- トップブリッジの交換
- ブレーキホースの交換
- スロットルケーブルの交換
- クラッチケーブルの交換
- スイッチコード延長,バックミラー,スクリーン,一応の出来上がり
- 取り敢えずの試乗,充電機能のチェック,リヤブレーキホースの交換
- ケーブル作り直し,出来上がり
7. スロットル・クラッチケーブル作り直し
取り付けたケーブルの問題点は
・「スロットル上出し」にしたためアウター長がギリギリになっている。
・クラッチジョイントから出ているワイヤー長が短くて余裕がない。
・クラッチワイヤーが 2.0㎜Φ 。純正は 2.4㎜Φ。汎用の 2.5㎜Φ を使いたい。
・スロットル側・レバー側に非常用の「ネジたいこ」を使っている。
特に、「ネジたいこ」については「いつ外れるか」心配でロングライドに持ち出せない。
「頑丈たいこ」も作れたので、もう一度「より適合した、安全な」ケーブルを作りました。
※頑丈たいこ・頑丈たいこ改良型は → こちら
※アウター調整やジョイント付け替えは → こちら
a.スロットルケーブル
● 長さ
旧スロットルケーブル(写真上)
・アウター長 (スロットル出口~ジョイント終わり): 引き/1010㎜,押し/990㎜
・ジョイントからのワイヤー長(スロットルホルダーなし,たいこ含む) : 引き/95㎜,押し/130㎜
・ワイヤー : 引き/1.4㎜Φ(他車流用),押し/汎用1.5㎜Φ
新スロットルケーブル(写真下)
・アウター長(スロットル出口~ジョイント終わり) : 引き/1110㎜,押し/1120㎜
・ジョイントからのワイヤー長(スロットルホルダーなし,たいこ含む): 引き/92㎜,押し/130㎜
・ワイヤー : 引き/1.4㎜Φ(他車流用),押し/1.4㎜Φ(他車流用)
NSR標準
・アウター長 (スロットル出口~ジョイント終わり): 引き/810㎜,押し/1120㎜
・ジョイントからのワイヤー長(スロットルホルダーなし,たいこ含む): 引き/90㎜,押し/120㎜
・ワイヤー : 引き/1.4㎜Φ,押し/1.4㎜Φ
●ヨーロピアン3型でのフィッティング
「スロットル上出し」でもブレーキレバーとの間隔はタップリ。
ブレーキレバーの角度調整が自由にできます。
引き側アジャスターはもっとスロットルから離した方がよい。
「スロットルジョイント終わりから 150㎜ 離れたところから始まるのがよい。
ハンドルを右へ一杯きってもスロットルケーブルとカウルフレームは干渉しない。
ただし、プレーキホースとスロットルケーブルは中央にタイラップで寄せておくことが必要。
アウターが長すぎた。
通常、左フォーク内側からフレームに沿ってパイピングされるが、長すぎてできない。
ケーブルが曲がっている分(余分な分)は 50㎜~60㎜。
結局、ヨーロピアン3型での最適なスロットルケーブルアウター長は 1050㎜~1060㎜。
●キャブレター側アジャスターの余裕
「引き」はあと8㎜出し、5㎜引ける。
ジョイントから出ているワイヤー長を標準と同じようにしているので当然問題なし。
ただし、アウター長を標準の 810㎜ から 300㎜ 程度長くしているので、
アウターの中に「隠れケーブル長」が発生する。
そのため標準よりジョイントから出ているワイヤー長が長くなり、引き代が短くなる。
このあたりは実際に取り付けてみなければ分からない。
「押し」アジャスターに調整用のナットを入れたが、
このナットからジョイント終わりまで2㎜程度。
つまり、押し側ワイヤーはあと2㎜しか引けない。
本来、「押し側ワイヤーは調整不要」ということらしい。
「押し側ワイヤーの調整」をしたければ、ケーブルの途中にアジャスターを入れればよいだろう。
b. クラッチケーブル
●長さ
旧クラッチケーブル(写真上)
・アウター長 (キャップ始め~ジョイント終わり): 1165㎜
・ジョイントから出ているワイヤー長(たいこ含む) : 178㎜
・ワイヤー : 2.0㎜Φ(他車流用)
新クラッチケーブル(写真下)
・アウター長 (キャップ始め~ジョイント終わり): 1175㎜
・ジョイントから出ているワイヤー長(たいこ含む) : 188㎜
・ワイヤー : 2.5㎜Φ(汎用)
NSR標準
・アウター長 (キャップ始め~ジョイント終わり): 1000㎜
・ジョイントから出ているワイヤー長(たいこ含む) : 185㎜
・ワイヤー : 2.4㎜Φ
●取り付けた状態
ジョイントから出ているワイヤー保護にゴムチューブを入れる。
アルミチューブでつくったケーブルガイドはまあまあ。
やはり、NSRのクラッチケーブルからガイドと一体となったジョイントを移植すべき。
旧ケーブル(アウター長1165㎜)ではシリンダー右のケーブルリングからケーブルが逃げていた。
アウター長が1175㎜のこのケーブルではリングに収まっている。
あと9㎜出せる。(レバー側アジャスターは一杯閉めてある)
75㎜長くなったアウター内の「隠れワイヤー」を考慮してもこれで標準に近い。
●ヨーロピアン3型でのフィッティング
ケーブルはスロットルケーブル,スイッチコード,ブレーキホース,キルスイッチコードの後を通る。
レバー側のケーブル曲がりも自然。
ハンドルを左へ一杯切っても「長すぎてジャマニなる」ことはない。
結局、ヨーロピアン3型での最適アウター長は1180㎜。
c.たいこ,ワイヤー
上から、
・旧スロットルケーブル引き側/6.0㎜Φ真鍮円棒・笠外側タイプ
・旧スロットルケーブル押し側/6.0㎜Φ真鍮円棒・笠外側タイプ
・新スロットルケーブル引き側/6.0㎜Φ真鍮円棒・笠内側頑丈タイプ → ※こちら
・新スロットルケーブル押し側/6.0㎜Φ真鍮円棒・笠内側頑丈タイプ
・旧クラッチケーブル/汎用ネジ式,2.0㎜Φワイヤー
・新クラッチケーブル/8.0㎜Φ軟鉄円棒・2.5㎜対応笠内側頑丈タイプ改,2.5㎜Φワイヤー
※2.5㎜Φ対応笠内側頑丈型、2.5㎜Φ対応笠内側頑丈型改
上から、
・旧スロットルケーブル引き側/6.0㎜Φ真鍮円棒・笠外側タイプ
・旧スロットルケーブル押し側/6.0㎜Φ真鍮円棒・笠外側タイプ※たいこはいつの間にか外れていた。
・新スロットルケーブル引き側/6.0㎜Φ真鍮円棒・笠内側頑丈タイプ
・新スロットルケーブル押し側/6.0㎜Φ真鍮円棒・笠内側頑丈タイプ
・旧クラッチケーブル/メーカー仕様たいこ,2.0㎜Φワイヤー
・新クラッチケーブル/8.0㎜Φ軟鉄円棒・笠内側頑丈タイプ改良型,2.5㎜Φワイヤー
新スロットルキャブレター側に使ったのは次の「6.0㎜Φ 真鍮円棒・笠内側頑丈型」
クラッチほど力がかからないのでこれで充分だと思いますが、
心配なら、2.5㎜Φ対応笠内側頑丈型改のように、「ワイヤーの分け目に釘」を使えばよいでしょう。
8.これで完成
a.お勧めセット
これが取り外した部品です。
これだけの部品を取り替えればよいのです。
※スロットルホルダーは予備部品。
お勧めセットは
・ハリケーン ヨーロピアン3型 → こちら
・CB400SFのトップブリッジ → こちら
・CB400SFとXJR1200・1300のフロントブレーキホース → こちら
・ハリケーン NSR250用ロングケーブル「+200㎜タイプ」 → こちら,こちら
・カット用スクリーン → こちら
・スズキ・10㎜正ネジミラーホルダーと汎用ミラー → こちら ,こちら、 こちら,こちら,こちら
ハリケーンのロングケーブルを使うので、「アウター・ワイヤー調整」や「たいこ作成」は不要。
そのまま「ポン付け」。
費用は中古部品送料を含めても2~3万円でしょう。
スクリーンカットやスイッチコード延長、ブレーキオイルのエア抜きに少し時間はかかりますが、
休日一日で大丈夫。夕方には試乗でき、次の休日には朝から走れるでしょう。
元に戻すのには半日もかかりません。
標準セパレートハンドルでのコーナー攻め、バーハンドルでのストリートファイト。
一台で二通りに楽しめます。
なんといっても「軽い!」
なお、メンテナンススタンドは「なくてもよいもの」ですが「見た目」が良くなります。
選ぶ場合は「組立式」ではなく「一体式」を。
NSRにはスイングアームフック(受けボビン)用の穴があるので「V受け」が適しています。
写真の「L受け」は外れたりずれたりすることがあります。 → こちら,こちら
NSR250の中古相場が高騰しています。
5~6年前は程度のよい物でも30万円くらい。今は「軽く100万円超え」。
「若い頃の想い出に」と車庫の隅で眠らせているNSRがあれば、バーハンドルにして「もう一度」。
カン高い2st サウンドとオイルの焼ける匂い。
「可能性をひとつひとつ現実に置き換えてきた今」だからこそ
「可能性で一杯だったあの頃」を懐かしめます。
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まずは、プレスとスクワット。
ホームジムならこれで孫の代まで。
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