆☆☆
★2022.04.09 追記・訂正
以上のように「のびのび表皮」を酷評しましたが、「尻のヌルヌル」は「伸びない表皮」でも起こります。
純正のシートでも起こっていました。
この原因は「シートに座る → スポンジが凹む → 表皮が弛む → 弛んだ表皮がずれる」からです。
表皮が伸びやすいと、表皮の弛みが大きくなるので、表皮のずれも大きくなりますが、
それが根本的な原因ではありません。
この「尻のヌルヌル」を防ぐためには「表皮が弛んでもずれないようにする」こと。
具体的には表皮をスポンジに接着するか、表皮とスポンジの間に滑り止めシートを挟むこと。
今回は「滑り止めシートを挟むこと」を試してみました。 → こちら
★2022.04.11 追記・訂正
「尻のヌルヌル」は「骨盤が尻の肉の中で動く」ことによるもので、
「シートに座る → スポンジが凹む → 表皮が弛む → 弛んだ表皮がずれる」からではありません。
だから、「表皮をスポンジに接着しても、表皮とスポンジの間に滑り止めシートを挟んでも」解消されません。
結局、「のびのび表皮」を使っても「伸びないしっかりとした表皮」を使ってもシートの機能は同じです。
ただ、「伸びないしっかりとした表皮」や「表皮とスポンジの間の滑り止めシート」は
スポンジをしっかりと包むのでその変形を防げます。
つまり、「しっかりとしたシート」に出来上がるだけです。 → こちら
☆☆☆☆☆☆
〇張り直しの予定
・着座位置のスポンジトップを平坦に削り直し。
・「伸びない表皮」を使います。「厚さ0.9 ㎜~1.0 ㎜のしっかりとした表皮」を探しています。
・次頁では「サンゲツの椅子生地」を使って張ってみました。
〇メモ
・エンジンオイル : オド4981.8㎞/210㏄追加 → スタンドアップで給油孔下まで。
・ガソリン : オド4984㎞/6.75ℓ追加 → バイクを立てて給油孔下まで。
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特定小型原動機付自転車にも
アシスト自転車にも該当しません。