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pgm3電子部品交換
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3.基板をアルミケースから取り出す

a.基板とアルミケースの境目に切れ目を入れる

封止剤が基板とアルミケースをくっつけている部分は基板の下側(裏側)と基板とアルミケースの境目。

まず、基板とアルミケースの境目(赤線と黄線)の部分にカッターで切れ目を入れる。
カッターのあとは細いマイナスドライバーで切れ目を深くしていく。
マイナスドライバーがアルミケースに当たって「カリカリ音」がするまで切れ目を深くしていく。
黄線も同様。黄線は次の作業でヘラを差しこむ部分。

IPAをアルミケースに注ぐよりPGMをIPAに漬けてしまいましょう。
これで、2日ほど放置。

b.基板裏側とアルミケースの接着を切り離す

参考サイト

●ヘラが必要

必要なのは三種類。

・a : 基板を少し持ち上げるヘラ
・b : 持ち上げた基板に少し差し入れるへら
・c : 基板下側とアルミケースの接着を切り離すヘラ

aとbはステンレス製のピンセットを切断して作る。
cは金ノコの刃のギザギザ部分を削る。
材質は鋼性があって簡単には曲がらないもの。
特にcには鋼正が必要。

aは先端を曲げる、bはゆるやかなカーブをつける。

●作業

① aで基板を少し持ち上げる

ほとんど持ち上がらないが少しでいいから持ち上げる。
基板の裏側全体に封止剤が板状になってくっついているので、少々無理をしても基板が割れることはない。


② bを少し差し入れる

1㎝ くらい入ればOK。
しかし、遠慮していては入らない。
少し無理をしても1㎝くらい入れる。
ただし、それ以上は先端が曲がっているので入らない。

アルミケースに出っ張り(リブ)があるので、この部分を避けてヘラを差し込む。


③ 強引にcを差し込む

ここでは遠慮してはいけない。
最初は入らないが1~2㎝ を過ぎると簡単に入っていく。
左右に少し動かしながら差し入れていく。
アルミケースの壁に当たるまで。
これを最後まで差し込まなければ基板はケースから離れない。

同様に斜め方向に差し込む。
今度は「最初の1~2㎝」が切り離されているので簡単に入っていく。
左右に動かして基板裏側と接着を切り離す。
上方向にはあまり入らないができるだけ差し込む。


④カプラー部を押し上げる

思っていたより簡単に外れます。

基板裏側(下側)とアルミケースはそれほど強く接着していません。

基板下側(裏側)には封止剤が板状にタップリと付いています。
ヘラを強引に差し込んでもヘラが基板が損傷することはありません。

●注意


・境目が切れているようで切れてない

真ん中の灰色の部分が基板。
基板の下の黒い部分が切断されなかった境目。

封止剤は基板上から6.5㎜。基板下から5㎜あります。
基板上から6.5㎜の深さまで切り込みを入れること。

こちらも切断されなかった部分が残っています。


・抵抗があるので注意

この部分を上からガリガリやると抵抗を損傷してしまいます。
「ここに抵抗がある」ことを覚えておくこと。


・絶縁性の熱伝導シートが挟んである。

MOSFET・2SK889 とアルミケースの間には絶縁性の熱伝導シートが挟んであります。
MOSFETの熱をアルミケースに逃がすためです。
熱伝導だけでなく絶縁性が必要。 → ※参考サイト
新しくした方がよいでしょう。


・チップ抵抗が外れた

ヘラを差し入れるときに当てたのでしょうか。
円筒形チップ抵抗の片側が外れていました。

ハンダ付けは簡単ですが、余計な作業を増やさないためにもヘラを差し入れるときには注意。

●抵抗器の抵抗値について

抵抗器など初めてみるので、少し調べてみました。

この足のない抵抗器はチップ抵抗器と呼ばれています。
チップ抵抗器の中で円筒形のものをメルフ(MELF)と呼びます。

抵抗器の抵抗値は抵抗値に書かれた帯(バンド)の色で表されます。 → ※参考サイト参考サイト参考サイト
・四本帯 → 十の位の数字,一の位の数字,10の何乗か,誤差
・三本帯 → 十の位の数字,一の位の数字,10の何乗か

四本帯の場合の誤差は金色(誤差±5%)か銀色(誤差±10%)。
だから、金帯と銀帯が最後(右側)になって、左側から読む。

この抵抗器なら、「赤,赤,金,金」の順に読んで、「2.2,10のマイナス1乗,誤差±5%。」
つまり、22×0.1=2.2Ω・誤差/±5%。
※この皮膜損傷の抵抗については搭載で2.4Ωあるからこのまま使用します。
   と言うより、「2.2Ω・±5%・4㎜Φ×12.5㎜」だけで定格電圧が分からないと代替品が捜せないのです。

それではハンダ付けが外れたこちらの抵抗はどうでしょうか?

三本帯で、写真の左から「黒,黒,茶」

しかし、どちらから読むのでしょう。
「黒,黒,茶」か?「茶,黒,黒」か?

ポイントは茶帯の巾が広いこと。
それでは、巾の広い帯が始めなのか?終わりなのか?
※バンドの間隔(ギャップ)が広い方が右側 → ※参考サイト

ここで、巾の広い茶帯から読めば「茶,黒,黒」で「1,0,10の0乗 → 10×1=10Ω」。

もし、巾の広い茶帯を最後にすると「黒,黒,茶」で「0,0,10の1乗 → 00×10=0Ω」
0Ω表示は黒帯一本だから、これは矛盾する。 → 参考サイト
だから、巾の広い帯の方から読む。

確認のためにテスターで抵抗値を測定。
10Ωに近い値が出たので、やはり巾の広い方から読むのでしょう。

さらに、確認のために「茶/巾広,赤,赤」と「赤/巾広,紫,茶」の抵抗値を測定。

・茶/巾広,赤,赤 → 1,2,10の2乗 → 12×100=1200Ω=1.2kΩ
・赤/巾広,紫,茶 → 2,7,10の1乗 → 27×10=270Ω。
測定値は各々近い値を示しました。


次は「基板裏側の封止剤を除去」と「交換する部品を外す」こと。

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特定小型原動機付自転車にも
アシスト自転車にも該当しません。

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